著者
松久 勝利
出版者
美学会
雑誌
美學 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.1-11, 1993-03-31

In dieser Arbeit mochte Ich die prinzipielle Nahe des Menschen zur kunstlerishen Schopfung zur Diskussion stellen. 1. Ich untersuche die Richtigkeit der Begriffe Genie, einerseits, und Mimesis als asthetischer Begriff kunstlerischer Schopfung andererseits. 2. Nach der Infragestellung der wirksamen Tragweite des Begriffes der asthetischen Idee bei Kant versuche Ich den Begriff zu erweitern. 3. Den Begriff der Schopfung begreife Ich als ontologische Seinsweise des Menschen. Einen Zugang dazu bietet der Ausdruck A-Ru-Ga-Ma-Ma (So Wie Es Ist). 4. Jeder Mensch ist etwas Gegebenes, d.h. A-Ru-Ga-Ma-Ma. Wenn der Mensch seine Moglichkeiten aus diesem ontologischen Grundsachverhalt schopft, ist er eigentlich schopferisch. Und Mann kann sagen, dass er wirklich ist. 5. Der Kunstler ist derjenige, der durch diese ontologische Eigentlichkeit des A-Ru-Ga-Ma-Ma angeregt wird. Dann ist A-Ru-Ga-Ma-Ma fur ihn die asthetische Idee, die sein Schaffen leitet. Der Kunstler ist als derjeniger schopferisch, der durch A-Ru-Ga-Ma-Ma erleuchtet wird. 6. Ontologisch hat jeder Mensch an dem A-Ru-Ga-Ma-Ma teil. Jeder Mensch kann durch A-Ru-Ga-Ma-Ma erleuchtet werden. Also, kann der Mensch prinzipiell in der Nahe der Schopfung sein.
著者
小野 哲也 池畑 広伸
出版者
東北大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1996

環境中の変異原物質が少量づつ長期間にわたって働いた時のリスクが大量で1回作用した時に比べどのように変わるかを理解するために、マウスの肝臓と皮膚、睾丸のDNAへの突然変異誘発効果を指標として調べた。使用したマウスは大腸菌のlacZを含んだラムダゲノムDNAを導入されたMutaマウスを用い、変異原としてはX線と紫外線(UVB)を用いた。4GyのX線を1回照射してから16週後の突然変異頻度は肝で(12.76±2.12)×10^<-5>、睾丸で(13.26±3.22)×10^<-5>であった。同じエイジの非照射マウスの自然突然変異はそれぞれ(7.63±1.41)×10^<-5>、(7.14±1.07)×10^<-5>であったので誘発された分は5.13×10^<-5>、6.12×10^<-5>と計算された。一方、1回0.15GyのX線を週3回づつ、6ヵ月間(総計11.7Gy)照射後16週目でみた突然変異頻度は肝と睾丸でそれぞれ(17.36±5.01)×10^<-5>、(17.18±3.66)×10^<-5>であり、同じエイジでの自然突然変異頻度は(10.73±1.39)×10^<-5>、(9.06±1.04)×10^<-5>、で、誘発された量は6.63×10^<-5>、8.12×10^<-5>であった。これらの値から1Gy当たりに誘発された量を比較してみると少線量多数回照射では1回照射の時に比べ肝でも睾丸でも約45%に減少している。これは変異原に曝される時に少量づつを繰り返して行われた時のリスクは1回で曝露された時のリスクに比べ半減することを示唆している。しかもその量は肝でも生殖細胞でも変わらない。生殖細胞での値は以前にRusselらが数百万匹のマウスを使って得られた値である1/3にほぼ類似した値である。次に皮膚組織での影響を知るべく紫外線による突然変異誘発効果を調べた。0.5kj/m^2までのUVBは皮膚の紅斑を起こさず、しかも突然変異を誘発することを確認した。この線量を1日1回づつ4日連続して照射した所約250×10^<-5>の突然変異頻度が得られた。これは0.5kJ/m^2を1回照射した時の1J/m^2当たりの変異誘発率に比べると約70%であり、紫外線による突然変異誘発についても、分割された曝露は1回曝露でのリスクより少なくなることが示唆された。ただし、ここで行った実験は予備的なものであり、線量や曝露間隔などについてさらに検討する必要がある。
著者
櫻井 悟史
出版者
立命館大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

研究実施計画[A]にある、単著『死刑執行人の日本史-歴史社会学からの接近』についてのアウトリーチ活動の成果として、青弓社HPの『原稿の余白に』コーナーに、「殺人と<殺人>-『死刑執行人の日本史-歴史社会学からの接近』を書いて」と題したエッセイを書いたこと、立命館大学グローバルCOEプログラム「生存学」創成拠点HPの『研究の現場』コーナーに「死刑執行を思考する」と題したエッセイを日本語と英語で書いたことが挙げられる。研究実施計画[B]に挙げた、立命館大学大学院先端総合学術研究科公募研究会「歴史社会学研究会」の成果として、『歴史から現在への学際的アプローチ』を刊行し、その中で、「死刑執行方法の変遷と物理的/感情的距離の関係」と題する論文を書いた。ここでは、受刑者の物理的苦痛を減らすことで、執行する側の精神的苦痛をも軽減しようとしてきたアメリカ合衆国や中国にみられるような「文明化」とは違い、日本ではもっぱら執行する側の精神的苦痛の軽減だけを模索することで死刑執行方法が変遷してきたため、その変遷を「文明化」という枠組みだけでとらえることはできないことを、実際の日本の死刑執行方法の細かな変遷を歴史的に追うことで明らかにした。また、そこから現在の日本では、殺人から物理的にも感情的にも距離をとることで、殺人に対する抵抗感が極端に低いなか死刑執行がなされている可能性があり、このことを批判的にとらえるためにも、森巣博の死刑廃止論を再評価する必要があることも示した。研究実施計画[C]にある聴覚障害者支援についての研究成果としては、『聴覚障害者情報保障論-コミュニケーションを巡る技術・制度・思想の課題』を刊行したことが挙げられる。以上の計画とは別に、生活書院が発行する雑誌『生存学』にカフカの『流刑地にて』の読解を通じて、現行の死刑廃止論を批判する論考「殺人機械の誘惑」を執筆した。
著者
日比野 愛子
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.554-569, 2010-03-31
被引用文献数
3

本稿では,科学技術に対する態度におけるDK(don't know,「分からない」)回答の意味を質問紙調査から明らかにする.筆者らは2004年に「バイオテクノロジーに関する意識調査」を日本で実施し,541名の成人男女から回答を得た.数量化III類を用いてDK回答の出現パタンを分析した結果,(1)DK回答群が肯定的回答群/否定的回答群の軸から独立して分離するパタン(疎外的DK)と,(2)DK回答群が肯定的回答群/否定的回答群の軸の中に位置づけられるパタン(両義的DK)が見出された.疎外的DKを顕著に示す層は知識量が相対的に少ないという特徴をもっていた.一方,両義的DKの出現は,回答者個人の知識の多寡によらず,科学技術の問題を消費者個人の選好や利用行動に内在化させる質問状況で顕在化していた.2つのDKの意味は,それぞれ,科学技術という主題における主体的かつ二分法的態度をもつ市民像の問題点を示し,社会的意思決定プロセスでの意識調査の位置づけに再考を迫るものである.
著者
影山 輝國
出版者
実践女子大学
雑誌
實踐國文學 (ISSN:03899756)
巻号頁・発行日
vol.80, pp.101-107, 2011-10-20
著者
神山 直之
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
オペレーションズ・リサーチ : 経営の科学 (ISSN:00303674)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.15-20, 2011-01-01

Ford&Fulkersonによって体系化されたネットワークフロー理論は,そのモデルの持つ表現力が強力であるがゆえ,理論的に深く研究され,多くの現実問題に応用されてきた.しかし,このネットワークフローモデルにも1つの弱点がある.それは,時間の要素が欠けているということである.その欠点を補うために開発されたモデルが動的フローである.本稿では動的フローのモデルおよび基本的な結果を紹介する.

2 0 0 0 OA 編物教科書

著者
森本義子 著
出版者
森本義子
巻号頁・発行日
1905
著者
原田 隆史
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.383-390, 2010-12-04 (Released:2010-12-30)
参考文献数
30

日本で用いられている電子書籍フォーマットとしては, EPUB, .Book, XMDF, PDF など,さまざまな観点から標準化された電子書籍フォーマットが存在する。本稿では,各種の電子書籍フォーマットについては概観するとともに,その学術情報流通への課題について検討する。
著者
Tsuyoshi KIMURA Machiko SEKIDO Naoki CHIMURA Sanae SHIBATA Naho KONDO Harumi KAMISHINA Hiroaki KAMISHINA Sadatoshi MAEDA
出版者
JAPANESE SOCIETY OF VETERINARY SCIENCE
雑誌
Journal of Veterinary Medical Science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
pp.1203070790, (Released:2012-03-16)
被引用文献数
6 12

House dust mite (HDM) allergens are the most common allergens for induction of IgE-mediated hypersensitivity. Recently, epicutaneous sensitization with HDM allergens has been emphasized in the development of atopic dermatitis (AD) by producing various soluble factors in keratinocytes. Among the soluble factors, GM-CSF is a key molecule that activates Langerhans cells, antigen-presenting cells in the epidermis. In the present study, we investigated the effects of Dermatophagoides farinae 1 (Der f 1) on GM-CSF production in a canine keratinocyte cell line, CPEK. CPEKs were found to produce GM-CSF upon stimulation by Der f 1. The GM-CSF production was suppressed by addition of a cysteine protease inhibitor. The present results suggest that cysteine protease-derived Der f may be an initiator of allergic inflammation by inducing the production of GM-CSF in keratinocytes.