著者
武富 貴史 佐藤 智和 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.427, pp.281-286, 2008-01-10
被引用文献数
1

カメラの位置及び姿勢を推定する技術は,拡張現実感やロボットナビゲーションなどの分野に応用が可能である.従来提案されているランドマークデータベースを用いたカメラの位置・姿勢の推定手法は,物理的なインフラを用いずにカメラの位置・姿勢を推定できる.しかし,従来手法では全てのランドマークを対等に取り扱っているため,自然特徴点との対応付けに失敗しやすいランドマークを何度も選択するという問題がある.本研究では,過去に同じ場所でユーザによって撮影された入力に対する推定結果を利用して,各ランドマークが利用される頻度を算出しランドマークに優先度を付加する.また,これを用いて推定に有効な優先度の高い少数のランドマークをデータベース中から選択することで,対応付けの計算コストの低減とロバスト性の向上を図る.実験では,仮想物体の実時間合成の結果を示し,提案手法の有効性を確認する.
著者
小林 貴訓 佐藤洋一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.36, pp.231-246, 2008-05-01
被引用文献数
3

本稿では,環境に疎密に分散配置されたセンサ群を用いて,特定エリア全体における人物動線を計測する手法について述べる.まず,公共施設や商業施設などの監視カメラ映像を想定し,視野を共有する複数のカメラを用いて,人物頭部の三次元位置と向きを追跡する手法について述べる.また,店舗などでの複数人物の追跡のため,監視カメラによる追跡にレーザ測域センサを相補的に統合することで,人物の出現や消失の検出,人物相互の遮蔽を扱う.さらに,エリア内全体を通じて,連続した人物動線を計測するため,障害物や人物相互の遮蔽などにより断片化した人物動線や,複数観測領域間における人物動線を対応付け,観測領域外の人物動線を補間する手法について述べる.This paper describes the method of tracking people in an indoor environment by using a sparse network of multiple sensors. 3D position and the orientation of people's heads are tracked by using multiple cameras. To deal with appearance/disappearance of people including occlusions cased by people's interactions, laser range scanners are seamlessly integrated into the vision based tracking framework. The information from a sparse network of multiple sensors is used to estimate people's trajectories in the whole area including unobserved areas. This paper also describes the method for establishing correspondences between trajectories captured by different cameras and estimating trajectories in unobserved areas.
著者
松田 幸大 池田 聖 佐藤 智和 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.535, pp.5-10, 2007-02-16
被引用文献数
2

カメラの位置及び姿勢を推定する技術は,拡張現実感,ロボットナビゲーションなど様々な分野で応用が可能である.従来提案されている,環境の特徴点の三次元位置や画像テンプレートが登録されたランドマークデータベースを用いたカメラの位置及び姿勢の推定手法は,物理的なインフラの整備を必要とせず,カメラの絶対的な位置及び姿勢が得られるという特長がある.しかし,ランドマークデータベースを用いた手法では,入力画像中の特徴点と登録されたランドマークをテンプレートマッチングによって対応付けることで各フレームのカメラの位置及び姿勢を推定するため,カメラが高速な回転を伴う場合に誤対応が生じ,カメラの位置及び姿勢の推定誤差が増大する問題がある.本稿では,ランドマークデータベースと姿勢センサにより得られる角速度情報を併用したカメラの位置及び姿勢の推定手法を提案する.提案手法では,まず角速度情報を用いてデータベース中の多数のランドマークから推定に用いるランドマークを効果的に選択する.次に,データベース中の画像テンプレートに対してモーションブラーを再現することで,カメラが高速に回転する場合に生じるモーションブラーによる誤対応を防ぐ.
著者
松田 幸大 池田 聖 佐藤 智和 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.537, pp.5-10, 2007-02-16

カメラの位置及び姿勢を推定する技術は,拡張現実感,ロボットナビゲーションなど様々な分野で応用が可能である.従来提案されている,環境の特徴点の三次元位置や画像テンプレートが登録されたランドマークデータベースを用いたカメラの位置及び姿勢の推定手法は,物理的なインフラの整備を必要とせず,カメラの絶対的な位置及び姿勢が得られるという特長がある.しかし,ランドマークデータベースを用いた手法では,入力画像中の特徴点と登録されたランドマークをテンプレートマッチングによって対応付けることで各フレームのカメラの位置及び姿勢を推定するため,カメラが高速な回転を伴う場合に誤対応が生じ,カメラの位置及び姿勢の推定誤差が増大する問題がある.本稿では,ランドマークデータベースと姿勢センサにより得られる角速度情報を併用したカメラの位置及び姿勢の推定手法を提案する.提案手法では,まず角速度情報を用いてデータベース中の多数のランドマークから推定に用いるランドマークを効果的に選択する.次に,データベース中の画像テンプレートに対してモーションブラーを再現することで,カメラが高速に回転する場合に生じるモーションブラーによる誤対応を防ぐ.
著者
萩原 利宣 枝長 孝幸 佐藤 海二
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
年次大会講演論文集 : JSME annual meeting
巻号頁・発行日
vol.2004, no.7, pp.307-308, 2004-09-04

This paper describes a new optical switch based on MEMS techniques. This comprises two plates which have many electrodes on its surface and belt-shaped thin film mirrors which are put between the plates. The shape of the mirror is deformed by electrostatic force and the optical path is controlled. The switch has a simple structure and basically easy to assemble. It is easy to change a optical path greatly by a relatively small stress to act on the mirror. The pates and the mirror are made by MEMS techniques. In this paper, the principle of the optical switch is introduced and the behavior of the experimental switch is confirmed.
著者
中司 修二 山下 久志 佐藤 公則 高橋 行俊
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解
巻号頁・発行日
vol.98, no.206, pp.119-123, 1998-07-24

我々人間は、人物顔からいとも簡単に個人を識別している。人の顔は、人と人とを区別するのに非常に重要な役割を持っている。我々の研究グループでは、顔から人物を識別する個人認識を研究課題としている。人物顔の部位(目、鼻、口、耳)自体にも、個人認識を行なえる情報が現れていると考え、識別対象を顔の部位画像に絞り個人認識実験を行っている。従来認識実験に用いてきた部位画像は、手動により切り出しを行っていたが、画像によって位置ずれの激しい画像もあり、また、画像データ取得時に取得者の顔を固定するなどの制限が発生する。そこで、本稿では、動画像中より肌色領域を抽出し、部位画像を自動的に追跡し、切り出すシステムを構築した。このシステムにより自由度の高い撮影環境下における部位画像データベースの作成が可能となった。
著者
曹 宇 佐藤 匡正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.678, pp.17-22, 2001-03-09

書物など印刷物を電子化するには, OCR文字認識が簡便である. しかし, ルビ文字の混ざっている文書は認字率が低下する. この改善を図るため, 地文とルビ文字を別々に認識させる方式を考案した. この方式においては, 地文とルビの自動的に識別方法が必要となる. ここでは, 「文字寸法」の考えを新たに導入し, この違いによる識別する方法を用いる。本論文では, 文字寸法の特性についての測定結果, システムの実現方法, および試作したシステムの効果について述べる。
著者
佐藤 芳樹 北形 元 木下 哲男 白鳥 則郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.32, pp.85-90, 2002-03-28

本稿ではJava仮想計算機をまたぐスレッド移送機能を分散処理に利用するための既存のスレッド移送技術の問題点を指摘し、これを解決するための手法について述べる。具体的には、関数型言語などで研究されてきた部分継続と呼ばれる概念を導入し、部分継続を一つの分散処理の単位とすることで柔軟な粒度での移送を実現する。本稿では、提案手法を実現するための構文の設計と、ソースコード変換による実装について述べる。A scheme has been developed that enables a Java program to be migrated across computers while preserving its execution state. This scheme is called Thread Migration. We indicate the problem occured when applying thread migration on Distributed Processing and propose a solution for that. To be more precise adoptind Patrial Continuations studied in Functional Language and Processing. Thereby we can migrate computation with flexible grain. This paper describes a design of additinal sentence structure to achieve our scheme. and implementing with source-code-level transformation.
著者
佐藤 敏紀 奥村 学
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.94, pp.7-14, 2007-09-25
被引用文献数
7

本稿では日本語の比較表現に対する知見から得られたルールと 構文情報とセンタリング理論を用いることで blog 記事中に含まれる比較表現から比較関係を抽出する手法を提案する.比較関係は〈対象 基準 属性 評価〉の4つ組 または属性が非明示な〈対象 基準 評価〉の3つ組で構成される.提案手法では4つ組と3つ組の両者の抽出を試みる.提案手法ではこれらの組を抽出する.比較関係は構成する要素が全て単文中に存在する場合と複数文にまたがって存在する場合がある.提案手法は両方の場合に対応する.実験により提案手法は blog 記事中の単文または複数文にまたがる比較表現から比較関係の4つ組を高い精度で抽出できることがわかった.In this paper, we propose a new method for extracting comparative relations from comparative expressions in Japanese Weblogs. A comparative relation is expressed with <object, criteria, attribute, evaluation>, or <object, criteria, evaluation> when the attribute is not explicitly shown. Our proposed method extracts relations of both types. We can observe the fact that all elements of a comparative relation are in a simple sentence or range over multiple sentences. Our proposed method can apply to both cases. Experimental results show that our proposed method can extract the comparative relation with high precision.
著者
須藤 明人 張 晨犁 坪山 学 佐藤 彰洋 長谷川 修
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J91-D, no.6, pp.1634-1647, 2008-06-01

ロボットの知能に関する研究の突破口となり得るパターン情報ベースの推論について,新たな手法を提案する.シンボルをベースとした既存の推論機を知能ロボットに適用する際には,( 1 )シンボル化装置の性能に限界があるという問題,( 2 )自律的なシンボルを生成する際に生じる問題,( 3 )シンボル化になじまないタイプのパターン情報が存在するという問題がある.本論文では,これらの問題の解決のためにパターン情報ベースの推論機が必要となることを指摘し,新しいパターン情報ベースの推論機を提案する.提案手法は,「連言,選言,否定を含む任意の形の論理式を扱うことができる」,「パターン情報を多値ベクトルで表現する」,「汎化性能をもつ」,「推論結果の重複を回避する」,「雑音への耐性をもつ」といった知能ロボットに適用する際に重要な機能を併せ持っている.これらの機能を実現するために,提案手法はオンライン教師なし学習手法であるSelf-organizing Incremental Neural Network(SOINN)や連想記憶モデルであるSOINN Associative Memoryを拡張したアルゴリズムを採用している.
著者
鈴木 直彦 平澤 宏祐 田中 健一 小林 貴訓 佐藤 洋一 藤野 陽三
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J91-D, no.6, pp.1550-1560, 2008-06-01

画像センサ・GPS・レーザレーダなどから得られる移動体経路情報に基づいた状況理解として,各種センサから得られる人物動線データ群からの逸脱行動人物検出及び行動パターン分類を行う手法の提案を行う.提案手法では,HMM(Hidden Markov Model)を用いてモデル化した人物動線データを低次元空間上に射影し,クラスタリング及び外れ値検出に基づいて逸脱行動人物検出及び行動パターン分類を行う.また,過去に得られた人物動線データ群の検索とリアルタイム検出した人物動線データの識別を行うためのスキームも同時に提案する.実空間で得られた人物動線データ群を用いた検証を行い,提案手法により有効な結果が得られることが分かった.本論文の提案手法は,セキュリティシステム・マーケティング分析などへの応用が考えられる.
著者
神酒 勤 佐藤徹 川越 聡
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムLSI設計技術(SLDM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.5, pp.25-30, 2002-01-23

ウェーブレットネットワークの FPGA 実現について議論する。ウェーブレットネットワークは、ウェーブレット理論とファンクショナル・リンク・ネットを融合した技術であり、非線形な入出力関係をウェーブレット関数の線形結合の形で記述する。その結合荷重は、教師付き学習によって決定する。本研究では、山川らの提案による高速学習性と良好な収束性を持つ単峰性ウェーブレットを用いたウェーブレットネットワークに着目、その基本形であるシンプレスト・ウェーブレットネットワークのハードウェア化について述べる。基底配置をハードウェアに最適化した新しいモデルを提案し、その性能を非線形関数の近似実験により確認したので報告する。The Wavelet Network (WN) is produced by a fusion of Wavelet theory and the concept of the funcitonal link network. The WN describes the non-linearity of system with a linear conjunction conjuncition of wavelet basis functions. The connection weighs are determined by learning with a teacher. The advantages of the WN are a high-speed learning and a good convergence to the global minimum. In this paper, hardware implementation of the oneinput one output WN, so called' Simpest wavelet network (SWN)', has been discussed. The performance of the porposed system has been confirmed by the experimental results of the approximation of the non-linear function.
著者
清水 早苗 山本 和彦 王 彩華 佐藤 雄隆 棚橋 英樹 丹羽 義典
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.124, no.6, pp.1288-1295, 2004 (Released:2004-09-01)
参考文献数
27
被引用文献数
1 1

Moving object detection with a mobile image sensor is an important task in robotics and computer vision, when considering the practical use of robots in human environments. In this paper, we propose a robust method that detects moving objects in the environment using the omni-directional depth information obtained by a mobile Stereo Omni-directional System (SOS). In order to detect only the moving objects within the depth image that are obtained by a sensor in motion, we first estimate the ego-motion of the sensor, and generate a predicted depth image for the current time from the depth obtained at the previous time by only considering the ego-motion of the sensor. Then the predicted depth image is compared with the actual one obtained at the current time, and the inconsistent regions are detected as moving objects. When the senor moves, occlusions will occur in the scene and they will cause false detections. However, these false detections can be suppressed by estimating the occlusion regions using the ego-motion parameters of the sensor and the jump edges in the depth image. The effectiveness of the method is shown with the experiment results on a real environment.
著者
佐藤 浩 久保 正男 生天目 章
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.19, pp.97-100, 2007-03-04

複雑ネットワークの研究においてはその構造に着目することが重要である。ネットワークの構造を掴むために、さまざまな指標が用いられるが、単一の指標は性質の-面しか表現できないため、同一の指標を持つネットワークであっても、構造がまったく異なる場合がある。本研究では、指標と構造の関係を明らかにすることを目的とする。与えられた指標がどれだけ達成されたかを目的関数とした遺伝的アルゴリズムを用い、最適化を通じたネットワークの生成を行う。実験により、問題空間には非対称I性がみられ、最適化の指標により解空間の構造が大きく変わること、また、同じ指標を持ちながら異なる構造のネットワークが見出されることを明らかにした。In the research of complex networks, it is important to focus on the structure of the networks. Various measures such as centrality or radius are used to analyze the networks. One measure, however, can only capture the one aspect, so two networks that have same measure sometimes show completely different structure. The purpose of this study is to figure out the relation between measurements and structures. Genetic Algorithm is used to find networks that have specific measurement value. We show that GA can find the networks that are different in view of structure, but the same in view of measurement value.
著者
佐藤 尚 近藤 邦雄 島田 静雄
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.49, pp.97-98, 1994-09-20

飯高茂は1980年代後半より、Prologの持つバックトラッキングとパターンマッチの機能を利用して、数学の世界を組み立てることを行ってきた。その中で群論電卓の作成が大きなテーマとして取り上げられている。群論計算システムとして、CAYLEなどの大規模なシステムがよく知られている。飯高の群論電卓は、これらのシステムとは異なり、群論電卓の作成を通して、群論を理解することに力点がある。このような小規模なシステムでも新しい定理を発見するための具体例の計算にも使えることができる。数学では、「ある構造をもつ数学的対象の間に、その構造を保つ写像を考えつつ議論を進めるのが基本である」と言われている。飯高の群論電卓では、同時に複数の群を扱うことが出来ないので、この基本に沿った計算を実行することが出来ない。本報告では、Prologにオブジェクト指向風の拡張を施し、それを利用して複数の群を扱うことの出来る群論電卓の概要を報告する。