著者
三宅 威仁
出版者
同志社大学
雑誌
基督教研究 (ISSN:03873080)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.59-78, 2003-09

論文改革派認識論はアメリカ合衆国に移入されたオランダ新カルヴァン主義運動を母体とし、古典的基礎付け主義やそれに由来する無神論的証拠主義を論駁する意図をもって登場した。改革派認識論によれば、有神論的信念はキリスト者にとって適正に基本的であり、いかなる証拠によって基礎付けられていなくとも合理的である。また、キリスト教が真であると仮定すれば、キリスト教の諸信念は知識として保証される。Reformed epistemology originated in the Dutch neo-Calvinist movement, that had been transplanted in America, with the intention of disproving classical foundationalism and atheistic evidentialism. The main thrust of Reformed epistemology is that for Christians theistic belief is properly basic and rational without any evidential foundation. And that, if Christianity is true, Christian beliefs are warranted as knowledge.
著者
松田 謙一 濱本 洋子 綿貫 成明
出版者
一般社団法人 日本医療・病院管理学会
雑誌
日本医療・病院管理学会誌 (ISSN:1882594X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.95-105, 2017 (Released:2017-05-12)
参考文献数
31

本研究は,全国の急性期病院におけるせん妄患者への頓用向精神薬投与時の看護師の困難感を明らかにすることを目的に行った。看護師の薬剤の投与過程で必要とされる判断の困難感7項目を含む無記名自記式調査票を独自に作成した。調査票は,調査協力に同意の得られた全国の116病院3,848名の看護師に配布し,個別返送で回収した。その結果,1,958名分 (50.8%) が回収され,有効回答は1,748名(有効回答率45.4%)であった。せん妄患者への頓用向精神薬投与時の看護師の困難感は,具体的な判断が求められる薬物療法の必要性の判断,具体的な薬剤の選択,投与量・速度の判断で,「やや難しい」,「とても難しい」との回答の合計が68.4%から79.5%を占めていた。本研究の結果から,せん妄患者への頓用向精神薬の投与をより安全で効果的に行うためには,看護師をはじめとした医療職に対する向精神薬に関する教育や頓用向精神薬の指示形態の整備などを含め,せん妄に対する組織的取り組みを整備・普及させていくことが必要と考えられた。
著者
横井 彩 山中 玲子 森田 学 山崎 裕 柏﨑 晴彦 秦 浩信 友藤 孝明 玉木 直文 江國 大輔 丸山 貴之 曽我 賢彦
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

舌の上に白い苔のように付着している汚れ(舌苔)の面積と、口の中のアセトアルデヒド濃度について、健常者65人(男性51人、女性14人)で調査し、舌苔の付着面積が大きい人は、付着面積が小さい人に比べ、口の中のアセトアルデヒド濃度が高くなることを明らかにしました。その理由として、舌苔に含まれる細菌がアセトアルデヒドの産生に関与していると考えられ、舌苔を取り除く舌清掃を行うと、口の中のアセトアルデヒド濃度が減少することも確認しました。
著者
北野正雄著
出版者
共立出版
巻号頁・発行日
2010
著者
瓜生 孝
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.2-6, 1978-01-01

何故, レコードに絵が出なくてはいけないのか, 18世紀の末以来, 人間がひらいた情報媒体では, いつもハードウェアがソフトウェアに優先してきた.すでにVTR商戦は, 方式の違いから家電業界を真っ2つに割って進行中.これを横目に, 次の出番を待つのがVTRと一味違うビデオディスクだが, 暮の11月25日, 松下電器産業も独自の技術で両面2時間の「ビスク」の開発に成功と発表, 国産機としてはこれが"初名乗り".はたしてビデオディスクとは, その役割は何なのか.
著者
沢 恒雄
出版者
愛知学泉大学
雑誌
愛知学泉大学コミュニティ政策学部紀要 (ISSN:13447939)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.45-67, 2001-12
被引用文献数
1

日本は,20世紀末に瞬間的に工業化社会で世界一の経済大国になった。その直後に土地と株のバブル経済がはじけ,算出不能な不良債権の処理を誤り,世界的な株価主体のマネー経済に翻弄され,その後遺症から抜けきれていない。ただ最盛時の資本蓄積と圧倒的な経済力をまだ保有している。それらを利用して実態から乖離したマネーにだけに価値観をおく生活から文化に価値観をおく生活に軸足を変えるべきである。具体的には日本の伝統と文化に整合性の良い新たな環境倫理感を社会システムに組み込み,さらに文化遺産を情報システム(ディジタル)化し,管理運用のノウハウを含めて世界に発信する。そして経済的に弱小国の文化と言語を守り,識字率の向上効果による人口抑制戦略により持続可能な地球経営が可能となる。
著者
引野 亨輔
出版者
福山大学
雑誌
福山大学人間文化学部紀要
巻号頁・発行日
vol.6, pp.63-76, 2006-03-01

これまで神仏習合は、日本古来の伝統である神祇崇拝と、外来宗教である仏教とを混淆させた、不合理な信仰とみなされてきた。しかし、現実社会に存在するところの神仏習合は、合理性の発達に伴い徐々に姿を消していくようなものではない。本稿では、江戸時代の在地社会に焦点を絞る事で、新たな視角から神仏習合が否定されていく過程を探ってみた。
著者
渡辺 雅子 山本 龍兵 采女 尚寛 上月 康則 岡田 直也 玉井 勇佑 野上 文子 河井 崇
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発) (ISSN:21854688)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.I_916-I_920, 2015 (Released:2015-09-04)
参考文献数
5
被引用文献数
3

希少種ルイスハンミョウの生息地消失に対する代償措置として創出された海浜において,ルイスハンミョウ幼虫の生息可能な場所の面積を増やすための手法検討が本研究の目的である.そのため,幼虫の生息環境について,生息標高や植生被度,地盤の安定性を調査した.その結果,(1)標高0.7~1.0m,(2)植生被度25%以下,(3)地盤の変動係数6.7%以下の場所に生息していた.幼虫の生息場所を増やすためには,標高を調節する,植生を除去する,地盤を安定するなどの方法が考えられる.幼虫生息場創出実験により,調節した標高を維持することは難しいが,植生除去により創出した生息地を1年以上維持できることが分かった.以上のことから,維持管理や得られる面積の広さを考慮した結果,ルイスハンミョウ幼虫の生息場の創出方法として海浜植生除去が効果的であると考えられた.
著者
田島 敬史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.152-170, 1999-02-15
参考文献数
54
被引用文献数
26

本論文では ここ数年行われている半構造データのためのデータモデルと操作言語に関する研究について概観し 主な研究についての比較と考察を行う. また これらの研究は従来のオブジェクト指向データベースやハイパーテキストに関する研究とも関係している. そこで これらの研究との比較も行う. これらの比較から 本論文では 半構造データのデータモデルおよび操作言語を設計する上で特に重要な点は 以下の二点であると考える. まず一点目は データモデルの設計の段階で いわゆる従来の意味での「データ」と 従来のデータモデルでのスキーマ情報にあたるデータとを 区別無く扱えるようにするのが望ましいという点である. 二点目は 操作言語は データベース中のデータ構造の一部分を抜き出す狭義の「問い合わせ」操作だけでなく データベース中のデータを再構成するような操作が表現できるべきであり そのためにはなんらかのポインタの操作のための機構が必要になるという点である. また 今後の半構造データに関する研究の展望についても簡単に述べる.In this paper, we survey, compare, and discuss the recent proposals on data models and query languages for semistructured data. These researches are also related to researches on object-oriented databases and hypertexts in the past. The comparison with those researches are also made. From those discussions, we consider that the following two points are key in the design of data models and query languages for semistructured data. First, a data model for semistructured data should model both "data" in the traditional sense and data corresponding to schema information in the traditional data model in a uniform way. Secondly, a query language for semistructured data should be able to express not only "selecting queries", which extract substructure from a database, but also "restructuring queries", which transform the structure of a database into another structure. To express restructuring query, functionalities for pointer manipulation are needed. In the last part of this paper, we also discuss a prospect on the future researches on semistructured data.

3 0 0 0 OA 日本船名録

著者
運輸通信省海運総局 編
出版者
帝国海事協会
巻号頁・発行日
vol.昭和16年度, 1944
著者
菅野 憲司
出版者
千葉大学文学部
雑誌
千葉大学人文研究 (ISSN:03862097)
巻号頁・発行日
no.39, pp.139-149, 2010

千葉大学「人文研究」第39号第39号p.144について訂正(第40号に記載)(誤)小川さんが名古屋大学で助手をされていた時期に益川さんが大学院生で、「益川君にはよく指導しましたよ、…、→ (正)小川さんが、名古屋大学の博士(後期)課程1年の時、学部生だった益川氏らのクラスの英語のQuantum Mechanics(量子力学)の輪講セミナーで、Tutorを務めたり、数理物理だったかの演習で問題を出したりしたこともあったそうで、「益川君などは良く出来たから、何も指導しなくて良い、印象的な学生でした、