著者
倉岡 正高 藤原 佳典 鈴木 宏幸 飯塚 あい 内山 愛子 長畑 萌 村上 深 南 潮
出版者
地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所)
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究では、こどもの教育・文化的環境づくりと高齢者の健康増進を目的とした囲碁を活用した世代間交流プログラム「iGOこち」を開発し、こどもの対人関係能力や高齢者へのイメージに与える影響、高齢者の認知機能と心理社会的側面に与える影響について検討した。プログラムの内容は、プロ棋士による講義、個人戦、高齢者とこどもが協力し合う練習問題、チーム戦(ペア碁)などである。調査の結果、こどもは高齢者への尊敬と思いやりの心を養い、知的活動に消極的な傾向にある高齢者において注意・実行機能が向上する可能性が示唆された。
著者
小倉 興太郎 右田 たい子 山田 徹
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌
巻号頁・発行日
vol.1989, no.5, pp.817-821, 1989
被引用文献数
2

メタンは化学的に不活性な化学種であるが, CH<SUB>4</SUB>-NH<SUB>3</SUB>-H<SUB>2</SUB>O系の光化学反応によって付加価値の高い化合物に転化することができた。主生成物は, メチルアミン, エチレンジアミン, メタノール, エタン, 水素である。これらの化合物の生成において, もっとも重要な化学種は ・CH<SUB>3</SUB>であるが, このラジカルは水の光分解 (185nm) によって発生する ・OH のメタンからの水素引抜反応により生成する。また, NH<SUB>3</SUB>は 185nmの光を吸収して・NH<SUB>2</SUB>と・Hに分解する。CH<SUB>3</SUB>NH<SUB>2</SUB>, CH<SUB>3</SUB>OH, C<SUB>2</SUB>H<SUB>6</SUB>, H<SUB>2</SUB> の生成は, ・NH<SUB>2</SUB>,・CH<SUB>3</SUB>,・OHラジカル,・H原子の相互カップリングによるものである。ESR-スピンドラッピング法によれば, CH<SUB>4</SUB>-NH<SUB>3</SUB>-H<SUB>2</SUB>O系の光化学反応において, ・CH<SUB>2</SUB>NH<SUB>2</SUB>の存在を確認することができたので, エチレンジアミンは・CH<SUB>2</SUB>NH<SUB>2</SUB> の二量化によるものと結論した。
著者
宮本 昭正 滝島 任 佐竹 辰夫 可部 順三郎 馬場 実 三河 春樹 寺道 由晃 飯倉 洋治
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.250-261, 1986
被引用文献数
1

新しいテオフィリン徐放製剤E-0686の投与量指針を設定する目的で, 乳幼児から成人まで685例の気管支喘息患者を対象とし, 患者各々のE-0686の至適投与量を求め, 併せて血中テオフィリン濃度を測定した.投与量指針の設定にあたっては, 最終投与量(D), およびその時の血中テオフィリン濃度(C)との比であるC/D比の両方を考察した.初期投与量において, 副作用上問題がなく効果不十分な場合は平均的投与量まで増量することとし, 血中濃度を測定しない場合の上限投与量として, C/D比より80%の患者の血中濃度が20μg/mlを越えない投与量を参考にして設定した.体重20kg以下の乳幼児又は小児, 21-40kgの小児, 41kg以上の小児および成人に分類し, 各々15→18→21mg/kg/day, 12→15→18mg/kg/day, 400→600→700mg/dayとした.本指針の導入により, 安全性を確保しながら, 顕著な有効率の上昇が期待できる.
著者
三村 治 河原 正明 清澤 源弘 中馬 秀樹 不二門 尚 山本 紘子 若倉 雅登
出版者
日本眼科学会
雑誌
日本眼科學会雜誌 (ISSN:00290203)
巻号頁・発行日
vol.115, no.7, pp.617-628, 2011-07-10
参考文献数
65
被引用文献数
2
著者
小倉 昌男 青木 定雄
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1153, pp.34-40, 2002-08-05

小倉 郵政改革で小泉さんは「小泉内閣が潰れるか、自民党が潰れるか」と言ったのは認識が明らかに違っていました。「小泉内閣は潰れても構わないから、郵政省を潰す」と言うべきでした。改革の目的は、郵政省という官僚組織をなくすこと。その点を明確にしないといけなかった。 青木 最近の外務省の不祥事を見ても、役人たちが好き放題をやっている。

1 0 0 0 OA 世界童話集

著者
豊島与志雄, 高倉輝 訳
出版者
アルス
巻号頁・発行日
vol.上, 1928
著者
尾崎 伊都子 小西 美智子 片倉 和子
出版者
日本地域看護学会
雑誌
日本地域看護学会誌 (ISSN:13469657)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.35-43, 2009-10-30

目的:本研究の目的は壮年期男性勤労者の健康習慣(栄養バランス,身体活動,睡眠,節酒,禁煙)に関する自己効力感尺度を作成することである.方法:予備調査として勤労者を対象に行った保健指導に基づき,栄養バランス10項目,身体活動7項目,睡眠6項目,節酒8項目,禁煙8項目の尺度項目を作成した.本調査では作成した尺度項目を用いて勤労者1,000名を対象に自記式質問紙調査を行った.尺度の信頼性に関してCronbach α係数を算出,妥当性に関して生活習慣,主観的健康管理能力尺度との関連性を検討した.結果:953名を分析対象とし,因子分析の結果,栄養バランスは第1因子「食生活の管理」,第2因子「環境への対処」の2因子が抽出され,身体活動,睡眠,節酒,禁煙はいずれも1因子構造であった.尺度のα係数は,栄養バランス0.87,身体活動0.90,睡眠0.89,節酒0.92,禁煙0.94であった.自己効力感尺度と生活習慣との関連性を分析した結果,好ましい生活習慣を実施している者は,実施していない者に比べて尺度得点が有意に高かった.また,自己効力感尺度と主観的健康管理能力尺度との相関分析の結果,栄養バランス,身体活動,睡眠の自己効力感尺度は主観的健康管理能力尺度と有力な相関があった.結論:栄養バランス,身体活動,睡眠,節酒,禁煙の5つの健康習慣に対する自己効力感尺度を作成し,信頼性・妥当性を確認できた.
著者
草壁 雄太 川井 清司 羽倉 義雄
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.7, pp.323-331, 2013-07-15 (Released:2013-08-31)
参考文献数
24

本研究では,連続相に高粘度のヒドロゾル,分散相に揮発性のある精油のD-リモネンを用いて,蒸気吹き込み法によりO/Wエマルションを調製した.本研究では,[1]蒸気吹き込み法によりO/Wエマルションが調製されるメカニズム,[2]蒸気吹き込み法により調製したO/Wエマルションが安定化する条件,[3]蒸気吹き込み法の技術的可能性,以上の3項目について検討を行った.その結果,以下の事項が明らかとなった.(1) 図3に示すメカニズムで蒸気吹き込み法によりO/Wエマルションが調製される. (2) 連続相の降伏応力と生成直後の分散粒子の投影面積当たりの浮力との圧力差ΔPが十分に大きい場合,生成直後の分散粒子が浮上することなく連続相中にトラップされ,エマルションの生成・安定化が可能になる.(3) ΔPは連続相の増粘剤濃度および温度に強く依存する.(4) 乳化条件の一つである蒸気吹き込み時間は,連続相温度や連続相の降伏応力に大きな影響を及ぼす可能性があり,蒸気吹き込み法によるO/Wエマルションの調製には,蒸気吹き込み時間の管理や連続相の十分な冷却が必要である.(5) 蒸気吹き込み法により分散粒子が微細かつ一峰性の粒子径分布を有するO/Wエマルションの調製が可能である.(6) 連続相の増粘剤濃度を適切に設定することにより,蒸気吹き込み法を用いてエマルションの分散粒子の粒子径および粒子径分布幅を制御できる可能性がある.(7) 連続相に超高粘度液体を用いた場合にも容易にエマルションの調製が可能であり,処理物(「油水混合物」又は「連続相と分散相」) の粘度上限は従来の一般的な乳化装置の1000倍以上である.
著者
松倉 昂平
出版者
東京大学大学院人文社会系研究科・文学部言語学研究室
雑誌
東京大学言語学論集 = Tokyo University linguistic papers (TULIP) (ISSN:13458663)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.101-122, 2017-09-30

福井市内の沿岸部及び東部山間部の 29 地点でアクセント調査を行った結果、沿岸部の広い範囲が三型アクセント及び二型アクセントの分布域であること、東部山間部には式の対立のない多型アクセントが分布することが確認された。本稿では、各地点のアクセント体系の概略を示すとともに、複合名詞のアクセントや類別語彙との対応関係を対照・比較することで、共時的な性質と歴史的な関係の両面から見た各体系の特徴・相違点を明らかにする。
著者
松倉 昂平 新田 哲夫
出版者
日本音声学会
雑誌
音声研究 (ISSN:13428675)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.81-94, 2016-12-30 (Released:2017-07-04)
参考文献数
12

The authors have discovered various types of three-pattern accent systems exist in the coastal area of the northeast of Fukui Pref., although it was considered in previous studies that dialects in the area have only two accent patterns or they have no lexical distinction of accent. This paper will outline accent systems of the three dialects (Kuriya, Kitagata, Antoh) and describe the characteristics of each dialect regarding domain of accent assignment or accent rules found in the process of suffixation or compounding. Also comparisons between the dialects will reveal what characteristics are commonly shared and which ones are not.
著者
西内 裕晶 塩見 康博 倉内 慎也 吉井 稔雄 菅 芳樹
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F3(土木情報学) (ISSN:21856591)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.I_40-I_46, 2015
被引用文献数
1

本研究は,わが国の地方都市やアジア諸都市のようなセンサーインフラが充実していない地域における交通流モニタリング手法の構築に資するために,新たな移動体データ収集のツールとして注目されるスマートフォンやカーナビから発信されるBluetoothのMAC(Media Control Access)アドレスに着目し,その検知特性を把握する.具体的には,MACアドレスを受信する際に,受信機の置き方,発信機からの距離,角度といった設置方法の違いが受信精度に与える影響を把握し,交通流観測のためのMACアドレス受信機設置方法について考察する.データ分析の結果から,MACアドレス検知に際しては,発信機と受信機の間の距離と受信機正面の角度がMACアドレス検知率に影響を与えることが示された.これにより,MACアドレスを検知する際には,受信機側の指向性を考慮することが重要であると結論づけられる.
著者
戸野倉 賢一
出版者
日本エアロゾル学会
雑誌
エアロゾル研究 (ISSN:09122834)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.5-9, 2014-03-20 (Released:2014-04-09)
参考文献数
34
被引用文献数
1

Soot and polycyclic aromatic hydrocarbons (PAH) are main pollutants as well as NOx in combustion process. In this paper, recent advances in the understanding of the formation mechanisms of PAH and the subsequent growth by chemical reactions with radical and stable species are reviewed. In the growth processes of PAH, hydrogen abstraction-C2H2 addition (HACA) mechanism and recently-proposed phenyl addition-cyclization (PAC) mechanism are discussed. A combination of PAC mechanism with HACA mechanism is important in the production and growth to large PAH. Particle inception, surface growth, coagulation and aggregation processes of soot are also briefly reviewed.
著者
荒井 祓彦 芝田 次男 永倉 充
出版者
明治大学
雑誌
明治大学科学技術研究所紀要 (ISSN:03864944)
巻号頁・発行日
vol.24, pp."1-1"-"1-8", 1985

The effect of the partial substitution of Co for Fe on magnetic properties of Nd-Fe-B alloys have been investigated by a powder metallugical method. The curie temperature in this system increase with the increase of Co content, while the loop squarness of demagnetization curves are deteriorated when the concentration of Co is more than 14 at%. E. P. M. A. data suggest that excessive Co in this system produces a new magnetic phase in the Nd rich region.
著者
助清 泰教 小倉 久和 木村 雄輔 沢味 裕 伊藤 隆二
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報
巻号頁・発行日
vol.25, pp.12-13, 1990

プロトプラストに由来するコシヒカリ7系統の生産力検定試験を1987, 1988年の2ヶ年間行った.その結果, 7系統のいずれもが原品種である「コシヒカリ」よりも短稈で晩生であることが分かった.また, いずれの系統とも実用的には概ね固定していたが, このうちの1系統を「初夢」という名前で1989年2月に種苗登録の出願を行った.原品種との比較による新系統「初夢」の特徴は以下の通りである.(1)出穂, 成熟期は約1週間遅い.(2)短稈かつ強稈で倒伏には強い.(3)収量は10%程度多い.