著者
横山 恵理
出版者
奈良女子大学
雑誌
人間文化研究科年報 (ISSN:09132201)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.264-270, 2012-03-31
著者
三原 健治
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.54, no.11, pp.738-749, 2012 (Released:2012-02-01)
参考文献数
15
被引用文献数
1 3

特許を活用したイノベーションの測定において,「特許の価値とは何か」という問いに対する答えを求める努力が続けられている。特許の価値を評価するにあたり,特許分類や引用情報が活用されることも多い。また,バイオテクノロジー分野は環境・医療への応用面などで注目されており,特許の価値評価についても多くの研究が行われている。しかしながら,バイオテクノロジー分野については体系的な特許分類が確立しておらず分類情報をそのまま利用することは非常に慎重でなければならないこと,引用についても学術論文と特許の引用パターンは一般化できないくらい複雑なものであることについて十分に認識されているとはいえない。本論文は,以上の問題点についてバイオテクノロジー分野の特許審査官として職務を遂行した筆者の経験から検証し,特許の価値評価がいかなるものであるべきかについての考察を与えたものである。
著者
上村 公一 船越 丈司
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

硫化水素(H2S)の細胞への毒性作用の機序を解明するため、ラット胎児心筋由来細胞(H9c2cells)、ラットII型肺胞上皮由来細胞(L2 cells)にH2S供与体としてのNaHSを暴露した。H9c2 cellで3mM、十数時間後から細胞質の萎縮が観察された。5mMで顕著な形態的アポトーシス様細胞死が確認され、caspase3の活性化が見られた。L2 cellsではNaHS 2-3mM、数十分後から、核凝集、細胞膜のAnnecinVとの反応、Cytochrome Cの細胞質への漏出が確認された。L2 cellsではH9c2 cellsより濃度は低く、短時間で細胞毒性が確認された。H2Sの細胞毒性は組織により感受性が異なっていた。
著者
陳炳宇 戴士強 蕭淳澤 西田友是
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.80, pp.49-54, 2008-08-15
参考文献数
16

本稿では、我々はユーザがモーション・データ付きの 3 次元キャラクタモデルを利用することによって 2 次元の絵の中でのキャラクタを 3 次元空間でアニメーションできるシステムを提案する。このスケルトン付きの 3 次元キャラクタ・モデルは、2 次元キャラクタのシルエットにフィティングされて、テンプレート・モデルとしで使用される。2 次元キャラクタ・イメージと 3 次元テンプレート・モデルの間に対応するポイントを指定する後、本システムはテンプレート・モデルをキャラクタ・イメージにフィティングする。さらに、キャラクタ・イメージのカラーとパターンをテンプレート・モデルのテクスチャとして転送する。最終的に、ユーザは、3 次元モーション・データを利用することによって、3 次元空間でフィティングされた 3 次元キャラクタ・モデルをアニメーションできる。我々のモデル・フィティング法はキャラクタ・モデルと剛体物とも適応できるので、2 次元の絵の中での静的な物体も 3 次元モデルに変換できる。In this paper, we present a system that allows the user to animate a character in a picture in 3D space by applying an existed 3D character model with motion data. The 3D character model with skeleton rigged is used as a template model to fit the silhouette of the character in the picture. After assigning some corresponding points between the 2D character image and 3D template character model, the system then fits the model to the image and transfer the colors and patterns of the image to the model as the textures. Finally, the user can apply any motion data to animate the fitted 3D character model in 3D space. Our model fitting algorithm is general to be used for character models and rjgid-body objects, so not only the character in the picture but also the static objects can be converted to be 3D models.
著者
徳橋 曜
出版者
イタリア学会
雑誌
イタリア学会誌 = Studi Italici (ISSN:03872947)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.153-176, 1994-10

中世・近世のフィレンツェ社会における人間関係の重要性は、多くの研究者によって指摘されている。都市には、親族関係、アルテや会社等の職業上の結び付き、地縁的な結合、友人関係、信仰団体、遊び仲間などが、錯綜しながら展開し、複合的なネットワークを形成していた。そこには、フィレンツェの人々が生まれながらに、あるいは無自覚に関与するしがらみもあれば、政治的・社会的な利害信仰心から意識的に参入・結成する人的結合関係もあった。こうした複合的な人間関係・コネクションは、勿論フィレンツェのみならず、イタリアの都市の多くで見られたものであるが、殊にフィレンツェにおいては、都市政治の動向にまで関わる意義をを有していた。この都市は、12世紀にコムーネとして自立して以来、共和政体を維持し、その伝統に固執し続けたが、政治体制が真に安定したことはなかった。また富裕な商人を中心とする都市の支配層も、貴族共和政が制度化されたヴェネツィアとは異なり、その身分が定義・固定されてはいなかった。その結果、政治的には不安定であったが、同時に階層間の透過性・柔軟性を持ってもいた。かかる社会における社会的地位の向上ないし維持や政治への参加は、単に財産によってのみ達成されるものでもなければ、逆に、固定した身分の区別によって限定或いは保証されるものでもなかった。逆に、固定した身分の区別によって限定或いは保証されるものでもなかった。ここに種々の人脈が介在することになったのである。このようなフィレンツェ社会の基本的な性格は、1530年まで保たれていたが、当然ながらその内実は、時代と共に変化した。殊に大きな変化は、15世紀に生じたと考えられる。この世紀は、メディチ家が共和国支配の実権を握るべく制度改革を行い、フィレンツェの権力構造が、従来とは大きく変わっていった時代であった。都市社会に広がる人的ネットワークは、政治に影響を及ぼしたが、同時に都市の権力構造の変化に影響されもしたはずである。筆者はこれまで、主として14世紀に目を向け、メディチ体制が確立する以前のフィレンツェ社会における人的結合関係を様々な側面から考察してみようとしてきた。その目的は未だ達成されたとは言い難いが、フィレンツェ史の流れ、更にヨーロッパ史の大きな流れの中にこの問題を位置づけることを考えると、15世紀の社会に目を向けない訳にはいかない。近年F.W.ケントが、G.コルティと共に出版した史料Bartolommeo Cederni and His Friends. Letters to an Obscure Florentineは、この15世紀の人的ネットワークを考察する上で、示唆に富んでいる。15世紀フィレンツェの中層市民バルトロンメオ・チェデルニに宛てられた多くの書簡に基づいて、彼の周囲の人間関係をケントが考察し、更に、チェデルニと周囲の人間達との関係を特に窺わせるものを46通選んで、刊行したものである。史料集としては些か心もとない史料の数であるが、《Obscure Florentine》と副題にもあるように、なかなか明らかにしにくい中層市民の人間関係を考える手掛かりとなる。そこで本稿では、このバルトロンメオ・チェデルニの「友人関係(amicizia)」から、15世紀フィレンツェの人的ネットワークを考察し、それをフィレンツェ史の流れの中に位置付けることを試みる。I fiorentini del XIV e XV secolo attribuivano importanza alle relazioni fra parenti, vicini e amici. Nei rapporti politici o in quelli quotidiani contavano spesso sul network fra loro, facendo attenzione a mantenerlo e a svilupparlo, secondo il consiglio di Giovanni Morelli. In questo ambiente, un oscuro fiorentino di estrazione comune, Bartolommeo di Cederno Cederni(1416-1482), visse senza alcun potere politico o influenza sociale derivanti dalla sua parentela, ma contando sui suoi amici, potenti e non:i Pandolfini, che erano una delle famiglie medicee piu potenti, il ricco banchiere Bone Boni ed altri amici e vicini del suo ceto, come Piero Gianni, Salvestro del Cica, Domenico Simoni ecc. Ognuno dei suoi amici trasse beneficio dal clientelismo compreso nell'amicizia, presentando ad altri membri i suoi amici o protettori, e spesso raccomandandoli. In particolare Bartolommeo, che non aveva nessun legame utile con i potenti del proprio gonfalone, conto sugli amici per ottenere uno sgravio delle sue imposte all'interno del proprio gonfalone, o per ottenere un posto negli uffici comunali. La sua rete di amici si estese oltre gli ambienti vicini, giungendo fino a Lorenzo de'Medici. Non sempre gli"amici"si conobbero bene, tuttavia dovettero aiutarsi. La dedizione reciproca caratterizza il termine"amicizia"che comprendeva veri amici, protettori e clienti:un amico faceva sforzi per altri amici o amici degli amici. Insomma, questi legami di amicizia erano utili per stabilire relazioni con i cittadini piu potenti. Cosi l'amicizia era una catena di protettori. Cittadini del ceto medio come Cederni erano sensali o mediatori di protezioni, raccomandando l'uno all'altro. Mano a mano che la famiglia dei Medici governava la Repubblica, i fiorentini tendevano a raccomandarsi ai Medici o ai potenti medicei piu che agli altri potenti anti-medicei. Nella seconda meta del XV secolo varie amicizie si concentrarono in una grande clientela attorno ai Medici.
著者
岡本 健
巻号頁・発行日
2012-04-21

人文地理学会 第275回例会. 「社会的想像力としての移動 : 観光とメディア」. 2012年4月21日. 奈良女子大学.
著者
島岡 政基 西村 健 古村 隆明 中村 素典 佐藤 周行 岡部 寿男 曽根原 登
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J95-B, no.7, pp.871-882, 2012-07-01

通信の安全を確立するサーバ認証を適切に行うには,パブリック認証局から発行されたサーバ証明書が必要である.しかしながら,過去にはパブリック認証局から発行を受けることの重要性が正しく認識されてこなかったことがあり,更には商用のサーバ証明書は審査手続きが煩雑な上に学術機関の実態に沿っていないなどの課題もあったため,学術機関におけるサーバ証明書の普及は遅れていた.そこで筆者らは,学術機関のために最適化したサーバ証明書発行スキームと,証明書自動発行支援システムからなる学術機関のためのサーバ証明書発行フレームワークを提案した.国立情報学研究所による実証実験と本運用を通じて,同スキームにより高い身元確認レベルを確保しつつ審査手続きの学術機関最適化を,また同システムにより認証事業者の証明書発行業務を自動化するとともに各学術機関が必要な学内システムを用意した場合には学術機関側の工数削減も可能であることを実証した.

3 0 0 0 OA 当流羽衣の松

出版者
大阪毎日新聞社
巻号頁・発行日
1926
著者
金谷 健
出版者
京都大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1993

廃棄物は焼却処理によって敏速に減量化される反面、重金属は逆に濃縮される。そのため焼却灰埋立地浸出水は重金属濃度が高くなることが懸念されるが、現在までのところ排水基準以下であることが多い。その理由のひとつは履土(土壌)による重金属吸着現象にあると考えられる。土壌の重金属吸着現象に関しては、従来から土壌学等の分野において多くの研究がなされてきた。しかしそれらの研究は中性〜酸性領域でなされており、焼却灰が高アルカリ性であることを考えると、参考にはなるものの直接には利用できない。そこで本研究では、アルカリ領域での履土の重金属吸着現象について実験的に検討し、焼却灰埋立地に濃縮されている重金属による長期的環境影響を予測するための基礎的知見を得ることを、研究目的とした。この研究目的を達成するため、3種類の履土(砂質土、山土、畑土)及び3種類の重金属(Pb,Cd,Zn)を用いて、アルカリ領域をも含めて、回分式吸着実験を行った。得られた主要な知見は次の通りである。(1)酸性から弱アルカリ性へとpHが増加するに伴い、履土の重金属吸着量が増加する傾向が3種類全ての重金属及び履土について認められ、焼却灰のアルカリ剤としての性質が履土の重金属吸着能を高めることが確認された。(2)弱アルカリ性から強アルカリ性へとpHが増加するに伴い、履土の重金属吸着量は重金属の種類によって異なる変化を示す傾向が認められた。
著者
酒井 由紀子
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.105-115, 2008
被引用文献数
1 2

欧米と日本でのEvidence-Based Medicine (EBM) とEvidence-Based Librarianship (EBL) /Evidence-Based Library and Information Practice (EBLIP) における,医学図書館員を中心とした図書館員の活動を対比しながら概観した。欧米では,EBMにおける医療従事者の支援活動が臨床の場にまで拡大され,EBL/EBLIPにおいても調査研究を中心とした幅広い活動が積極的に行われていることがわかった。日本でもEBL/EBLIPの適用を通じて図書館の活性化が可能か,その課題と展望についても考察した。後編では,EBL/EBLIPにおける図書館員のEvidence-Based Practice (EBP) 実践活動に続き,考察を述べる。<br>
著者
島 悦三 柴野 睦郎
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
東京大學地震研究所彙報 (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.113-129, 1956-06-25

People in the Futatsui area in Akita Prefecture experienced a severe earthquake at 1h 45 m 33s (G. M. T.) on Oct. 19th, 1955 for the first time in local history. Fortunately to say, the earthquake was only semi-destructive in its intensity, the stricken area being confined to the Futatsui town and the Hibiki village which suffered no less of life and only 4 casualties. Owing perhaps to the structural quality of the houses in the district, only 3 wooden houses were half destroyed. But curiously, the "dozo's" or warehouses sustained severer damage, 310 of them being reported as half-destroyed, while one was totally destroyed.
著者
穴井 誠二 伊規須 耕一 目黒 浩一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.222, pp.1-6, 2003-07-18

本論の目的は、高価なインフラ投資なしに、地球環境に優しい交通システムの実現を図ることの提唱である。3次元地図データを入力したカーナビ搭載車では、この地図データからの情報に連動して、自動的にブレーキやアクセルの操作が行われ、安全な運転がサポートされる。具体的には、三つのドライブの例が挙げられる。(1)坂道の始まりと終わり付近での自動的な加速と減速。(2)道路の起伏を考慮した車間距離の設定。(3)カーブ進入時の危険防止支援。勿論、このためには、カーナビハードのメーカーや、自動車メーカーの協力が必要であるが、21世紀の交通社会を展望した場合、その実現に積極的に対応する姿勢が必要と考える。
著者
伊東 正人
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.229-230, 2009
被引用文献数
1
著者
飯塚 浩一
出版者
東海大学
雑誌
東海大学紀要. 文学部 (ISSN:05636760)
巻号頁・発行日
vol.65, pp.122-136, 1996

The "Information society studies" suggest the coming of the society that information is more important for the production of goods and services, rather than working hours and capital. Besides it makes indices which characterise the information society, demonstrates the emergence of the new society by the use of those indices, and proposes the information policies based on that demonstration. However, the age of the, "information society" is described to be the end of the social development history, and there are many problems-what is information? what is the difference between information and knowledge? what is the value of information? etc.-which have not been solved. Accordingly I would like to deal with the "socio-information studies", which investigate the relationship between the change of the social structure and the "socio-information" which is not the measurable thing, but the "social discourse" which acquire the specific historical meaning in a society. In addition, I am taking a fresh look at the media studies of Marshall McLuhan, who was a Canadian scholar of English literature and studied the social change from the viewpoint of the philosophy of technology, and am considering the possibility of McLuhan's work as the approach of the "socio-information studies".

3 0 0 0 OA [お伽噺]

著者
佐藤新太郎 編・画
出版者
佐藤新太郎
巻号頁・発行日
vol.かち[カチ]山, 1885