著者
西岡 直子 中川 真次 木村 浩子 森本 遥 中野 貴文 山﨑 佳歩 小谷 廣信
出版者
日本赤十字社和歌山医療センター
雑誌
日本赤十字社和歌山医療センター医学雑誌 = Medical journal of Japanese Red Cross Wakayama Medical Center (ISSN:13419927)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.67-72, 2017-03-31

平成26年4月の特定共同指導において「再指導」という結果を受けたことから、特定共同指導ワーキング(以下、WGという)を立ち上げ、指摘事項について協議を行った。医療情報管理課は、カルテ監査及び医学管理料(以下、管理料という)の監査を担当した。診療報酬点数表より管理料の算定要件を精査し、医師による管理料算定の徹底を院内に周知した。管理料オーダの中で、算定要件を満たしているものを「適正」、満たしていないものを「不適正」とし、不適正オーダについて日々督促を行い、毎月開催されたWGで適正率ならびに不適正オーダに対する督促数、不適正オーダの修正数等を報告した。その結果、平成27年2月の個別指導では、「経過観察」となった。管理料の監査については、個別指導後も日々行っており、平成28年5月の管理料の適正率は98%であった。個別指導後も、高い適正率は保っているものの不適正オーダの未修正オーダも残存しているので、再督促の徹底が急務である。
著者
星野 真介 谷口 由紀 津田 悦子 北野 正尚 山田 修 古川 央樹 宗村 純平 中川 雅生 西島 節子
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.584-590, 2015 (Released:2016-05-16)
参考文献数
11

二次孔心房中隔欠損 (atrial septal defect ; ASD) に合併した僧帽弁逆流 (MR) が急激に進行し, 心不全をきたした症例を経験した. 症例は10歳女児. 5歳時に心雑音を指摘され, 近医を受診してASD, 軽度のMRと診断された. ASDに対してカテーテル治療を希望し, 至適体重まで待機中に, 経済的理由により病院を受診しなかった. 10歳で, 全身倦怠感, 起坐呼吸が出現し, 胸部X線写真では, 心胸郭比が80%と心拡大を認め, 心臓カテーテル検査では, 肺体血流比は5.1で, 重度のMRと肺高血圧を認めた. 外科的にASD閉鎖術および僧帽弁人工弁置換術を施行した. ASD症例で稀ながらMRが進行する場合があり注意が必要である.
著者
西野 保行 小西 純一 中川 浩一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.321-330, 1993

明治期のわが国の鉄道用橋梁として主力を占めたものは、プレートガーダー (鈑桁) であって、径間15ftから80ftに至る領域は、これが主力を占めており、早くから標準設計 (定規と称した) が確立していた。しかしながら、その中でも主力を占める官鉄に関するものはかなり詳細が解っていたが、それ以外の私設鉄道のものや、全部を通じての架設状況などは系統的な記録に乏しい。そこで、かなり現物が減少してきたとはいえまだそれが存在するうちに、実証的な裏付けをもとに一連の研究を行って行きたいと考えるもので、今回はその導入部とし概説を述べるものである。
著者
清水 伸幸 中川 雅史
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.56, no.9, pp.886-890, 2015-08-15

インターネットユーザ(群衆=クラウド)の力を活用(=ソーシング)して課題解決を目指すWebサービスはクラウドソーシングと呼ばれ,近年,さまざまな分野で注目を集めている.2013年,ヤフー(株)は「Yahoo!クラウドソーシング」の提供を開始した.本サービスはマイクロタスク型と呼ばれ,登録ユーザは簡単なデータ入力やチェックを行うことでTポイントを受け取ることができ,PCのみならずスマートフォンなどのモバイル端末からも利用が可能である.本稿では,マイクロタスク型のクラウドソーシングというコンセプトの実施例とその課題,また,ヤフーでのクラウドソーシングサービスでの取り組みについて紹介する.
著者
入江 正洋 山下 高範 久保 千春 木原 廣美 中野 博 川村 治子 十川 博 手嶋 秀毅 中川 哲也
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.30, no.5, pp.930-934, 1992-05-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
21
被引用文献数
1

症例は19歳の女性. 気管支喘息として約1年10ヵ月, ステロイド剤を含む治療を受けたが, 改善しないため当科に入院した. 患者はアレルギー疾患の家族歴を有し, アストグラフでも気道過敏性があるように思われたものの, 喘鳴出現時に1秒量やPaO2の低下はなく, 気管支拡張剤の吸入でも呼吸機能に変化はみられず, 喘息は否定的であった. また, 患者の喘鳴は喉頭部で最も著明に聴取され, 多くは吸気性の呼吸困難を伴い, フローボリューム曲線は, 吸気時の流速が低下していた. さらに, Laryngos-copy では, 声帯の内転位固定と後方の僅かな間隙が認められ, 以上の所見より Vocal cord dysfunction と診断された. 本症例の喘鳴は, 不幸な生育歴を背景とする転換反応に起因するものと考えられ, 心身相関の理解やセルフコントロールの習得を中心とする心身医学的治療によって, 薬剤不要な状態にまで改善した.
著者
山田 学 中川 徹 北川 一 村上 勝彦
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.239-240, 1992-02-24

ソートはコンピュータサイエンス,エンジニアリングにおいてもっとも基本的な操作の一つである。しかし従来からのシーケンシャルなアルゴリズムでは,問題の規模(n)に対する計算時間のオーダは最速のものでもO(nlogn)になると言われている。TakefujiとLeeはHopfield型ニューラルネットワーク(以下,NNと略す)でO(n^2)個のニューロンを用い,問題の規模に関わらず2ステップすなわちO(1)で解を得る並列処理ソートアルゴリズムを示した。しかし,このアルゴリズムは多入力のアナログ加算器を必要とした。今回,このTakefujiらのアルゴリズムとバイナリ結合のニューラルネットワークSDNNを基礎として加算器を1つも必要としないモデルを新たに考え,実験を行った。またNNでソータを作ろうとする場合,実際にハードウェアとして実現できることが重要であり,今回,4要素ソータの試作および,そのハードウェア量の定式化を行った。
著者
中川 順達 坂間 理 渋田 匠 花村 克悟
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.84, no.858, pp.17-00412-17-00412, 2018 (Released:2018-02-25)
参考文献数
12

Microscopic visualization experiments and simple numerical calculations using Darcy's law have been conducted for soot (PM) deposition in hexagonal channel diesel particulate filters (HEX DPFs) made of aluminum titanium oxide. In the HEX DPFs, a flow rate of the conventional wall-through flow crossing over a wall between inlet and outlet channels (an Inlet/Outlet wall) changes drastically during surface pore filtration, because a part of working gas with soot is distributed to an Inlet/Inlet wall as a bypass flow which is introduced into a wall between inlet and inlet channels (an Inlet/Inlet wall), then turning toward the direction parallel to its wall surface, and finally exiting into the outlet channel. In this case, the thickness of soot deposited on the surface of the Inlet/Inlet wall becomes thinner for the dependence on the distance from the outlet channel. On the other hand, during soot cake layer filtration, since the difference between both superficial flow velocities for Inlet/Inlet and Inlet/Outlet walls become smaller, growth rates of soot cake layers are almost uniform on both wall surfaces. Consequently, the thickness of soot deposited on the Inlet/Inlet wall has a distribution from the minimum height at the center of the channel width to the maximum around the edge.
著者
中澤 理恵 坂本 雅昭 中川 和昌 猪股 伸晃 小川 美由紀 武井 健児 坂田 和文 中島 信樹
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
日本理学療法学術大会 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.C0562-C0562, 2008

【目的】<BR> 我々は,応急処置および傷害予防を目的とし,平成16年度から年間4大会開催される群馬県高等学校体育連盟(高体連)サッカー競技大会において,理学療法士(PT)によるメディカルサポートを行ってきた。それらの内容はすでに,第40回・第41回本学会で報告済みである。本研究の目的は,過去3年間の群馬県高体連サッカー競技におけるメディカルサポートの内容を整理し,今後の課題を明らかにすることである。<BR>【対象及び方法】<BR> 対象は平成16年度(H16),平成17年度(H17),平成18年度(H18)に開催された群馬県高体連サッカー競技12大会に出場した544校703試合とした。年間に開催される大会は,群馬県高校総合体育大会,全国高校総合体育大会群馬県予選,全国高校サッカー選手権大会群馬県予選,新人大会兼県高校サッカーリーグの4大会である。PTのボランティア参加の募集は群馬県スポーツリハビリテーション研究会を通じて行い,各会場2名以上常駐するように配置した。また,メディカルサポートの内容は,試合前の傷害予防・リコンディショニング目的のテーピング等のケア,試合中(原則選手交代後)及び試合後の外傷に対する応急処置,ケアの指導とした。<BR>【結果及び考察】<BR> 参加したPTの延べ人数はH16:205名,H17:167名,H18:153名の計525名であった。メディカルサポートで対応した総学校数は延べ343校65%であり,H16:124校68%,H17:115校68%,H18:104校60%と各年とも6割以上の学校がサポートを利用していた。H18の対応校割合の減少は,PTが専属に所属する学校数が増加したことが要因と考える(H16:5校,H17:6校,H18:8校)。また,対応選手数は延べ1355名(H16:514名,H17:481名,H18:360名)であり,対応件数は2461件(H16:847件,H17:938件,H18:676件)であった。その傷害部位の内訳は上肢221件,体幹232件,下肢1944件であり,足関節が753件31%と最も多く,サッカー選手の傷害に関する過去の報告と同様の結果となった。また,サポート内容の内訳はテーピング1327件54%(H16・H17:各54%,H18:53%),アイシング550件23%(H16:23%,H17:22%,H18:21%),ストレッチング266件11%(H16:11%,H17:10%,H18:12%),止血処置31件1%(H16:2%,H17・H18:各1%),傷害確認及び今後のケア指導287件12%(H16:8%,H17・H18:各13%)であり,H17からは傷害確認及び今後のケア指導の割合が増加した。傷害に対するその場での対応のみならず,今後のコンディショニングやリコンディショニングに関する指導技術の向上を図る必要性が示された。
著者
大森康朝 中川 友紀子 野田 五十樹
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.334-341, 2011-03-15

最新のプロセッサでは複数の実行コアを備えた「マルチコア」が一般的になっている.しかし,多数のマルチコアCPUやGPGPUなどが相互接続された並列分散環境を活用するためのプログラミングは容易ではない.このような並列分散プログラミングの生産性を向上させることを目標とした,新しいプログラミング言語がX10(エックステン)である.X10はいわゆるPGAS(Partitioned Global Address Space)を採用している言語族の一員であり,複数の「プレース」にまたがったデータ構造を扱える.さらに,軽量な並列タスクを生成するための「async」や分散処理のための「at」,同期のための「atomic」や「clocked」などの構文を提供している.本稿では,X10の設計思想やプログラミングモデルに加え,これらの特徴的な構文についても使用例を交えつつ解説する.
著者
古巣 克也 尼子 龍幸 中川 稔章 浜辺 勉 青木 典久
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.84, no.858, pp.17-00326-17-00326, 2018 (Released:2018-02-25)
参考文献数
24
被引用文献数
1

In this study, a formula describing on the flattening phenomenon when a bending moment acts on a box beam was derived considering the cross-sectional deformation. Calculation results obtained using the derived formula were then compared with results acquired using the finite element method (FEM). The case of a bending moment acting on a box beam composed of four thin plates that permits cross-sectional deformation along the longitudinal direction was investigated with the following assumptions: the boundaries of these plates is are simply supported, an equally distributed load acts on these plates, and the width along the neutral line of the plates is retained after deformation. Furthermore, on the basis of the coupling of the deflections of adjacent plates and the thin plate theory, the moment of inertia of cross section was obtained as a function of the curvature of the box beam. A formula relating the bending moment to the curvature is was then derived. Calculation results from this derived formula were compared with FEM results modeling only the cross section using generalized plane strain elements. For box beams with a square cross section, the maximum moments and curvatures calculated from the derived formula were within 5% of the FEM results. This indicates that it is important to consider the reduction in the cross section that accompanies the bending of the plates. Regarding general box beams with a rectangular cross section, the influence of the aspect ratio of the cross section was found to be considerably larger in the FEM results than in the derived formula. The reason for this difference may be that plates do not satisfy the abovementioned assumptions regarding the boundary and load conditions of the plates; however, confirming this remains a task for future work.

1 0 0 0 OA 四季の台所

著者
中川愛氷 (良平) 著
出版者
女子新聞社
巻号頁・発行日
1910
著者
中川 大也 古川 俊輔
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集 71.2 (ISSN:21890803)
巻号頁・発行日
pp.412, 2016 (Released:2017-12-05)

ごく最近、光格子中の1次元冷却原子気体を用いた実験によってトポロジカルポンプ(Thoulessポンプ)が実現された。Thoulessポンプは相互作用のない2次元フェルミオン系における整数量子Hall効果と対応した現象であることが示されているが、本発表では、これを1次元2成分強相関Bose気体の系に拡張し、2成分ボソンの整数量子Hall効果に対応するトポロジカルポンプを構成する。
著者
平松 良浩 松原 誠 中川 和之
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2018年大会
巻号頁・発行日
2018-03-14

はじめに 日本各地のジオパーク活動の支援ならびに地震学の知識の普及、学術研究の促進を目的として発足した日本地震学会ジオパーク支援委員会では、ジオパーク専門員に対する勉強会として、地震学習会「ジオパーク活動で使える地震学1」を昨年度に実施した。さらに参加者に対してアンケートを実施し、地震学習会に対する評価や今後のテーマについて調査を行なった。本講演ではそれらについて紹介する。 地震学習会「ジオパーク活動で使える地震学1」 日本地球惑星科学連合2017年大会期間中の5月22日に地震学習会を実施した。 (1) 「ジオパーク活動で使える地震学 −地震観測データの活用方法−」(防災科研:松原 誠)および (2) 「日本周辺の沈み込み帯における海底地形」(海上保安庁:西澤あずさ)と題した講演が行われ、地震観測網、地震データや震源分布図に関する解説、地震データの展示例、各ジオパーク内の地震観測点の分布や、日本周辺の3D海底地形図に見られる海底地形と地震の関係や海上保安庁の各管区の海の相談室の利用やwebで公開されている海洋台帳に関して解説された。地震学習会には、事前申込のあった10ジオパークの他に、飛び込みで8ジオパークおよびJGN事務局から計32名の参加者があり、紹介されたデータの具体的な利用法など活発な質問がなされた。 参加者アンケートによる地震学習会の評価と要望 講演内容の理解度や今回紹介されたデータの活用事例の有無、開催時期や時間の長さ、今後のテーマへの要望に関して、参加者に対してアンケート調査を実施した。講演内容及び各ジオパークにおける地震観測点や海上保安庁が所有するデータの利用方法については、概ね理解でき、今回紹介されたデータについても活用したいという意見が多かった。開催時期については、日本地球惑星科学連合大会開催期間中を望む声が多かった。時間の長さについては、ちょうど良いとの意見と短いとの意見に分かれ、参加者の予備知識が反映された結果と推測される。今後のテーマについては、地震防災、地震教育、地震活動や日本列島の地震学的構造など多様な意見があり、地震学習会を継続的に実施する必要性があると考えられる。 謝辞:地震学習会の実施にあたり、日本ジオパークネットワーク事務局に多大なるご協力をいただきました。記して感謝します。