著者
出村 佑史 藤澤 誠 三河 正彦
雑誌
研究報告コンピュータグラフィックスとビジュアル情報学(CG) (ISSN:21888949)
巻号頁・発行日
vol.2018-CG-169, no.5, pp.1-6, 2018-02-24

本論文では,パーマや寝癖の表現を可能とする毛髪の塑性変形シミュレーション手法を提案する.毛髪のシミュレーションはコンピュータグラフィクスの分野において人間等のキャラクタを表現するのに必要不可欠なものであるが,ほとんどの場合シミュレーションが容易な弾性体としてその挙動が計算され,寝癖や整髪料の影響のような塑性変形は考慮されていない.提案手法では,毛髪の主成分であるケラチンと呼ばれるタンパク質内で結びついている側鎖結合を考慮し,実際の毛髪と同じように各結合で切断及び再結合を繰り返すことによって塑性変形を再現する.これらを,位置ベース法に組み込むことで高速かつ安定したシミュレーションを実現した.
著者
鎌田 悠希 川口 宗也 大東 俊博 高山 佳久
雑誌
研究報告セキュリティ心理学とトラスト(SPT) (ISSN:21888671)
巻号頁・発行日
vol.2023-SPT-50, no.7, pp.1-6, 2023-03-06

本稿では,QR コードへのレーザ照射により,任意のタイミングで悪性サイトへ誘導可能な偽装 QR コードを生成する方法を提案する.まず偽装 QR コードと実験方法を説明する.次に,レーザ光によって高い照度を与えた領域を撮像した場合,カメラはその領域を明部として扱うという特徴を利用し,レーザ照射により悪性サイトへ誘導する確率を動的に変化させる偽装 QR コードの構成について検討する.また,実験結果に基づき,レーザ照射による偽装操作の防御策について考察する.
著者
百合野 大雅 大熊 毅
出版者
公益社団法人 有機合成化学協会
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.81, no.3, pp.235-243, 2023-03-01 (Released:2023-03-07)
参考文献数
66

Isonitrile (R-NC) is a regioisomer of the corresponding nitrile (R-CN), whose C-terminus has carbene like property. Isonitriles have been deeply investigated from the viewpoint of their use. In contrast to the usability, the synthesis of isonitriles themselves are not sufficiently studied. In this manuscript, we describe our findings on catalytic nucleophilic isocyanation using cyanide with precise control of the ambident reactivity. We successfully demonstrated Pd-catalyzed allylic isocyanation. A wide variety of allylic isonitriles were obtained by this method, in high yield with good linear selectivity. Allylic nitriles were not observed at all, which were the possible side products in the reaction. Even though the reaction is the Pd-catalyzed allylic substitution, no π-allyl Pd(II) intermediate is involved in the catalytic cycle. Pd salt, such as Pd(OAc)2 and Pd(CN)2, was just the precursor of catalytic active species. It was reversibly converted into the ate complex, (Me3Si)[Pd-(CN)3], with excess amount of trimethylsilyl cyanide (Me3SiCN). The ate complex plays dual roles: 1) The Me3Si group activates phosphate leaving group on the allylation electrophile. 2) The [Pd(CN)3]- part reacts as the nucleophile with its N-terminus because the strong interaction between Pd center and C-terminus of cyanide suppresses the C-nucleophilicity. Benzylic isocyanation was successfully catalyzed by Ag2O. Both primary and secondary benzylic isonitriles were obtained in high yield. Pd-catalyzed synthesis of α-aryl-α-isocyanoacetamide derivative was also demonstrated. This catalytic procedure was appropriate to the sequential transformation into the trisubstituted oxazole without isolation of the isonitrile intermediate. Mechanistic investigations revealed that the nucleophilic isocyanation proceeded through a SN1-type substitution predominantly.
著者
菊田 千春 Chiharu Uda Kikuta
出版者
同志社大学人文学会
雑誌
同志社大学英語英文学研究 = Doshisha studies in English (ISSN:02861291)
巻号頁・発行日
no.79, pp.61-104, 2006-03

格助詞ガが、明確に主格表示として用いられるようになるのは室町期とされ、それは、日本語が古典語から近代語への転換を示す変化の一つと考えられている。生成文法では、格助詞の種類は統語構造上の生起位置を表すと考えられることが多く、主格ガの確立も構造上の変化を映すとされる。 本稿では、格助詞を句構造のみからは論じられないという立場に立ち、主格ガの確立を、格助詞ガの性質の変化と、日本語の文法システムの変化の両面から捉えることを目指す。LFG、HPSGらの制約に基づく句構造文法の語彙主義の主張にしたがい、主語はそれを統語的に選択する主要部の述語により認可され(=主格という抽象格が付与され)、それについては古典語も近代語も変わりはないと想定する。主格の格助詞ガの確立は、その抽象格がいくつかの表現形で表されていたのが、次第に、助詞ガという形態格に固定化していくことと解釈し、その過程を捉える方法を提案する。具体的には、Kikuta (2003)で提案した、上代日本語の助詞のプロファイルや助詞選択にかかわる制約を拡充し、上代から近代語にかけての変化を、そのプロファイルと制約の優先順位の変化という観点から分析する。主格ガの成立は一見複雑に見えるが、本稿では、卓立性や名詞性などの素性とその制約の順序という視点から分析することで、単純で漸進的な一方向的変化が複合的に起こった結果ととらえられることを示す。
著者
桑原 哲也
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

日本の製造企業の国際競争力は、工場の内部で作り出されてきた。そうした工場管理のプロトタイプは、第2次大戦前の紡績工場に見られる。その形成のプロセスを、日露戦争後の鐘淵紡績会社の兵庫工場に於ける、武藤山治の試行錯誤を事例としてつぎのように説明した。第1 鐘紡の問題は、品質の不安定であった。第2 工場を、武藤山治は技術のシステムと社会のシステムからなるシステムとして捉えた。技術システムとしての側面を、各工程の糸切れ調査によって、数値的具体的に把握した。そして、後工程の品質は前工程の品質に規定されることを実証し、トータルシステムとして捉えた。第3 その為にハードウエアと作業方法の標準化を進めた。其れは科学的管理法の実践であった。第4 しかしそれだけでは品質は安定しなかった。それは、工場には常に攪乱要因がもたらされるからである。この攪乱要因の処理は現場の労働者の技能と意欲に規定される。そこで武藤は、労働者の技能を高めるとともに、かれらの社会的心理的欲求を充足して貢献意欲を引き出した。こうして、技術と社会の間に補完関係を作り出した。第5 これによって品質安定は可能となり、こうした管理能力に基づいて、製品の高付加価値化を推進することができるようになった。以上の分析成果により、次の貢献をした。日本企業の生産システムの源流の解明(連続性)、国際的に見た其の個性の析出、日本に於ける科学的管理法の源流の把握、武藤山治にたいする従来の解釈の修正。
著者
結城 拓海 佐々木 葉
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.3, pp.22-00191, 2023 (Released:2023-03-20)
参考文献数
28

本研究では,東日本大震災に関連して整備された国営追悼・祈念施設を含む震災復興祈念公園の一つである石巻南浜津波復興祈念公園を対象として開園後約半年の時点での来訪者に対するアンケート調査を実施した.これによって来訪者の属性,状況,利用行動,印象の観点から利用実態を明らかにした.さらに,来訪者の認識に基づいた来訪者像の分類を行った結果「日常利用追悼」,「象徴的追悼伝承」,「防災学習特化」,「場所記憶追憶」,「レクリエーション重視」,「不定形想起」と解釈した6類型が抽出された.これらは外部から観察可能な単独の指標によって説明されうるものではなく,来訪目的や園内での行為との関係を反映したものであることを具体的に説明した.
著者
髙柳 伸哉 伊藤 大幸 浜田 恵 明翫 光宜 中島 卓裕 村山 恭朗 辻井 正次
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.62-73, 2023-03-30 (Released:2023-03-25)
参考文献数
36

本研究では,青年における自傷行為の発生に関連する要因と,自傷行為の発生に至る軌跡の検証を目的とした。調査対象市内のすべての中学生とその保護者に実施している大規模調査から,自傷行為の頻度やメンタルヘルス,対人関係不適応,発達障害傾向等について質問紙による3年間の追跡調査を行った5つのコホートの中学生4,050名(男子2,051名,女子1,999名)のデータを用いた。中3自傷発生群と非自傷群について,各尺度得点のt検定の結果と,非自傷群の中学1年時の得点を基準とした各尺度z得点による3年間の軌跡を比較した結果から,中3自傷発生群は3年時に非自傷群よりもメンタルヘルスや家族・友人関係で問題を抱えていることに加え,1・2年時でも抑うつなどが有意に高いことが示された。中学1―3年時におけるz得点の軌跡からは,中3自傷発生群は非自傷群と比べて1年時からすでにメンタルヘルスや友人関係・家族関係等での不適応が高いこと,3年時にかけて両群の差が開いていくことが示された。本研究の結果,中学3年時に自傷行為の発生に至る生徒の傾向と3年間の軌跡が明らかとなり,自傷行為のリスクの高い生徒の早期発見と予防的対応につながることが期待される。
著者
千葉 武勝 長谷川 勉
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.1972, no.23, pp.66-70, 1972-12-20 (Released:2011-08-11)
参考文献数
21

タマナヤガとカブラヤガ両種の3令期以降の幼虫, 蛹および成虫の耐寒性について実験的に検討し, その結果から, 両種の野外における越冬態について考察をくわえた。1. 20℃, 長日 (16時間照明) および短日 (12時間照明) 条件下で飼育した両種の3令, 4令, 5令および6令幼虫を約2.5℃ の冷蔵庫で冷蔵し, 5日ごとに60日めまで生, 死虫数を調査した。その結果, タマナヤガではいずれの令期, 日長条件区とも耐寒性は弱く60日間の冷蔵処理でほとんどの個体が死亡した。これに対して, カブラヤガの幼虫では一般に強く, とくに短日で飼育した5~6令幼虫は60日後でも約90%の個体が生存していた。2. 9月中旬から10月下旬の問の室温条件下で飼育して得た蛹を, ヨトウガの休眠蛹との比較のもとに野外の土中に埋没して, 人為的に越冬させたところ, ヨトウガでは88%の個体が翌春まで生存していたのに対し, タマナヤガおよびカブラヤガでは全個体が死亡した。3. 低温 (20℃), 短日 (12時間照明) 下で飼育して得た成虫を2℃ 前後に冷蔵して生存期間を調べたところ, タマナヤガは平均37日, カブラヤガでは55日であった。4. 以上の結果から, タマナヤガでは各虫態とも耐寒性が弱く, 寒冷地での越冬は困難と思われた。また, カブラヤガでは中~老令幼虫で越冬するものと考えられた。
著者
柴田 勝二
出版者
相愛大学
雑誌
相愛大学研究論集 (ISSN:09103538)
巻号頁・発行日
no.11, pp.p234-220, 1995-03
著者
根本 敏行 ネモト トシユキ Toshiyuki Nemoto
雑誌
静岡文化芸術大学研究紀要 = Shizuoka University of Art and Culture bulletin
巻号頁・発行日
vol.15, pp.115-122, 2015-03-31

本稿は、欧州の都市におけるユダヤ人街に関する諸問題を取材・研究するもので、同様の一連の研究の一部である。ここでは、ゲットーという言葉の起源となったヴェネツィアのゲットーを取り上げた。ヴェネツィアにおけるユダヤ人の活躍と今日の創造都市論には共通する背景があるものと見ることができる。
著者
鈴木 渉 中村 文彦 有吉 亮 田中 伸治 松行 美帆子
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.3, pp.22-00169, 2023 (Released:2023-03-20)
参考文献数
12

鉄道駅での改札通過データには,乗車券単位で駅での入出場の情報が長期的に記録されており,利用頻度や利用時刻といった個人単位の交通行動データの取得が可能である.そこで本研究では,昨今の急速な社会情勢の変化に伴う,個人ごとの利用頻度や利用時刻の変化に着目し,習慣的な鉄道利用減少の特性を明らかにすることを目的とする.まず,各々の変化量と,年齢や性別,券種といった個人ごとの属性との関係性を整理した.そして,重回帰分析を用いて,習慣的な鉄道利用が減少した人の中でも,定期利用でなくなった若年層の利用習慣の変化がより大きい可能性があること,また定期利用でなくなった若年層であるほど乗車時刻が変化した一方,定期利用を続けており年齢の高い層ほど乗車時刻が変化していない可能性があることを,定量的に明らかにした.
著者
北村 正樹
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.109-112, 1997-02-15 (Released:2011-08-16)
参考文献数
7
被引用文献数
1
著者
Akira Uemura Takumi Katoh Takuji Arima Wakana Kubo
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
IEICE Communications Express (ISSN:21870136)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.84-89, 2023-03-01 (Released:2023-03-01)
参考文献数
15

We report a single-layer frequency selective dual band reflectarray operated at 28 and 39GHz simultaneously. The reflectarray consists of cross dipole and spiral elements aligned on the surface of a substrate and dual band frequency selective surfaces aligned on the rear side. We aligned the cross dipole and spiral elements that can control the reflection direction at 28 and 39GHz aligned on the same plane of the substrate, resulting in a simultaneous dual-band control of the reflection direction up to ±30° independently. Furthermore, the dual band reflectarray showed higher transmittance at frequencies except for the target frequencies, indicating the reflectarray function only at 28 and 39GHz and does not interfere with the other communication bands.
著者
中田 忍 三崎 旭 佐々木 郁美 角田 万里子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成24年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.139, 2012 (Released:2012-09-24)

【目的】 “果物の王様”と言われ、日本の果物消費量で常にトップのバナナは、未熟な段階で収穫、熟成後に店頭に並べられる。そこで、バナナが完熟する過程に起こる成分変化を検討した。また、これまでバナナ果実のパルプ中にα-マンナンやグリコーゲンに結合するレクチンが存在し、末端のα-Man/Glcだけでなく、多糖類の特定の内部糖鎖も認識することを明らかにしてきた。このことから、消化酵素の作用に影響を及ぼす可能性も考えられ、バナナレクチンの糖鎖結合性についても検討を行なった。 【方法】収穫後のバランゴンバナナを25℃で熟成させ、経時的に水抽出した甘味成分を陰イオンカラムクトマトグラフィーで分析した。また、市販の新鮮なバナナより調製したタンパク質画分をα-1,3またはβ-1,6/1,3グルカンを結合したアフィニティーカラムおよびゲル濾過を行い、レクチンを精製した。 【結果】糖濃度は収穫直後に5%以下で、1週間後から徐々に増加し、20日後には22%となった。糖質の主成分はGlc、FruおよびSucであり、熟成が進むほどFruの比率が増加した。また、バナナ果実レクチンはSDS-PAGEで均一(14kDa)で、ゲル濾過の結果から二量体と考えられた。各種糖鎖との定量沈降反応の結果、α-グルカンのうちα-1,3結合を含むelsinanやnigeranには結合するが、pullulan(α-1,6)には反応しなかった。β-グルカンではpustulan(β-1,6)には結合し、curdlan(β-1,3)とは結合しなかったがschizophyllan(β-1,3、O-6分岐)にはある程度結合した。これらの結果からバナナ果実レクチンは非還元末端の関与しない特定の内部結合を認識しうるユニークな特異性を有することが明らかとなった。
著者
尾崎 昌大 森 広史 古川 恵太郎 坂本 春生
出版者
一般社団法人 日本環境感染学会
雑誌
日本環境感染学会誌 (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.33, no.6, pp.285-289, 2018-11-25 (Released:2019-05-24)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

2015年7月,当院の血液腫瘍内科で入院していた患者から多剤耐性緑膿菌が検出された.その後,環境付着菌検査を行った温水洗浄便座の洗浄ノズルからMDRPを検出し,アウトブレイクであると判断し,感染対策を行った.アウトブレイクの一因として,清掃スタッフによる院内感染対策上不適切な清掃方法が行われていたことが挙げられた.その他にも製造時期が古い温水洗浄便座の洗浄ノズルにおいて,適切な清掃ができないなどといった温水洗浄便座を院内で使用する際に留意すべき問題点も判明した.このことから,院内で使用している設備・機器の洗浄方法や導入などにICTの積極的な介入が必要であることが改めて認識された.
出版者
[小田急百貨店]
巻号頁・発行日
1968
著者
藏本 龍介
出版者
日本文化人類学会
雑誌
文化人類学 (ISSN:13490648)
巻号頁・発行日
vol.85, no.4, pp.730-749, 2021 (Released:2021-07-06)
参考文献数
50

インド系宗教の贈与はいかなる社会を想像/創造するか。この問題について本論文では、ミャンマーのダバワ(Thabarwa)瞑想センターを事例として検討する。それによって、「善行」という仏教的規範に基づく贈与がいかなる組織を形づくっているかを明らかにすると同時に、宗教的規範と組織が相互構成的な関係にあることを示す。ダバワ瞑想センターは、あらゆる人々に善行の機会を提供し、その善果として真理を会得させ、救いを促すために設立された。つまりこのセンターの根幹にあるのは「善行」概念である。本論文では第1に、「善行」概念が、長老を中心とした再分配システムの形成、センターの社会福祉センター化、ヒト・モノ・カネの異種混交的な集積、組織構造の自生的発展(生成変化と動かしにくさ)といった組織の創造をいかにもたらしているかを分析する。第2に、こうした組織の創造の中で、「善行」概念自体にも「誰でもいつでも受け入れる」、「実践共同体」、「反管理」といった新たな意味が付け加わっていくことを示す。それはその都度、センターの理想のあり方を想像するという作業でもある。その結果、センターにおける「善行」概念は、センターという組織のあり方と不可分なものとなっている。このように組織の(再)創造は、「善行」概念の探求(組織の(再)想像)と表裏一体の関係にある。