著者
舟橋 國男
出版者
住宅総合研究財団
雑誌
すまいろん (ISSN:09160671)
巻号頁・発行日
no.63, pp.34-38, 2002
被引用文献数
2
著者
瀬戸崎 典夫 吉冨 諒 岩崎 勤 全 炳徳
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.85-88, 2016

本研究は,遠隔地での学習者に長崎にいるような実感を与え,主体的な学習を促す次世代型平和教育教材の開発を目的とした.そこで,全天球パノラマVR教材を開発し,教育的利用の観点から評価した.その結果,臨場感の高さや印象の強さなどの理由から,実感を高める教材としての有用性が示された.実感を与える効果については,地理的な情報把握や,原爆投下を自分とは切り離した事象として捉える学習者にとって有用であることが示唆された.さらに,本教材のインタフェースが主体的な学習を促す一助となり得ることが示された.一方,コンテンツの充実や発達段階を考慮した授業設計の考案など,改善すべき点が明らかになった.
著者
大野 和基 大村 洋司 Pink Daniel H.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネスassocie (ISSN:13472844)
巻号頁・発行日
vol.9, no.15, pp.106-112, 2010-09-21

あなたの中に「やる気」がみなぎり、自分の能力が最大限に発揮されるのはどんな時でしょう。著書『フリーエージェント社会の到来』や『ハイコンセプト』で、ビジネスパーソンの働き方に問題提起してきたダニエル・ピンク氏は最新刊『モチベーション3・0(原題Drive)』で、「人間はお金では動かない」と言い放つ。やる気のメカニズムを学ぶと、自分を奮い立たせる方法が見えてくる。
著者
藤田 秀二 上田 豊 東 久美子 榎本 浩之 亀田 貴雄 高橋 修平 古川 晶雄 松岡 健一
出版者
The Japanese Society of Snow and Ice
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.415-425, 2002-07-15 (Released:2009-08-07)

近年のデータ通信環境の進歩に伴い,南極雪氷観測データの取り扱いに関しても,その保存・公開方法の見直しが急務となっている.南極研究プロジェクトの努力の結晶であるデータが,将来にわたり価値を保ちつつ研究に活用され,散逸の危険なく安全な保存がなされ,且つ,アクセス権・版権・公開方針が一定のルールのもとで取り扱われる必要がある.こうしたマネジメントの善し悪しが,研究コミュニティーの将来の知的生産性に決定的に影響するため,問題提起と要点の整理を目的として本稿を提出する.各国の事例を参考に,マネジメントに求められる諸機能を分析した.重要な点は,長期に安全に維持運営される必要があること,国家事業として実施されてきた南極観測を対象としたマネジメントであること,それに,研究コミュニティーがこれを実質的に構築し且つ利用者となることである.このため,(1)南極研究機構のなかでデータマネジメント機構を作る体制が望ましい.(2)情報管理の専門性と手間を考慮した場合,専門情報技術者を配置した維持管理が不可欠である.さらに,(3)仕組みが機能するには,研究コミュニティーからのサポートが不可欠である.
著者
西川 青季 上野 慶介 井関 裕靖
出版者
東北大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
2000

本研究の目的は,調和写像の無限遠境界値問題を一般の負曲率等質リーマン多様体に対して研究することである.このような空間の中で,カルノー群とよばれる巾零リー群の1次元可解拡大として得られる「カルノー空間」は,対称空間の一般化として重要なカテゴリーをなす.本研究の目標は,このカルノー空間のカテゴリーにおいて,理想境界として現れる巾零リー群上の幾何学・解析学と,内部領域として現れる可解リー群上の幾何学・解析学の相互関係を,「調和写像の無限遠境界値問題」を通して調べることであり,そのためにはまず,解として得られる調和写像の無限遠理想境界の近傍での正則性(微分可能性)を詳しく調べる必要がある.昨年度の研究において,研究分担者・上野は,「複素双曲型空間形から実双曲型空間形への固有な調和写像で,無限遠境界まで連続的可能性をもって延びるものは存在しない」ことを証明したが,その際調和写像の無限遠境界での正則性は,カルノー空間の不変計量の無限遠境界の近傍での発散のオーダーと密接に関係することが明らかになった.今年度は,この点に関してさらに考察し,次の結果を得た.1.定義域のカルノー空間のステップ数が,値域となるカルノー空間のステップ数よりも小さい場合(例えば,複素双曲型空間形から実双曲型空間形への場合),無限遠境界の近傍での不変計量の発散のオーダーが同じであっても,固有な調和写像の無限遠境界の近傍での漸近挙動は,その境界値から完全には決定できない.2.定義域のカルノー空間のステップ数が,値域となるカルノー空間のステップ数よりも大きいか等しく,かつ無限遠境界の近傍での不変計量の発散のオーダーが同じである場合には,固有な調和写像の無限遠境界の近傍での漸近挙動は,その境界値から完全に決定される.西川はこの結果を,上海で開催された国際研究集「International Conference on Modern Mathematics」において,招待講演として発表した.
著者
中平 勝子
出版者
早稲田大学
雑誌
早稲田教育評論 (ISSN:09145680)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.109-124, 2002-03-31

今後社会を担うことになる学生に対してしかるべき情報処理教育を行い, 情報弱者にならないよう, また, 情報の正誤を判断できるための能力を育成することは重要である。本報告では, 文系女子大生に対して実習の各工程に電子化・電子教材を導入した情報処理教育を行い, 学生の実習における各工程での「電子化」が学生に与える学習効率を追跡調査した。情報表現のツールには, 一般的な表計算ソフトであるMicrosoftエクセルを用い, 数値情報の加工(素データ入力と簡単な計算処理による情報抽出)・表現(表・グラフによる表現, 数値による重要な情報抽出)技術を養うことをその目標とした。訓練を伴う授業展開を行うには, 履修している学生の実習結果をチェックしながら学生が理解し得なかった部分のフィードバックを常に教材や授業で取り上げる項目に反映させなければならない。ここでは, 学生が各テーマ実習時間内に理解し得なかったことを次週の実習時間内に再度取り上げるという工夫をこらすことによりフィードバックを常時心がけた。また, 講師が作成した電子教材に対する学生の実習内容や理解状況を蓄積・解析することにより教材に反映させた。
著者
東京市社会局 編
出版者
東京市社会局
巻号頁・発行日
vol.昭和12年10月, 1938
著者
原 俊彦
出版者
札幌市立大学
雑誌
札幌市立大学研究論文集 = SCU journal of Design & Nursing (ISSN:18819427)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.41-49, 2010-03-31

日本の人口移動統計としては住民基本台帳人口移動報告と国勢調査報告人口移動集計があるが,いずれも配偶関係別移動人口は集計されておらず,配偶関係ごとの人口移動率の相違は不明であった.そこで,札幌市の人口動態統計の男女初婚件数,離婚件数,再婚件数を,2000年から2005年まで各歳コーホート(同一年出生集団)別に積算・集計し,5歳年齢階級別累積件数を求め,これを元に配偶関係別純移動(転出入の差)率を推計した.その結果,未婚の純移動率は男女とも若年層で転入超過だが,25-29歳から30-34歳にかけての移動を境に,それより上の年齢層で転出超過に転じ,逆に有配偶では転出超過から転入超過にシフトする傾向があること,また離別では全年齢階級で転出超過となる一方,死別では男子が転出超過,女子は転入超過となるという興味深い特徴が明らかとなった.これらの傾向は分母に年齢別人口,各配偶関係別人口のいずれを取っても,また推計が比較的容易な未婚とそれ以外の配偶関係に分けた場合や,配偶関係不詳をいずれかに振り分けた場合も変わらないことが確認できた.さらに,これらの累積初婚件数や純移動率を用いてコーホート未婚初婚率(未婚者を分母とした初婚率)を算定したところ,配偶関係別純移動率に差がないと仮定した場合より低い値となり,有配偶女性が市外に流出して未婚の女性が多く残るために未婚初婚率が低くなるのではないかとの懸念は当たらないことが判明した.
著者
小山 珠美
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.26, no.6, pp.1351-1358, 2011 (Released:2011-12-19)
参考文献数
10
被引用文献数
2

リハビリテーション栄養における看護の役割は、栄養状態の改善に留まることなく、生活者としてのADL拡大、食べる楽しみの拡充、QOL向上を実現できるような食支援を目指すことにある。栄養管理に加えて、口腔衛生、摂食・嚥下機能、呼吸ケア、ADL拡大、QOL向上などについて、チーム医療をより有機的に機能できるよう多職種と連携した質の高い看護を提供したい。本項では、経口摂取を主軸としたリハビリテーション栄養管理について紹介する。
著者
浪花節倶楽部 口演
出版者
日吉堂
巻号頁・発行日
1913
著者
稲葉 通将 高橋 健一
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2015論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.241-244, 2015-09-18

人間同士の対話において,聞き手の反応や相手への働きかけは,話し手が話を進めていくために必要な要素である.そこで本研究では,ユーザの発話に対し,聞き手として適切な応答を行うことで対話を活性化させる対話システムを設計する.対話システムの応答は多クラスSupport Vector Machine(SVM) を用いて応答クラスを決定することで行う.そのための学習データとして,Twitter におけるtweet・replyペアを用いる手法を提案する.本研究で提案する応答手法は,Twitter 上に公開している対話システムに実装されている.本論文ではこの対話システムの機能についても併せて述べる.
著者
角田 裕之
出版者
尚絅大学
雑誌
尚絅学園研究紀要. A, 人文・社会科学編 (ISSN:18816290)
巻号頁・発行日
no.3, pp.15-34, 2009-03-31

科学コミュニケーションの伝達メディアは,書簡,本を経て,学術雑誌へと変化してきた。科学コミュニケーションにおける公式ルートの一つは学術雑誌に採録された文献の引用であり,引用を分析することでその影響が解明される。本論は引用の持つ意味について明らかにし,引用分析が果たす役割について考察する。
著者
谷部 真吾
出版者
慶應義塾大学
雑誌
哲學 (ISSN:05632099)
巻号頁・発行日
vol.119, pp.203-231, 2008-03

特集文化人類学の現代的課題II第1部 空間の表象投稿論文1. はじめに2. 森町の合併協議の経緯 2-1. 合併成立までの道程 2-2. 森町の合併協議3. 合併に反対する森町住民の動向と「つくる会」の活動4. 提灯行列の実施5. 「森町らしさ」への強い思い6. まとめにかえてThe municipal merger which produced new local autonomous bodies with unfamiliar name in recent years in Japan -what is called "the great merger in the Heisei era"- has come to the end of the first stage in 31 March 2006. According to the newspaper, Mainichi-Shinbun, on that day, a number of local governments were reduced from 3,232 in 31 March 1991 to 1,821 in 31 March 2006. In this great merger, one merger was easily carried out, but the other was not. In Mori-machi, Shizuoka, the negotiation of merger with neighbor municipalities ended in failure. Mori-machi decided on not merging. This decision was reached on result of referendum which was held on 29 August 2004 in this town. In that process, it is noteworthy that the demonstration insisting on anti municipal merger was held on 27 August. Moreover, the participants of this demonstration included those who have taken part in the festival held in every November in the center of Mori-machi, and those people took a Japanese lantern having been used in the festival. In short, this demonstration was held as the lantern parade in which the participants of the local festival joined. Why did they join in this demonstration? Why was this demonstration held as a lantern parade? In this article, these questions will be resolved. And through it, I will show the political atmosphere which surrounded Mori-machi in those days.
著者
関口 正之 山崎 正夫 後藤 典子 等々力 節子 萩原 昌司
出版者
日本食品照射研究協議会
雑誌
食品照射 = Food irradiation, Japan (ISSN:03871975)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.14-23, 2007-09-30
被引用文献数
3 1

熱ルミネッセンス(TL)法による照射食品の検知は、欧州でハーブやスパイス、バレイショなどを対象に試験室間共同試験が実施され、分析法としての妥当性が確認されている。TL法は1996年に欧州規格EN1788となり、2001年に改訂され現在に至っている。本研究では、海外旅行者がトルコの空港で購入したスパイス(12種類)を試料として、TL測定を行った。TL比の算出にあたっては、当所で使用している70〜400℃の積算温度範囲の他に、EN1788が推奨するTLD-100素子で設定した積算温度範囲、およびDolomiteから試作した素子で設定した積算温度範囲も採用した。それぞれの積算温度範囲から算出した積算発光量のTL比に与える影響を調べた。TLD-100とSaffronについては、2つの研究機関で発光ピーク温度やTL比を測定し比較した。