128 0 0 0 OA 薬品名彙

著者
伊藤謙 著
出版者
国文社
巻号頁・発行日
1874
著者
Akihiko Shimpo Kazuto Takemura Shunya Wakamatsu Hiroki Togawa Yasushi Mochizuki Motoaki Takekawa Shotaro Tanaka Kazuya Yamashita Shuhei Maeda Ryuta Kurora Hirokazu Murai Naoko Kitabatake Hiroshige Tsuguti Hitoshi Mukougawa Toshiki Iwasaki Ryuichi Kawamura Masahide Kimoto Izuru Takayabu Yukari N. Takayabu Youichi Tanimoto Toshihiko Hirooka Yukio Masumoto Masahiro Watanabe Kazuhisa Tsuboki Hisashi Nakamura
出版者
Meteorological Society of Japan
雑誌
SOLA (ISSN:13496476)
巻号頁・発行日
vol.15A, pp.13-18, 2019 (Released:2019-06-15)
参考文献数
22
被引用文献数
78

An extreme rainfall event occurred over western Japan and the adjacent Tokai region mainly in early July, named “the Heavy Rain Event of July 2018”, which caused widespread havoc. It was followed by heat wave that persisted in many regions over Japan in setting the highest temperature on record since 1946 over eastern Japan as the July and summertime means. The rain event was attributable to two extremely moist airflows of tropical origins confluent persistently into western Japan and large-scale ascent along the stationary Baiu front. The heat wave was attributable to the enhanced surface North Pacific Subtropical High and upper-tropospheric Tibetan High, with a prominent barotropic anticyclonic anomaly around the Korean Peninsula. The consecutive occurrence of these extreme events was related to persistent meandering of the upper-level subtropical jet, indicating remote influence from the upstream. The heat wave can also be influenced by enhanced summertime convective activity around the Philippines and possibly by extremely anomalous warmth over the Northern Hemisphere midlatitude in July 2018. The global warming can also influence not only the heat wave but also the rain event, consistent with a long-term increasing trend in intensity of extreme precipitation observed over Japan.
著者
竹下 毅
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement 第29回日本霊長類学会・日本哺乳類学会2013年度合同大会
巻号頁・発行日
pp.228, 2013 (Released:2014-02-14)

日本各地で野生動物による農林業被害や生活被害が発生し,野生動物と人間との軋轢が社会問題となっている.これまで多くの地方自治体は野生動物問題の対応を地元猟友会に頼ってきたが,猟友会員の高齢化・会員数減少により猟友会員の負担は年々増加しており,従来行われてきた「猟友会に頼った野生鳥獣問題対策」が成り立たない地域や地方自治体も現れてきている.長野県小諸市も例に漏れず,平成 19年に 95人いた猟友会員数は平成 24年には 57人(年齢平均値 62歳,中央値 65歳)にまで減少・高齢化し,今後も減少していくことが予想される.このため,猟友会の負担を減らしつつ被害も減少させる「新たな野生鳥獣問題対策」を構築する必要があった. このような状況の中,長野県小諸市では野生動物問題を専門職とするガバメントハンター(鳥獣専門員)を地方上級公務員として正規雇用すると共に,行政職員に狩猟免許を取得させ,ガバメントハンターをリーダーとする有害鳥獣対策実施隊(以下,実施隊)を結成した. 銃器を必要とする大型獣(クマ・イノシシ)は猟友会員から構成される小諸市有害鳥獣駆除班(以下,駆除班)が主に対策を行い,小・中型獣は実施隊が主に対策を行うという分業体制を敷いた.この取り組みによって駆除班の負担を減少させると共に,被害を減少させることに成功した. 現在のガバメントハンターの活動内容は,1)有害鳥獣の捕獲・駆除,2)ニホンジカの個体数管理のための捕獲,3)野生鳥獣のモニタリング,3)猟友会と行政との連絡,4)市民への野生動物問題の普及啓発,5)捕獲動物の科学的利用である. 本発表では,小諸市にガバメントハンターが正規雇用される経緯と活動内容について報告するとともに,今後の課題について議論したい.
著者
上田 哲行 架谷 成美 西屋 馨 宮川 泰平 嶋田 敬介 福富 宏和 水田 陽斗 酒井 亮輝
出版者
石川県立大学
雑誌
石川県立大学研究紀要 = Bulletin of Ishikawa Prefectural University (ISSN:24347167)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.1-10, 2019-03

絶滅危惧種イカリモンハンミョウは、日本では九州と本州だけに分布する。本州では能登半島の1カ所の海岸にのみ生息する。能登半島では一時絶滅したと考えられていたが、1994 年に現生息地の海岸で再発見された。2012 年から2018 年に行った成虫調査では、再発見当初1800 頭近い個体数が記録されていた海岸北部で最初の3年間はほとんど発見されない状態が続き、その後、緩やかに増え始め2018 年に急増したことが確認された。海岸南部と中央部では、最初の2年間は発見当初とほぼ同じ個体数が維持されており、2014 年から急速に増えたことが確認された。このように能登半島の個体群は、ここ数年は増加傾向にあるが、2010 年前後の著しい個体数低下がボトルネックとなり、遺伝的多様性が低下していることが示唆されている。
著者
片山 由美 月田 早智子 南出 和喜夫 岸下 雅通
出版者
日本環境感染学会
雑誌
環境感染 (ISSN:09183337)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.49-52, 1995

今回, 院内感染と医療従事者の衣類について検討すべく, 京都大学本医療技術短期大学部学生のキャップの汚染状態を調査した. 菌分離は, 病棟実習中の本学短期大学部3回生36名を対象にキャップの7ヵ所をスタンプして行った. 同時に被検者全員の手指からの分離も行った.<BR>菌分離者は36名中75%の27名であり, そのうち1名のキャップから<I>Staphylococcus aureus</I>が分離され, MRSAであった. その他, キャップや手指からの分離菌種は表皮ブドウ球菌, 真菌類, その他の細菌が占めていた.<BR>キャップの使用期間と菌分離の関係は明確には解らなかったが, キャップの汚染源として使用者の手指・病院環境・医療機器などが考えられ, キャップのみならず医療従事者の頭部は汚染されているという認識をあらためて得た.<BR>本調査において, 表皮ブドウ球菌やその他の細菌がその多くを占めていた.さらに表皮ブドウ球菌などのCNSがすでにメチシリンに耐性を持ち, 院内感染の主流になりつつあるという事実を再確認した. 今後, 院内感染起因菌の変遷に伴い, 感染防止行動の基本である手洗いを徹底させるとともに, 医療従事者の衣類に関する感染防止行動指針の確立が必要と思われる.
著者
嶌田 理佳 上野 範子
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.2_87-2_99, 2002

アメリカやイギリスでは1990年頃までにほとんどの施設でナースキャップが廃止された。 私服導入を含めたユニフォームの変遷と共に必然的に廃止に至ったと考えられるが,この背景にはナースキャップの表現する看護婦像が専門職のものとしてふさわしいかどうかを議論したフェミニズムの視点もあったと考える。 歴史的に欧米でも女性は主体的に生きることは許されず,一生を男性に捧げるものとされてきたが,看護が伝統的に女性の職業であったために,1960年代まで看護婦は医師や病院経営者ら男性による支配をうけてきた。 その後,女性のみに着用が求められるナースキャップは,差別的であるとの指摘や伝統的女性観を想起させ,新時代の看護婦のイメージとして不適切との主張がナースキャップ廃止に影響を与えたのではないかとみられる。 この論文では英米の文献を参考に看護史と女性史に基づき,ナースキャップの表現する女性性と看護婦像について考察した。
著者
若江 雅子 森 亮二 吉井 英樹
出版者
総務省情報通信政策研究所
雑誌
情報通信政策研究 (ISSN:24336254)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.27-47, 2019-03-20 (Released:2019-04-03)
参考文献数
4

インターネット広告の重要性が増している。その広告費(媒体費+制作費)は2007年の6,003億円から2017年には1兆5,094億円に増え、新聞広告の5,147億円の3倍、テレビメディアの1兆9,478億円にも迫る勢いである。その強みは、ウェブの利用履歴から利用者一人ひとりの趣味嗜好・性別・年齢・居住地などに関する情報を取得し、それに沿った広告を表示できることにあるだろう。興味関心連動型などと呼ばれるこうした広告は、かつてはAmazonや楽天のようなECサイトが、自社ネットワークにアクセスした顧客から利用履歴を直接取得して、その顧客の閲覧画面に広告を表示する形で行われていたが、近年は、利用履歴を顧客から直接取得しなくても同様の広告を掲載することが可能になっている。それは、クッキーや広告IDなどブラウザや端末の識別子に紐付いた利用履歴が、各種プラットフォームを通じて流通しているためである。 個人情報保護法は、個人情報を第三者に提供する場合、原則として本人の同意を義務づけている。しかし、クッキーや広告IDなどのブラウザや端末の識別子に紐付いた情報は、それ単体では個人識別性がないとして、個人情報としての規制を受けない。このため、利用者の同意を得ないまま、第三者に提供することが可能であり、実際に、広告事業者の間で広範にやり取りされているのが現状である。だが、これらの情報は、提供先が保有する情報と突合された場合に個人情報に変わり得る性質のものである。では、提供元では個人識別性を有さない情報が、第三者に提供され、その結果、提供先で個人識別性を有する情報となった場合、第三者提供の規制を受けるのだろうか。こうした問題については、必ずしも明確な整理がなされていないのが実情である。 本論文は、ウェブサイト利用者の使用するブラウザや端末の識別子に紐付いた情報が、利用者が提供を想定していない事業者に取得され、事業者が保有する他の情報と突合された結果、個人情報となる現状について検証し、こうした情報の流通について現行の個人情報保護法により規制が可能かどうか検討を試みるものである。
著者
高橋 茉莉子 田中 美穂
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.61, no.12, pp.1049-1054, 2012-12-05 (Released:2012-12-31)
参考文献数
30
被引用文献数
2 5

JISに定められたモリブデン青法は,試料溶液にモリブデン酸イオンを含む酸性溶液と酒石酸アンチモニルカリウムを加え,さらにアスコルビン酸で還元を行う.このとき,溶液中ではアンチモンが付加したモリブドリン酸が形成していると言われている.しかし,このモリブデン青法において,形成される錯体及びその形成反応に関する詳細な情報は報告されていない.これらの情報を得るため,エレクトロスプレーイオン化質量分析法(ESI-MS)を用いて,溶液中の化学種についての測定を行った.モリブデン青法で発色させた溶液をESI-MSで分析をしたところ,これまでに報告されていた形とは異なる,[PSb2Mo12O40]と考えられるピークが観察された.また,反応に用いる各試薬の役割を明らかにするため,反応の各段階について詳細に検討した.この結果から,アンチモンを用いるモリブデン青法では,モリブドリン酸(PMo12)が形成し還元された後にアンチモンが付加するという反応経路が推測された.このように,溶液中の反応を追うための新たな手法として,ESI-MSによる測定は有効であると考えられる.
著者
趙 伯陽 桜井 陽平 柴田 清澄 吉川 史隆 友田 豊 水上 元
出版者
Japanese Society of Food Chemistry
雑誌
日本食品化学学会誌 (ISSN:13412094)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.42-47, 2014-04-25 (Released:2017-01-27)
参考文献数
14

ナスのヘタは尋常性疣贅(イボ)の治療に伝承的に用いられている。また、ナスのガク片部のエタノール抽出物が尖形コンジローマの治療に有効であったことが報告されている。そこで、ナスのエタノール抽出物の各種ヒト腫瘍細胞株に対する細胞致死活性を調べたところ、ヒト卵巣ガン由来の細胞株であるHRAに対して細胞致死活性を示し、その効果はガク片部からの抽出物が可食部からの抽出物よりも強かった。この抽出物から活性に基づく分画を行うことにより、2つの細胞致死活性成分9-oxo-(10E, 12Z)-octadecadienoic acid (9-EZ-KODE)および9-oxo-(10E, 12E)-octadecadienoic acid (9-EE-KODE)を単離・同定した。9-EE-KODEは、9-EZ-KODEの約10倍高い細胞致死活性を示した。また、9-EE-KODEの細胞致死活性を各種細胞株を用いて比較したところ、HRAに対して他の細胞株よりも約5倍強い活性を示した。ナスのガク片部の9-EE-KODE含量は可食部よりも高かった。
著者
芋川 浩 二松 沙耶菜 伊藤 みゆき
雑誌
福岡県立大学看護学研究紀要 (ISSN:13488104)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.25-34, 2018-03-31

ハチミツは近年甘味料としてだけなく、健康食品や医薬品としても利用されている上、ハチミツには高い抗菌効果があると言われている。そこで、本研究では、その純粋ハチミツの抗菌効果に注目して解析を行なった。そこで、安価な(中国産)純粋ハチミツ2種に加え、高価な(国産)純粋ハチミツ、および近年注目されているマヌカハチミツの4種類を用い、その濃度別抗菌効果の解析を行った。その結果、中国産および国産の両純粋ハチミツには全く阻止円が形成されなかったのに対し、マヌカハチミツでは抗生物質のカナマイシンよりも大きな阻止円が形成された。このことから、純粋ハチミツに必ずしも高い抗菌効果があるわけではなく、マヌカハチミツなど一部のハチミツにのみ高い抗菌効果があることが明らかとなった。この結果は、マヌカハチミツが抗生物質の代わりとしての民間医療や代替医療として使用できることを示している。また、純粋ハチミツだからといって、必ずしも抗菌効果があるわけではないことも明らかとなった。次に、マヌカハチミツをどのようにして看護や医療技術に応用できるかという研究を進めていきたい。
著者
Jun Xie Lihong Zhu Tingli Zhu Ying Jian Ye Ding Min Zhou Xiaoyan Feng
出版者
SOCIETY FOR FREE RADICAL RESEARCH JAPAN
雑誌
Journal of Clinical Biochemistry and Nutrition (ISSN:09120009)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.170-173, 2019 (Released:2019-03-01)
参考文献数
35
被引用文献数
8

Resistance to anti-fungal drugs has become the main cause for increasing incidence rate of Candida infections in pediatric intensive care units (PICU). Zinc supplementation has been shown to exhibit beneficial effects on many pediatric illnesses. This study aimed to investigate the efficacy of zinc supplementation on prevalence of candidemia and candiduria infections in PICU. 724 eligible children between 1 to 5 years old admitted in PICU were randomly assigned into either zinc supplementation group or placebo group. Primary endpoints were the number of Candida infections, length of PICU stay and cases of patient death 14 days after enrollment. Secondary endpoints were the incidence rates of candidemia and candiduria. The incidences of candiduria and candidemia were significantly lower in the zinc group than the placebo group. The length of PICU stay and cases of patient death were obviously lowered in the zinc group compared to the placebo group. In conclusion, zinc supplementation shows beneficial clinical efficacy in reducing Candida infections among PICU patients on broad-spectrum antibiotics with critical illnesses.
著者
柴崎 全弘 川合 伸幸
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.158-172, 2011 (Released:2011-09-07)
参考文献数
47

We investigated to what extent humans are sensitive to snakes and spiders in a visual search task. In Experiment 1, fear-relevant deviants (snakes or spiders) were detected faster among fear-irrelevant backgrounds (flowers or mushrooms), than vice versa. Moreover, the detection of the fear-irrelevant target from snake backgrounds was significantly slower than that from spider backgrounds. It indicated that snakes held the attention more strongly than spiders did, that interfered with the effective visual search. In Experiment 2, fear-relevant animals (snakes or spiders) were compared with fear-irrelevant animals (birds or koalas). Fear-relevant animals were detected faster among fear-irrelevant animals, than vice versa. In addition, snakes were detected more rapidly than spiders, suggesting that snakes captured attention more strongly than spiders did. Furthermore, detection of the fear-irrelevant target (birds or koalas) from snake backgrounds was significantly slower than that from spider backgrounds. Again, it was indicated that snakes held the attention more strongly than spiders. We discussed our differences of the sensitivity to snakes and spiders in terms of evolutional origins of detecting hazardous animals.
著者
松木 悠佳 石本 雅幸 塩浜 恭子 溝上 真樹 重見 研司
出版者
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
雑誌
日本ペインクリニック学会誌 (ISSN:13404903)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.123-126, 2015 (Released:2015-06-26)
参考文献数
12
被引用文献数
3

【目的】プレガバリンはさまざまな神経障害痛に対して有効であるが,眠気,めまい,末梢性浮腫などの副作用も多く報告されている.今回,プレガバリンを投与された神経障害痛患者で,副作用が認められた症例の危険因子を後ろ向きに検討した.【方法】当科でプレガバリンを処方された神経障害痛患者を,電子カルテ記録から後ろ向きに抽出した.プレガバリンによる副作用が出現した群(副作用群)と副作用が出現しなかった群(非副作用群)の2群に分類し,年齢,性別,BMI,プレガバリン投与量,副作用出現までの期間,プレガバリン投与前後におけるVAS,eGFR,血清アルブミン値,血清クレアチニン値,血清尿素窒素値,血清カリウム値を比較した.【結果】解析対象患者100名のうち副作用が出現した患者は28名であった.単変量解析では,eGFRが非副作用群に比べ副作用群で有意に低く,血清カリウム値が非副作用群に比べ副作用群で有意に高かった.多変量解析では,血清カリウム値が高値であることが独立した危険因子であった.【結論】プレガバリンを投与される神経障害痛患者において,副作用の発生には血清カリウム値も参考にするべきことが示唆された.
著者
黒田 寿美恵 船橋 眞子 中垣 和子
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.2_141-2_150, 2017-06-20 (Released:2017-08-30)
参考文献数
57

目的:看護学分野における「その人らしさ」の概念を明らかにし,その人らしく生きることを支える援助への活用可能性を検討する。方法:『医中誌Web版(ver.5)』を用いて検索語「その人らしさ」で文献を抽出し,Rodgersの概念分析の手法を用いて分析した。結果:「その人らしさ」は「内在化された個人の根幹となる性質で,他とは違う個人の独自性をもち,終始一貫している個人本来の姿,他者が認識する人物像であり,人間としての尊厳が守られた状態」と定義された。結論:「その人らしさ」の概念に対する看護師の理解が深化することで,その人らしく生を全うできるための援助の実現可能性が高まる。「その人らしさ」を尊重した看護を行う際には患者の身体状況に考慮する必要があるため,看護師の職責が十分に発揮されることが重要である。また,「その人らしさ」の帰結は看護師がケアの場で「その人らしさ」をとらえる方法と同一と考えられた。