著者
林谷 秀樹
出版者
The Japan Society of Veterinary Epidemiology
雑誌
獣医情報科学雑誌 (ISSN:09128913)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.34, pp.9-13, 1995-06-25 (Released:2010-05-31)
参考文献数
5
著者
東谷 護
出版者
公益財団法人 日本学術協力財団
雑誌
学術の動向 (ISSN:13423363)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.4_32-4_37, 2018-04-01 (Released:2018-08-10)
参考文献数
7
著者
吉澤 寛之 吉田 俊和
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.103-116, 2010 (Released:2010-08-19)
参考文献数
21
被引用文献数
6 2

本論文では,単一の親友や仲間集団の反社会的傾向が個人の同傾向に与える影響を,相互影響モデルに基づいて検討した。その際,社会的な情報を処理する過程に沿って,相互的な影響を検討した。高校生を対象とした研究1において,主観的相互影響モデルを検討した結果,仲間集団からの影響が単一の親友からの影響よりも強いことが示された。中学生を対象とした研究2において,客観的相互影響モデルを検討した結果,親友や仲間集団との反社会的傾向は,行動傾向のレベルではなく主に認知レベルにおいて相互に影響していることが示された。親友と仲間集団とで影響の方向が異なることから,単一の親友との相互影響は,個人が逸脱的な他者を親友として意図的に選択することを意味し,仲間集団との相互影響は,個人が仲間集団から逸脱性のトレーニングを受けていることを意味する可能性が示唆された。
著者
武多 昭道 山本 由弦 山崎 勝也 池田 大輔 冨田 孝幸
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2021-04-01

超新星残骸(かに星雲など)の天然加速器から飛来する宇宙線(高エネルギーの陽子、原子核)は、地球の大気に衝突して、ミューオンなどの素粒子をつくる。この素粒子を使って、地中の断層の透視を行う。ボーリング調査で得られた断層姿勢や物性調査と比較することで、断層が地表付近でどの程度デコボコしているのかを調べ、断層のデコボコ具合が地震や津波にどのような影響を及ぼすのかを評価する。
著者
嶺井 聡 貝沼 茂三郎 坂元 秀行 玉城 直 友利 寛文 梁 哲成 仲原 靖夫 古庄 憲浩
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.141-145, 2019 (Released:2019-12-20)
参考文献数
15

苓桂朮甘湯は茯苓,桂皮,朮,甘草の4つの生薬から構成され,陽証で気逆と水毒を伴う病態で,起立性調節障害などの自律神経の機能調節障害,特に副交感神経優位から交感神経優位な状態への調節が上手くいかない場合などに用いられる。今回,自律神経の調節障害と考えられた3症例に対し,苓桂朮甘湯が有効であったので報告する。 症例1は運動後や仕事終了前後に出現する頭痛,症例2は夕方から出現するふらつきや冷汗,症例3は仕事終了後や休日に出現する頭痛が主訴であったが,いずれの症例も交感神経優位の状態が長く続いた後に,副交感神経優位な状態に自律神経の調節障害が原因と考えられた。また3症例いずれも陰証や水毒を示唆する所見に乏しく,今回の検討から水毒の所見がなくても,陽証で気逆の所見に加え,交感神経優位から副交感神経優位な状態に自律神経の調節障害に苓桂朮甘湯が有効である可能性が考えられた。
著者
柴野 京子
出版者
日本出版学会
雑誌
出版研究 (ISSN:03853659)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.1-26, 2008-03-20 (Released:2019-03-31)
参考文献数
39

江戸地本から派生した近代赤本は,明治大正期を通じて広く人々の読書受容を満たし,その製作思想・販売方法は,日本の近代出版資本主義の源流となる.これらは組織化・産業化を果たしつつあった近代メジャー資本によって周縁に排除されながらも,その二次流通品である特価本を扱うことによって補完関係を結び,出版市場を拡大した.出版史の中で軽侮されてきた赤本の変遷を追うことによって,今日的な意味を問い直す.

2 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1940年02月01日, 1940-02-01
著者
原田 信男
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.71, pp.497-515, 1997-03-28

基本的に人々が共同で飲食する場合には,それぞれの構成員の身分や社会関係などが,席次や食事内容などに反映されることが多い。さまざまな身分の人間を抱えて催される祭礼や儀式などでは,特に複雑な人的構成を持つことになるが,同一な身分集団の場合には,比較的単純に同じものを同時に体内に取り込んで,誓約などを行い集団としての精神的な一体化が図られることになる。前者の場合には,同じような食物でも内容を変え,同じ場所であっても主席からの遠近を違え,または時間を微妙にずらすことによって,全体としての共同性を保ちながらも,内部でそれぞれの差異を強調して,参加者の身分関係が表現されていた。また後者の場合には,一致団結して強硬な行動に出る一揆などの際に,一味神水などと称して神聖な神の水を一同が一気に飲む,という一種の誓約行為が採られたのである。小稿では,こうした共同飲食の在り方のうち,特に前者について,①神と天皇,②天皇と貴族,③貴族と武士,④将軍と大名,⑤在地領主と農民,⑥有力農民と一般農民,といったレベルで検討する。すなわち,それぞれのケースについて,古代から中世にかけての身分秩序の在り方が,祭礼や儀礼の際における共同飲食の場に,どのように反映するのかを見ていくこととしたい。さらに儀式などの際に,身分の高い者から低い者への食物贈与である〝下し物〟を中心に分析すると同時に,さまざまな贈答儀礼の中に,武力の誇示や衣食住などの保障を象徴するような構造があることに注目する。しかも,上記のような儀式が,それぞれ単独に完結しながらも,実際には重心円的な構造を持って関連し合い,古代もしくは中世社会の身分秩序が,全体として維持されていたことが重要である。
著者
永岡 都 Nagaoka Miyako
雑誌
學苑 = GAKUEN (ISSN:13480103)
巻号頁・発行日
vol.848, pp.78-90, 2011-06-01

Abstract The development of contemporary music reached its peak and a turning point at Expo 70 in Osaka. However, not enough attention has been paid to the composers then working, and how their works influenced succeeding generations. In this study I focus on Karlheinz Stockhausen, who produced the Auditorium of the German Pavilion, and examine his theories and practice of space music, or Raummusik. My conclusions are as follows:1 Stockhausen's Raummusik is synonymous with the concept of Lokalisationsraum(the idea that listeners recognize space through sound)presented by Herbert Eimert.2 For Stockhausen, the serialization of distance and direction in space implied the completion of the total-serialism.3 The performances in the Auditorium at Expo 70 were the first perfect realization of Raummusik, but the space-design as a closed system was very different from Japanese composers' attempts at acoustic design.
著者
加藤 博之 秋津 裕志
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.402-407, 2022-04-15 (Released:2022-04-20)
参考文献数
13

Dakekanba is the most popular broad leaf tree in Hokkaido. This study proposed the wood for manufacturing baseball bat. In order to compare the dakekanba wood with the others manufactured historically; sugar maple, aodamo, yellow birch, and white ash, full baseball bats with the same dimension were prepared from these woods. The performance of bat was studied by the impact test with fast pitched ball. The flexural vibration was measured by means of strain gauge. Results of the modal analysis showed that the first natural frequency was around 35 Hz and the second, 233 Hz, which were almost equal among these woods. The amplitudes of these modes increased with increasing the speed of pitched ball. As a result, the maple bat was the hardest in deflection and slowest in damping, and aodamo was the softest in deflection and the fastest in damping. It was concluded that these properties of dakekanba bat were close to those of yellow birch and white ash, which have served as intermediate between maple and aodamo.
著者
内林 政夫
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.126, no.6, pp.423-427, 2006-06-01 (Released:2006-06-01)
参考文献数
38
被引用文献数
1 1

An overview is presented on the reports available so far on pre-Columbian maize covering the regions of India, Mideast, Africa and Iberia. Frequent observations of maize recorded in the past on the East and the West Coast of Africa and at the ports in the Mideast show that maize was one of the staples of the natives well before 1492. It is also evident that maize in the West Africa was disseminated to Iberia and Lombardy in the pre-Columbian time. An earlier contact between the Old and the New World is strongly suggested.
著者
三橋 広夫
出版者
日本福祉大学子ども発達学部
雑誌
日本福祉大学子ども発達学論集 = THE JOURNAL OF CHILD DEVELOPMENT (ISSN:24352802)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.75-87, 2020-01-31

浅川巧は, 朝鮮民芸・陶芸の研究家・評論家だった. 朝鮮半島で植林事業を行う傍ら, 朝鮮半島の陶磁器と木工を研究・紹介した. 彼の墓はソウル郊外の忘憂里共同墓地にある. 当時の多くの日本人とは違って朝鮮人と対等につきあった人物の一人として知られる. 彼の生き方を学んで, 韓国コリョ高麗大生は「日本の誤った政策に対しては警戒するものの, 日本の人々まで嫌うのはやめなければならないと」という認識を獲得した.
著者
歳森 敦 北原 夕里歌 植松 貞夫
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.33-45, 2000-03-30 (Released:2017-05-04)

市区立図書館中央館を対象とした標本調査により, ブックディテクションシステム(BDS)導入の動向と, 設置館・非設置館の蔵書紛失率を明らかにするとともに, それらの結果をもとにBDSの設置効果を試算した。BDSの設置状況として, 1割弱の館にBDSが設置されていること, 最近数年間の新築時BDS設置率は4割強であること, 一部のコーナーに限定する形で導入する部分設置館が2/3以上であることを明らかにした。年間蔵書紛失率の平均は1.33%となった。BDSを全館を対象に設置した場合には蔵書紛失率が有意に低く, 不正持ち出しの防止に一定の効果があると判断できる。最後に, BDSを設置した場合に必要な費用とBDSを設置しない場合に必要な費用の差としてBDSの設置効果を定義し, 一定の条件を与えて設置効果の試算をおこない, 設置効果を得られる館は一部であること, 部分設置の効果が限定的なことを示した。