著者
山鳥 忠司 森田 広一
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.13, no.6, pp.214-217, 2004-07

私たちが手がけた企業の事例に入る前に、今回、詳細を取り上げる分析手法の理解を助けるトピックを「特別事例」として紹介しましょう。 現在、東京の都心部では地下鉄構内のゴミ箱が撤去されたり、コンサート会場の荷物検査が厳しくなるなど、様々な場面でテロに備えた対策が見受けられます。
著者
岡本 博 矢田 祐之 堀内 佐智雄 鹿野田 一司
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

分子内あるいは分子間のπ電子の移動が分極の起源である電子型有機強誘電体(TTF-CA、α-(ET)2I3、クロコン酸)を対象とし、テラヘルツ電場パルスによるサブピコ秒の強誘電分極変調に初めて成功した。また、TTF-CAの常誘電相にテラヘルツ電場を印加することにより、サブピコ秒の時間で強誘電相の約20%の巨大分極を誘起できることを明らかにした。このような高速高効率の分極応答は、電子型誘電体に特有のものであることを示した。本研究で実証したテラヘルツパルスによる分極制御法は、高速の光変調や光スイッチに応用できるものであり、今後、基礎、応用両面からの研究の進展が期待される。
著者
Mina Nakano Kenji Aburano Takao Yutani Yoshiteru Murosaki
出版者
東京理科大学 総合研究機構 火災科学研究センター
雑誌
Fire Science and Technology (ISSN:02859521)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.39-51, 1999 (Released:2007-12-12)
参考文献数
18

Fire prevention planning is based on requirements in building regulations and laws. It's unclear how much its effective safety is. It usually doesn't consider its cost. Building regulations and laws will be rewritten on the performance in fire prevention. This paper suggests the system that evaluates evacuation safety, and that considers the fireproof cost. This system estimates the cost with public data and estimates evacuation safety with the comparison of smoke behavior and people's one under fire. Finally we applied this system to a model of office building and made clear effective fire prevention planning and their combination.
著者
目黒 祐子 藤井 俊勝 月浦 崇 山鳥 重 大竹 浩也 大塚 祐司 遠藤 佳子
出版者
日本失語症学会 (現 一般社団法人 日本高次脳機能障害学会)
雑誌
失語症研究 (ISSN:02859513)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.251-259, 2000 (Released:2006-04-25)
参考文献数
20
被引用文献数
1

一般に言語性短期記憶は音韻情報の保持容量を指標としているが,言語情報は通常,意味と結びついているはずである。そこで単語レベルについては音韻の短期記憶 (音韻性ループ) に加えて意味の短期記憶 (意味性短期貯蔵庫) を仮定した。標準失語症検査の単語レベル課題の成績がほぼ同じ2症例に,単語系列を聴覚的および視覚的に提示し,口頭反応 (音韻情報保持) と線画指示 (意味情報保持) の成績を比較した。前頭葉損傷の症例1は刺激を聴覚提示した場合には指示スパンが低下しており,視覚提示した場合には聴覚提示に比べて明らかに成績が低下していた。一方,側頭-頭頂葉損傷の症例2では課題により成績に差を認めなかった。すなわち,症例1では複数情報が継時的に入力された場合,音韻情報と意味情報の保持に乖離を認め,さらには視覚情報から音韻情報への変換過程にも障害が見られた。しかし症例2では音韻性短期貯蔵庫の容量が削減していても意味情報として保持可能であることが明らかとなった。
著者
池谷 守司 前波 清隆 飯田 正
出版者
静岡県中小家畜試験場
雑誌
静岡県中小家畜試験場研究報告 (ISSN:09146520)
巻号頁・発行日
no.14, pp.23-28, 2003-10
被引用文献数
2

県内の食品関係の事業所から発生する学校給食残渣の乾燥粉末およびみかんジュース粕の乾燥粉末を鶏に給与し、生産性に及ぼす影響と機能性成分を含む鶏卵生産の可能性を検討し、以下の結果を得た。1.学校給食残渣乾燥粉末を産卵鶏の飼料中に10%添加して給与すると、産卵成績は低下するが、繊維分解酵素の併用によってある程度は成績の低下を抑制できることが判明した。また、卵黄色も濃くなる反面、卵殻強度が低下するため、カルシウム源を補給するなど卵殻質の低下防止対策が必要で、原料中に含まれる塩分のため鶏糞の水分が増加することが判明した。2.飼料中にみかんジュース粕の乾燥粉末を3%添加することで、産卵や卵殻質に影響を及ぼすことなく、卵の香りの評価も高くなり、みかんに含まれる機能性成分であるβ-クリプトキサンチンを含む鶏卵の生産が可能となった。
著者
清家新一著
出版者
大陸書房
巻号頁・発行日
1971
著者
桑田 正明 佐々木 千一 鎌田 実 岩上 健
出版者
一般財団法人日本海事協会
雑誌
日本海事協會會誌 (ISSN:02870274)
巻号頁・発行日
no.257, pp.237-243, 2001

船舶の機関室には火災探知器の設置が義務づけられているが、煙探知器においては、機関室内の気流の影響で探知器が有効に作動しない場合がある。発火源のほとんどが重油等の可燃性油であることから、本報では、探知器高さや気流影響を考慮して、重油燃焼時の煙探知器の作動特性を明らかにする。また、船舶の海上試運転時に実施される火災探知器の効力試験を想定し、重油燃焼の場合と同等と見なしうる発煙筒を用いた効力試験の方法についても述べる。
著者
ローシュングリ アブリミテイ 岩元 泉 坂爪 浩史 高梨子 文恵
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿兒島大學農學部學術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
vol.55, pp.37-53, 2005-03-01

現在,新彊ウイグル自治区の農村女性において教育レベルの格差が拡大している。そこで我々は農村地域における女性の教育レベルの現状,および低学歴が家庭経済状況とどのような関係にあるかを明らかにすることを目的として,トルファン市ヤル村およびウルムチ県三坪農場の2つの地域で調査研究を行った.この2つの村で調査した結果,ウイグル農村女性においては教育機会が乏しく依然として低学歴状態に置かれていることが分かった.また,伝統的慣習による早婚の傾向,早婚による離婚,さらに低学歴に深い相関関係が見られた.これらは低い経済生活水準とも相まって,悪循環に陥っている.しかし次第に女性の収入が世帯の収入に寄与する割合も高くなってきている.経済的収入機会を増やすことが農村女性の地位向上には重要であることが明らかになった.

1 0 0 0 OA 真田三代記

著者
松林伯知 口演
出版者
金桜堂
巻号頁・発行日
vol.巻之4, 1898
著者
Eun-Joo Shin Jae-Hyung Bach Sung Youl Lee Jeong Min Kim Jinhwa Lee Jau-Shyong Hong Toshitaka Nabeshima Hyoung-Chun Kim
出版者
(公社)日本薬理学会
雑誌
Journal of Pharmacological Sciences (ISSN:13478613)
巻号頁・発行日
vol.116, no.2, pp.137-148, 2011 (Released:2011-06-16)
参考文献数
100
被引用文献数
11 28

Dextromethorphan (3-methoxy-17-methylmorphinan) has complex pharmacologic effects on the central nervous system. Although some of these effects are neuropsychotoxic, this review focuses on the neuroprotective effects of dextromethorphan and its analogs. Some of these analogs, particularly dimemorfan (3-methyl-17-methylmorphinan) and 3-hydroxymorphinan, have promising neuroprotective properties with negligible neuropsychotoxic effects. Their neuroprotective effects, the mechanisms underlying these effects, and their therapeutic potential for the treatment of diverse neurodegenerative disorders are discussed.
著者
越野 由香 コシノ ユカ Yuka Koshino
雑誌
実践女子短期大学紀要
巻号頁・発行日
vol.31, pp.49-58, 2010-03-20

自律神経機能の調整手段としてのマッサージの効果について、近年の調査研究を再考した。その結果、発達障がいをもつ子ども達にとってマッサージは、1)自立神経の調整に役立ち、さらに攻撃的行動や対人関係に変化をもたらす、2)親(身近な大人)との情緒的絆を築く助けとなり、触れられることに耐えるといった基本的な自己コントロールの力をもたらす、ことが示された。そのことから、触れられる体験の必要性および緊張(警戒状態)からの回復という点で、発達障害を抱える子ども達に対する早期からの足裏マッサージは有効と考えられた。
著者
小滝 篤夫
出版者
地学団体研究会
雑誌
地球科學 (ISSN:03666611)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.17-24, 2004-03-25
参考文献数
9

田倉山火山は,スコリア丘と溶岩台地からなる.溶岩は下位から小倉・衣摺・田倉山溶岩の3種に区分され,スコリア丘は田倉山溶岩流出後に形成されたことがわかっている(田倉山団研1984).スコリアの風化が進んでいるため,スコリア丘の層序をスコリア中の重鉱物組成によって確立することは困難であったが,新たにスコリア中に残る鉄-チタン鉱物の化学組成の分析を行ない,田倉山溶岩とスコリア丘を構成するスコリア層を対比した.また,JR夜久野トンネル工事のボーリングコアや工事中の露頭から得た試料により,溶岩の基盤岩の形態を検討した結果,田倉山団研(1984)が述べた基盤岩の高まりは見られないことがわかった.
著者
岩村 忍 栗田 宣彦
出版者
JAPAN SOCIETY FOR HEAD AND NECK SURGERY
雑誌
頭頸部外科 (ISSN:1349581X)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.1-10, 1996
被引用文献数
12

片側麻痺声帯の固定位置が正中線から外側にむかって離れれば離れるほど,音声障害や嚥下障害の程度は増強する。したがって,中間位固定症例の方が正中あるいは副正中位固定例よりも障害は強い。治療法として内視鏡的または経皮的に,麻痺声帯外側にむけてシリコン,テフロン,コラーゲン,脂肪などの注入術がおこなわれ普及をみた。しかし,麻痺声帯の正中移動の程度に限界があり,加えて,麻痺声帯の厚み矯正,張力獲得,前額面における両声帯間のレベル差矯正などが期待できかねた。これらの短所を補う治療法は,恐らく披裂軟骨内転術であろう。この方法の歴史は決して新しくない。披裂軟骨に直接ふれ,これを内転固定させるという思想のもとに,喉頭截開して前方から接近する方法や,甲状軟骨後端から接近する術式が試みられた。術式が複雑である。 われわれは披裂軟骨に附着せし外側輪状披裂筋に着眼した接近法を開発した。生理学的に同筋収縮は声帯の全長にわたる正中移動を招来することが知られているゆえ,同筋をその走行方向に牽引固定すれば,同筋収縮と同じ結果をえられると推定し,38例の片側声帯麻痺に手術した。局所麻酔のもと,甲状軟骨板に在る斜線を一里塚とし,この直前に,小さな窓を開け,甲状軟骨内膜を切除して同窓内に外側輪状披裂筋を直接露出した。同筋に糸をかけ,窓の前下方に牽引固定することにより,好成績をえた。術式と結果を詳述する。
著者
犬塚 康博
出版者
千葉大学大学院人文社会科学研究科
雑誌
千葉大学人文社会科学研究 (ISSN:18834744)
巻号頁・発行日
no.18, pp.15-25, 2009-03

新京動植物園は、満洲国の首都新京特別市にあった。上野動物園園長古賀忠道の指導のもと1938年に着工され、仙台動物園園長を辞した中俣充志が園長に就いた。広大な敷地に設けられた同園は、動物園と植物園の総合という分類学展示から生態学展示への転換、動物展示における無柵放養式の全面的採用、動物の北方馴化、教育と研究の主導と娯楽の後退、産業への応用など、斬新なテーマを多くもりこんで計画された。指導に際し古賀が「あまり日本の動物園のまねはしないで下さい」と主張したのに即せば、同園は〈日本ならざる未来〉であったと言える。無柵放養式と北方馴化はドイツのハーゲンベック動物園をモデルとしており、狭義には〈極東のハーゲンベック〉を目指したと言うこともできるだろう。同園は完成することなく1945年に終焉するが、北方馴化のテーマは北海道の動物園へ、無柵放養式のテーマは多摩動物公園での本格的採用へと、それぞれ継続した。