著者
向井 淳治 徳山 絵生 木本 美香 宮武 望 小野原 未由来 本荘 愛美 濱田 藍子 髙橋 直継
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.245-251, 2014-04-10 (Released:2015-04-10)
参考文献数
7
被引用文献数
4 4

Izumi Municipal Hospital conducts practical hospital training for pharmacy students by dividing the training schedule into four periods according to the content of the programs offered. When we read the training diaries drawn up during that period, we found no uniformity in the description methods used by different students, and found evidence of quantitative and qualitative differences. This may indicate that there are problems with the instruction method being used. We therefore investigated the diaries' written content in order to identify the cause of differences between the descriptions therein and problems with the instruction method.A text mining technique was employed to analyze nouns used in the training diaries. Regarding the pattern of the appearance of nouns, similarities were observed among students in passive training programs, but differences were found between students in active training programs.It was suggested that the stronger the connection was between nouns appearing in the diaries within each of the scheduled training periods, the more the students associated these nouns with each other to understand the material presented during training.In light of these findings, it is suggested that (1) it is important for students to understand the material they have learned during training and make connections with each other and (2) it is necessary for instructing pharmacists to provide instructions while confirming and assessing students' training diaries. The evaluation of training diaries using the data mining technique was useful for these purposes.
著者
中路紘平 藤村厚夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告情報基礎とアクセス技術(IFAT)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.12, pp.1-1, 2014-03-22

ニュースアプリ 「SmartNews」 は、ソーシャルメディアの解析による配信コンテンツの選定から、ユーザーの快適な情報取得のためのレイアウト調整まで、全てアルゴリズムによって行っています。そのアルゴリズムは機械学習や自然言語処理などの成果を組み合わせた高度なテクノロジーによって支えられています。 SmartNews とは何か? のご紹介から、現在の技術、今後取り入れていく技術について触れながら、良質な情報を世界中の人々に届けるための我々のサービス作りの可能性についてご紹介します。
著者
石井 晴之 中田 光 田澤 立之 似鳥 俊明 後藤 元 横山 健一 平岡 祥幸
出版者
杏林大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究の目的は高分解能CTのdensitometryを用いて、肺胞蛋白症(PAP)病変のCT値を分析することである。5症例のPAPを対象とし、重症度別に肺全体のCT値や肺volumeを客観的に評価することができた。また継時的変化も含めてPAP病巣を反映するCT値は-850HU~-750HU領域のすりガラス影であること、そしてこの領域でのvolumeは血清KL-6およびCEA値と有意に強い正の相関(0.867, 0.616)をみとめていた。稀少疾患であるPAPの早期診断は困難な場合が多いが、本研究成果はPAP診断アプローチに役立つ情報になると思われる。
著者
吉田 右子
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.50, no.3, pp.103-111, 2004-10-10 (Released:2017-05-04)

本研究では1960年代から1970年代の子ども文床運動を分析する。子ども文庫活動は子どもの読書環境の向上を願う母親の要求を出発点とし,そこから派生した公共図書館設置にかかわる住民運動として1つのムーブメントとなった。文庫活動は日本独自のユニークな文化運動として発展を続け,全国に3,000以上ある文庫はわが国の児童図書サービスの重要な拠点となっている。本研究では初期子ども文庫活動に3つの時代区分を与えた上で,文庫と公共図書館の関係を整理する。そして先行研究が図書館サービスの存在に拠って文庫をとらえてきたこと,さらにそれが文庫研究の範囲を限定してきたことを指摘する。さらにコミユニテイの読書環境を視野に入れた研究を進めていくために必要な要素を先行研究から抽出した。(1)既存の読書運動との連続/断絶, (2)石井桃子『子どもの図書館』の影響, (3)文庫を担う母親のとらえかたの3論点が,今後の文庫研究における議論の手ががりとして引き出された。
著者
奥谷 浩一
出版者
札幌学院大学総合研究所
雑誌
札幌学院大学人文学会紀要 = Journal of the Society of Humanities (ISSN:09163166)
巻号頁・発行日
no.99, pp.77-110, 2016-02-01

ハイデガーが第二次世界大戦後に公刊した『ヒューマニズム書簡』は,小著でありながらきわめて重要な意味をもつ著作である。この書のなかで初めて彼自身の前期から後期への思想の「転回」が語られ,その後の後期思想のアウトラインが示されているからである。そして,これまでの西洋の伝統的な思想とその基調であったヒューマニズムを批判して,反ヒューマニズムの立場を公言する彼の議論は,彼がナチに所属していた時代との関わりにおいてもさまざまな議論を呼んでいるからである。本稿では,この小著が内包するさまざまな問題群のうちから,彼のヒューマニズム論に焦点を絞り,ハイデガーのヒューマニズム批判が意図するところを解明すると共に,1930年代からこの小著に至るまでの過程で彼の反ヒューマニズム的な立場がどのように進展してきたかを解明する。その結論として,彼の思想の展開過程のなかでは,存在,存在と人間との関わり,存在への接近の仕方などの点で思想の「転回」を示しているにも拘わらず,反ヒューマニズム論的な立場にはほとんど変化がないこと,彼が第二次世界大戦の結果としてのナチズムに対する歴史的審判の後にも強固に反ヒューマニズムの立場を維持し続けたこと,そしてこれらのことと彼のナチズムへの関与とが内的に深く,また強く通底していることが示されるであろう。
著者
島津製作所 編
出版者
島津製作所
巻号頁・発行日
vol.第300号, 1936
著者
清水 習 シミズ シュウ Shimizu Shu
出版者
同志社大学政策学会
雑誌
同志社政策科学研究 = Doshisha policy and managemant review (ISSN:18808336)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.27-40, 2017-03

論説(Article)日本社会科学研究において、談話分析とその理論の認知度は依然として低く、「談話分析」と「言説分析」が同義語として捉えられるような誤解がある。この問題に対し、本稿では、談話分析とその理論誕生の背景を整理し、また、英国財政危機談話の例をもとに分析手法とその応用を明確にすることで、その研究視座と分析射程を思想史的に明らかにした。
著者
章 開訓 大野 勝利 葛野 浩
出版者
岐阜大学
雑誌
岐阜大学農学部研究報告 (ISSN:00724513)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.183-190, 1987-12-25

無麻酔で安静状態における蛙の心電図を誘導記録した。心電図は体表から標準肢誘導と増高単極肢誘導を採用した。その結果各波の形態は明瞭で,またII,III,aVRおよびaVFの各波形の振幅は大きく,各種の分析についても容易であった。したがって,蛙の心臓の電気生理学的な分析手段として充分な意義を有するものと考えられる。1)P波の形態はII,IIIおよびaVFは陽性波で,aVRおよびaVLは陰性の波である。2)QRS波の形態はII,IIIおよびaVFはRS型をとり,これらはR波が主成分となり,aVRおよびaVLはQR型をとり,その多くはQ波が主成分となった。3)T波は基本的にQRS波の主成分と同一の方向を示した。4)心拍数の平均値は35.3±3.0回/分であった。5)平均電気軸はP波で+83.1°±16.1°QRS波では+101°±64.6°であり心房と心室は概ね同一方向を指している。6)P波の持続時間は74±4.0msec,QRS波のそれは133±5.3msec,T波のそれは106±4.5msecであった。7)P-R間隔は478±8.1msec,Q-T間隔は1145±21.5msecであった。
著者
河原英紀
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.7, pp.1-6, 2014-05-17

「音声の多くの部分を占める有声音は、なぜ、ほぼ周期的なのか?音声の大部分が周期的であることは、聴覚にとって良いことなのか?」 という素朴な疑問から始まった STRAIGHT は、音声研究のためのツールとして広く用いられるに至っている。ここでは、STRAIGHT の基礎となっている 「ピッチマークへの同期を必要としないピッチ同期分析」 によるパワースペクトルと瞬時周波数の表現を簡単に振り返り、最近発見された、周期性による干渉を排除した群遅延の新しい表現を紹介する。
著者
黄 綺燁
出版者
金沢大学大学院人間社会環境研究科 = Graduate School of Human and Socio-Enviromental Studies Kanazawa University
雑誌
人間社会環境研究 (ISSN:18815545)
巻号頁・発行日
no.30, pp.1-9, 2015-09

The South-Min Dialect is an influential Chinese dialect that is mainly spoken in China's Fujian Province and in Taiwan. It is also found in Chaozhou and the Shantou region of eastern Guangdong (this version of the dialect is hereafter referred to as the "Chaoshan dialect"). It is well known that tone sandhi phenomena are rich in South-Min Dialects, but the Chaoshan dialect has its own characteristics, which are different from those of other South-Min Dialects and are geographically diversified. Previous dialect research in this region has been insufficient. To rectify this issue, this paper presents the results of a dialect survey that I carried out last year. The paper describes and typologizes monosyllabic tones and tones of disyllabic words, and considers the relationship between tone categories and tone values.
著者
中川 昌子
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.14, no.9, 1978-09-01
著者
渡辺 信一郎
出版者
専修大学社会知性開発研究センター
雑誌
専修大学社会知性開発研究センター東アジア世界史研究センター年報
巻号頁・発行日
vol.2, pp.5-20, 2009-03-17

文部科学省私立大学学術研究高度化推進事業オープン・リサーチ・センター整備事業
著者
バルター M.
出版者
日経サイエンス ; 1990-
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.9, pp.84-90, 2016-09

英・独・仏語にイタリア語,ポルトガル語,ロシア語,ギリシャ語,ヒンディー語などなど,世界人口の半数近くは「インド・ヨーロッパ語族」に属する言語を話している。これら各国語の共通祖先はインド・ヨーロッパ祖語という古代言語だが,この祖語はいつどこで成立したのか? 言語学者は長らく,いまから5000〜6000年前に中央アジアの草原地帯から騎馬遊牧民
著者
斉藤 巧弥
出版者
北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院 = Graduate School of International Media, Communication, and Tourism Studies, Hokkaido University
雑誌
国際広報メディア・観光学ジャーナル = The journal of international media, communication, and tourism studies : JIMCTS
巻号頁・発行日
no.24, pp.21-38, 2017

This paper aims to analyze reports on keikan in the Yomiuri Shimbun and the Asahi Shimbun, and shed light on how the discourse of keikan changed from the 1870s to the 1910s. Keikan means anal sex primarily between males and was illegal in Japan from 1872 to 1881. The word first appeared in the two newspapers in the 1870s and disappeared in the 1910s. In these forty years, two periods are identified through the distinct patterns that the newspapers showed: 1875-1901 and 1905-1914. In the first period, keikan was associated with violence, crime, and intimate relationships. In the second period, keikan was described as "a problem of delinquent students", and was counted as one of their wrongdoings. The change of discourse is explained by the characteristics of the newspapers, and the multilayered nature of discourse.
著者
山田 昌孝 片岡 佑作 田中 寧
出版者
京都産業大学
雑誌
京都産業大学論集. 社会科学系列 (ISSN:02879719)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.3-46, 2015-03

マーケティングにおける広告の重要性については言うまでもない。広告媒体には数多くのものがあるが、近年におけるweb 関連には特に注目してよい。そこで本論文では、動画CM の評価y を決定的にする考慮要素x(j) j=1,..., 6 は何か、という問題を視聴者へのアンケート結果(15 本のCM × 60 名の回答)をもとに、特に統計解析の立場から考える。具体的にy, x(j) は以下の形をとる。情緒的要素; x(1):演出 x(2):物語の分かり易さ x(3):キャラクターの適切さ認知的要素; x(4):商品適合度 x(5):購買意欲喚起度 x(6):ブランドへの好意 y=1 ... 動画CM に肯定的評価 0 ... 否定的評価 x(j)=1 ... y=1 を引き出す有効な考慮要素と考えられる 0 ... そうでない j=1,..., 6こうしたとき、(1)y, x(j) について2 × 2 等の分割表を作成すると、これらの変数y, x(j) の間には有意な関連があることが分かる。(2)分割表の結果を見ると、CM 評価肯定確率Pr(y=1) が考慮要素 x(j) j=1,..., 6 の部分和の増加関数になっている点が読み取れるので、これを説明する質的回帰モデル(従属変数の取りうる上下の範囲が限定される回帰)を導入し、そうした操作が極めて有効な点を示す。(3)対象の集団はy=1(肯定的評価)、y=0(否定的評価)を構成するものに区分されるが、それぞれの特性を決めるであろう考慮要素x(j) j=1,..., 6 の分布に違いはあるかをAnderson の判別関数によってつきとめる。(4)統計処理上のテクニカルな箇所について追加点を言えば、先行研究の広告評価、要素群は複数回のステップを経て合成される量的変数であり、導入された回帰モデルのフィットはあまり良くない。他方、ここで扱う考慮要素x(j) は0, 1 のみを取る簡単な質的変数であり、single index Σx(j) と評価肯定確率に関する分割表を注意深く点検したのち、Σx(j) によって広告評価を説明する質的回帰を見ると、その結果は評価−要素間の関係をうまく捉えているのが分かる(フィットは極めて良い)。 本稿の新規性と寄与はまさに以上のような点にある。特に(4)は考慮要素群を情緒的な成分x(j) j=1, 2, 3、認知的成分x(j) j=4, 5, 6 に分割した場合、それぞれの成分で、物語の分かり易さx(2)、商品適合度x(4) が動画CM 評価に最も貢献している点を示す。これらの結果は、企業のマーケティング部門に携わる広告担当者、あるいは広告の依頼を受ける動画CM 制作企業にとって有効な情報の1 つとなるであろう。