著者
高橋 典嗣 富川 奈津子 山崎 良雄 富川 奈津子 冨川 奈津子 フカワ ナツコ FUKAWA Natsuko 山崎 良雄 ヤマザキ ヨシオ YAMAZAKI Yoshio
出版者
千葉大学大学院人文社会科学研究科
雑誌
千葉大学人文社会科学研究 (ISSN:18834744)
巻号頁・発行日
no.20, pp.16-48, 2010-03

2009年7月22日に皆既日食が日本のトカラ列島、硫黄島、南太平洋で見られ、国内各地では部分日食が観察された。この機会に、最も荘厳な自然現象の一つである皆既日食を多くの児童生徒に観測体験してもらうことをねらいとした科学体験活動「日食観測体験授業」を企画した。授業の実践に向け、学習方法の検討、学習内容の検討を行い、学習環境システムを構築した。授業は、中国(嘉興市第五高級中学)から千葉(千葉大学)、東京(町田市立南第一小学校)、神奈川(南足柄市立福沢小学校)の各観測点をインターネットで結び、各会場に集まった301名の児童生徒を対象に行った。皆既日食当日の中国の天候は雨天で、太陽コロナの観測はできなかった。しかし、皆既中に真っ暗になることや皆既中の様子を体験する科学体験活動は成功し、参加した児童生徒の科学への興味関心を高めることができた。
著者
長瀬 文昭 田中 靖郎 石田 学 高橋 忠幸 満田 和久 井上 一 宇野 伸一郎 HOLT S. 伊藤 真之 SERLEMITSOS P. 松岡 勝 北本 俊二 WHITE N.E. 林田 清 MADJSKI G. 田原 譲 CANIZARES C. 大橋 隆哉 MUSHOTZKY R. 紀伊 恒男 PETER R. 国枝 秀世 山内 茂雄 堂谷 忠靖 村上 敏夫 常深 博 牧島 一夫 小山 勝二 山下 広順 三原 建弘 小川原 嘉明 吉田 篤正 槙野 文命 HUGHES J. 宮田 恵美 鶴 剛 粟木 久光 石崎 欣尚 藤本 龍一 上田 佳宏 根来 均 田代 信 河合 誠之 RICKER G. HELFAND D. MCCAMMON D.
出版者
宇宙科学研究所
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1996

「あすか」は、日米共同で製作されたX線天文衛星であり、1993年2月に打ち上げられた。そして、その後の観測運用も両国の緊密な協力によって遂行されている。これまで衛星は順調に運用され、装置は正常に稼し、所期の性能を発揮しており、試験観測・公募観測とも順調に行われてきた。本研究の目的はこの衛星の観測・運営を日米協力の下で行い、中性子星やブラックホールを含むX線連星や、超新星残骸、活動的銀河核、銀河団等からのX線放射、宇宙X線背景放射等の研究を行うことであった。この目的に沿って研究を進め次の各項目に述べる成果を挙げた。(1) 専門科学者グループの会合を定期的に開催し、観測計画の評価・ターゲットの選択、衛星の運用、適切な検出器較正等の衛星観測運営上の基本方針について討議をおこなった。(2) X線望遠鏡および各測定装置の精密な較正を行うとともに、各検出器の諸特性・応答関数の時間変化を明らかにし、すべての観測に対し正確な解析を可能とした。(3) データ解析ソフトウエアーの改良・拡充、科学データの編集、管理を両国研究者が協力し且つ継続的におこなった。(4) 観測から得られたデータを共同で解析、討議を行って、その科学的成果をまとめた。さらにこれらの得られた成果を各種国際学会・研究集会において発表し、また学術専門誌に公表した。(5) 観測者の占有期間を過ぎたデータを統一的に編集・管理し、またその観測記録を整備して、これらの観測記録、アーカイブデータを広く公開し、世界中の研究者の使用の便に供した。特に、「あすか」によるX線観測では、その高感度、高帯域、高分光撮像特性により、宇宙論研究に重大な寄与をするX線背景放射の解明、遠方のクエーサーや原始銀河からのX線放射の発見、銀河団の進化および暗黒物質の解明、活動銀河核、ブラックホール天体、ジェット天体、強磁場中性子星等の特異天体の解明、激変星、高温白色わい星、超新星残骸等における高温プラズマ状態の研究等において重要な成果を得ることが出来た。これら「あすか」の成果は国際的にも高く評価されている。以上、本研究課題に対する科学研究費補助金により、国際協力の下での「あすか」衛星の観測・運営が円滑に行われ、また十分な科学的成果を挙げることが出来た。
著者
高橋竜雄 著
出版者
東亜公司
巻号頁・発行日
1906
著者
中北 英一 鈴木 賢士 坪木 和久 大石 哲 川村 誠治 橋口 浩之 高橋 劭 城戸 由能 田中 賢治 中川 勝弘 岩井 宏徳 市川 温 杉本 聡一郎 鈴木 善晴 出世 ゆかり 若月 泰孝 相馬 一義 大東 忠保 山口 弘誠
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2010-04-01

集中豪雨やゲリラ豪雨による水災害軽減のための総合的基礎研究を実施した。最新型偏波レーダーとの同期フィールド基礎観測実験においてビデオゾンデ観測の汎用化をはかることでこれまで夢に描いてきた積乱雲内の多地点連続観測を実現するとともに、ヒートアイランドの影響を受ける都市域での積乱雲形成・発達過程のマルチセンサー同期観測の緒も開いた。それらを土台に積乱雲のモデル化と豪雨予測手法の開発を行い、加えて早期警戒情報提供や水位予測などの水管理に重要な手法をも構築した。特に、開発したゲリラ豪雨の早期探知・危険性予測手法は国土交通省で現業化され試験運用が開始されており、科学的にも社会的にも意義深い貢献を果たした。
著者
関 みつ子 萩原 芳幸 鈴木 直人 森野 智子 大西 真 高橋 英之 大川 勝正 KILGORE Paul Evan KIM Dong Wook KIM Soon
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

新規検出法であるLoop-mediated isothermal amplification (LAMP)法を用いて呼吸器感染症菌(肺炎球菌、インフルエンザ菌および髄膜炎菌)の検出方法を開発し、過去の疫学調査から得られた臨床データおよび脳脊髄液サンプルを用いてその臨床的有用性を明らかにした。さらに、要介護高齢者のインプラントを含む口腔状況について調査を行い、口腔ケアにおける問題点を明らかにした。
著者
高橋 日出男 三上 岳彦 境田 清隆 澤田 康徳 横山 仁 瀬戸 芳一
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では,降水粒子計測,稠密雨量計網やレーダの観測資料を用いた東京圏における短時間強雨の実態把握,並びに稠密気象観測による短時間強雨の予測手法の検証を目的とした.短時間強雨の開始時には,大粒径の雨滴比率が高く,急激に降水強度が増大する.都区部北部から埼玉県南部では,範囲が狭く集中度の高い強雨域の発現が多い.都区部西部では強雨頻度の極大が16時頃と22時頃にあり,日変化する局地風系との関連が示唆された.多数事例の統計的解析から,短時間強雨発生のシグナルとして強雨開始40,50分前から現れる収束量増大の有効性が確認され,予測手法の確立に向けた課題も指摘された.
著者
片倉 賢治 高橋 大志

In recent years, a method of machine learning technology has been advancing. Getting the distributed representation of words by the Neural Probabilistic Language Model (NPLM) has attracted interest. In this study, we attempt to create a new dictionary on the basis of ones widely used in finance. In this analysis, we use News Feed Direct of Thomson Reuters Corporation provides (NFD) that focus on the market trends of the Japanese stock market in order to make the dictionary. As a result of analysis, we could succeed in creating a new financial dictionary. However, we also found problems to be solved to get better performance.
著者
五島 圭一 高橋 大志 寺野 隆雄
雑誌
経営課題にAIを! ビジネス・インフォマティクス研究会資料 = SIG-BI
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, 2014-11-20

Many stuides have been attempting to uncover the relationship between asset price fluctuations and textual information. However, in many cases, subjective evaluations of researchers have significant impacts on results. In this paper, we propose an objective evaluation method of news article using stock prices. Firstly, we give class labels (negative-positive) to every news articles by using event study analysis. Secondly, we compute vector representations of news aritcles by morphological analysis and tf-idf. Finally, we make Support Vector Machine classifier and give class labels (negative-positive) to other news articles. This method enable objective analyses of textual data in financial contexts.
著者
高橋 豪仁
出版者
奈良教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

スペクテーター・スポーツの魅力を権力作用の観点から検討した。(1)女子プロ野球の観客を対象とした質問紙調査を実施したところ、選手との交流が満足度を規定していた。またゲームやそれに伴う儀礼的行為において、「球児の直向きさ」と「かわいさ」が演出されていた。(2)プロバスケットボールリーグの観戦者を対象とした質問紙調査を実施したところ、チームへ投影する地元意識が満足度を強く規定していた。(3)新聞を資料として、プロ野球のイーグルス優勝の物語について検討したところ、優勝というスポーツの出来事を被災という実生活に関連づけた物語が紡がれており、それは生活世界を受容可能にする概念装置であることが示唆された。
著者
高橋 哲郎 元田 幸代
出版者
精華女子短期大学
雑誌
精華女子短期大学研究紀要 (ISSN:13495453)
巻号頁・発行日
no.31, pp.37-42, 2005-03
被引用文献数
1

卒業後, 現場での保育活動に適応してもらうためのプログラムの一つとして「実習指導IV」において, 卒業生へのアンケート調査結果を活用した試みを実施した。その内容から学生が「実習指導IV」で学びたいと思った10項目を選び出した。これらの項目について, 学外講師 (幼稚園園長先生), 教員, 実習助手, 学生の代表委員 (実習連絡協議会担当者) に担当を割り振り, 授業で実施した。アンケート結果を用いることにより, 就職後生じるであろう問題を身近に具体的に捉えさせることができた。さらに, 学生自身が現在の自分の状況を客観的に捉えて就職までに行っておくべき課題を見つけ, 課題を解決していこうとする意欲, そして, 就職後に問題が生じたとしても解決していこうとする意欲を喚起することができた。また, 学生の考察からこのプログラムの実施時期や内容のさらなる検討も必要であることがわかった。全国保育士養成協議会における専門委員会の研究報告との比較により, 卒業生が課題としてあげている内容は, 保育現場で時間をかけて行われている職務内容と保育者として専門性が要求される職務内容とがあることがわかった。今後は, プログラムの実施時期や内容をさらに検討していきたい。
著者
高橋 泰嗣 佐藤 亮太郎 川畑 洋昭 高橋 浩光 加藤 幹雄 高橋 眞映
出版者
岡山県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

バナッハ空間の構造を調べるには、空間のもつ様々な性質及びそれら諸性質の相互の関係を詳細に考察することが必要である。本研究では、古典的なノルム不等式及びその一般化を用いて、空間の様々な性質を特徴づけ、諸性質の相互の関係を明らかにした。以下に、得られた結果の概要を示す。1.Clarkson型不等式とバナッハ空間の幾何学:Clarkson不等式(CI)の一般化として、多次元版及び重みつきを考察した。また、これらの不等式を用いて、空間の様々な性質(type-cotype,一様凸性など)を特徴づけた。更に、ランダムClarkson不等式の一般化も考察した。2.Von Neumann-Jordan(NJ-),James(J-)定数とバナッハ空間の幾何学:バナッハ空間のNJ-定数をJ-定数を用いて評価した。また、空間の正規構造係数をNJ-定数で評価した。更に、J-定数の一般化としてJames型定数を導入し、これらの定数との関連で空間の様々な性質を考察した。3.Hlawka型不等式とその拡張:空間のtype-cotypeとの関連でHlawka不等式の一般化を考察した。また、Hlawka不等式の拡張を積分形で与え、その応用としてDjokovic不等式を重みつきで与えた。これらの逆不等式の考察、及び、新たな解釈なども与えた。4.Absolute normについて:空間の幾何学的性質の多くが2次元的であることから、C^2上のabsolute normに着目し、その基本的な性質を対応する凸関数との関連で調査した。また、一般のバナッハ空間の直和にabsolute normを導入し、この空間の一様凸性や狭義の凸性を対応する凸関数との関連で調べた。更に、C^n上のabsolute normについても考察した。その他、種々のノルム不等式の拡張、エルゴード定理の拡張、ウェーブレット解析の応用などについて成果を得た。これらは、学会誌及び各種のシンポジウム等で発表した。
著者
橋井 新治郎 新熊 亮一 高橋 達郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.339, pp.133-136, 2010-12-09

多数のモバイル端末が様々な情報のセンシング機能を有し,それらのセンシング情報を共有することで,人々に局所的,瞬間的に有用な情報を提供するサービスが期待されている.センシングを行うモバイル端末が情報の交換を行うことができるのはモバイル端末同士がエンカウントする(出会う)時のみに限られている.このため,モバイル端末が情報を共有する際に問題となるのが,サービス品質(例えば情報収集量や所要時間)がモバイル端末同士のエンカウント率に依存することである.エンカウント率が低い環境においてはセンシングされた情報の収集性能が低くなり,サービスの品質が低下してしまう.本稿では,ランダムネットワークコーディング(RNC:Random Network Coding)を用いることによる情報収集性能の向上について検討する.特に,バッファ容量の制限とバッファ制御アルゴリズムに対するRNCの特性に着目する.RNCを用いる場合に有効なバッファ制御アルゴリズムの提案を行い,様々なバッファ制御アルゴリズムに対するRNCの性能を計算機シミュレーションにより比較評価する.
著者
太田 至 島田 周平 池野 旬 松田 素二 重田 眞義 栗本 英世 高橋 基樹 峯 陽一 遠藤 貢 荒木 美奈子 野元美佐 山越 言 西崎 伸子 大山 修一 阿部 利洋 佐川 徹 伊藤 義将 海野 るみ 武内 進一 武内 進一 海野 るみ
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2011-04-01

現代のアフリカ諸社会は、紛争によって疲弊した社会秩序をいかに再生させるのかという課題に直面している。本研究では、アフリカ社会には人々が紛争の予防や解決のために自ら創造・蓄積し運用してきた知識・制度・実践・価値観(=アフリカ潜在力)が存在すること、それは西欧やイスラーム世界などの外部社会との折衝・交渉のなかで不断に更新されていることを、現地調査をとおして実証的に明らかにした。本研究ではまた、「紛争解決や共生の実現のためには民主主義や人権思想の浸透がもっとも重要である」といった西欧中心的な考え方を脱却し、アフリカ潜在力は、人々の和解や社会修復の実現のために広く活用できることを解明した。
著者
高橋 和久 阿部 公彦 富山 太佳夫 丹治 愛 丹治 陽子 原田 範行
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究をつうじてわれわれは、大学教育のなかで教育目標の明確化(とくに就業力との関連で)が求められてきている現状を踏まえ、(1)かつて教養主義という名のもとにほとんど自明とされていた英文学教育の理念・目的を、学生の就業力養成と関連させながら再構築し、(2)その理念・目的を実現するための英文学教育の具体的な方法論と教材を開発するとともに、(3)そのような英文学教育の理念・目的と連動する英語教育の方法論と教材を開発したうえで、研究の成果を日本英文学会の活動をとおして発信することをめざした。
著者
高橋 秀樹
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、古代世界における政治文化について、古代キリシアと古代エジプトの事例をそれぞれ分析しつつ、比較しながら、それぞれの独自性と共通性を明らかにしようとするものである。具体的には、古代ギリシアの叙事詩と古代エジプトの教訓文学を比較し、弁論術(話術)がエリート層の政治的教養とされている点は共通しているが、過去の出来事をどのように利用して演説を行うかという点で異なっていることが明らかになった。
著者
櫻井 聖大 山田 周 北田 真己 橋本 聡 橋本 章子 木村 文彦 原田 正公 高橋 毅
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.21, no.6, pp.635-638, 2014-11-01 (Released:2014-11-14)
参考文献数
9
被引用文献数
3

臭化ジスチグミン(ウブレチド®,鳥居薬品)は排尿困難に使用されるコリンエステラーゼ阻害薬である。重篤な副作用としてコリン作動性クリーゼを起こすことが報告され,その使用量は制限されるようになった。ただ,その後もコリン作動性クリーゼの報告は散見される。我々は,重症肺炎とそれに伴う麻痺性イレウスからショックに至った症例を経験した。当初は敗血症性ショックを疑ったが,臭化ジスチグミンを内服していたことと,コリンエステラーゼ活性の著明な低下を伴っていたことから,コリン作動性クリーゼによるショックが考えられた。臭化ジスチグミンはその大半が便中に排泄されることから,麻痺性イレウスのように消化管蠕動が低下している場合には血中濃度が上昇し,コリン作動性クリーゼを起こす可能性があり注意が必要と思われた。