著者
今里 悟之
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究では、日本の村落空間における極小スケールの微細地名である、田畑一枚ごとの名称の実態を明らかにし、命名のパターンや一般的傾向を見出した。あわせて、そのようなパターンや傾向について、地域間の差異、集落間の差異、集落内部の世帯間の差異などを分析し、その差異を生み出す自然的・社会的条件について考察した。事例集落は長崎県平戸市の諸集落であり、比較の対象として滋賀県野洲市の3つの集落にも言及した。
著者
村本 健一郎 谷口 健司 笠原 禎也 久保 守 鎌田 直人
出版者
石川工業高等専門学校
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

近年,地球環境観測では,測定機器の数が増加し,また,各測定機器の解像度はより高くなり,また測定時間間隔は短くなり,様々な機器で測定されるデータの総量は大幅に増加した。良いデータ管理は,信頼できる結果の保証を与え,また膨大なデータセットの効率的な解析を可能にする。本研究では,地球環境データのための高い信頼性を有するデータの保存とアクセスが容易なデータベースを提案する。本データベースは地球環境データを活用する人に有益となることが期待される。
著者
市原 学 那須 民江 上島 通浩 前多 敬一郎 束村 博子
出版者
名古屋大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2003

18匹の雄F344ラットを6匹ずつの3群にわけ、それぞれに1-ブロモプロパン1000ppm、2-ブロモプロパン1000ppm、新鮮空気を8時間曝露した。16時間後に断頭し、精巣を取り出し、液体窒素で急速凍結した。液体窒素にて冷却しながら凍結精巣をハンマーにて粉砕し、凍結粉末からRNA抽出キットを用いてRNAを抽出した。電気泳動にてRNAの分解がないことを確認し、ラット精巣用DNAマイクロアレイ(DNAチップ研究所)を用いて遺伝子発現の変化を調べた。5082遺伝子中、263の遺伝子が1-ブロモプロパンと2-ブロモプロパンの曝露で共通して抑制されており、それには、S100,Creatinine kinase、glutathione S transferaseが含まれていた。37の遺伝子は1-ブロモプロパン曝露のみによって抑制され、119の遺伝子は2-ブロモプロパン曝露によってのみ抑制されていた。選択した遺伝子の遺伝子発現変化をリアルタイムPCRにより確認した。また、アロマターゼ遺伝子は1-ブロモプロパン,2-ブロモプロパンの曝露により発現が抑制されていた。1-ブロモプロパン曝露によって、ナトリウムチャンネル関連遺伝子の誘導、ATP結合、イオンチャンネル系の抑制、2-ブロモプロパン曝露により、DNA損傷関連遺伝子が誘導されており、1-ブロモプロパンが神経毒性が強く、2-ブロモプロパンが精租細胞アポトーシスを誘導するという過去の実験結果を説明するものであった。
著者
甲賀 かをり
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

子宮内膜症患者の腹腔内貯留液中の樹状細胞は貪食能が高いことをマンノースレセプターの発現頻度が高いことにより示した。また、樹状細胞が腹腔内の子宮内膜細胞を貪食し、TNFα、IL6などのサイトカインを分泌することを示した。これらのことより腹腔内貯留液中の樹状細胞は、逆流子宮内膜細胞を貪食し、T細胞のポピュレーションを変化させるなど、腹腔内の免疫環境を変化させ、子宮内膜症の進展に関与する可能性を示した。
著者
高橋 徹 谷口 誠
出版者
美作大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

これまでに開発した結晶セルロース添加あるいは被覆した米に、食後血糖上昇緩和効果があることをヒト試験で明らかにした。さらに、結晶セルロースが小腸管腔内の糖の移動に与える影響をスンクスを用いて検討したいところ、結晶セルロース添加によって1)消化管内容物の粘度が上昇し、2)内容物中の糖の拡散速度が低下し、管腔内の多くの糖が留まり、3)糖の吸収速度を緩和させる可能性が高いことを示した。
著者
山中 章 関口 敦仁 黄 暁芬 山田 雄司 今泉 隆雄 小澤 毅 橋本 義則 今泉 隆雄 小澤 毅 河角 龍典 橋本 義則 馬 彪 山田 邦和
出版者
三重大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本研究では次の様な成果を獲得した。(1)東アジアの都城が、西アジアの都市と、機能や構造において多くの共通点を有していることを明らかにした。(2)新たに3DVR表示システムを開発し、3つのモデルを作成した。(3)鈴鹿関のモデルを分析して日本古代三関が交通の検問と軍事の両機能を兼ね備えた施設であることを解明した。(4)復原モデルを用いたデジタル野外ミュージアムの展開を開いた。
著者
箱石 大 福岡 万里子 ペーター パンツァー 宮田 奈々
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

戊辰戦争期の維新政府が、諸藩・国内民衆・外国人に対して行なった情報・宣伝活動を政治史的観点から分析し、その成果を公表した。とくに諸藩関係では、触頭制という情報伝達制度の重要性を指摘し、民衆関係では、画像史料も活用しながら、新政府軍の宣伝歌であるトコトンヤレ節の流布状況を解明した。外国人関係では、海外所在の未紹介史料を収集し、維新政府を悩ませたプロイセンの反政府的活動に関する新事実を明らかにした。
著者
赤塚 広隆
出版者
小樽商科大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2013-08-30

オイラー積やディリクレ級数の挙動と、素数分布やリーマンゼータ関数の零点分布の間の関係について研究を行った。また、素数分布や零点分布と関連するようなオイラー積やディリクレ級数の挙動について、数値的な観点から研究を行った。さらに、オイラー積の漸近挙動の研究の応用として、ある種の約数関数の上極限に関する性質についても研究を行った。
著者
山崎 歩
出版者
日本赤十字広島看護大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究では、青年期以降に発症した1型糖尿病患者のもつ課題を患者側、医療者側の両側面から明確化することを目的とした。青年期以降に発症した患者および、支援を実践している糖尿病看護認定看護師にインタビューを実施し、得られたデータを質的に分析した。その結果、身体的変化の読み取りや、状況にあわせた療養上の対処、療養に関わる経済的問題が明確化された。また、患者ではインスリン注射や血糖測定に伴う身体的苦痛も課題として示された。今後は、結果を基に量的調査へと発展させるとともに、課題を踏まえた支援体制構築の必要性が示唆された。
著者
河越 龍方 水木 信久 大塚 正人
出版者
横浜市立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

ベーチェット病原因解明のための新規 HLA-B51 トランスジェニックマウスの作製に関する進捗および成果について: ベーチェット病の原因についてはいまだよくわかっていない。しかし、人種を越えて、ヒトの主要組織適合抗原である HLA(human leukocyte antigen)の特定のタイプ、HLA-B51と顕著に相関していることが知られている。しかし HLA-B51がどのように疾患に関わっているのかそのメカニズムは謎のままである。そこで今回、新規に HLA-B51 トランスジェニックマウスの作製をおこなった。
著者
宇田川 幸大
出版者
一橋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

平成24年度は、これまでの調査・研究で得られた成果を踏まえ、活字論文化のための作業や研究成果の公表を重点的に行った。また新たな資料収集・分析も行い、これまで充分に検討してこなかった東京裁判の被告たちの戦争責任観・戦争観・戦後社会観についても活字論文化の作業を行った。これまで作業を行ってきた日本側の裁判対策の内容や審理での弁明、検察側の方針と審理での立証内容、そしてこれらが判決に与えた影響については、弁護側と検察側の関係資料や『極東国際軍事裁判速記録』(全10巻、雄松堂書店、1968年)などの資料を再度検討しつつ作業を進めた。海軍側の裁判対策と審理での動向については、研究論文が近く公表される予定である。東京裁判の被告の戦争責任観・戦争観・戦後社会観については、既に研究論文として研究成果を発表している。なお、「通例の戦争犯罪」に関する検察側・弁護側の立証・反証内容、及び判決での言及内容について、平成24年度は、これまで充分に検討出来ていなかった大蔵省、企画院、木戸幸一などの弁明内容についても明らかにすることが出来た。平成24年度は本研究課題の最終年度に当るが、3年間の調査・研究の結果、(1)東京裁判における日本側の戦犯対策過程と対策内容の全容、(2)検察側の戦争犯罪追及方針の全体像(特に「通例の戦争犯罪」に関する方針)、(3)日本側の戦犯対策が、内容によってはかなりの程度「成功」する場合があり、審理過程や判決に大きな影響を与えるケースが存在したこと、(4)外務省関係被告(特に重光葵)について、裁判審理や報道が裁判後の権力基盤温存や「復権」への追い風となった可能性があること、(5)東京裁判の被告たちの戦争責任観・戦争観・戦後社会観の一端、がそれぞれ明らかになった。
著者
小笠原 康悦 石井 智徳
出版者
東北大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

自己免疫疾患は、遺伝的要因、環境要因、時間要因によって引き起こされると考えられる。しかし、環境要因や時間要因を含む診断方法は確立されていない。NK細胞は、自然免疫系の細胞群として知られている。NK細胞は、腫瘍、感染防御の除去の観点から、細胞表面分子と受容体が検討されてきた。したがって、今まで、NK受容体およびNK細胞は自己免疫疾患に関与しているかどうかは不明であった。本研究では、NKレセプターおよびNK細胞が自己免疫疾患に関与するというオリジナルのアイデアに基づいて実験を行った。私たちの目的は、全身性エリテマトーデス(SLE)やI型糖尿病などの自己免疫疾患に対する診断指標のための新たなバイオマーカーを探索することであった。本研究では、自己免疫疾患モデルマウスにおいて、正常組織でほとんど発現しないNKG2Dリガンドが異常発現することを見出した。また、自己反応性T細胞がNKG2D分子を異常に発現していた。したがって、これらの結果は、NKG2Dリガンドは、I型糖尿病の新しいバイオマーカーとして利用可能であることを示唆している
著者
高木 二郎
出版者
三重大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

新たに開発した貢献感尺度の職域における妥当性、信頼性、意義について、国内外の学会にて発表を行い、英語原著論文を発表した。いじめ、ハラスメントが自殺につながるメカニズムの検討において、それらは精神症状だけでなく、身体症状ももたらすことを見出し、国内学会にて発表を行い、英語原著論文を発表した。職場における自殺予防の検討において、職業性ストレスによる疲労感を抑える方法として、一酸化窒素に関する新たな知見を得、また、職業性ストレスは、精神的不健康だけでなく、身体的不健康も伴って自殺に影響すると考えられ、職業性ストレスの身体への影響についても知見を得、これらを国際学会にて発表し、英語原著論文を発表した。
著者
鈴木 和男 大川原 明子 佐々木 次雄 山河 芳夫
出版者
国立予防衛生研究所
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1993

慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)、半月体形成腎炎(CRGN)などの自己免疫疾患において、最近、正常時はほとんど血中に認められない好中球の顆粒酵素のMPOが自己抗原となり抗MPO自己抗体(ANCA)が血中に増加することが問題となっている。これらの疾患において、血中MPO活性と抗MPO抗体との相関関係についてわれわれはすでに報告してしてきている。特に、病初期の血中MPO活性は高値を示し、急性炎症像に類似している。自己免疫疾患の発症機序を明らかにするために、自己抗原となるMPOの蛋白質、活性とその抗MPO自己抗体の3者の測定系を確率する必要があった。昨年度までに、ウエスタンブロットにより半月体形成腎炎の患者血清は、MPOの59 kDaの長鎖と反応し、Endoglycosidase-Hで糖を切断したところ抗MPO血清は強く反応したことから、抗MPO血清はMPOの59 kDaの長鎖の糖結合箇所付近が反応部位と推定した。そこで、本年度は、59kDaの長鎖をいくつかの部分のフラグメントに対応するリコンビナントMPOフラグメントを作成した。当初は、GSTとの融合蛋白質として作成したが、目的のサイズより小さく切断されたフラグメントのみが出来たので、Hisx6と結合したフラグメントとして作成することを試み、目的とするすサイズのリコンビナントMPOフラグメントを検出する。キレートカラムによりリコンビナントMPOフラグメントを精製し、抗ヒトMPO抗体および患者血清を用いウエスタンブロットにより反応することを確認した。
著者
中谷 広正 菊池 浩三 田村 貞雄 伊東 幸宏 小西 達裕
出版者
静岡大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

慶応3年(西暦1869)に起こった、伊勢神宮・秋葉三尺坊大権現などのお札降りを発端とした「ええじゃないか」を題材として取りあげ、歴史学研究支援機能をもつマルチメディアデータベースを構築した。ええじゃないかに関する各地の伝承や史料を収集した「ええじゃないかデータベース」をマルチメディア統合環境下で構築した。そして、ええじゃないかに関する全体像・具体像把握および仮説検定を支援する環境を構築した。具体的には、つぎの課題について研究をおこなった。1.「ええじゃないかデータベース」の構築・充実伊勢信仰や秋葉信仰を中心とする民間信仰に関する調査・史料収集を進め、データベースの充実を図った。歴史学方法論に基づくデータベース仕様を実現した。2.歴史学研究支援に適したユーザインタフェースの実装歴史学における様々な研究目的・スタイルに対して調整可能である汎用的ユーザインタフェースを実現した。また、そのための基盤技術である画像情報解析・文字情報解析・自然言語インタフェースに関しても各種技術を開発した。3.評価実験ええじゃないかに関する史料の抜粋をおこない、具体的な歴史学の仮説検証実験をおこなった。歴史学者から本システムを用いることによって、明確で客観的な仮説検証がおこなえるとの評価を得た。
著者
小澤 雄樹
出版者
芝浦工業大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2011

本研究は、災害発生時に仮設住宅として利用可能な木質系ユニット構造の開発を目的としている。ユニットタイプとしては、ボックス型、ラーメン型の2種類を想定し、これらを組み合わせて用いることで必要な容積を確保する計画である。建設方法を極力単純化し、入手しやすい材料を用いることで被災者自身により自助建設可能なシステムとすることを目指している。構造的検討が特に重要となるラーメン型を中心に、(1)システムの提案、(2)実大ユニット建設による施工性確認実験、(3)柱梁接合部の耐力実験、(4)数値解析等を通して検討を進め、その実現可能性を確認することが出来た。
著者
岡本 隆 浅野 志穂 岡田 康彦
出版者
独立行政法人森林総合研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、地震動の中でどのような振動成分が地すべりに強い影響を与えるのかを明らかに することを目的とする。新潟県の地すべり地で観測された中越、中越沖、長野県北部の各地震 動の振動成分とその際に生じた地すべり変位量の関係を解析したところ、従来地震力指標とし て用いられてきた最大加速度はあまり調和的でなく、むしろ地形的に解放された方位における 最大速度を用いた方が地すべり変位量と調和的であることが分かった。
著者
吉橋 博史 小崎 健次郎
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

ラッセル・シルバー症候群は、出生前後の成長障害、相対的大頭症、逆三角形の顔、左右非対称、第5指内彎などを主徴とする先天異常である。近年、エピジェネティック異常による発症が約40%の症例で示されているが、残り約60%の症例では発症機序は未解明である。ラッセル・シルバー症候群30例に対し、独自に作製したカスタムオリゴアレイを用いて、エピジェネティック機構の解明をめざした。7 番染色体母性片親性ダイソミーと考えられた症例以外に、有意な微細構造異常をもつ症例は同定されなかった。
著者
出口 晶子 出口 正登
出版者
甲南大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

今、日本の木造船が危ない。伝統技術をもった船大工のほとんどが70代後半から80代となり、後継者が育たないまま、腕のある作り手が急激にいなくなっている。日本は世界のなかでも特色ある木造船文化を継承しながら、今、その文化が消えようとしているのである。本研究プロジェクトでは、この終焉期にある日本の船大工の暮らしの民俗と木造船の技術の現実に正面から向き合ってきた。現役船大工による木造船の建造工程や、船造りにかかわる諸職の暮らしを詳細に調査記録し、日本の木造船の技と文化を保存継承するための諸条件について実地に考察した。
著者
阿久津 敏乃介
出版者
関東学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究の目的は,小児右室流出路再建に良好な京都府立大学山岸正明教授らの膨らみを有するePTFE弁内の弁葉形状,bulging sinus形状が,弁開閉に与える影響を検証することにある.初年度は模擬大動脈を用い,弁開口面積の変化に対する膨らみの影響と,最適寸法について検討し,流れ場解析により,膨らみ内の渦の重要性,弁葉形状変化の影響を検討した.研究2年目は,膨らみ具合に変化を加えた実験を実施し,実験範囲の拡大を図った.最終年度は,実寸法のePTFE弁モデルを使用し,更に精度の高い実験を実施し,大動脈モデルでの結果に類似した結果が得られ,膨らみ内の渦の動きにかなりの違いがあることを明らかにした.