著者
前田 重治
出版者
The Japanese Group Dynamics Association
雑誌
教育・社会心理学研究 (ISSN:0387852X)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.149-172, 1967-03-31 (Released:2010-03-15)
参考文献数
5
著者
土手 貴裕 近堂 徹 前田 香織 高野 知佐
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.650-658, 2023-03-15

ITシステムの新たなアーキテクチャとしてマイクロサービスが注目されている.マイクロサービスではシステムが持つ各機能を独立したコンポーネントとして分割し,それらをAPIで疎結合させることで,機能単位での頻繁な改修が容易となり,顧客の要望への迅速な対応が可能となる.しかし,マイクロサービスの導入によりシステム構成が複雑化し,システム状態を把握するための時系列データであるメトリック数も増大するため,障害原因であるコンポーネント(障害原因箇所)の特定が困難となる.本論文では,マイクロサービスにはコンポーネント間でAPI呼び出しによる依存関係があることに着目し,メトリックの定常時からの変化量にコンポーネント間の依存関係を組み合わせることで障害原因箇所を特定する手法を提案する.また,提案手法による障害原因箇所特定システムを開発し,ECサイトを模したマイクロサービスのベンチマークを用いた実験を行った.特定精度および特定に要する時間について評価を行い,これらの結果から提案手法の有効性を示す.
著者
飯田 祐士 前田 明
出版者
日本スポーツパフォーマンス学会
雑誌
スポーツパフォーマンス研究 (ISSN:21871787)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.1-8, 2023 (Released:2023-03-16)
参考文献数
16

本研究の目的は,大学トップレベルの女子卓球部の体力測定データから,大学女子卓球選手における体力要素の指標を示すこと,競技力にかかわる測定項目を明らかにすること,体力要素向上の一要因と考えられるトレーニングプログラムの一例を示すことであった.示されたデータから,競技力(レギュラーと非レギュラー)との関連性より,立ち幅跳びと20m 走が有効な測定項目であることが明らかとなった.またこれらの測定項目に関連する体力要素向上には,下肢の一般的なレジスタンストレーニングに加え,プライオメトリックスやダンベルを使用したウエイトリフティングエクササイズを用いて,年間を通したトレーニングプログラムを実施することが有効である可能性が示唆された.
著者
内藤 直人 前田 健一 山口 悟 牛渡 裕二 鈴木 健太郎 川瀬 良司
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集A2(応用力学) (ISSN:21854661)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.I_361-I_370, 2013 (Released:2014-03-14)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

Cushioning materials, such as sand cushion placed on rock sheds, are attracting attention as construction devices that can effectively disperse and reduce rock fall energy before rocks collide with rock fall protection works. To support performance-based designs for rock fall countermeasures, the present study estimated rock fall behaviors and impact forces using 2D discrete element method (2D-DEM). As one of the typical behaviors, propagated impact force can exceed impact force of falling mass. We conducted two numerical analysis focused on this phenomenon; monotonic penetration test controlling under constant penetration velocity, and removing falling mass during penetration process for any time. In addition, the effects based on some condition of sand cushion, weight of falling mass and its velocity are examined from the view point of impact force-penetration relationship of sand cushion.
著者
孫 起和 金岡 祐次 前田 敦行 高山 祐一 高橋 崇真 宇治 誠人
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.81, no.1, pp.48-53, 2020 (Released:2020-07-31)
参考文献数
21
被引用文献数
1 1

症例は72歳の男性で,直腸癌同時性肝転移に対して,術前化学療法としてmFOLFOX6+Panitumumab療法を行った後に腹会陰式直腸切断術,肝拡大左葉切除術および肝後上区域部分切除術を施行した.術後7日目に骨盤死腔内への小腸嵌頓による腸閉塞のため回盲部切除術を施行した.術後6カ月目のCTでは右下腹部に20mm大の単発結節を認め,FDG-PETでも同部位に集積を認めた.腹膜播種再発を疑い手術を行ったところ,回腸結腸吻合部の間膜内に腫瘤を認めたため,吻合部を含めた腸管切除術を施行した.病理組織所見では悪性像は認めず,瘢痕組織に囲まれた膿瘍を伴う,縫合糸を取り囲む多核巨細胞を認め,異物肉芽腫と診断した.回盲部切除術を行った際に間膜を閉鎖した縫合糸による異物反応と考えられた.悪性腫瘍術後に再発との鑑別が困難であった縫合糸による腹腔内異物肉芽腫を経験したため報告する.
著者
西塔 純人 西村 健 前田 珠希 林 康裕
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.23, no.54, pp.513-516, 2017 (Released:2017-06-20)
参考文献数
5
被引用文献数
3 4

After 2016 Kumamoto Earthquake, we investigated 80 two-storied damaged houses of light-gauge steel structure by microtremor measurement and visual check. We analyzed the relationship of natural frequency of the houses by microtremor measurement and average displacement response spectrum (0.2 - 0.3 seconds) of construction area. As a result, natural frequency of the houses decrease as the displacement response spectrum increase.
著者
前田越嶺著
出版者
博文館
巻号頁・発行日
1912
著者
浅雄 保宏 高田 啓介 武部 佐和子 前田 正人 真嶋 良昭
出版者
THE JAPAN SOCIETY FOR CLINICAL ANESTHESIA
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.11, no.5, pp.632-635, 1991-09-15 (Released:2008-12-11)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

われわれは気管内挿管下の全身麻酔による甲状腺良性腫瘍手術後に手術側の反対側に声帯麻痺をきたした症例を経験した.カフつきチューブの使用,頸部後屈などにより,気管に偏位やねじれが生じ,反回神経との位置関係が変化して左側の反回神経に牽引,圧迫が加わりやすくなって,反回神経の栄養血管の血流障害による神経麻痺をきたしたと考えられた.1ヵ月後には声帯麻痺は完全回復した.
著者
赤池 孝章 加藤 篤 前田 浩 宮本 洋一 豊田 哲也 永井 美之
出版者
熊本大学
雑誌
萌芽的研究
巻号頁・発行日
1998

ウイルス感染病態において誘導型NO合成酵素(inducible NO synthase,iNOS)から過剰に産生されるNOは、共存する分子状酸素(O_2)や酸素ラジカル(活性酸素)などと反応し、パーオキシナイトライト(ONOO^-)などの反応性窒素酸化物の生成を介して、宿主に酸化ストレスをもたらす。一方で、感染炎症における酸化ストレスは、生体内で増殖するウイルスそのものにも加えられることが予想される。RNAウイルスは、一回の複製でヌクレチド残基あたり10^<-5>〜10^<-3>という頻度で変異し、極めて高度な遺伝的多様性を有しており、様々な環境中のストレスにより淘汰されながら分子進化を繰り返している。この様なウイルスの多様性は、これまで主にRNA複製の不正確さにより説明されてきたが、その分子メカニズムは今だに不明である。そこで今回、NOよりもたらされる酸化ストレスのウイルスの分子進化への関わりについて検討した。このため、変異のマーカー遺伝子としてgreen fluorescent protein(GFP)を組み込んだセンダイウイルス(GFP-SeV)を用いてNOやパーオキシナイトライトによるウイルス遺伝子変異促進作用について解析した。その結果、in vitroの系において、パーオキシナイトライトはウイルスに対して非常に強い変異原性を示した。さらにiNOS欠損マウスおよび野生マウスのGFP-SeV感染系において、野生マウスではiNOS欠損マウスの7倍程度高いウイルス遺伝子変異率が認められた。これらの知見は、ウイルス感染・炎症反応にともない過剰に産生されるNOやパーオキシナイトライトが、ウイルスの変異速度を高め、その分子進化に関与していることを示唆している。
著者
桂樹 哲雄 森 翔太郎 十一 浩典 石川(高野) 祐子 小林 暁雄 伊藤 研悟 山本(前田) 万里 川村 隆浩
出版者
国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構
雑誌
農研機構研究報告 (ISSN:24349895)
巻号頁・発行日
vol.2023, no.13, pp.47-61, 2023-03-31 (Released:2023-03-31)
参考文献数
15

農研機構では,2012-2015 年度に実施した機能性農林水産物・食品開発プロジェクトの成果物を元に,農林水産物が持つ機能性成分について文献情報と共に整理し,「機能性成分・評価情報データベース」として2018 年より公開している.一方,2019 年から,農研機構は島津製作所と共同で「食品機能性成分解析共同研究ラボ(NARO 島津ラボ)」を設置し,機能性農林水産物に関する様々な分析を実施してきた.また,農研機構内には戦略的イノベーション創造プログラム第2 期「スマートバイオ産業・農業基盤技術」(SIP2)の分析データも存在する.このたび農研機構では,機構内で得られた食品機能性成分データを一か所に集める狙いから,「機能性成分・評価情報データベース」,「NARO 島津ラボ」のデータ,SIP2 の成果等を集約し,「農研機構食品機能性成分統合データベース」を開発した.収録するデータには,公開情報だけでなく閲覧者を制限すべきクローズドデータが含まれるため,柔軟なユーザ認証機能を導入し,適切なアクセス管理を行えるようにした点に特徴がある.本データベースでは,データの属性に応じて検索結果をグループ化して表示するファセット検索機能やグラフ表示機能などを実装した.
著者
前田 孝一 康 雅博 川崎 富夫 松江 一 澤 芳樹
出版者
特定非営利活動法人 日本血管外科学会
雑誌
日本血管外科学会雑誌 (ISSN:09186778)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.571-574, 2007-04-25 (Released:2007-05-18)
参考文献数
9
被引用文献数
1

比較的稀な限局的動脈狭窄性疾患のひとつである膝窩動脈外膜嚢腫の 1 例を経験した.症例は63歳女性で右下肢の間歇性跛行にて発症した.右側ABIは0.93と軽度低下を認めた.下肢造影CTにて右膝窩動脈に高度狭窄と血管内腔に突出する嚢胞状病変の所見を認めた.下肢MRI長軸像では右膝窩動脈周囲に縦長の嚢胞様腫瘤を認め,膝窩動脈を狭窄させていた.同腫瘤はT1強調像で低信号,T2強調像で高信号に描出されていた.短軸像では,花弁状に嚢胞状病変が膝窩動脈を取り囲んでいた.以上より外膜嚢腫と診断した.術前に血管エコーで嚢腫直上にマーキングを施した後,小切開にて外膜切開術を行った.膝窩部の可動域制限を心配することなく良好な経過を得た.本疾患の病態の理解が進み画像診断が向上したことにより,今後さらに低侵襲手術の対象となると考えられる.
著者
前田 仁士
出版者
学校法人 植草学園大学
雑誌
植草学園大学研究紀要 (ISSN:18835988)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.59-65, 2021-03-31 (Released:2021-03-26)

片頭痛の実態は重い神経障害であり,人口の約10%が日常的に悩んでいる。国際頭痛学会では,4 〜72時間続く再発性の原発性頭痛障害を片頭痛と定義している。頭痛は片側性かつ脈動性が多く,中等度から重度の強さが日常的な身体活動によって悪化し,めまいや悪心あるいは羞明および音過敏を伴うことが多い。片頭痛には周期的な病態の変化があり,「予兆期」,「前兆期」,「頭痛発作期」,「postdrome(後発症状)」と移行する。発作の約3 日前から体調の変化を感じる予兆期には視床下部,脳幹,大脳辺縁系,および特定の皮質領域が活性化し,約3 分の1 の患者は視覚,感覚,言語または脳幹の障害からなる前兆を伴う時期があるが,その際大脳皮質に特有の“spreading depression (CSD)”が生じる。Postdrome ではめまい,倦怠感,身体の痛み,集中力の欠如,抑うつ症状などが残存し,これが仕事などに対する意欲の低下にもつながる問題となっている。片頭痛の発症メカニズムは1938 年から研究され始め,現在も治療薬開発のために世界各国で研究が続いているが,近年になって分子生物学や画像解析技術の進歩により,ようやくその病態解明に光明が現れている。
著者
青山 茉利香 山下 有加 前田 雄岳 小松 玲奈 西 健 安藤 智 大槻 克文
出版者
一般社団法人 日本周産期・新生児医学会
雑誌
日本周産期・新生児医学会雑誌 (ISSN:1348964X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.463-467, 2020 (Released:2020-12-10)
参考文献数
17

【症例】35歳,1妊0産.タクロリムス投与下に凍結胚移植により妊娠成立.妊娠10週に当院紹介.妊娠中と分娩時に合併症なく,妊娠38週で2,564g,男児を経腟分娩した.産褥3日目,突然の血圧上昇を示した直後,眼球上転,嘔吐を契機に強直間代性痙攣を生じた.チアノーゼ,呼吸停止を認め,気道確保を行い人員を集めた.ジアゼパム投与後に子癇発作,痙攣再発予防の治療を開始し,他疾患の鑑別を行った.脳波検査より,てんかんの診断に至り,抗てんかん薬を導入の上分娩後13日目自宅退院となった.分娩後マタニティブルーや母乳育児支援でフォローをおこなった. 【結論】分娩産褥期に初発の痙攣発作をみた際には迅速な初期対応を可能とする体制整備と産科疾患のみにとらわれない鑑別をおこなうことが重要である.てんかんと診断した場合には治療コンプライアンスを維持する患者教育,母乳育児支援,メンタルヘルスへの配慮が重要なポイントとなる.
著者
杉田 昭栄 前田 勇 蕪山 由己人 佐藤 雪太 青山 真人 加藤 和弘 竹田 努
出版者
宇都宮大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究では、カラスの病原体と感染症のキャリアの可能性を探るため保有病原体や飛翔の動態について調べた。多くのカラスが鳥マラリアHaemoproteus属とLeucocytozoon属原虫に感染していた。また、腸内細菌叢は、Caulobacteraceae、Bradyrhizobiaceae、Streptococcaceae、Helicobacteraceae、Leuconostocaceaeであることが分かった。GPSの解析結果、カラスの飛翔速度は時速10~20kmであり、その多くは4~5km圏内で生活していた。また、畜産農家の多い地域では、畜舎から畜舎と移動して採餌していることも分かった。
著者
前田 有美恵 石川 雅章 山本 政利 寺田 志保子 増井 俊夫 渡辺 佳一郎
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.38, no.6, pp.447-450, 1985-12-10 (Released:2010-02-22)
参考文献数
16
被引用文献数
5 4

イワシについて焼く, 煮るめ調理を行なった場合のイワシ中の不飽和脂肪酵の安定性を明らかにするために, 脂肪酸組成およびEPA, DHA含有量の変化を検討した。またイワシ中の脂肪酸とEPA食品のそれとを比較し, 次の知見を得た。1) イワシ中のEPA, DHAをはじめとする不飽和脂肪酸は, 焼く, 煮るの加熱調理を行なっても安定で脂肪酸組成は変化しなかった。2) 生魚に比べ焼魚はEPAが17%, DHAが15%減少したが, これは脂質の減少 (20%) にほぼ比例していた。また煮魚ではEPAおよびDHAはほとんど減少しなかった。すなわち, 焼魚, 煮魚ともに調理によるEPAおよびDHAの極だった損失はないことが明らかになった。3) イワシ (11月) は可食部1g当たりEPAを24.9mg, DHAを31.7mg含有していた。同量のEPAおよびDHAを摂取するのにEPA食品ではイワシの12~36倍も高価であった。こうしたことより安全性, 経済性および栄養の面を考慮すると, EPAおよびDHAの摂取にはEPA食品よりもイワシを活用するほうが望ましい。