著者
松崎 芳隆
出版者
イタリア学会
雑誌
イタリア学会誌 (ISSN:03872947)
巻号頁・発行日
no.13, pp.39-51, 1965-01-20

Il risorgimento di Dante, o per dire meglio, la riscoperta di Dante in Francia e nato come una reazione contro il razionalismo, che ha il suo vigoroso rappresentante in Voltaire. Questa riscoperta e stata motivata da un ampio vagheggiamento per il Medioevo che e una delle caratteristiche degli scrittori del romanticismo. Quindi era molto rilevante la tendenza a valutare certo elemento mistico nelle opere di Dante. H.Balzac ha scelto come protagonista di "Les Proscrits" Dante esule, cosi come lo ha trattato il Nerval, l'autore di "Aurelia" ; vi ha trovato soltanto un discepolo di Svedenborg. Ma piu che in altre opere, il Balzac, quando e riuscito a ideare la "Comedie Humaine", avrebbe potuto avvicinarsi al magnifico mondo ideale della "Divina Commedia". Nell'eta moderna e contemporanea, i letterati francesi hanno rilevato sopratutto il profilo di Dante, "humaniste" constituendo quella tradizione francese di letteratura "humanism" che corre ininterottamente dopo il Montaigne. L'autore ha preso in esame le opere di Auguste Renaudet, che ha esposto Dante "humaniste" contro "Esoterisme de Dante" di Rene Guenon, quelle di Gide e Camus che lo hanno interpretato sotto il profilo "moralista".
著者
登 不二雄 井野 正興 橋本 周司 大照 完
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.397-398, 1992-02-24

茶の湯の舞台は、白雲を蓋とする屋外の茶庭と量の上に座ることを基本とする狭く天井も低い小間の茶室からなり、両者は背丈の半分にも満たない低いくぐり戸の躪(にじり)口により境される。この特殊な実空間の構築はもちろん、ここで使用されるおびただしい茶道具の準備には多大の費用、手間、時間を必要とし「一会の茶の湯に会うこと甚だ難し」である。筆者らは仮想空間の概念のもとに日本芸能の基礎的性質を考察し、茶の湯に対しても計設機支援により現実感の高い仮想空間の構築を試みた。これにより主、客は受動的なテレビ型でなく能動的な電話型で参加可能になった。
著者
池田 克夫 大田友一 上野 恵美子
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.26, no.5, pp.862-869, 1985-09-15
被引用文献数
6

分かち書きされていない日本文手書き原稿の認識において 文字認識の後処理として 単語および単語間の接続の二つのレベルで検定を行い 文字認識率を向上させることを試みた.文字認識の結果は 各文字位置に対する10個の候補文字として与えられる.この候補文字列中から 語彙辞書を用いて可能性のある単語を抽出する.さらに 単語間の接続条件した接続テーブルを用いて接続検定を行うことにより 文法的に合法な文字列を構成しうる文字のみを拾い上げる.語彙辞書や接続規則の構成は コード入力された文章の構文解析の場合と異なり 欠落や暖昧な文字を多数含む候補文字列との照合を必要とする 手書き文字認識処理の性質を考慮したものとなっている.本処理により 正解文字が第1位に現れる率である第1位認識率が 文字認識段階での第2?3位認識率にまで向上する.また各文字について10個ずつ与えていた候補文字を 1?3個程度に減らすことができるので 文字選択の操作が容易になると考えられる.
著者
赤石 美奈 田中 譲
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.33, no.6, pp.791-801, 1992-06-15
被引用文献数
4

北海道大学で開発されているIntelligentPad システムでは あらゆるメディアをコンピュータ上の一枚の紙(パッド)とみなし メディアをパッドというタイナミック・オブジェクトとして扱う.各メデイアに対応し 各パッドが定義さね各パッドはそれぞれ固有の機能を持つさらに パッドの磯能はパッドを貼り合わせることで機能の合成ができる合成されたパッドもまた一枚のパッドとして扱えるこれらのパッドを制御するパッドとしてステージパッドを新たに開発したステージパッドは劇のメタフアを用いている劇は舞台 楽屋 役者 台本 観客などで構成される舞台はステージパッド 楽屋はドレッシングルームパッド 役者は制御対象となるパッド 台本はエディタ用のパッドで実現されるこれらのパッドの合成により劇を実現する劇の構成要素はすべてパッドであり 部品として交換・再利用できる.また 劇自身もパッドであり 劇(パッド)を合成することで劇中劇も実現される本論文ではパッドによる劇の構成と ステージパッドの動作機構について解説するとともに それらの応用例について述べる
著者
沢田 史子 黒川 浩之 大薮多 可志 満岡 周士 竹中 幸三郎 吉田 武稔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.597, pp.41-44, 2003-01-18

実オフィス環境において,ボルムアルデヒドに対するアレカヤシ鉢の浄化効果を調べた。浄化の評価には,酸化スズ系ガスセンサとタブレット式ホルムアルデヒド計を用いた。ボルムアルデヒドの雰囲気濃度が高いほど浄化効果が高くなることが明らかとなった。アレカヤシを4鉢から7鉢に増やしても効果は余り増加しなかった。ガスセンサ出力からみたホルムアルデヒド被曝量は,鉢数が多いほど少なくなる,アレカヤシ鉢により,0.3ppmになるように連続して放射させたホルムアルデヒドを0.1ppm程度まで減少させることが可能で,WHO規制値である0.08ppmにほぼ浄化できることが明らかとなった・
著者
勝野 まり子
出版者
日本橋学館大学
雑誌
紀要 (ISSN:13480154)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.71-80, 2006-03-30

この小論は英国短編小説家として最も有名と言えるKatherine Mansfield(1888-1923)の「アイロニー」の世界に関するものである。彼女はNew Zealandに生まれ,勉学のために渡ったロンドンでの生活とヨーロッパ各地での旅を経て,Fontainebleauで結核で没するまでの間,彼女の「アイロニー」の世界が美しく描かれている数多くの短編小説を世に出した。この小論では,故郷を舞台に書かれた "How Pearl Button Was Kidnapped" を取り上げ,彼女の「アイロニー」の世界を考察する。その世界は美しい自然に恵まれた彼女の故郷を母胎に生まれた。西洋文学思想史と東洋思想史の「アイロニー」論を参考にして,「言葉」,「美的体験」,「常識の覆り」という三つの観点から論じる。「言葉」と「常識の覆り」は東西問わずに「アイロニー」考察に不可欠とされるが,「美的体験」は西谷が指摘するように東洋の禅にのみ強調されている。"How Pearl Button Was Kidnapped" においては,"blue," "the House of Boxes," "big," "little"という「言葉」が繰り返し用いられて,「アイロニー」の世界を展開するために重要なことを伝えている。"Pearl Button" という主人公の氏名も同様の象徴的な働きを持つ。それらの「言葉」が繰り返し用いられる中で,主人公は生まれて初めて原住民の優しさや大自然の海の美しさを見て感じて認識する。主人公の「美的体験」は,自分の帰属する社会とは全く異なる世界,大自然と原住民の優しく美しい世界との感情的な接触である。そのような「美的体験」を通して,彼女は徐々に自分が属する社会の「常識の覆り」を知るのである。その体験によって,彼女は自分の属する社会とは全く異なる価値観を持つ別の世界があることを見出す。そのようなKatherine Mansfieldの「アイロニー」の世界は,「美的体験」を強調する禅の「アイロニー」の世界に共通するものであり,東洋人である著者にとって魅力的な世界となっている。
著者
山村 弘
出版者
Japanese Society for Engineering Education
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.17-21, 2010-01-20

On substance of "Interdisciplinary or Merged Education" in Japan, we have many points to be discussed. Especially from the view of corporate side, we have to develop more proper and practical program in higher education system.
著者
斎藤 耕二
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.12-19, 1988

Children and adolescents who have returned from overseas have been increasing in numbers. Their adjustment and education has become an important social concern. However, psychological research investigating their adjustment process is very limited. This study reviewed Japanese research findings and suggested methodological problems from the view point of cross-cultural psychology. Adjustment model for cross-cultural migration was criticized, for its ethocentric and pseudo-medical bias. Instead, an approach from the social skill model was suggested to be effective in developing multi-cultural competence.
著者
下岡 和也 河原 達也 奥乃 博
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.44, pp.81-88, 2002-05-23
参考文献数
12

講演音声のような話し言葉の書き起こしや音声認識結果には、話し言葉特有の表現が数多く含まれて二次利用しにくいため、文章として適した形態に整形する必要がある。本稿では、統計的機械翻訳の考え方に基づいて講演の書き起こしを自動的に整形された文章に変換する方法を提案する。本研究で扱う処理は、フィラーの削除、句点の挿入、助詞の挿入、書き言葉表現への変換、文体の統一である。これらの処理を統合的に行うようにビームサーチを導入した。以上の手法により、実際の講演の書き起こしを整形された文章に変換し、講演録編集者によって一次整形されたものを正解として、句点の挿入、助詞の挿入、文体の統一に関して定量的な評価を行った。Transcriptions and recognition results of lecture speech include many expressions peculiar to spoken language. Thus, it is necessary to transform them into document style for practical use of them. We apply the statistical approach used by machine translation to automatic transformation of the spoken language into document style sentences. We deal with deletion of the fillers, insertion of periods, insertion of particles, conversion to written word expression and unification of a text style. To apply these processings in an integrated manner, we introduce a beam search. The preliminary evaluation of the proposed method is presented using real lecture transcriptions and their archives.
著者
仲井 弘治 牛田 明夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.77, no.8, pp.1137-1145, 1994-08-25
被引用文献数
14

区分線形非線形素子と従属電流源だけから構成されたセルが平面状に配置したセルラニューラルネットワーク(Cellular Neural Networks:CNN)は構成が単純で網膜に似ていることからパターン認識,画像処理などへの応用が期待されている.この場合,各セルは近傍のセルとのみ同一のパターンで接続されており,この接続パターンを変更することによって各種の機能をもったCNNを設計することができる.この結合パターンはクローニングテンプレート(Cloning Template)と呼ばれ,この設計手法を確立することは,新しいCNNを開発する上で極めて重要である.本論文では,規範入力に対する出力が所定の性質を満足するような動作特性を仮定し,これを用いて拘束条件を求め,対応するコスト関数が最小になるようにテンプレートを設計しようというものである.最適化手法としてはアルゴリズムが単純なシンプレックス(Simplex)法を採用した.応用例として,ノイズ除去CNN,迷路探索CNNを設計したところ,満足する結果を得ることができたので,その設計手法について報告する.