2 0 0 0 OA 日本俳書大系

著者
勝峰晋風 編
出版者
日本俳書大系刊行会
巻号頁・発行日
vol.篇外 (蕉門俳諧続集), 1927
著者
久保 慎一郎 野田 龍也 明神 大也 東野 恒之 松居 宏樹 加藤 源太 今村 知明
出版者
一般財団法人 日本健康開発財団
雑誌
日本健康開発雑誌 (ISSN:2432602X)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.11-19, 2017 (Released:2019-10-19)
参考文献数
3
被引用文献数
2

背景・目的 レセプト情報・特定健診等情報データベース (NDB) に含まれるレセプトデータは1カ月単位で発行される診療報酬請求データであり、患者単位での分析を行うには2種類の個人情報由来のIDを用いて「名寄せ」と呼ばれる紐づけ処理が必要であるが、その処理法についての十分な検討は未だなされていない。本研究では、NDBにおける2種類のIDが変化するパターンを整理し、名寄せを行う上での留意点を明らかにした。方法 2013年度のNDBデータを用い、名寄せの支障となる過誤の整理と、過誤が発生する件数と頻度の検証を行った。結果 2種類のIDはライフイベントによって変化するため過誤が発生しやすい。扶養の同性双子や、同性同名・同一出生日・同性患者が存在した場合、別人物を同一人物と誤認する第一種過誤が発生しやすい。また転職や離職、定年等で「保険者番号」「被保険者証等記号・番号」が変化し、養子や結婚による改姓や医療機関による氏名の表記ゆれによって同一人物を別人としてしまう第二種過誤が発生する。1年間の追跡だけで概ね11%のIDが変わる可能性があり、コホートから脱落する。追跡対象者の0.8%はID1とID2が同時に変わる可能性があり、1年あたり1%程度の対象者は追跡が困難な状況となると見積もられた。考察 名寄せの問題点として、2種類のIDがライフイベントに応じて変化することと、名寄せキー変数に乏しいことが挙げられる。名寄せ精度の検証については匿名でも同一人物であるコホート集団があれば、教師データとなりうる。今後、名寄せの精度を向上させる必要がある。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ニューメディア (ISSN:02885026)
巻号頁・発行日
no.1411, pp.14-15, 2014-03-31

政府が3月14日に、放送法および電波法の一部を改正する法律案を閣議決定して、通常国会に上程した。今回注目すべき点は、(1)NHKのインターネット活用業務の拡大、(2)民放では経営基盤強化計画の認定制度の創設と、マス排の緩和の3点であると思われる。 ま…
出版者
日経BP社
雑誌
日経ニューメディア (ISSN:02885026)
巻号頁・発行日
no.1382, 2013-08-26

総務省は放送法改正案を2014年の通常国会に提出する方針である。総務省は2012年11月に「放送政策に関する調査研究会」を発足させて、放送政策を時代に即したものにするための検討を進めてきた。総務副大臣の柴山昌彦氏は、同調査研究会の第12回会合(2013年8月8日…
著者
森下 孟 谷塚 光典 東原 義訓
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.41, no.Suppl., pp.145-148, 2018-03-01 (Released:2018-03-01)
参考文献数
3
被引用文献数
1

教育学部生の情報モラルを指導する力を育成するため,全国の保護者や教員,児童生徒にネット利用の啓発活動を行っている専任講師をゲストに招き,情報モラル教育実施のための実践的な指導法を考える授業を実践した.ゲスト講師による講演は,ネット上の様々なトラブルとその対策を議論することを通じて,学校教員を目指す受講生自らの情報モラルを振り返るきっかけとなり,受講生自身の意識の向上につながった.多くの受講生は,将来子ども達に情報モラルを指導するにあたってゲスト講師の講演が役立つだろうと評価した.そして,情報モラルに関する指導力を向上させ,情報モラルを指導することへの自信を持たせることにつながった.
著者
横畑 泰志
出版者
The Mammal Society of Japan
雑誌
哺乳類科学 (ISSN:0385437X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.127-134, 2003-12-30
被引用文献数
1

これまで批判の多かった「文部省式カタカナ目名」の問題に対処し,同時に最近新たに提唱されている哺乳類の高次分類群および分類階級の国内での使用上の混乱を防ぐ目的で,それらに推奨できる日本語名称を提案する.検討対象として McKenna and Bell(1997)の分類体系を用い,和訳にあたってはラテン語学名の本来の意味を尊重することなどを原則とした.
著者
佐渡島 紗織
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.22-28, 2014-01-01 (Released:2017-04-13)
被引用文献数
1

本稿の目的は,アカデミック・ライティング教育において情報リテラシーに関する問題はどのような点にあるかを検討し,今後,求められる指導の方向を示すことである。国語科教科書や小論文演習教材などをみると,日本の小・中・高・大学と受験塾では,情報を自分の文章にどのように取り込むかの,十分な指導,一貫した指導がなされていないことがわかる。引用・参考文献明記の学習を通して,《情報を再定義させる》学習をさせることが必要である。それによって,多様な立場・意見を検討した上で自身の立場を確立し,明確な意見を発信できる学生を育成したい。
著者
Kenji Hori Aki Hasegawa Noriaki Okimoto Suzuko Yamazaki
出版者
Division of Chemical Information and Computer Sciences The Chemical Society of Japan
雑誌
Journal of Computer Aided Chemistry (ISSN:13458647)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.50-55, 2019 (Released:2019-12-26)
参考文献数
18

Information of transition states of similar reactions is the key to locating those of unknown reactions. In order to utilize this feature, we are constructing a database, called QMRDB, which gathers results of quantum mechanical calculations for elementary reactions as well as those for related molecules. Another database (TSDB) stores information of name reactions in organic synthesis. Retrieval results from these databases are used for analyzing reaction mechanisms which have not been experimentally examined. We developed a cloud system managing both the two databases and theoretical calculations. The present paper describes the summary of the TSDB cloud system and how to use it to perform in silico screenings for synthesizing drug candidates.
著者
小長谷 有紀 Yuki Konagaya
出版者
国立民族学博物館
雑誌
国立民族学博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Ethnology (ISSN:0385180X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.9-138, 2010-11-15

モンゴル国では,近年,農業開発のための政策が実施され,成果を挙げている。一方,農耕放棄地にはヨモギがはえてアレルギー源となり,人々に健康被害をもたらしている。したがって,農業をめぐり開発と保全のバランスをいかにとるかが今後の大きな課題となる。この目標に貢献するために,本稿で筆者は,モンゴル高原北部における農業に関する知見について,人々の知識と経験という観点から整理した。 知見は4 領域から構成される。1 つめは,考古学や歴史学の成果。とくに元朝時代は他の時代に比べて資料が多く,研究も進んでいるので,より詳しく記した。2 つめは民族学が提供するいわゆる伝統的知識。用いたモンゴル語資料は日本語に翻訳して末尾に添付した。3 つめは社会主義時代の人びとの経験。筆者自身が集めた口述史の資料を利用した。また,国営農場のリストの作成を試みた(モンゴル農牧省にもない)。4 つめは統計。 これらの整理から得られることは多いが,結論は以下の通り。 1.匈奴以来,モンゴル高原では外来の農民によって農業開発がしばしば行われた。とくにウイグル時代には積極的に都城が建設されたが,この時期は中世の温暖期に相当しており,有利な気象条件に恵まれていたと思われる。 2.モンゴル国西部ではオイラート・モンゴル人による農耕が発達していた。その技術は,牛による犂,灌漑,大麦など,休閑期があることなどの特徴がある。 3.社会主義的近代化の過程で導入された農業は,伝統的な技術と異なる,大規模乾燥農法であった。作付面積が40 万ヘクタールを超えると,規模の経済のメリットが得られるが,非常に投機的なビジネスとなり,社会的に安定的ではなくなる。 4.歴史的に農業開発はそれぞれの時代の政策によって実施されてきたので,断続的であるにすぎず,カラコルム地区を除いて決して持続的ではない。にもかかわらず,現実に農業開発は行われ,牧畜の定着化を同時に促進しているので,今後は,遊牧に適した非均衡モデルではなく,むしろ均衡モデルを適用した考察が必要になっている。
著者
加藤 輝之
出版者
公益社団法人 日本気象学会
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.98, no.3, pp.485-509, 2020
被引用文献数
49

日本では3時間積算降水量200mmを超える集中豪雨がしばしば観測され、過酷な地滑りや洪水をもたらす。そのような事例は主に、日本語で「線状降水帯」と名付けられた準停滞線状降水システムによってもたらされる。線状降水帯は次々と発生する発達した対流セルが列をなした、組織化した積乱雲群によって、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過または停滞することで作り出される、線状に伸びる長さ50~300km程度、幅20~50km程度の強い降水をともなう雨域として定義される。線状降水帯の形成過程としては主に、暖湿流がほぼ停滞している局地前線に流入することで、対流セルが前線上で同時に発生する破線型と、下層風の風上側に新しい対流セルが繰り返し発生し、既存のセルと線状に組織化するバックビルディング型の2つに分類される。<br> 本研究では、線状の降水システムについての過去研究のレビューに加えて、線状降水帯の数値モデルによる再現性および線状降水帯の発生しやすい条件について調査した。2014年8月20日の広島豪雨の事例の再現では、対流セルの形成・発達過程をおおよそ再現できる少なくとも水平解像度2kmが必要であったが、その内部構造を正確に再現するには水平解像度250~500mが必要であった。2㎞のモデルは10時間前の初期値を用いることで広島の事例を量的に再現したが、予想された最大積算降水量は初期時刻が線状降水帯の発生時刻に近づくにつれてかなり減少した。この減少は過度の下層乾燥空気の流入が新たな積乱雲群が発生する領域を移動させたためであった。<br> 線状降水帯を診断的に予測するために、線状降水帯の発生しやすい条件を過去の集中豪雨事例における大気環境場から統計的に構築した。500m高度データをベースに判断する下層水蒸気場を代表して、(1)大量の水蒸気フラックス量(>150g m<sup>-2</sup> s<sup>-1</sup>)と(2)自由対流高度までの距離が短いこと(<1000 m)の2つの条件を選択した。ほかの4つとして、(3)中層(500hPa と 700hPa)の相対湿度が高い(>60%)、(4)ストームに相対的なヘリシティで判断する大きな鉛直シア(>100m<sup>2</sup> s<sup>-2</sup>)、(5)総観スケール(700hPa で空間 400km平均)の上昇流場で判断する上昇流域と(6)700~850hPaに度々みられる暖気移流を除外するための平衡高度が3000m以上の条件を選択した。
著者
小川 博司
出版者
関西大学社会学部
雑誌
関西大学社会学部紀要 = Bulletin of the Faculty of Sociology, Kansai University (ISSN:02876817)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.1-18, 2016-03

Ever since Theodor W. Adorno radically attacked popular music, popular music researchers have criticized Adorno and attempted to express their own positions. However, just because Adorno attacked popular music, it does not mean he was unable to observe popular music phenomena. Additionally, his observation of popular music phenomena is not necessarily out of date. In this paper, I regard Adorno as an Anti-Nori (Groove) theorist. By discussing Adornoʼs theory of popular music, I would like to derive academic points on Nori (Groove) in contemporary society. This paper is part of a critical review of prior research on "Nori (Groove) and Social Change".アドルノはポビュラー音楽を徹底的に批判したので、後のポピュラー音楽研究者はアドルノをまず批判することで、自らの立場を表明しようとした。しかし、アドルノがポピュラー音楽を批判したからといって、アドルノがポピュラー音楽現象を観察できていなかったわけではない。アドルノのポピュラー音楽現象の観察は必ずしも時代遅れのものではない。本論文では、アドルノを反ノリの理論家として位置づけ、アドルノの議論から、今日的なノリの問題を導き出す。本論文は、筆者のプロジェクト「ノリと社会変動」の、先行研究レビューの一部として位置付けられる。
著者
Alexander STROM
出版者
The Japan Landslide Society
雑誌
日本地すべり学会誌 (ISSN:13483986)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.309-324, 2010-11-25 (Released:2011-09-22)
参考文献数
44
被引用文献数
24 51

The Central Asia region has been a scene of numerous large-scale bedrock landslides that have blocked river valleys producing landslide-dammed lakes, more than 100 of which still store water. The largest one is the Usoi dam 2.2 km3 in volume and more than 550 m high in Pamirs (Tajikistan) that originated in 1911 due to strong (M7.2) earthquake. It forms the 500 m deep Sarez Lake - the world deepest natural reservoir that poses a threat to Central Asian countries located downstream in the Pianj - Amu Daria River basin. Though many of landslide-dammed lakes should be considered as stable and safe features, catastrophic outburst floods that occurred in 20th Century, emphasize high potential hazard of such natural blockages. Several prehistoric landslide-dammed lakes in Pamirs and Tien Shan with intact dams were filled by lacustrine sediments, but most of natural dams were breached and deeply eroded providing excellent opportunity to study their internal structure and grain-size composition - parameters determining dams' short-term and long-term stability at a large extent. Additional factors, increasing or decreasing rockslide dams stability are exemplified by case studies from the Central Asia region.