著者
玄 学南 山岸 潤也
出版者
帯広畜産大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

本研究は異種抗原発現用新規原虫ベクターの構築と組換えワクチン開発への応用を目指して実施する。本年度に実施した研究内容と得られた研究成果は以下の通りである。1. 過年度に異種抗原発現用ネオスポラ原虫ベクターを構築し、トキソプラズマ原虫ワクチン候補遺伝子TgSAG1の発現(Nc/TgSAG1)に成功した。2. 今年度はまずNc/TgSAG1をBALB/cマウスに接種し、TgSAG1に対する特異抗体反応を誘導することを確認した。特異抗体のサブクラスを調べたところ、Th1型優勢免疫が誘導されていることが示唆された。また、Nc/TgSAG1を接種したマウスにおいてはIFN-γの産生がベクターのみを接種した対照群と比べ有意に高いことが示された。なお、IL-4の産生には対照群と比べ有意な変化がなかった。3. 次に、Nc/TgSAG1にて免疫したマウスに致死量のトキソプラズマ原虫を接種したところ、約80%のマウスが生残した。これらの結果より、異種抗原発現用原虫ベクターは次世代型ワクチン開発に新しいツールを提供しうることが示唆された。
著者
市川 武 柿崎 暁 堀口 昇男
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

横紋筋肉腫の発癌機序を調べるために、肝細胞増殖因子トランスジェニクマウス(HGF/SFtgマウス)と癌抑制遺伝子であるp53、Arf、Ink4aそれぞれのノックアウトマウス(p53-/-マウス、Arf-/-マウス、Ink4a-/-マウス、)を交配して作成されたHGF/SFtg+p53+/-マウス、HGF/SFtg+Arf-/-マウス、HGF/SFtg+Arf+/-マウス、HGF/SFtg+Ink4a-/-マウス、HGF/SFtg+Ink4a+/-マウスに発生した横紋筋肉腫を解析した。HGF/SFtg+p53+/-マウスに発生した横紋筋肉腫のウエスタンブロッティングによる解析では、Ink4a、Cdk4、Cdk6の発現は維持されていたものの、Rb発現の消失を認めた。またHGF/SFtg+p53-/-マウスの骨格筋に比較してc-myc発現の増強を示した。同様にリアルタイムPCRでもHGF/SFtg+p53+/-マウスに発生した横紋筋肉腫においてc-myc DNAコピー数の増加(extracopyあるいはhalf copy)を確認した。筋原性分化に関与するMyogeninはHGF/SFtg+p53-/-マウスの骨格筋には発現を認めなかったのに対して、横紋筋肉腫では発現が確認された。一方、HGF/SFtg+Arf-/-マウス、HGF/SFtg+Arf+/-マウス、HGF/SFtg+Ink4a-/-マウス、HGF/SFtg+Ink4a+/-マウスに発生した横紋筋肉腫の同様の解析ではRb、p53の発現は維持されていることを確認した。c-mycはHGF/SFtg+Arf-/-マウス、HGF/SFtg+Arf+/-マウスに発生した横紋筋肉腫においてはHGF/SFtg+p53-/-マウスと同様に骨格筋に比較して発現の増強を示したが、HGF/SFtg+Ink4a-/-マウス、HGF/SFtg+Ink4a+/-マウスではc-myc発現の増強は明らかでなかった。これらの結果より(1)横紋筋肉腫発癌にp53/Arf径路の不活性化が重要であるが、p53とArfは必ずしも同様の機序で横紋筋肉腫発癌抑制に関与しているわけではなく、Rb不活性化が関与する可能性が認められた。(2)横紋筋肉腫発癌にはp53/Arf径路の不活性化に加え、c-mycの関与が示唆された。
著者
静間 徹 長谷川 潔 橋本 悦子 唐澤 英偉 山内 克巳 林 直諒 高崎 健
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.125-131, 2000-02-25
参考文献数
30
被引用文献数
10 2

症例はC型慢性肝炎の62歳女性. 超音波検査にて, 肝S4に15×10mm大の低エコー腫瘤を指摘され当科入院. 造影CT検査では, 動脈優位相で辺縁が濃染し, 後期相では腫瘤の内部に造影効果が認められた. MRI検査では, T1強調画像で低信号, T2強調画像で高信号であり, 血管造影検査では腫瘍濃染像は認められなかった. 血清学的所見や画像所見からは, 肝腫瘤の診断が確定できず, 手術後に肝原発non-Hodgkin lymphoma (diffuse large B cell type) と診断された. 近年, C型慢性肝疾患に合併した肝原発悪性リンパ腫の報告例が増えているが, 径20mm以下の単発性の肝腫瘤として発見されることは稀であるため, 文献的考察を加えて報告した.
著者
丸谷 永一 鈴木 馨
出版者
獣医麻酔外科学会
雑誌
獣医麻酔外科学雑誌 (ISSN:09165908)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.11-17, 2005 (Released:2005-09-30)
参考文献数
17
被引用文献数
1

野鳥における骨折の治療成績を向上させることを目的に,ニホンウズラの上腕骨骨折に3種類の手術法を適用し,リハビリテーションを行いながら,回復過程を評価した。太さに比べて軽量な注射針を用いた内軸固定では,手術の成功率が40%と低かったが,成功したときの回復は,形態・機能ともにきわめて優れていた。ペーパークリップを利用した簡易な外部固定では,確実に骨の癒合が得られたが,変形が著しく,機能回復も不十分であった。内軸固定と外部固定を併用した場合は,全例で骨折の治癒を認めたが,個体により回復の程度に差が大きく,良好に推移したときもリハビリテーション期間が延長した。これらのことから,実際の臨床応用にあたっては,対象となる鳥種や動物の気質,収容可能な期間,その他治療施設の事情などにより,方法を使い分けることが望ましいと結論づけられた。
著者
丸谷 永一 鈴木 馨
出版者
獣医麻酔外科学会
雑誌
獣医麻酔外科学雑誌 (ISSN:09165908)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.63-70, 2004 (Released:2004-12-28)
参考文献数
15
被引用文献数
2 2

日本産野鳥111種2,189点の保護記録から, 骨折の発生状況を明らかにし, 予後因子を検討した。骨折は16%の個体に認められ, 骨折個体の保護治療後の放野率は28%であった。骨折部位は, 部位不明を除くと翼が全体の37%を占めており, 翼以外 (22%) を上回っていた。骨折の予後因子として最も重要なのは体格であり, 大型鳥では放野率30~40%であるのに対し, 特に小型鳥の翼部開放骨折の放野率は8%であった。また、放野までの保護収容期間は, 翼骨折で明らかに長期化しやすく, 3ヵ月近くに及ぶものも少なくなかった。これらのことから, 小型鳥の翼骨折に焦点をあて, 保護から放野に至るまでの一貫した治療プログラムの構築が, 重要な研究課題であると考えられた。
著者
高田 正泰
出版者
京都大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

原発性乳癌の予後因子である腋窩リンパ節転移の有無を治療開始前に予測する数理モデルの開発・評価を行った。国内2施設から291例の症例データを得て予測モデルを作成し、韓国ソウル大学病院の174例を用いて評価を行った。予測モデル作成は決定木アルゴリズムの一つであるAlternating Decision Tree(ADTree)を採用した。構築されたモデルは、学習用データでROC曲線下面積(AUC)=0.770、独立した評価用データでAUC=0.772と高い汎用性を示した。モデルによる予測確率20%以下をリンパ節転移低リスクと仮定すると偽陰性率は5.3%であった。また、ADTreeモデルはデータ欠損にも耐性を示した。さらに同一データでの精度比較では、既存モデルはADTreeモデルに及ぼなかった。本結果を国際学会にて報告し、現在論文投稿中である。さらに、Web上で予測確率を計算可能なサイトを作成し、多施設共同で前向き評価試験を遂行中である。術前化学療法による病理学的完全奏効(Pathological complete response,pCR)を治療開始前に予測する数理モデルの開発・評価を行った。国内のがんセンター・大学病院より得られた150例のデータを用いて予測モデルを作成し、臨床試験から得た173例のデータにより評価を行った。モデル作成にはADTreeアルゴリズムを用いた。ADTreeモデルは、学習用データでAUC=0.766,評価用データで0.787と高い予測精度を示した。予測確率20%以下をpCRの可能性が低い群と仮定した場合、偽陰性率は7.7%であった。ADTreeモデルはエストロゲン受容体(ER)陽性のluminal type乳癌においてAUC=0.779と高い予測精度を示した。一方、ER陰性HER2陰性のTriple negative乳癌では、AUC=0.531と予測精度改善が必要と考えられた。同一データでの精度比較では、既存モデルはADTreeモデルに及ばなかった。本結果を国際学会にて報告し、現在論文投稿中である。さらに、Web上で予測確率を計算可能なサイトを作成し、多施設共同で前向き評価試験を計画中である。閉経後ER陽性乳癌患者を対象としてアロマターゼ阻害剤(exemestane)による術前療法を行った臨床試験で、臨床的治療効果の予測因子を探索した。その結果、年齢、腫瘍径、ER発現度、増殖マーカー(Ki-67)と治療効果との関連が示唆された。さらに、Body mass index (BMI)が低値(BMI<22kg/m2)の群は、中間値(22≦BMI<25kg/m2)や高値(BMI≧25kg/m2)群に比較して、奏効率が低い事が示された(21.7%,56.0%,60.6%,p=0.01)。さらに多変量解析でもBMI低値は独立した効果不良の予測因子であった。この結果を論文報告し国際学会で発表した。
著者
吉開 範章 栗野 俊一 飯塚 信夫 神田 大彰 高橋 俊雄
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:21862583)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.7, pp.1-6, 2011-03-10
被引用文献数
6 1

ウイルスに感染した状況は、緊急 (パニック) 状態の一種と考えられ、心理学の対象となる領域であるが、これまでに報告された例はない。また、情報セキュリティ分野において、個人が対策する意思があっても、対策行動はとらない等の現象が知られており、個人の振る舞いや意思決定などに関する研究が始まっている。今回、感染 PC を有するユーザーの情報セキュリティに関する意識を、集合知をベースとする集団仮想ゲームを使って実験的に調査し、ウイルス対策への協調行動を誘発させる方策についてにアンケート結果も交えて検討したので、報告する。The situation under virus attack can be considered to be a kind of Panic. However, there have been no report about such a circumstance in the psychology. In the field of the information security, it is well known that some people do not take action for protection even if they would have the will for carrying on the protection. For investigating the thinking mechanism, the research of individual behavior and the decision making has been started. This paper mentions the experimental research results about the consciousness of Information security protection by using the wisdom of crowd game, and the analytical results for how to incubate the cooperative action based on the experimental data and some questions.
著者
古賀 智裕
出版者
長崎大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

平成22年度関節リウマチ分子学的発症の検討1.PADI mRNA1制御に重要な3'UTR配列の同定に関する研究PADI2とPADI4のmRNAの差異として、mRNAの3'UTRの長さが著しく異なる事実が知られている。PADI2発現制御の一部が転写後のイベントである点に着目し、mRNA制御メカニズムに基づいた3'UTRを介したPADI2とPADI4の制御について以下の研究を行った。(1)PADI2,PADI4の3'UTRのクローニングを開始。既に、滑膜線維芽細胞、骨肉腫由来細胞株、肝臓癌由来細胞株からのcDNAを得た。今後、high federity酵素を使用したPCRにより、PADI2,PADI4の3'UTRをレポータープラスミドにクローニングする予定である。(2)Harvard Medical School, Brigham and Women病院リウマチ科のPaul Anderson研究室からTet-off制禦性reporter assayを試みているが、これを可能にするDIGシステムによるノザンプロットシステムの至適条件を模索中である。2.CAFS : Citrullinated Antigen from Fibroblast like Synovial cellの作成滑膜線維芽細胞由来のシトルリン化蛋白質をArthritogenicな抗CCP抗体産生を誘導する抗原、すなわちRAの血清学的発症を誘導する過シトルリン化抗原として焦点を当て、Citrullinated Antigen fromFibroblast like Synovial cell : CAFSとし、その病的意義について以下の研究を行った。(1)Synovial stromal cellを購入し、無刺激、TNF-a刺激、IL-6刺激24時間後の細胞上清とLysateを回収し、細胞上清はアセトン沈降法にて精製した。(2)上記で得られたサンプルにPADIのReaction buffer, recombinant PADI2, recombinant PADI4を加え37℃で90分間反応させ、CAFSを作成した(3)作成したCAFSは前回報告時点で確立したアッセイであるシトルリン化蛋白のキットを用いたウェスタンブロッティングにより蛋白発現の確認に成功した。(4)シトルリン化が確認されたCAFSを用い、抗CCP抗体陽性RA患者血清と抗CCP抗体陰性RA患者との免疫沈降法により、現在より特異的なシトルリン化蛋白の対応抗原の同定を試みている。
著者
守時 由起
出版者
秋田大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2010

炎症抑制機能を有する可能性が示唆されているCD5陽性B細胞の局在を免疫組織化学的にCD20, CD5の二重染色を行い原発性胆汁性肝硬変患者およびC型慢性肝炎患者の肝臓組織にて検討した。両疾患において門脈域内の濾胞様細胞集簇におけるB細胞にはCD20CD5共陽性B細胞を認める一方、原発性胆汁性肝硬変患者にて見られる胆管浸潤B細胞にはCD20CD5陽性B細胞を認めなかったことから、原発性胆汁性肝硬変患者肝臓組織において胆管上皮傷害へのCD5陽性B細胞の直接的関与は否定的と考えられる結果を得た。
著者
的場 輝佳 北尾 悟 安藤 真美 高村 仁知
出版者
関西福祉科学大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

環境に優しい食生活を実現するため、機能性および嗜好性を維持できる、正しい「エコロジー調理」を提言することを目的として研究を遂行した。水系において、加熱調理が機能性および嗜好性に与える影響について検討するため、物性を同じ状態にした調理品を試作し、調理法の違いによるCO2排出量を算出するとともに、調理操作の違いによる機能性の差異を解析した。電子レンジを用いた場合、ガスコンロを用いた場合よりもCO2排出量が少なくなる傾向が見られ、さらに蒸らし操作を加えるとより効果的であることが認められた。調味料を加えた調理では、食塩や醤油を加えた調理で、電子レンジの使用がCO2排出量を増大させる傾向にあった。

1 0 0 0 IR 信濃の花火

著者
清水 いく子
出版者
日本幼稚園協会
雑誌
幼児の教育
巻号頁・発行日
vol.77, no.8, pp.30-35, 1978-08-01
著者
加藤 大志
出版者
大阪大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

APVの構造タンパク質VP4にはアポトーシス誘導能があることが報告されており、このアポトーシスがAPVの病原性に関与することが示唆されている。Yeast two-hybrid assayの結果、p53のユビキチンリガーゼの1つであるPirh2がVP4の相互作用因子の候補として挙がった。APV感染細胞ではVP4の発現に伴ってPirh2の滅少が認められ、その制御下にあるp53のshort isoformの出現も観察された。さらに平行して感染細胞にアポトーシスが誘導されており、p53制御下のアポトーシス関連分子(FASやNOXA)の転写活性が有意に上昇していた。siRNAによるPirh2ノックダウン細胞ではAPVによって誘導されるアポトーシスは抑制され、細胞外に放出されるウイルス量も減少することが明らかになった。以上のことからVP4-Pirh2-p53経路によって誘導されるアポトーシスがウイルス感染に重要であることが示唆された。アポトーシスとは本来宿主の病原体に対する防御機構であるため、ウイルス粒子の成熟前にアポトーシスによる細胞死が誘導されることはウイルスにとって不利であると考えられる。そこでAPVによるアポトーシス調節機構を明らかにするため、感染初期に発現するLarge T抗原(LT)によるアポトーシス抑制能を検討した。LT発現細胞を用いてアポトーシス誘導したところ、対照細胞と比較して有意にアポトーシスが抑制されることが示された。またLTはHsc70およびRbとの相互作用することが免疫共沈降法によって確認され、この相互作用がアポトーシス抑制に関与していることが示唆された。以上をまとめるとAPVは感染初期にはLTによって感染細胞のアポトーシスを抑制し、ウイルスの成熟が完了する感染後期にはVP4によって抑制を誘導に切り替え、成熟ウイルスの放出を効果的にするのではないかと考えられた。
出版者
小学館
雑誌
週刊ポスト
巻号頁・発行日
vol.31, no.8, pp.241-243, 1999-03-05
著者
富澤 弥生 塩飽 仁
出版者
一般社団法人日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.16-23, 2005-03-20
参考文献数
14

本研究の目的は、小児白血病の中で頻度が高く再発のリスクが最も低い子どもの低リスク群白血病を母親が認識する過程を明らかにすることである。本研究は、低リスク群白血病患児の母親7名を対象に調査を行い、研究方法は、グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いた。その結果、母親が子どもの低リスク群白血病を認識する過程において,【発病理由の追究】,【仲間がいる感覚】,【見通しの実感】,【死と遠い距離感の保持】,【生活上の目標設定】の5つのカテゴリーが生成され,その中で最終過程にあるカテゴリーは【生活上の目標設定】であり,中核カテゴリーは【まともな生活】であった。本研究において、他の子どもが亡くなった時、再発した時、また、退院後などに、各カテゴリーに対応した母親に対する適切な看護介入の必要性が示唆された。
著者
松永 雄二
出版者
日本西洋古典学会
雑誌
西洋古典學研究 (ISSN:04479114)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.65-77, 1977-03-29

Aristotle observes in Met. Z, 6, 1031a23ff. that το κατα συμβζβηκο&b.sigmav; λεγομενον (e.g. το λευκον)may be understood in two ways. They are: (a)ω συμβεβηκε λευκον (i.e. the white thing)and(b)το συμβεβηκο&b.sigmav;(i.e. the whiteness as a pathos). Of these two, the present writer believes that the distinction between το καθ' αυτο λεγομενον(e.g. the man) and το κατα συμβεβηκο&b.sigmav; λεγομενον(e.g. the white thing)is more fundamental to the Aristotelian grasp of being than that between the substance(e.g. the man)and its inhering attribute(e.g. the whiteness). The reason is that it is the only way to understand that the Aristotelian theory of substance is at the same time a theory of essence. I. Now, what is the difference between "being said per se" and "being said per accidens"? (1)This question is considered in the various realms of science as the problem of "that A is B". When B is A's so called accidens per se, the distinctionwhether "that A is B" is per se or per accidens depends, in the final analysis, on how to determine as a species in a series of genera-species that of which "is B" is directly predicated. (Ana. Post. A, 4-5) And it is there that the proposition in which the demonstration in sciences is made properly, namely the commensurately universal proposition is formed. (2) In what way, however, "being said per se" is distinguished from "being said per accidens" from the ontological viewpoint generally? I do not recognize the distinction between the so called essential predicates and accidental predicates asessential. Rather, what is fundamental is the following: Each term('F')signifies "being F" simply and fundamentally, in so far as it represents something that belongs to any one category. Then, we have the following: (a) On the one hand το λευκω ειναι≠το λευκον, and on the other hand to ανθρωπω ειναι=ο ανθρωπο&b.sigmav;. Properly speaking, the meaning of the distinction between "being said per accidens" and "being said per se" consistsin that. That is to say, oucricc is to be found in that in which εκαστον is identical with το τι ην ειναι(Met. Z. 6). "Being said per accidens", on the other hand, is to be expressed always as the predicate in a statement. II. A problem, however, remains here. To Aristotle, what is represented by the subject of a statement, namely τοδε τι, was συνλον, and was not pure form. Then, what does ουσια mean in the final analysis? This problem is to be solved through a consideration of the meaning of "to be in actu" from the viewpoint of the unity of being and knowing.