著者
髙野 亨子
出版者
信州医学会
雑誌
信州医学雑誌 (ISSN:00373826)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.183-187, 2020-08-10 (Released:2020-09-19)
参考文献数
16
著者
髙木 由起子 廣瀬 幸市
出版者
愛知教育大学教育臨床総合センター
雑誌
愛知教育大学教育臨床総合センター紀要
巻号頁・発行日
vol.11, pp.27-34, 2021-07

高校において表面的な関わりをし、深く思考しない、自分の感情を理解し表出することができない生徒が増えてきているように感じる。また、いくつかの調査から、青少年が幸せと感じる割合は年々増えているが、一方で自殺者数も増加し続けているという結果が読み取れる。そこで、青年の変化に関連すると思われる内容について文献を調査した。従来心理学では、大人になるということは一元的自己を獲得していくこととされてきたが、変化していく社会に適応する形として、多元的自己の傾向が指摘されている。また、インターネットで好まれる言語形式の影響を受け、深く考えない曖昧さを欠いた短絡的思考(本稿では「ネット的思考」と呼ぶ)が広まっているという指摘がある。これらを概観して、現代社会に適応する形態として現れたと言える、多元的自己と「ネット的思考」を特徴としてもつ現代の青年について、その課題を推察した。
著者
髙舘 祐貴 竹見 哲也 奥田 泰雄
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会論文集 (ISSN:13493507)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.27-38, 2022 (Released:2022-06-03)
参考文献数
10

Typhoon Jebi (2018) caused severe damage to Kinki region. The wind-induced acceleration caused by the typhoon was observed at a high-rise building in Osaka. In the present paper, the measurement results were predicted based on the spectral modal analysis by using the wind velocity and wind direction obtained from the WRF simulation as well as the wind force coefficients obtained from the wind tunnel experiment which was carried out when the building was designed. The measurement results and the simulated results were compared to understand the accuracy and possibility of the prediction for the response analysis with WRF simulation. Although it is necessary to improve the accuracy of input data and to extend the range of application of the spectral modal analysis, the results implied that the maximum wind-induced acceleration is possibly predicted even without observed wind data at a target building.
著者
佐藤 峻介 髙橋 正樹
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:18848354)
巻号頁・発行日
vol.79, no.801, pp.1526-1539, 2013 (Released:2013-05-25)
参考文献数
14
被引用文献数
3 5

Recent years, it has been required accurate and agile attitude control of satellites. For this purpose, the necessity of Control Moment Gyros (CMGs) has been increasing, which can generate much higher torque than Reaction Wheel which is used for a conventional spacecraft actuator. CMGs have singularity problem that they cannot output a desired torque. Several singularity avoidance methods have been proposed, but they can fail to output the desired torque through the mission because of their singularity avoidance action. In this paper, we focus on singularity and CMGs' angular momentum and propose a singularity avoidance method by planning path in angular momentum space. Because output torque from CMGs depends on path of angular momentum, we plan the angular momentum path that avoids singularity and its length is short as possible by application of A* algorithm. It is shown from the simulations that the proposed method can realize desired output torque and assured singularity avoidance.
著者
安原 隆雄 佐々田 晋 髙橋 雄一 伊達 勲
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.5, pp.284-294, 2022 (Released:2022-05-25)
参考文献数
35

腰椎は運動器であり, 骨・椎間板・靱帯・関節などの変性を基にして生じる病態が腰椎変性疾患とされ, 具体的には腰椎椎間板ヘルニア・腰部脊柱管狭窄症・腰椎変性側弯/後弯などが挙げられる. 診断には病歴聴取・神経診察・画像診断が重要である. 多くの腰椎変性疾患に対して, 生活指導や内服などの保存的治療は有効である. 症状が急を要する場合や保存的治療が無効の場合には侵襲的治療が選択されるが, 本稿では最近の技術発展を紹介する. 一方, 現在行われている腰椎手術の95%以上は後方法である. 不安定性の高い症例や変形矯正を要する症例では固定術が必要であるが, 術後感染や隣接椎間障害, 医療経済上の問題などあり, 除圧術が見直されている.
著者
髙橋 稔
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.183-192, 2016-05-31 (Released:2019-04-27)
参考文献数
14
被引用文献数
2

本論文では、慢性腎疾患を患っていたクライエントに対して、うつ症状の再発予防を目的とし、アクセプタンス&コミットメント・セラピー (ACT)に基づき介入を行った症例を報告した。ケースフォーミュレーションの結果、クライエントには価値の明確化が不十分であり、体験の回避や認知的フュージョンが見られた。またクライエントは、ACTへの動機づけが高く、治療者との関係のなかでプライアンスを強めてしまうことも予測された。面接はセルフヘルプのマニュアルに従い、クライエントの日常生活での出来事を取り上げながら進めた。面接の途中、大きな体調の変化に見舞われたが、気分や感情の変化も大きくなく、それまでとは異なるような人間関係も報告された。また、面接経過を経て、AAQ-IIも徐々に高くなり、BDI-IIは低く安定し、STAIも低くなった。以上の結果を踏まえ、クライエントの理解と介入の特徴をACTの視点から検討した。
著者
髙橋 等 野﨑 英二 松永 由弥子
雑誌
静岡産業大学 情報学部 研究紀要 = Journal of Shizuoka Sangyo University
巻号頁・発行日
no.24,

近年、小学校におけるプログラミング教育の導入等が話題となり、学校教育における情報教育が注目されている。本学においても 2001( 平成 13) 年度より、高校「情報」科の教員養成のための教職課程を開設し、2021( 令和 3) 年度までの 20 年間で、計 163 名の「情報」科教員免許状取得者を輩出してきた。静岡県の「情報」科教員 18 名中 5 名が本学卒業生であることは特筆すべきことである。このような本学教職課程 ( 情報 ) の存在意義も含め、特に高校における情報教育の変遷を考察し、今後の情報教育のあり方を展望した。
著者
髙 勇羅 押谷 仁
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.109, no.11, pp.2281-2283, 2020-11-10 (Released:2021-11-10)
参考文献数
8

新型コロナウイルスに対する日本の対策,特に積極的疫学調査に基づくクラスター対策は,このウイルスに対して一定の効果をあげてきたと考えられる.しかし,これまでの対応からさまざまな課題も明らかになってきている.このウイルスの流行は今後も続く可能性があり,より効率的な対応の確立が求められる.
著者
奥薗 美代子 能瀬 陽子 髙山 祐美 湯面 百希奈 鈴木 新 飯田 晃生 村田 一平 永井 成美
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.80, no.2, pp.139-148, 2022-04-01 (Released:2022-05-24)
参考文献数
25

【目的】交替制勤務者が勤務中に摂取する食事の実態は不明な点が多い。本研究では,24時間稼働の事業所の勤務者を対象として,社員食堂で選択されるメニューと社員の勤務形態・喫食時間の関連性を,全営業時間で同一メニューが提供される社員食堂の給食管理データを用いて明らかにすることを目的とした。【方法】A事業所には,事務系の通常勤務者(以下,日勤群)および製造現場の3交替制勤務者(以下,交替群)の4つの勤務形態があり,それぞれが固定された喫食時間に社員食堂を利用していた。各営業時間に提供された全メニュー(主菜,副菜,麺類,単品もの,デザートに分類)は,社員食堂の給食管理システムから13日分抽出された。各メニューの選択されやすさは,選択割合(提供実績数/実来客数)で算出し,勤務形態(日勤群と交替群),および喫食時間による違いを検討した。【結果】勤務形態別では,交替群は日勤群と比べて野菜を含む副菜の選択割合が有意に低く,主食・主菜・副菜が揃うセットより麺類,単品もの・副菜のセットの選択割合が有意に高かった。喫食時間別では,深夜は他の時間帯よりも麺類と甘いデザートの選択割合が有意に高かった。【結論】交替群,なかでも深夜の時間帯の社員食堂利用者におけるメニュー選択の問題点が明らかになった。交替制勤務者が利用する社員食堂において,健康的なメニューの利用をより容易にする取組みが求められる。
著者
蟻川 幸彦 髙橋 寿知
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.108, no.8, pp.554-564, 2013 (Released:2018-01-15)
参考文献数
2

市販清酒は,品質の良し悪しに加えて,売る酒,売れる酒としての要件を備えていることがもとめられる。筆者らはラベル等に表示される製品コンセプトに着眼し,長野県産と全国的に評判が高い市販清酒についてコンセプト審査を行って,コンセプト達成度などを評価し,品質や成分,指摘項目等との関係を解析された。コンセプト審査法ならではの有益な知見が随所に得られており,長野県のみならず,全国の清酒関係者にとっても大いに参考となる記述となっている。
著者
髙橋 由佳 河原 弘太郎 遠藤 敏喜
出版者
学校法人 自由学園最高学部
雑誌
生活大学研究 (ISSN:21896933)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.50-63, 2016 (Released:2017-04-21)
参考文献数
21

古来から多くの芸術家や研究者がそれぞれの目的で音楽の可視化・図形表現を試みている.本論文では楽譜の持つ音楽要素を縞模様で表現する.縞模様には,自由学園生活工芸研究所のオリジナル・テキスタイルであるプラネテを用いる.手法としては,計量情報学でよく知られているジップの経験則を用いる方法と,ヨハネス・イッテンの色彩論を用いる方法を紹介する.聴覚と視覚という異なる感覚を用いた表現メディアの融合の,縞模様を用いた新たな例を提供する.
著者
山本 裕也 大川 博永 西川 博幸 森尾 誠人 大川 弘美 増田 尚毅 住友 敬子 赤木 有希 髙本 かおり 辻 純子
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.243-247, 2022 (Released:2022-04-28)
参考文献数
11

【背景・目的】エコーによるシャント狭窄の評価は狭窄径による評価が一般的だが,欧米では収縮期最高血流速度(PSV)による評価が用いられている.今回,シャント狭窄に対するPSVの定量評価の有用性を検討した.【方法】自己血管内シャントを有する患者179名を対象とした.長軸断面にて狭窄径およびPSV,短軸断面にて断面積を計測した.各測定項目の脱血不良に対する診断能力をROC分析にて比較し,PSVの相関分析を行った.【結果】ROC分析において,狭窄径と断面積は脱血不良に対する診断能力は高く,両者に差はなかったが,PSVの診断能力は有意に低かった.また,PSVは断面積や狭窄径との相関は弱かった.【結語】エコーによるシャント狭窄の定量評価においてPSVの有用性は見出せなかった.
著者
木村 拓哉 馬場 里英 岡部 太郎 藤井 遼 皆川 裕祐 藤田 健亮 角谷 隆史 加茂 徹郎 高井 千尋 山田 宗 鯉沼 俊貴 萩原 祥弘 三角 香世 小林 孝臣 山中 隆広 髙橋 秀徳 小村 賢祥 荒井 大輔 長尾 元太 小西 駿一郎 神元 繁信 仲地 一郎 小倉 崇以
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.95, no.2, pp.147-152, 2021-03-20 (Released:2021-10-02)
参考文献数
13

A preliminary report from a global study showed that remdesivir, a nucleoside analog pro-drug that was originally developed as a therapeutic drug against Ebola virus, may exert clinical efficacy in cases of COVID-19, by shortening the time to recovery. We had the opportunity to use this new drug in the treatment of 7 COVID-19 patients with respiratory failure.
著者
谷口 礼央 永井 康貴 千田 彰彦 鈴木 洸 髙橋 宏太 川村 允力 田村 哲哉 友成 悠邦 後藤 駿吾 岩崎 暁人 武内 悠里子 斯波 忠彦 厚川 和裕
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.61, no.9, pp.470-477, 2020-09-01 (Released:2020-09-09)
参考文献数
15

症例は58歳男性.黄疸,肝機能障害,腹痛にて近医より紹介受診.採血では,黄疸,肝機能障害,好酸球の増多を伴う白血球上昇を認めた.CTでは,肝臓両葉に多発する不整形の低吸収域,十二指腸球部の浮腫性の肥厚を認めた.上部消化管内視鏡では,球部にびらんや粘膜炎症所見を認めた.内視鏡による生検,肝低吸収域の生検を実施したところ,双方共に悪性所見はなく,著明な好酸球の浸潤を認めた.好酸球性胃腸炎診断基準(腹痛等の症状,内視鏡生検での好酸球浸潤,末梢血中の好酸球増多,等)を満たし,同症と診断した.肝低吸収域もこれに伴う好酸球性の炎症性腫瘤と診断した.ステロイドによる治療を開始したところ,開始数日で採血,画像所見の改善を認めた.その後,ステロイド漸減を進め,現在は,プレドニゾロン5 mg/日にて外来管理を続けている.発症2年を経て,再発は一度もなく,内視鏡・CTなどの画像所見も正常化している.