著者
越智 和弘
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

本研究が目的として掲げた資本主義が発展するうえで不可欠な要素として起きる女性的他者の抑圧構造の解明に関し、研究期間内において具体的に達成できた内容は以下の通りである。1. 女性に帰属するものとみなされた快楽を敵視する禁欲の思想が、16世紀の近代の開幕と共に強化されたことを突き止めたこと。2. 女性的快楽敵視の思想がヨーロッパ全土に共通するものであるように見えるなか、じつはアルプス北方地域においてとりわけ強く浸透している顕著な事実があり、それが、近代資本主義が誕生した地域と重なることを確認したこと。3. 快楽を敵視する禁欲の思想が、一般にはキリスト教にその源泉を求めるべきものであり、それによってとかく西洋全般に共通するものとみなされがちだが、同時にそれがアルプス北方地域にことさら強く表れる原因をゲルマン的性格に見いだしうることを、5〜7世紀にかけての、とかくヨーロッパ人が語りたがらない「空白の2百年」に着目する中から解明した。本研究がもつ最大の意義は、今日西洋だけがあらゆる面にわたって規範を提供する支配文化となりえた真の理由を解明しようとしたことにある。その重要性は、西洋が支配文化となり得た核心的原因を、女性を快楽の体現者として他者化し、他のいかなる文化にも先駆けて快楽に結びつく要素を巧みに抑圧する術を見いだしたことにあることを、ゲルマン的な女性恐怖と快楽敵視という観点から初めて分析したことにある。
著者
廣海 啓太郎 赤坂 一之 三井 幸雄 太田 隆久 三浦 謹一郎 石井 信一
出版者
京都大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1987

本報告中では、SSIは「放線菌のズブチリシンインヒビタ-」を、SMPIは「放線菌の金属プロテア-ゼインヒビタ-」を表す。SSIが放線菌金属プロテア-ゼSGMPA及びSGMPBを強く阻害することを見出し、新規蛍光性基質を用いて阻害物質定数を決定した(石井)。遺伝子工学的手法を用いてSSIの種々のアミノ酸残基を置換し、これら変異体の特性ならびにSSI遺伝子発現系の特性を明らかにした(三浦)。SSIに対するモノクロ-ナル抗体の作成を試み、数種のIgG1及びIgM産生クロ-ンを確立し、NMRによるエピト-プ解析を行った(荒田)。シンクロトロン放射光を用いてSSI及び変異型SSIとズブチリシンとの複合体の結晶のX線回折デ-タの収集に成功し、これに基づく構造精密化を行った(三井)。耐熱性プロテア-ゼ、アクアライシンI、の遺伝子の全塩基配列を決定し、大腸菌中で発現させ、本酵素の構造と機能を解析した。(太田)。クロ-ン化した遺伝子を用いるSMPIの生産において、菌体外分泌生産量を増大する条件を検討した(高橋)。蛋白質についての安定同位体利用NMR法を確立し、部位特異的アミノ酸置換がSSIの高次構造に及ぼす効果を解析した(甲斐荘)。SSI変異体につき重水素NMR法により分子構造の「ゆらぎ」を解析した(赤坂)。SH/SS化合物の電気化学的微量分析法を確立した(千田)。SSI変異体とズブチリン及びSMPPIとサ-モリシンの相互作用を平衡論的・速度論的に解析した(廣海・外村)。海洋細菌から新規ペプチド性セリンプロテア-ゼインヒビタ-、マリノスタチンD、を単離し一次構造を決定した(原)。ペプスタチン非感受性の酸性プロテア-ゼの新規インヒビタ-、チロスタチン、を単離し一次構造を決定した(小田)。好熱菌から単離した新規耐熱性酸性プロテア-ゼの特徴ある性質と極めて高い基質特異性を明らかにした(村尾)。
著者
生田 久美子 北村 勝朗 前川 幸子 原田 千鶴 齊藤 茂
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究の目的は,スポーツ・看護・芸能領域の伝承場面における修辞的な言語(わざ言語)の分析を通して,「わざ」の伝承における「わざ言語」の意義を問い直し,学びの可能性を考究することにある。実際に卓越的技能の指導現場に触れている「わざ言語」実践者を対象とし,「わざ言語」が生起する文脈や役割の分析が行われた。本研究の成果として,行為の発現を促す役割,身体感覚の共有の役割,及び到達した状態の感覚へといざなう役割,を確認した点があげられる。
著者
國 雄行
出版者
東京都立短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

1877年(明治10)に東京上野で第一回目が開催された内国勧業博覧会は、その名が世に知られているにもかかわらず、その実態は曖昧なまま、日本の経済発展に貢献したと解釈されている。本研究は、この曖昧な博覧会像を多少なりとも鮮明にするため、平成11年から同14年まで4年間にわたり万国博覧会や共進会も検討しながら、内国勧業博覧会に関する分析を行い、明治政府の殖産興業政策を明らかにしたものである。第一章では、博覧会という西洋文明が比較的スムーズに明治社会に導入、定着したことを明らかにした。第二章では、施設と展示技術が向上したが、自発的な出品者は少なく、博覧会の規模は拡大したが博覧会出品が有益であるという認識は一般的ではなかったことを実証した。第三章では、日本の国力が、いまだアジア規模の博覧会開催が出来ないことを記した。第四章では、第三回内国勧業博覧会は博覧会が社会に定着するとともに、博覧会に関する諸問題が顕在化したことを実証した。第五章では第四回内国博の出品物数の変動要因として、(1)出品物の精選、(2)日清戦争(各業種の繁忙による出品困難、運輸不便による出品困難)の存在を提示した。第六章では、第1回(1877年)、第3回(1890年)、第5回(1903年)の出品物と審査報告を分析し、機械化の特徴を提示した。以上のように、本書は全六章構成であるが、これで決して内国勧業博覧会の実態を明らかにしたとは言い難い。今後は、出品物や地域レベルにおける出品活動をとおして、明治社会において内国勧業博覧会をはじめとする勧業諸会がどのように捉えられていたか、把握する必要があると思われる。
著者
山本 和生
出版者
東北大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2005

酵母CAN1遺伝子について突然変異を見ると,haploidの場合は1x10^<-6>の頻度で,diploid hetrozygousな場合は,1x10^<-4>の頻度となる。従って,diploidでは,DNA複製に依存した間違いによって突然変異が生じ,diploidの場合は,組み換えや染色体喪失などdynamicな染色体の再構成がその原因であることが分かった。次に,染色体喪失生成機構を知るために,DNA損傷性の突然変異は誘発しないが,発がん性を持つ化学物質を用いてその作用機構を調べた。用いたのは,o-phenylphenol(OPP)等の代謝物について,酵母でaneuploidyを強く誘発することが分かった。OPPの代謝物で酵母を処理した場合,1)塩基置換などの突然変異は誘発しない。2)aneuploidyの頻度は10^<-3>のオーダーとなる。3)酵母β-tublinと結合し解離作用を阻害する。4)FACS観察では,細胞周期をG_2/Mで止める。4)蛍光顕微鏡の観察では,M期後半で細胞周期を止める。OPPによる細胞分裂阻害をすり抜けた細胞は,ある確率で染色体喪失を生じる。CINは次の突然変異やCINを促すことで,更に次の変化を促し,発がんに至る。従来発がん機構の説明として,がん抑制遺伝子やprotooncogeneの突然変異が蓄積してがんが生じるという説(がん突然変異説)がある。現実のがんを見るとがん突然変異説で説明できない場合が大変多い。その一つとして.DNA損傷は作らない化学物資による発がんがある。本研究で,そのような化学物資の代表として,OPPを取り上げ,naeuploidyによって,その作用を及ぼすことを明らかにした。がんaneuploidy説の開幕である。
著者
若尾 政希
出版者
一橋大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2003

近世人はいかに思想形成してきたのか。その契機として注目されるのは書物である。なぜなら17世紀は、この列島で初めて商業出版が成立・発展し、版本・写本が流通した時代、「書物の時代」の開幕を告げた時代であった。もちろん我々の思想形成を考えれば、それが書物知だけで行われるわけではないことは留意する必要はあるが、書物を抜きにはそれがあり得ないのも事実である。書物が思想形成・主体形成にどのような役割を担ったのかを解明することは意義があろう。くわえて近年の、書物を史料とした近世史研究の新動向が、この研究を行い得る環境を準備してくれたことも指摘しておく必要があろう。文書史料に加えて書物をも組み入れて歴史を叙述できるレベルにまで、近世史研究は到達している。本研究では、これをさらに一歩進め、書物の内容を分析し書物がもつ思想性・政治性を明らかにすることによって、書物が個々人の思想形成にどのような意義を有したのか、追究した。、具体的には、軍書、医薬・天文暦書を取りあげた。なぜならこれらは全国各地のどこの蔵書にも見ることができるものであり、さらに言えば民衆だけでなく領主層の蔵書にも見ることができる、最もありふれたものであるからである。いったい軍書や医薬・天文暦書とは、読者にとって何だったのか。こういった書物の読書は思想形成・主体形成といかに関わるのか。軍書と医薬・天文暦書を考察対象とすることによって、領主層から民衆までの広い層の教養形成・主体形成をも視野にいれることができるのである。結論的に言えば、私は、軍書である『太平記評判秘伝理尽鈔』の受容を通じて、その政治思想・理念が領主層から民衆までに共有されることによって近世社会の「政治常識」が形成されたという仮説を提起した。また、軍書に加えて、医薬書・天文暦書も、政治常識の形成に関与するとともに、近世人の思想形成に大きな役割を果たしたことを明らかにした。
著者
宮本 杏子
出版者
日本幼稚園協會
雑誌
幼兒の教育
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.18-23, 1948-01
著者
山本 寛 岩田 展幸 高橋 博樹 早川 建
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

フラーレン結晶、特に液液界面析出C60及びそのヨウ素添加物に数GPaの高圧力を印加した後、波長500nm程度の自由電子レーザ(FEL)を照射した。それらはほぼ単相に近いC60ポリマーへと変化した。また、半導体単層カーボンナノチューブ(SWNT)膜の化学気相成長時、共鳴吸収波長のFEL照射を行うことによって、部分的に制御されたカイラルベクトルを持つ半導体SWNTsを選択的に成長させることに成功した。
著者
窪田 杏子
出版者
独立行政法人理化学研究所
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

(1)論文として、以下の題目でこれまでの成果をまとめ、雑誌にて発表した。『Tumor necrosis factor receptor-associated protein 1 regulates cell adhesion and synaptic morphology via modulation of N-cadherin expression』Kubota K.et al.Journal of neurochemistry(2009)110,496-508(2)上記の論文ではカドヘリンによる細胞間接着がうつ病発症に関与する可能性が示唆されたが、分子レベルでの詳細な解明には至っていない。近年、微小管上を移動するモータータンパク質による輸送の破綻が精神疾患の発症に寄与する可能性が報告されている。さらに、当研究室において新たに微小管上を移動するモータータンパク質とカドヘリン複合体との関わりが見出されたことから、本年度はそのカドヘリンと微小管上を細胞接着部位へと移動することが考えられるKIFC3について詳細な検討を行った。結果、・KIFC3結合タンパク質Xを同定した。・KIFC3またはタンパク質Xの発現を抑制すると細胞間接着に異常が認められた。よってカドヘリンによる細胞間接着の制御に微小管上を運行するモータータンパク質が関わっていることが新たにわかった。この知見は精神疾患発症機序のみならず、細胞間接着の異常によって引き起こされる他の疾患の治療法開発においても大変重要なものである。
著者
飛田 和男
出版者
埼玉大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2008

歪みのある混合スピンダイヤモンド鎖ハイゼンベルグモデルにおいて次の研究を行った。1.一様な歪みの場合A)基底状態でフラストレーション誘起フェリ磁性相とハルデン相の存在を数値対角化で示した。B)フラストレーション誘起部分フェリ磁性状態では、密度行列繰り込み群により磁化プロファイルを調べ、量子化フェリ磁性相・部分フェリ磁性相の存在を確認した。C)歪みのない場合に得られる厳密解に基づき部分フェリ磁性の低エネルギー有効理論を構成した。2.交互歪みの場合A)並進対称性が自発的に破れたハルデン相の秩序パラメータを定義し、密度行列繰り込み群を用いて、これらの相と一様なハルデン相の間の相転移のユニバーサリティクラスを明らかにした。B)歪みが弱い場合について低エネルギーの有効理論を構成した。3.交替歪みの場合A)歪みのない場合と同様厳密に基底状態を構成できることを示した。B)歪みの強いとき、並進対称性のやぶれを無限回くりかえす相転移を経て一様ハルデン相に至ることを、共形場理論やクラスター展開を用いて示した。
著者
石崎 龍二
出版者
福岡県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、非定常時系列の変動の不安定性を定量化するための新しい解析法として、パターン・エントロピー時系列を使った分析を行った。主に外国為替レートの時系列分析に取り組んだ。外国為替レートは非定常時系列であり、平均や分散等の長時間平均で時系列を特徴づけることは困難である。そこで、外国為替レートの時系列の変動の局所的不安定性を定量化するために、パターン・エントロピー時系列による分析を行った。米ドル/円為替レートの日次データを分析した結果、円安や円高のターニングポイントの前後の期間やリーマン・ショック後に、パターン・エントロピーが長期間高い値を示すことがわかった。
著者
鈴木 喬 内海 英雄 川端 成彬 大矢 晴彦 大垣 真一郎 佐藤 敦久
出版者
山梨大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1990

本研究は,質的に安全かつ健康な飲料水を確保するため,近年ますます問題となってきた水道水中の細菌,ウィルス,臭気,硝酸イオン等の有害成分を殺菌あるいは除去するための高度の改善技術を創製しようとするものである。1.ウィルス指標としてのバクテリオファ-ジとオゾンによる不活化 ウィルス制御技術の開発に当たっては,各種病原ウィルスの消毒手法に対する感受性の相違を十分考慮にいれなければならない。このためには,不活化効率を精確に定量できる「基準となるウィルス」が必要であり,また,そのウィルスはその使用が容易で安全なものであることが求められる。「基準となるウィルス」として,RNA大腸菌ファ-ジ(QB)を活用可能であることを見出した。また,オゾンによるQBの不活化では,5sec以内の急激な不活化の後反応がほぼ停止するように見えるが,ある一定のQB濃度で反応が止まるのではなく,一定の不活化率に達して止まることが観察された。2.細菌・ウィルス用非塩素殺菌剤の開発本殺菌法はイオン交換膜電気透折法において限界電流密度(Ieim)以上の高電流密度電気透折時に起こる中性攪乱現象を逆に活用し,生成した酸であるH^+イオンと塩基であるOH^ーイオンの相乗作用により水中の大腸菌を殺菌せんとするものである。0.1MーNaCl水溶液に大腸菌を10^81cm^3の濃度で懸濁させた試料水について殺菌効果と中性攪乱現象の関係を検討した結果,Ieim(0.81Adm^2)の約1.6倍である1.35A/dm^2の条件では透折開始7分前後に採取した処理液から生菌率は0%であり完全に殺菌されていることが判明した。すなわち,この結果は中性攪乱現象が起きる高電流密度領域で透折した場合にのみ強力な殺菌効果が得られることを示している。
著者
伊藤 繁
出版者
岡崎国立共同研究機構
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1986

従来の分光法あるいは室温EPR法では測定が困難であった、緑色植物の光化学系2酸素発生反応に働くMn原子、及び特殊なキノン、Z、の反応中心内部での存在部位を極低温EPR法を用いて明らかにした。Z分子と外部溶液中に加えた常磁性イオンDysprosiumとの相互作用の強さが両者間の距離の-6乗に反比例し、後者の濃度に比例する事を利用して、Z分子が膜外側表面から約45オングストローム内側表面から約15オングストロームの距離に存在しており、内側表面には33Kd,24Kd,18Kdの3種のタンパク質が結合してDysprosiumがZ分子の近傍に結合するのを妨げている事を明らかにした。また同じ方法をチトクロームb-559に適用してこのチトクロームのヘムが膜表面からやはり15オングストローム程内側に存在する事を明らかにした。 光化学系2の電子受容体として働くキノン(Qa,Qb)と鉄原子の相互作用をやはり極低温EPRで測定、解析した。これらのキノンが共に鉄原子と相互作用している事、Qbは電子伝達阻害剤オルトフェナントロリンやDCMUの結合により鉄原子との相互作用を失い、これらの阻害剤と鉄原子の相互作用が新たに出現するので、これらの阻害剤がQbの結合部位にはいり反応を阻害している事を光化学系2粒子、及び光化学系2反応中心コア複合体を用いてあきらかにした。またpH,酸化還元電位依存性の測定により、この鉄原子の存在環境の特性をあきらかにした。光化学系1反応中心においては、反応中心クロロフィルP700の近傍のクロロフィルの配列状態、光化学系1に存在するがその機能が明確にされていなかったヴィタミンK1が電子受容体として働き、逆反応を妨げ効率のよい光化学反応を行わせていることを明らかにした。
著者
古丸 明 堀 寿子 柳瀬 泰宏 尾之内 健次 加藤 武 石橋 亮 河村 功一 小林 正裕 西田 睦
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.76, no.4, pp.621-629, 2010 (Released:2010-10-11)
参考文献数
16
被引用文献数
4 6

シジミ属(Corbicula)の種判別を目的とし,日本,中国,朝鮮半島産 4 種(C. japonica, C. fluminea, C. largillierti, C. leana)と不明種 (C. sp.) mtDNA16S rDNA の配列(437 bp)を比較した。ヤマトシジミ C. japonica と淡水産シジミ類間の塩基置換率は平均 5.98%(5.26-6.41%)で判別は容易であった。日本産と朝鮮半島産ヤマトシジミ間の置換率は低かった(0-1.14%)が,ハプロタイプ頻度の相違から産地判別は可能であった。