著者
山本 哲生
出版者
北海道大学法学部
雑誌
北大法学論集 (ISSN:03855953)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.69-118, 1996-07-31
著者
関口 博之 八村 広三郎 崔 雄 古川 耕平
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

布の表現モデルとして今日広く用いられている、「バネ=質点モデル」の妥当性を検証するとともに、新しい布表現モデルの検討を行った。サテン、縮緬(ちりめん)、日本舞踊衣装(今回は振袖生地を使用)の3種類の生地について、モータとソレノイドを用いて外力を加えたときの布を動きを、光学モーションキャプチャシステムを用いて取得した。それぞれの生地の実際の動きと、バネ=質点モデルを用いて生成した布の動きを、生地に付けた反射マーカーの座標値をもとに比較した。その結果、縮緬のような薄く、柔らかな生地に対しては質点質量やバネ係数の変更によりバネ=質点モデルでほぼ近似することが可能であることがわかった。一方、我々がターゲットとする、振袖のような厚みのある固い生地に対しては、この種の生地で生じる、部分的な折れ曲がり現象を再現できず、従来のバネ=質点モデルによるシミュレーションには限界があることがわかった。そこで、このような生地に対する新しいモデルの開発に着手した。基本的なアイデアとして、従来モデルのように布全体を質点の集合として表すのではなく、不定型な剛体の集合体として表すことを考えた。これを検証するために、まず、互いにリンクさせた剛体の動作検証プログラムをマリオネットを題材として作成した。次のステップでは、このプログラム上で、布を剛体のリンク構造として表したモデルの動作シミュレーションを行い、その挙動を見ながらモデルの改良をを進めていく。
著者
中島 謙一 原田 幸明 井島 清 長坂 徹也
出版者
日本LCA学会
雑誌
日本LCA学会誌 (ISSN:18802761)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.152-158, 2006 (Released:2007-08-21)
参考文献数
11
被引用文献数
13 20

TMR (Total materials requirement), which refers to the total amount of overburden and rock, were estimated as a fundamental data in this study. 10 kinds of TMR of energy resource and power generation and 62 kinds of TMR of industrial material were approximately estimated based on LCI data. Moreover, a recycle flow analysis based on TMR was proposed. From a result of a study on ELV (End-of-Life Vehicle) recycle flow, followings were shown. 1) A dismantling process which is a pretreatment process for shredding was main process for ELV recycle. Most of Metals, which have large amount of TMR, were collected in the dismantling process. 2) Copper is main component of ASR (Automobile Shredder Residue).
著者
小林 明夫 沼田 宗純 目黒 公郎
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.465-470, 2011 (Released:2011-09-07)
参考文献数
8
被引用文献数
2

本研究は, 高齢者の生活習慣を見守り, 異変がある場合には家族や介護専門員に即座に通報することで, 見守り活動の負担を軽減し, 継続的な見守り活動を支援することを目的とする.本稿では, 冷蔵庫の利用状況(開閉時刻と回数), トイレの使用状況, 就寝・起床状況についてセンサを使い遠隔地から計測することで, 日常の生活パターンを把握し, 異変を捉えるシステムを開発し, 4名の高齢者に実証実験を行なった. その結果, 冷蔵庫, トイレ, 起床状況のそれぞれが生活パターンを表しており, そこからの外れ値を異常と認識することが可能であることを示した.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
大原 美保 近藤 伸也 沼田 宗純 目黒 公郎
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.6, pp.739-747, 2011 (Released:2011-12-27)
参考文献数
32

災害発生後は多数の組織が異なる被災地調査を行うが, 被災地への過度の負担を避けるためには組織間の連携や情報共有が不可欠である.また, 東日本大震災のような未曾有の広域災害に対しては, 既存の学術領域に枠組みに基づく活動だけでは, 新たに出現した社会問題に対して解決策を提示できない可能性がある.本研究では, 東日本大震災の総合対応に関する学協会連絡会に所属している21学会および学会ウェブサイトに震災後の活動情報を掲載している58学会を対象として, 震災後の活動状況をレビューし, 体制整備, 学会間の連携状況, 提言活動, 相談への対応や専門家の派遣という4つの視点から比較分析した.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
鍋田 智広 楠見 孝
出版者
心理学評論刊行会
雑誌
心理学評論 (ISSN:03861058)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.545-575, 2009

False memories refer to memories of events that did not occur. The Deese-Roediger-McDermott (DRM) paradigm represents a conventional experimental methodology for examining false memories; this paradigm involves the presentation of associated words (bed, rest, etc.), which induce a false recall and/or false recognition of a non-presented word (critical lure; sleep). Many studies using the DRM paradigm have demonstrated that (a) participants exhibit false memories robustly and (b) they experience these memories in a vivid and detailed manner. First, this article theoretically reviews the mechanisms that robustly produce false memories. Subsequently, accounts on subjective experience of false memories are discussed. Based on the review, this paper finds discrepancies among the accounts with regard to whether the activation of critical lure causes false memories and their subjective experience; some studies show that the activation of critical lure mediates false memories, while others show that the activation does not result in false memories. The review concludes that none of the existing accounts sufficiently resolve this discrepancy, suggesting that this issue needs to be investigated by future studies.
著者
Yoshikawa Yuko Hizume Kohji Oda Yoshiko Takeyasu Kunio Araki Sumiko Yoshikawa Kenichi
出版者
Biophysical Society
雑誌
Biophysical Journal (ISSN:00063495)
巻号頁・発行日
vol.90, no.3, pp.993-999, 2006-02
被引用文献数
36

Direct attack to genomic DNA by reactive oxygen species causes various types of lesions, including base modi. cations and strand breaks. The most significant lesion is considered to be an unrepaired double-strand break that can lead to fatal cell damage. We directly observed double-strand breaks of DNA in reconstituted chromatin stained by a fluorescent cyanine dye, YOYO (quinolinium, 1, 1 '-[1, 3-propanediylbis[(dimethyliminio)-3, 1- propanediyl]]bis[4-[(3-methyl-2(3H)-benzoxazolylidene) methyl]]-, tetraiodide), in solution, where YOYO is known to have the ability to photo-cleave DNAs by generating reactive oxygen species. Reconstituted chromatin was assembled from large circular DNA (106 kbp) with core histone proteins. We also investigated the effect of vitamin C ( ascorbic acid) on preventing photo-induced double-strand breaks in a quantitative manner. We found that DNA is protected against double-strand breaks by the addition of ascorbic acid, and this protective effect is dose dependent. The effective kinetic constant of the breakage reaction in the presence of 5 mM ascorbic acid is 20 times lower than that in the absence of ascorbic acid. This protective effect of ascorbic acid in reconstituted chromatin is discussed in relation to the highly compacted polynucleosomal structure. The results highlight the fact that single-molecule observation is a useful tool for studying double-strand breaks in giant DNA and chromatin.
著者
上田 一夫 三野 たまき 河村 まち子 間壁 治子
出版者
共立女子大学
雑誌
一般研究(A)
巻号頁・発行日
1993

従来より、衣服の着心地の定量化が望まれていた。我々は、本研究の中で新しい衣服圧計測システム(液圧平衡法)を確立した。このシステムで計測した衣服圧は着心地感とよく対応することがわかった。そこで、この衣服圧と皮下脂肪、体表の粘弾性、官能評価との関連を調べた。超音波診断装置を用いて腹部の皮下脂肪の厚さを調べたところ、ウエストベルトを装着すると、ベルト下では皮下脂肪の厚さが減り、ベルトの上下の体部位では厚くなった。これらの結果から、ベルト圧に皮下脂肪の厚さが寄与する割合を求めると、約30%であった。一方ベルト圧に体表の応力が寄与する割合は約65%であった。履き心地の良い紳士の靴下圧は、口ゴム部で10mmHg、足首では5〜10mmHgであった。好まれる成人婦人用ハイソックス圧は、静立時の下腿において5〜10mmHgであった。同一衣服素材を用いて作製したウエストベルトとウエストニッパーを着用した場合、ウエストライン上に発生した圧は、前者より後者を装着した時の方が高かった。浴衣を着た時、おじぎに伴う着くずれは、主として胸元、帯の上端、おはしょりの下端および右脇線上の4部位に生じた。静立位で1部位当たり20mmHg以上の圧が生じるように腰紐を結んだ場合、圧値が高くなる程ずれ量が増した。おじぎに伴うおはしょりのずれ量と圧の変化率の間には、ベキ法則が成り立つことが分かった。浴衣を着慣れる(50回着用する)と、腹部に発生する浴衣圧の値は、どの被験者でも着用回数の増加に伴って、7mmHg/部位に収束した。衣服による圧迫がいかに自律神経系の機能に影響を与えるかを考察した。例えば、種々の強度の上腕圧迫の影響を手掌の皮膚温応答を指標として調べたところ、むしろ弱い圧迫刺激(8mmHg程度)によって皮膚温が顕著に下降することが分かった。
著者
有本 昌代
出版者
関西学院大阪インターナショナルスクール
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2009

○研究目的 日本の公立学校に在籍する外国人児童生徒の数が増加し、特に教科学習に必要となる日本語の習得に課題を抱えている。しかしながら十分な教材がないため、本研究では年少者が教科学習へ移行するためのカリキュラム「JSL内容重視クロスカリキュラム」と、それに基づく4つのテキスト『環境問題編』『文化編』『生活編』『社会編』の作成と編集を行った。○研究方法 2006年に開発した教材を配布しフォードバックを得て教材の改善に取り組んだが、印刷物として教材を配布したためコスト面、配布面において非効率だったためホームページからダウンロードできる体制をとることで改善を試みた。インターネットを活用することで、教材試用に関するアンケートの回収も効率的に行えると考えた。○研究成果 2009年4月より教材の内容を編集し、2009年11月に「年少者のための日本語教育」に関するホームページを開設し、海外における年少者の言語教育、「JSL内容重視カリキュラム」の概要、同カリキュラムに関する教材のダウンロードのページを設けた。同ホームページを年少者の日本語教育に携わるメーリングリストに配信し、教材試用の協力者を募った。結果43人からの問い合わせがあり、20人からのフィードバックを得た。年少者(特に中学生)の日本語指導の教材はいまだ数が少なく、教科学習へつなげるための教材がないという現状において、本ホームページは成人の日本語教育とは異なる年少者の日本語教育の必要性を提案し、ホームページ上でその教材例をダウンロードできるという点において意義がある。しかしながら、初級レベルの日本語指導は指導文法が定まっているのに対し、教科学習へつなげるための日本語指導の場合、外国人生徒の国籍や日本滞在年数、教科学習の既習知識にかなりの幅やばらつきがあり、なかなか日本語の学習語彙や表現、教科の指導内容を限定することは難しく、また取り出し授業や放課後の日本語指導という体制のため、日本語指導の時間が不規則かつ、不十分な状況にあり、短期間で誰でも使えるよう本教材の内容の縮小化を試みる必要がある。全体として協力者からはこのような形で教材をダウンロードできるホームページはなく、非常に意義のある研究であったと評価を得た。
著者
斎藤 拓
出版者
東京農工大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

高分子フィルムの超臨界流体下における応力測定を可能にさせ、二酸化炭素圧力が高くなりフィルムへの含浸量が増加するのに伴い応力や弾性率が低下して延伸しやすくなることを定量的に明らかにした。ポリプロピレンを二酸化炭素雰囲気下の低温で熱延伸するとサイズが数十nmの微細なナノ空孔が形成され、超臨界二酸化炭素雰囲気下の高温で熱延伸すると結晶化度を著しく増大することを見出し、それらの高次構造形成メカニズムに関して小角X線散乱測定の解析結果などに基づいて明らかにした。このような結晶高次構造制御により多様な物性を有する材料が得られた。
著者
西部 三省 木下 英弘 武田 秀勝 岡野 五郎
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
Chemical & pharmaceutical bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.38, no.6, pp.1763-1765, 1990-06-25
被引用文献数
16

Ten phenolic compounds, isofraxidin (1), (+)-syringaresinol-di-O-β-D-glucoside (2), syringin (3), chlorogenic acid (4), isofraxidin-7-O-β-D-glucoside (5), 2,6-dimethoxy-p-benzoquinone (6), (+)-pinoresinol-O-β-D-glucoside (7), (+)-syringaresinol-O-β-D-glucoside (8), (+)-pinoresinol-di-O-β-D-glucoside (9), and (+)-medioresinol-di-O-β-D-glucoside (10), were isolated from the stem bark of Acanthopanax senticosus HARMS and identified, respectively.The aquenous extract of the stem bark exhibited a prolonging effect on the exercise time to exhaustion in chronic swimming stressed rats. The effect on the exercise time in the chronic swimming stressed rats was respectively tested for compounds 2 and 4,which are major constituents of the stem bark. As a result, it was indicated that compound 2 is the compound responsible for part of the pharmacological effect which the aqueous extract of the stem bark showed.
著者
吉良 佳子
出版者
熊本大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

本研究は自己集合性脂質のキラル会合構造をもとに,その超分子特性やナノ繊維構造を生かした機能性材料の開発を目的としており,本年度はω-アミノアルキル化およびω-ピリジニルアルキル化L-グルタミン酸誘導体の優れた両親媒性や分子会合特性を評価し,これらのカチオン性自己組織化分子のキラルなホストとしての機能性およびテンプレートとしてのホスト機能性の評価を実施した。従来のL-グルタミン酸誘導体にはない優れた両親媒性はω-アミノアルキル化によって促進され,これはナノチューブやヘリックスなどの繊維状会合体を形成することで分散していると考えられる。一方で,ω-ピリジニルアルキル化では水やアセトニトリルなどの極性溶媒にのみ溶解するが,有機溶媒でもナノチューブを形成する珍しい例である。また,高次キラル会合体であることから溶媒環境によって特有のキラリティーを示すだけでなく,アキラル分子にも二次的にキラリティーを誘起でき,その機能性はアルキルスペーサー長によって異なる挙動を示した。さらに,ω-ピリジニルアルキル化L-グルタミン酸誘導体は水中で二分子膜構造からなるナノチューブを形成するため,膜内部の疎水性場にモノマーを取り込ませ,これを光照射で重合することでテンプレート剤としての機能性を評価している。このように,本研究で用いた両親媒性L-グルタミン酸誘導は不斉材料だけでなくナノ構造材料として十分に期待される。