著者
比屋根 均
出版者
北海道大学科学技術コミュニケーター養成ユニット
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.4-13, 2007-03

A society for the study of engineering ethics, which is also called 'The ET Society', is part of the Chubu Branch of the Institution of Professional Engineers, Japan (IPEJ). The development of our ET Society in communication can be divided into two stages. At the first stage, we had internal communication between engineers. At the second stage, we had interactive communication between engineers and the public through 'Technology Cafe'. With this experience, the paper discusses the effectiveness and possibilities of engineers' interactive technology communication.
著者
曽原 寿允 堀 幸雄 今井 慈郎
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2010-DBS-150, no.11, pp.1-4, 2010-07-28

RSS リーダや Twitter に見られるような,カテゴリ分けされた大量の時系列データを閲覧する機会が増えている.これらの情報を俯瞰的に閲覧し,必要な情報を素早く入手することを目的とするインタフェースを提案する.
著者
日野 浩二 阿部 晋 串田 正人
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. A, 基礎・材料・共通部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. A, A publication of Fundamentals and Materials Society (ISSN:03854205)
巻号頁・発行日
vol.128, no.2, pp.81-85, 2008-02-01
被引用文献数
2 3

Energy release from MIM structure of Al / nonpolar LB film / Au had continued for about three years,<sup> </sup>and temperature around MIM was reduced. In our present study, analyses were carried out on electrical properties of MIM of ultrathin polyimide LB film. Current, voltage and electrical power were analyzed in stationary state.
著者
菅原 一幸 北川 裕之 山田 修平 三上 雅久 浅野 雅秀 BAO Xingfeng LI Fuchuan
出版者
神戸薬科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

(1)ヒトの先天性脊椎・骨端異形成症(spondyloepiphyseal dysplasia, SED)がコンドロイチン6-O硫酸基転移酵素-1(C6ST-1)の変異によって発症することを証明した。(2)コンドロイチンの基本骨格の生合成に関わるコンドロイチン重合化酵素(ChPF)の線虫のオルソログPAR2.4をクローニングし、その機能低下により、線虫の胚発生初期の細胞質分裂が異常になることが分かった。(3)サメ皮膚のCS/デルマタン硫酸(DS)ハイブリッド糖鎖の種々の生物活性を証明し、治療薬への応用の可能性を示した。(4)ブタ胎児脳のCS/DS鎖の神経突起伸長促進作用が増殖因子プレイオトロフィンとの結合を介することを証明し、さらに機能ドメインである硫酸化十糖を単離し、配列を決定した。(5)海産ホヤの果肉から海馬ニューロンの突起伸長促進活性をもつ高硫酸化デルマタン硫酸を精製し、これでマウスを免疫し、抗デルマタン硫酸単クローン抗体を調製した。この抗体は海馬ニューロンを染色し、免疫源であるデルマタン硫酸の神経突起伸長促進活性を阻害した。(6)ヘルペス単純ウイルス(HSV-1、HSV-2)は細胞表面のヘパラン硫酸への結合を介して感染するとされてきたが、今回我々は、感染細胞のコンドロイチン硫酸のE構造を認識して感染しうることを証明した。
著者
小泉 雄一郎
出版者
大阪大学
雑誌
若手研究(A)
巻号頁・発行日
2004

Ti-Al金属間化合物の逆位相領域(APD)組織と層状組織を同時に制御し、層状組織制御のみでは得られない特性を実現するための研究を行ってきた。昨年度の研究の結果、熱処理のみで組織制御した場合、γ板析出前にAPDが粗大化するため、層状組織と共存するAPDのサイズは最小で400nmであった。また、APDとγ板の組織複合化の効果を引き出すには、従来の不規則α単相温度からの急冷とその後のα_2+γ二相温度での等焼鈍で得られるより微細なγ板・APD複合ナノ組織が必要であることが示された。本年度は、そのような組織を得るため、γ板の優先核生成サイトとしての転位の役割に注目し、二相化焼鈍前の塑性加工の効果を調べた。具体的には、焼鈍前に圧延あるいは押し込み加工により塑性変形を加えることで優先核生成サイトとなる転位を導入してγ板析出を促進し、昨年度得られたよりも微細なγ板・逆位相領域・転位複合ナノ組織を得ることを試みた。焼鈍前に10%圧延加工した結果、加工なしの場合にはγ板が析出しない条件(1073K 1×10^4s)での焼鈍でも平均間隔(L)88nmの層状組織が得られた。その際の平均APDサイズ(1)は214nnと微細であり、これまでで最も微細な複合ナノ組織が得ることができた。そのような組織を有する結晶の硬さはHV464と、熱処理のみで得られた同程度のL(94nm)を有する結晶の硬さHV366に比べて大幅に向上していた。また、10%圧延後1073Kで5×10^4s焼鈍した試料では、L=49nmとなった。これは、焼鈍前加工なしでさらに長時間焼鈍て得られる最小の五の約1/2であったことから、焼鈍前加工はγ板析出の早期化だけでなく、層状組織をさらに微細にする効果も有することを見出した。押し込み加工によりさらに大きな加工を加えた場合にはL=77nm、1=90nmと共に100nm以下の組織も得られた。
著者
根岸 秀明 山田 哲治 白石 友紀 奥 八郎 田中 博
出版者
日本植物病理学会
雑誌
日本植物病理學會報 (ISSN:00319473)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.687-690, 1990-12-25

Pseudomonas solanacearumの自然発生の非病原性突然変異株, M4Sから約6.6kbpの環状2重鎖のプラスミドDNA, pJTPSlを分離した。pJTPSlはM4Sの親株である病原性菌, U-7からは検出されなかった。このプラスミドは, ApaI, EcoRI, EcoRV, HindIII, PstI, StuI, XhoIなどの制限酵素認識部位をもっていた。U-7の全DNAとのハイブリダイゼーション分析の結果から, pJTPS1はゲノムまたはメガプラスミド由来であろうと推測された。
著者
伊藤 昭 寺田 和憲
出版者
岐阜大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

1.「心を読む」ことをアルゴリズムとしてとらえ、利害の輻輳する状況下での人の「心を読む」行動の分析と、学習アルゴリズムとしての実現手法の研究を行った。具体的には、協調と競合が絡み合った問題として1・2・5じゃんけんや3カード問題を作成し、相手がこちらの行動を読むことを予想して、それを自己の目的を達成のために利用するという、再帰的な心を読む行動の発現を調べた。また上記と並行して、自己の利益を最大化することと矛盾しない形で、最適な行動を計算機が自動的に生成(学習)するアルゴリズムを検討した。その結果、履歴を考慮した適切な学習アルゴリズムを用いることで、利益が輻輳する状況下で、双方が納得できる良い解を発見できることを示した。2.コミュニケーションにおける視線や表情の果たす役割に注目し、そのメカニズムの解明と人とロボットのコミュニケーションへの応用を目指した研究を行った。具体的には、人の視線方向を検出し、また自ら視線を制御できるロボットと人とのインタラクション実験を通して人の振る舞いを分析、視線を適切に制御することで、人がロボットに対して「意図スタンス」を取りやすくなることを確認した。また表情を単に基本表情に分類するのではなく、表情を目の動きを含めて顔の与える「心の状態」へのメッセージととらえ、その検出方法を検討した。3.人工物を「心を持つもの」とみなして、その意図を読むことでコミュニケーションを実現することを目指した研究を行った。最初のステップとして、Dennettの物理、設計、意図スタンスの分類に従い、人のとるスタンスの評価方法を検討した。具体的には、自律移動椅子、自律移動立方体を用いて、人がそのような未知な物体と出会ったとき、どのように行動するのかを観察、分析して、人の採るスタンスを評価すると共に、人が人工物に対して意図スタンスをとるための条件を明らかにした。
著者
相場 芳憲 戸田 浩人 小池 孝良 生原 喜久雄
出版者
東京農工大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1996

本研究は大きく次の3つの課題について調査した。1. 降水の移動に伴う溶存元素の垂直的変化森林にインプットされた林外雨は樹冠に遮断されるために、土壌へ到達する水量は林外雨量の80%に減少し、水質も大きく変化することを、スギ・ヒノキの壮齢林、ミズナラおよびコナラの優占する落葉広葉樹林で調査した。また、下層植生による影響も大きいことを明らかにした。樹冠を通過することによる濃度増加の要因を樹体に付着した物質からの(乾性沈着)の洗脱と樹体からの溶脱の割合から解析した。2. 土壌水の水質形成土壌系での水質変化を明らかにするため、イオン交換樹脂を用いて、水溶性塩基の移動量を調査した。また、土壌中の窒素無機化が土壌水質に及ぼす影響を調査した。3. 渓流の水質形成渓流の水質形成のメカニズムを明らかにするため、枝打ちや間伐が渓流水の水質形成に及ぼす影響を調査した。また、降水量と渓流水の水質の関係を調査した。森林生態系での主に流出経路としての渓流水質は、土壌層および母材を通過する過程で、溶存物質の吸着や溶出によって物理化学的な平衡状態になる。森林は降雨量の変化にかかわらず水質を一定に保つ機能があることを明らかにした。
著者
眞境名 英幸
出版者
大阪歯科学会
雑誌
歯科医学
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.g53-g54, 1992

細胞を取り巻く環境因子であるグリコサミノグリカン (GAG) あるいはプロテオグリカンの細胞モジュレーターとしての機能は, 病態下における疾患の発症や進展, あるいは組織修復との関連から, 興味ある課題として関心が寄せられており, 近年, GAGの糖鎖構造がその機能に重要な役割を果たしていることが明らかにされてきた. 著者の教室でも病態下の組織GAGの変化をHPLCで不飽和二糖レベルから解析し, ヒト炎症歯髄ではGAGの組成およびコンドロイチン硫酸 (CS) 由来不飽和二糖の組成が組織防御的にシフトしていることを明らかにするとともに, ラット顎下腺では糖尿病によってヘパラン硫酸 (HS) が低硫酸化を起こし, その変化は細胞機能と関連することを指摘してきた. 本研究は, 下顎第三大臼歯抜歯時に得た最後方臼歯遠心部歯肉を臨床的にも組織学的にも炎症所見のみられない健全歯肉と智歯周囲炎としての臨床所見を呈する炎症歯肉との2群に分けて試料とし, 歯肉GAGの炎症に伴う糖鎖レベルにおける応答を検索したものである. 歯肉GAGは脱脂乾燥歯肉から常法にしたがって抽出し, Bitter-Muir法でウロン酸量として定量した. GAGの分子種はセルロースアセテート膜電気泳動で, その構成比率は泳動スポットのアルシアンブルー定量で, CS由来およびデルマタン硫酸 (DS) 由来の不飽和二糖はHPLCでそれぞれ解析し, 次の所見を得た. 1) 健全群に比べ, 炎症群では歯肉組織乾燥重量当たりの総タンパク量とDNA量が増加し, Hyp量は減少した. また, 炎症群の歯肉GAG (ウロン酸) 量は健全群の約1.6倍に増加した. 2) GAGは両群ともヒアルロン酸, CS, DSおよびHSから構成されていたが, 炎症群ではCSが健全群の1.6倍に, DSは3.8倍に増加した. 3) 健全群のCS由来不飽和二糖は, 主成分のΔDi-0Sと少量のΔDi-4SおよびΔDi-6Sから構成され, 健全歯肉のCSは硫酸化傾向の低い糖鎖構造をもつことが示された. また, 炎症群ではΔDi-4SとΔDi-6Sが主成分をなし, 硫酸化不飽和二糖, 非硫酸化不飽和二糖の相対比は健全群 (0.34) より大きく上昇 (1.06) し, CSは炎症によって硫酸化傾向を強めることが明らかとなった. 一方, 健全群のDS由来不飽和二糖はおもにΔDi-4SとΔDi-0Sから構成されていたが, 炎症群ではΔDi-4Sが著明に増加し, 炎症に伴うDSの増加はΔDi-4Sに由来することが明らかになった. 一般に, CSは細胞増殖と, DSは組織コラーゲンの線維化とそれぞれ密接に対応しながら組織機能の維持と調節に関与することが知られている. したがって本実験の結果は, 慢性炎症時の歯肉組織ではGAGが量的にも糖鎖構造においても, 炎症に対して組織修復的に機能するようにシフトされることを示すものといえる.
著者
吉見 真聡 長名 保範 岩岡 洋 西川 由理 小嶋 利紀 柴田 裕一郎 岩永 直樹 舟橋 啓 広井 賀子 北野 宏明 天野 英晴
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌コンピューティングシステム(ACS) (ISSN:18827829)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.45-58, 2007-02-15
被引用文献数
4

確率モデル生化学シミュレーションアルゴリズム(SSA)は,定義した生化学システムの確率的挙動を厳密に計算できるアルゴリズムとして知られている.しかし,SSA の実行には膨大な計算時間が必要であり,高速な実行環境が求められている.本論文では,高速実行の一手法として,Xilinx 社のFPGA(XC2VP70-5)を用いて,SSA(First Reaction Method)を実行する回路を実装,評価した結果について述べる.高速化は,パイプライン化した演算ユニットを使い,複数スレッドのシミュレーションを同時に実行することで実現する.シミュレータ回路は,中間データをBlockRAM に保持し対象の生化学システムごとの回路再構成を要しない,実用的な構造になっている.ベンチマーク的に定義できる生化学システムTIS,D4S で評価した結果,Xeon 2.80 GHz による実行と比較して,TIS では約83 倍,D4S では約95 倍のスループット向上が可能であることを確認した.This paper discusses an FPGA implementation and evaluation of a Stochastic Simulation Algorithm (SSA) called the First Reaction Method. SSAs are widely known as rigorous methods for simulating the stochastic behaviors of various biochemical systems, but also as CPU-hogging applications due to vast repetition of the algorithm. This work accelerates the execution by achieving high throughput with concurrent simulations of highly utilized pipelined arithmetic units. For upgrading practical utility, the design stores intermediate data in a BlockRAM so that reconfiguration is unnecessary for different target biochemical systems. Benchmark results on an FPGA (Xilinx XC2VP70-5) have shown that the circuit provides throughput of approximately 83 times and 95 times compared to software execution on Xeon 2.80 GHz when it was evaluated with biochemical models called TIS and D4S, respectively.
著者
辻本 実央
出版者
上智大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

本研究の目的は、9世紀後半から13世紀のクメール遺跡を飾る浮彫に描かれた人物彫刻の様式と遺跡等との関連性の変遷について明らかにし、クメール美術史全体をつらぬく大きなフレームワークとして人物彫刻を題材とした自律的な東南アジア美術史観を提示することである。本研究で具体的に明らかにしようとすることは次の2点である.各点について研究成果をまとめる。第一に、アンコール王朝が興隆したおよそ9世紀から13世紀までを網羅するクメール遺跡(計35)の建築装飾に用いられた人物彫刻の特徴的な様式、所属する建築物とそこにおける配置関係の歴史的展開を明らかにする、そのために全クメール史を網羅する人物像彫刻の独白データベースを構築したその分析から、2つの先行研究にない新たな事実を発見した。第一に、穏やかな表情をしたドゥバラパラ像を対で置く設置方法の出現である,第二に、中央祠堂における女性立像の専有が特定の遺跡でみられることである。第一の点については、壁面浮彫から憤怒相のドゥバラパラ像が切り離されたと考えられる。この間一貫してドゥバラパラ像の役割は守門神であったといえる、第二の点については、女性立像が2つの役割を果たしていると考えられる。第一に守門神としての役割、第二に建物自体を荘厳するための装飾的な要素としての機能である.サンスクリットでは前者は「ドヴァラパリカ」、後者は「スラスンダリ」に相当する。後者では、国家鎮護寺院として設置された建物が選択的に女性立像を中央祠堂に配置している。第二に、上記で明らかになった特徴的な様式とその展開が、クメール文明内で独自に起きた表現様式の模倣・拡大・変容といえるのか、域外文明からの影響によるものなのかを明らかにする。現段階では明示的な結果は得られていないが継続的に分析を続ける。
著者
小峯 和明 渡辺 憲司 金 文京 増尾 伸一郎
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

日本中世の物語類を中心に、<予言文学>に関わる表現やモチーフの資料集を作成し、さらに予言書、未来記、託宣書、夢記、起請文、遺言、遺訓などの文書類のリストを作成、資料集としてまとめた。東アジアに関しては、北京、ソウル、ハノイ、パリ、ロンドン、ボストンなどで資料調査を行い、貴重な資料を収集した。それらの成果をもとに、北京、ハノイ、パリで<予言文学>をめぐる国際学会や研究会を主催し、論文集としてまとめた。
著者
青山 友紀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.82, no.7, pp.704-712, 1999-07-25
被引用文献数
26

フォトニックネットワークをここでは転送機能を光領域で実現するネットワークと考え, その機能のレベルに応じてフェーズ0からフェーズ5まで分類する. フェーズ0はポイントツーポイント光伝送機能, フェーズ1は光多重化機能, フェーズ2は光XC/ADM機能, フェーズ3はルータとWDMの直結, フェーズ4は光・電子ハイブリッド処理型ルータ, フェーズ5は光時分割処理による転送機能の実現, と分類してその展望を述べる.