著者
室伏勇著
出版者
暁印書館
巻号頁・発行日
1979
著者
白石 仁 五十嵐 聡 原田 実
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告音声言語情報処理(SLP)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.10, pp.1-6, 2013-05-16

本研究では,人間と計算機の自然な対話を実現することを目的に,質問応答と類推応答を用いて物語中の人物と対話できる対話システム EVE の研究開発を行った.EVE はユーザの発話に対して意味解析を行い,モダリティをもとに質問応答型推論か類推応答型推論から適切な応答推論方式を選択し,応答を生成する.質問応答型推論は,質問応答システム Metis を利用して,発話文や地の文から質問に対する回答を生成する.類推応答型推論では,ユーザの発話と意味的に類似した発話を,グラフ類似度を基に物語内の発話から検索し,この類似発話に対する物語内での応答発話に対して,ユーザ発話と類似発話の対応関係を応答発話に適用して得られた発話を生成する.小説は 「シャーロック・ホームズ」 の短篇集を用いた.In the present study, the conversation system Eve to be able to talk with the person in the story by using the question answering and the analogy response to achieve a natural conversation of man and the computer was developed. Eve performs the semantic analysis to the user's utterance, selects an appropriate response inference from the question answering type response inference or the analogy type response inference based on the modality, and generates the appropriate response. The question answering type response inference generates the answer to the question from the utterance sentence and the sentence of ground by using question answering system Metis. The analogy type response inference generates the response transformed from the response to the utterance in the story which has the highest graph similarity to the user utterance by applying the correspondence relation between the user utterance and the similar utterance in the story. A short collection of "Sherlock Holmes" was used as a novel.
著者
野坂 康雄
出版者
The Iron and Steel Institute of Japan
雑誌
鉄と鋼 (ISSN:00211575)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.557-569, 1973-04-01 (Released:2010-10-12)
参考文献数
5
被引用文献数
1 1
著者
竹谷 徳雄
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.185-190, 1989
被引用文献数
1 2

機能的夜尿症と考えられる62例に漢方随証治療を行った。頻尿が著明でない尿保持群20例において85%の有効率を示し, 全例に何らかの効果を認めた。一方, 頻尿を認める自発覚醒群10例, 夜尿群27例においては無効例がそれぞれ20%, 40%にみられ, 何らかの併用療法を必要とし, 難治な例がみられた。漢方方剤として葛根湯, 麻杏甘石湯, 越婢加朮湯, 柴胡桂枝湯, 桂枝加竜骨牡蛎湯, 小建中湯, 甘麦大棗湯を多用した。特にどの方剤が有効ということではなく, 病型に左右された。しかし越婢加朮湯については有効例がなく, 証の取り違いが考えられた。夜間覚醒困難を麻黄剤の証の一部に取り入れて用いたが, 有効率が他と変らず妥当であったと思われる。漢方治療は副作用が少なく, 長期にわたって容易に継続でき, かつ精神的・肉体的ストレスを和らげて目覚めやすくし, 頻尿も改善するので有用な治療法であると結論できる。
著者
高橋 淳雄
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿児島大学水産学部紀要=Memoirs of Faculty of Fisheries Kagoshima University (ISSN:0453087X)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.133-140,

The origins of chlorine contained in the waters emitted from the hot springs nearthe sea coast in Kagoshima Prefecture are discussed, on the bases of the amounts ofchlorine, the deviations from the relative amounts of five major constituents of the seawater, and the hydrostatic pressure equilibrium. They are attributed to the present seawater, the sea water enclosed underground in the geological age, and the volcanicprocesses.鹿児島県海岸温泉を,海水混入の如何を主として調査した。Cl量の多少,泉温との関係,成分比の偏度,静水圧平衡を根拠として以下の如き結果が導かれた。(表9省略)海岸に近い温泉はすべて海水混入があり,Cl量が甚だ多く,且つ成分比は海水に類似して居り,その偏度は小さい。但し海水混入の様式は各温泉群によって相異している。海潟温泉,古里温泉は現海水の混入で説明されるが,阿久根温泉,鹿児島市温泉,指宿温泉は,地質時代の封入海水の混入或は火山性源も考えられる。海岸から離れた湯之元温泉,霧島温泉にも海水混入の疑がある。尚すべて以上の温泉は海水比以上のKを含有していることも注目される。以上の考察は海岸に近い温泉にCl量が多いという事実に着目し,主としてこれを海水源と見こしたのであるが,もし海岸からの遠近を論ぜず,すべてCl源は火山性であると考えれば如何になるか。海岸に近い温泉にCl量が多いという事実は,この考え方のみによれば海岸に近い火山の活動が強くて火山性のClを多く出したことに基くと見こすべきことになる。一方海岸から遠い場合は,火山性源のCl量多い温泉水が深所にあって,水圧弱くて地上に湧出し得ず,水蒸気のみが高地に迄上昇し得る状況にあると相像できる。Kの多いと云う事実は,かかる考え方に対する一つの支持を与えるが,しかし海岸に近い火山の活動が強いということは必ずしも当を得ない。従ってCl源は海水と火山性の両方にあると見こすことが出来る。
著者
佐々木 春喜
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.333-337, 2013

臨床検査において感度・特異度などベイズの定理が利用されていた. 近年, 病歴や身体所見の尤度比が報告されるようになりベイズの定理を用いた確率的推論が可能になってきた. シャーロック・ホームズの探偵術における確率の発言に注目し, 逆向きの推理はベイズの定理に一致することを示した.
著者
松岡 茂樹
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.757, pp.85-87, 2003-11-10

工務店や専門工事会社の見積もりを見て、その提示額が適正価格かどうかを見極めるのは簡単ではない。どうすれば適正価格に近づけることができるのか。工事コストの透明化に取り組む埼玉・川口市の工務店、ホームビルダーの松岡茂樹代表取締役に、見積もりの見方や対処法を基本から解説してもらう。
著者
宮本 圭 和田 正昭 田中 文也 木村 清志 岩槻 幸雄
出版者
日本動物分類学会
雑誌
タクサ:日本動物分類学会誌 (ISSN:13422367)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.19-22, 2011-08-20 (Released:2018-03-30)
参考文献数
11

Ten carangid specimens belonging to the genus Selar, collected by small set net at Kadogawa Bay, Miyazaki Prefecture (eastern coast of Kyushu Island), Japan, were identified as Selar boops (Cuvier in Cuvier and Valenciennes, 1833), on the basis of scales in curved part of lateral line 22-24 and chord of the curved part of lateral line 2.2-2.7 times in straight part. These specimens represent first record of the species from Japan. Specimens are described and a new Japanese name "Teru-meaji" is proposed for the species.
著者
中川 浩一 茶之木 美也子 小林 裕美 八代 典子 依藤 時子 染田 幸子 竹村 宏代 福田 道夫 濱田 稔夫
出版者
日本皮膚科学会大阪地方会
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.670-682, 1994

シプロキサン<SUP>&reg;</SUP>錠 (ciprofloxacin, CPFX) の皮膚組織への移行性と臨床的有用性を検討した.移行性は10名の健常成人男女にCPFXを200mg投与し, 2時間後に血液と皮膚を採取してそのCPFX濃度を高速液体クリマトグラフィーを用いて測定した.その測定値は, 0.99±0.18μg/ml (血清中), 1.18±1.54μg/g (皮膚組織中) で, 組織移行率 (皮膚組織中濃度/血清中濃度) の平均は1.12と計算された.また, 対照薬として, tosufloxacin (TFLX) も150mgを, 同一人かつCPFX内服と同時に投与し, 同様の測定を行った.結果は, それぞれ, 0.49μg/ml, 0.34μg/g, 0.57であった.すなわち, CPFXにおける値は, いずれも, TFLXにおける値よりも統計学的有意差をもって高値であった.臨床試験では30名 (男女各15名, 平均46歳) の皮膚感染症患者に, おおむね, 600mg/dayのCPFXを7-14日間投与してその臨床効果を調べた.その結果は著効; 15例, 有効38例, やや有効; 3例, 無効; 1例, 判定不能; 3例であり, 有効率は85.2%であった. また, 試験開始時に採取した検体から12株の<I>S</I>.<I>aurens</I>株が分離され, CPFXのMICは12株中10株において0.2μg/ml以下であった.以上の成績から, CPFXは皮膚組織移行性においてTFLXよりも優れ, 皮膚科領域感染症にきわめて有用であることが示された.
著者
一ノ瀬 俊明 陳 宏
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.216, 2011

世界最速の都市化、自然条件の多様性というバックグラウンドを持つアジア地域の都市を対象に、環境配慮型都市デザインを実現するための研究を推進してきた。都市の物理的な形態、取り巻く自然条件の優位性、特有の政治・社会体制を最大限生かしたデザインを、日本国内では困難な社会実験(顕)などを通じて得られた知見(実証結果)をもとに提示し、グローバルな都市デザインへの貢献、都市計画のパラダイムシフト、低炭素都市実現への革新的ロードマップの提示をめざすものである。今日、経済的利潤の最大化よりも、よりよい環境の創造を優先させた都市計画の事例は存在せず(先進各国では実質的に不可能)、実現するとしたら、土地利用、都市計画における政策的トップダウンが有効であるアジア(中国など)をおいてほかにないとの考えのもと、数値シミュレーションではなく、実地で効果が検証できれば、都市計画の汎世界的なパラダイムシフトへ近づけるものと考えられる。これは、都市の普遍的な技術システム研究とは異なり、また、上記の視点は日本特有のものである。<BR> 手法としては、フィールド観測と数値シミュレーション、ワークショップが中心となる。その過程で、都市計画・建築計画に環境研究の結果を活かすために、その重要な要点を地図上に表現したもの(環境アトラス)を作成し、これをベースとした解析・議論を進める。たとえば、都市の自然を活かした暑さ対策は、その地域(都市)特有の自然条件、気候条件(海風や山風、緑地や河川)を活用するという意味では、特殊素材などの導入に比べ、空間スケールの大きな対策となりうるが、どこでも同じようにできるというものではない。またこの過程では、市民・行政官・専門家(研究者・デザイナー)がラウンドテーブルで、観測・シミュレーション結果、学術資料をもとに、都市環境に配慮した都市開発プランを討議し、合意形成を進めていくことが必要となる。このアプローチの有効性を確認し、普及させていくことにこの研究の意義がある。<BR> わが国と体制・制度・自然条件の異なる中国の都市において、制度的有利性に依拠した形での、新たな都市開発の方向性を模索し、都市の熱環境の悪化防止、あるいは改善を実現するような都市計画が具体の都市において実現することをめざし、武漢を対象として、数値計算や野外観測の結果にもとづき、来る3月にまちづくりワークショップを開催する。ここでは、「ヒートアイランド緩和策」を盛り込んだ市街地の整備プランなどの提案を行う。当日はその結果について報告する。<BR><BR>謝辞:本発表は、科研費基盤研究B「中国におけるクリマアトラスを通じた都市熱環境配慮型都市開発の実現」(代表・一ノ瀬俊明)の研究成果の一部である。