著者
田島 典夫 高橋 博之 畑中 美穂 青木 瑠里 井上 保介
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.16, no.5, pp.656-665, 2013-10-31 (Released:2013-11-25)
参考文献数
12

はじめに:バイスタンダーによるBLS は,実施者に相当な精神的負担がかかると想定されるが,これに関する研究自体が少なく対策も進んでいない。そこで,バイスタンダーのストレス反応を明らかにし,心のケアに関する対策を検討することを目的として調査を行った。対象と方法:2008年8月から2011年10月までの間にバイスタンダーによるBLSが実施されて社会復帰した事案のうち,バイスタンダーの連絡先を把握している事案を抽出し,当該事案の救助に携わった者を対象に面接調査を実施した。結果:多くのバイスタンダーがさまざまなストレス反応を経験していた。また,その体験を他者に話して,自分の気持ちを理解してもらいたいと考える者が多かった。結論:BLS教育において,BLS実施によるストレスとその対処法に関する教育を考慮する必要がある。さらに対策の一環として,相談を受けるシステムを整備することが有用であり,急務であると考えられる。
著者
坂本 義光 多田 幸恵 福森 信隆 田山 邦昭 安藤 弘 高橋 博 久保 喜一 長澤 明道 矢野 範男 湯澤 勝廣 小縣 昭夫
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.272-282, 2008-08-30 (Released:2008-09-11)
参考文献数
27
被引用文献数
12 14

除草剤グリホサート耐性の性質を有する遺伝子組換え大豆(GM大豆)の安全性を確かめる目的で,ラットを用い,GM大豆および非遺伝子組換え大豆(Non-GM大豆)を30%の割合で添加した飼料による104週間摂取試験を行った.また大豆に特異的な作用を観察する目的で,一般飼料(CE-2)を大豆と同様の期間摂取させた.GMおよびNon-GM大豆群とCE-2群間には,検査項目の一部に差が見られたが,GM大豆群の体重,摂餌量,血液学的および血清生化学検査結果,臓器重量には,いずれもNon-GM大豆群と比べて顕著な差は認められなかった.組織学的にもGM大豆に特徴的な非腫瘍性病変や腫瘍性病変の発現や自然発生病変の発現率の増加は認められなかった.GM大豆の性状はNon-GM大豆と顕著な差はなく,飼料に30%まで添加し,104週間摂取させても障害作用はないものと考えられた.
著者
柿原 泰 藤岡 毅 山内 知也 高橋 博子 林 衛 中原 聖乃 中尾 麻伊香 市川 浩 布川 弘
出版者
東京海洋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究は、放射線影響をめぐる科学的な調査研究について、その形成と展開を歴史的に解明するとともに、それらが国際機関等の場でどのように評価され防護基準の策定にいかされたのかの経緯を解明することを目的とし、歴史と現状の両面から、科学史を軸に据えつつ学際的に研究を進めている。2年目である本年度は、計画していた通り、共同研究者のこれまでの研究および進行中の最新の研究状況についての紹介・議論を目的とする全体研究会を12月と3月との2回、実施することができた。その他に、6月の日本科学史学会第64回年会に際しては、同会場にて地元市民に公開の「現代科学技術の脅威 原発の核による放射能惨害に抗して」と題する集会を企画・開催した。10月の日本公衆衛生学会第76回総会では、シンポジウム「疫学研究の意義とその活用を検討する――放射線に関連した労働者の健康を守るために」の企画立案に協力し、参加した。11月の科学技術社会論学会第16回年次研究大会では、オーガナイズド・セッション「公害・被曝被害放置をもたらす<科学>――STSアクチュアリティ再構築にむけて(その1)」および「公害・被曝問題解決の条件――STSアクチュアリティ再構築にむけて(その2)」を開催した。また、研究成果のうち、日本科学史学会『科学史研究』誌で小特集「原発事故後の放射線健康影響問題――チェルノブイリと福島」(編集担当:柿原泰)、『生物学史研究』誌で小特集「長澤克治著『小児科医ドクター・ストウ伝』をめぐって」(編集担当:中尾麻伊香)を取りまとめて、刊行することができた。
著者
坂本 義光 多田 幸恵 福森 信隆 田山 邦昭 安藤 弘 高橋 博 久保 喜一 長澤 明道 矢野 範男 湯澤 勝廣 小縣 昭夫 上村 尚
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.41-50, 2007-06-25 (Released:2008-04-28)
参考文献数
13
被引用文献数
12 12

除草剤グリホサート耐性の性質を有する遺伝子組換え大豆(GM大豆)の安全性を確かめる目的で,ラットを用い,GM大豆および非遺伝子組換え大豆(Non-GM大豆)を30%の割合で添加した飼料による52週間摂取試験を行った.また大豆に特異的な作用を観察する目的で,一般飼料(CE-2)を大豆と同様の期間摂取させた.GM大豆群の投与期間中の体重,摂餌量はNon-GM群と比べて差はなかった.投与開始後26週目と終了時のGM大豆群の血液学的および血清生化学検査,臓器重量測定および組織学的検査結果は,いずれもNon-GM大豆群と比べて有意な差は認められなかった.GM大豆の性状はNon-GM大豆と同等であり,飼料に30%まで添加し,52週間摂取させても障害作用はないものと考えられた.
著者
柿原 泰 藤岡 毅 高橋 博子 吉田 由布子 山内 知也 瀬川 嘉之
巻号頁・発行日
2018-05-27

会議名: 日本科学史学会第65回年会・シンポジウムS4「放射線影響評価の国際機関(UNSCEAR)の歴史と現在―東電福島原発事故の健康影響をめぐる日本の論争を理解するために―」
著者
今中 哲二 川野 徳幸 竹峰 誠一郎 進藤 眞人 鈴木 真奈美 真下 俊樹 平林 今日子 高橋 博子 振津 かつみ 木村 真三 七沢 潔 玉山 ともよ
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

代表者の今中は以前よりチェルノブイリ原発事故の調査を行ってきた。福島原発事故の長期的問題を考えるため、広島・長崎原爆被害やセミパラチンスク核実験被害の調査を行っている川野徳幸、マーシャル諸島での核実験被害調査を行っている竹峰誠一郎らとともに、原子力開発がはじまって以来世界中で発生した様々な核災害の後始末について調査を行った。核災害は、放射線被曝や放射能汚染といった問題にとどまらず、社会的に幅広い被害をもたらしており、その多くは災害が起きてから50年以上たっても解決されないことが示された。得られた成果は2017年11月12日に東京で開催した報告会で発表し、12編の報告を含むレポートにまとめた。
著者
向山 武彦 平川 直弘 高橋 博 滝塚 貴和 木村 逸郎 小川 徹 小寺 正俊 安俊 弘 若林 利男 原田 秀郎 井上 正 高木 直行
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌 (ISSN:00047120)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.159-193, 1995-03-30 (Released:2010-03-08)
参考文献数
140
被引用文献数
2

原子力開発の当初から高レベル廃棄物は重要問題の1つであったが,原子力利用の進展に伴いその重要性はますます大きく厳しいものとなってきている。現在,地層処分が多くの国で既定の処分方法となっているが,より優れた方法を目指して消滅処理の研究が進んでいる。特に最近,この方面の研究が盛んになり,しかも日本がその重要な牽引車の役割を担っている。本「特集」では,このような事情に鑑み,消滅処理技術の解説,関連技術の現状,研究開発の経緯,オメガ計画,国際動向,国内における技術開発の現状,地層処分からみた位置付けについて,一般の読者を対象に解説して頂いた。
著者
高橋 博子
出版者
広島市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008-04-08

本研究の目的は、広島・長崎で収集された被爆資料が、米国政府が冷戦政策の中でどのように利用され、いかなる核時代が作られていったのかを、近年公開された資料や広島・長崎の被爆者や核実験によるヒバクシャの証言の分析に基づいて浮き彫りにすることにある。核兵器という人類の生み出した兵器が、非人道的であるのはいうまでもないことであり、本研究では、単に核兵器の開発史や核戦略史をたどるだけではなく、核兵器による被害者を視野に入れた、米国の核開発史の全体像を具体的、かつ実証的に検討した。
著者
高橋 博巳 安藤 隆穂 玉田 敦子 鷲見 洋一 伊東 貴之 川島 慶子 長尾 伸一 逸見 竜生 寺田 元一 渡辺 浩 堀田 誠三 渡辺 浩
出版者
金城学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

当プロジェクトは、18世紀の公共知の東西比較を中心に、内外の研究者と共同研究を行ってきた。とくに朝鮮通信使を介しての日朝比較には、韓国の研究者と知見を共有し、当時の文芸共和国的な側面を解明することによって、これまで国ごとに分断されていた文学や思想の研究に新生面を開くことができた。これに比べると、清朝の文人や思想家とのより広範な知的交流の解明はなお道半ばと言わざるを得ず、より一層の深い解明が期待される。個別には伊東は『心身/身心と環境の哲学』、寺田・逸見らは『百科全書の時空 典拠・生成・時空』、長尾は『複数世界の思想史』において、従来の視点を大きく転換したり深化させて、新生面を開いている。
著者
窪田 聡 遠藤 路子 林 里紀 高橋 博徳 村松 嘉幸 腰岡 政二
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.97-102, 2013 (Released:2013-04-01)
参考文献数
20

根域環境制御システムを用いて根域温度を調節することによって,鉢植え花きの生育制御が可能かどうかを明らかにするために,バーベナとゼラニウムの生育と開花に及ぼす根域温度の影響について検討した.バーベナを根域温度15,20および25℃で栽培したところ,地上部の生育は25℃で著しく促進され,植物体の乾物重は15℃の約1.5倍に増加した.ゼラニウムを冬季に最低気温8℃とし,根域加温温度を無加温,13および18℃で栽培した.その結果,根域温度が18℃では地上部の生育と着蕾率および小花数は明らかに増加し,植物体の乾物重は無加温に比べて約2倍に増加した.以上のことから,根域環境制御システムを利用して根域温度を制御することにより,植物の成長を制御できることが明らかとなった.
著者
松元 亮治 高橋 博之
出版者
プラズマ・核融合学会
雑誌
プラズマ・核融合学会誌 (ISSN:09187928)
巻号頁・発行日
vol.89, no.12, pp.864-867, 2013-12

X線天文衛星やガンマ線望遠鏡等による観測を通して,突発的なX線・ガンマ線増光を示す天体が多数発見されてきた.これらのフレア現象では,太陽フレアに類似した天体表面で発生する磁気エネルギー解放に加えて,中心天体の周りに形成される降着円盤および降着円盤コロナ,中心天体近傍から噴出するジェット・アウトフロー中での磁気エネルギー解放と粒子加速が寄与していると考えられている.ブラックホール近傍から噴出するジェットやパルサー風では電磁エネルギーをいかにして熱エネルギーや運動エネルギーに変換するかが問題となっており,その機構として磁気リコネクションによる磁気エネルギー散逸が候補になっている.高エネルギー宇宙物理学分野は相対論的な磁気リコネクションおよび粒子加速の理論・シミュレーション研究と観測・実験の連携を通して急進展が期待される分野であり,100年来の課題である宇宙線加速機構の研究も新たな段階に入りつつある.
著者
高橋 博
出版者
学習院大学
雑誌
人文 (ISSN:18817920)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.115-130, 2004

近世の朝廷内部の機構・制度の研究は、1980年代以降多くの進展が見られ、近年は地下官人の研究や史料の翻刻作業が活発である。だが、近世の女官の制度(上な位いよしりの尚か侍み・典侍・掌侍・命婦・女蔵人・御差・御末・女嬬・御服所等と称した)はまだ考察の余地が多く、河鰭実英著『宮中女官生活史』(風間書房、1963年)公刊以降、新たな進展が見みなかまられたと言えない。したがって本稿では三仲間(御末・女嬬・御服所の総称)を取り上げ、その近世後期における基礎的事実や人事・職務内容などにっいて検討したい。第1章では三仲間の定員・序列・年齢や採用などについて、歴代天皇の代替わりにおける動向も含めて検討する。三仲間の採用には、親類書・里請状・寺請状が必要であり、これらは親類書の審査とともに執次(各御所に設置の宮廷会計を掌る口向諸役人の最上席。江戸幕府任命の禁裏附武家の監督下にあった)の管理下にあった。三仲間の採用で親類書の審査が免除される理由として、実家が殿上人の家柄であることがその一つに考えられるが、なお検討を要する。三仲間の人事は天皇の崩御と譲位とでは大きく異なり、1779年(安永8)後桃園天皇崩御の例では三仲間頭と称する御末・女嬬・御服所の上首(阿茶・茶阿・右京大夫)を始め多数が薙髪して暇をとるが、1817年(文化14)光格天皇譲位の例では殆どが仙洞に移ることから、仕えた天皇との人的関係の強い人事であった。 第2章では三仲間の職務内容について検討する。安永年間(1770年代)には三仲間頭のうち、右京大夫が大御乳人の代役として、仙洞と幕府との連絡を行っている例がある。また、中宮御所の三仲間の事例であるが、光格天皇の譲位決定の御祝などの場合に、三仲間頭は中宮の女官からの使者として諸方に派遣されていた。中宮居住の皇子の移転の際の供と見送りのために、御所や中宮から三仲間の一人が派遣されることもあった。だが、中宮や御所および東宮は三仲間の上位の女官を「女中衆」と呼び、三仲間の職責の軽さが故であろう理由に拠り、三仲間と上位の女官とを、女官全体の序列間の中でも類をみないほど明確に区分していた。典侍・勾当内侍・伊予(命婦の上首)三頭と呼ばれ天皇代替わりでも御所に残ったのに対して、光格天皇譲位にて三仲間のうち女嬬と御服所が残されることはなかったのは、その職責の軽さを示すものかもしれない。"0-sue","Nyo-jyu"and"Go-fuku-dokoro", low-ranking posts of innner palace were collectively called"Mi-nakama"in the latc pre-modern age. The reason why we need to study"Mi-nakama"is a stagnation of studies comparing with those on the other posts. Accordingly,this article describes the personnel affairs of"Mi-nakama", the contents of those women's job, and so on.The.adoption of''Mi-nakama"was c・ntrolled by"T()ritsugi"・ apPointed by Tokugawa shogunate, with the judge of their''Shinrui-gaki(the paper oftheir family)". In the case of the succession to thc throne, the most working women of"Minakama" remained in thc Court togcther with the second one. But in the case of the emperor's death, most of them had their hcads shaved. One of"Mi一 nakama-kashira", the top rank in the"Mi-nakama"job was the messenger in the case of happy event in the Court, and the attendant with the prince.ln this way, "Mi-nakama"was related to the emperor intimately, but the responsibility was not always heaVy.
著者
矢部 沙織 高橋 博之 後藤田 裕子 森 孝之 井川 裕之 工藤 ひとみ 松本 哲 紅粉 睦男 関口 雅友
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.34-40, 2015-01-30 (Released:2015-02-04)
参考文献数
16
被引用文献数
1

62歳男性.30歳時に糖尿病を発症しインスリン治療を開始され,10年前より1日4回のインスリン強化療法を施行していた.62歳時,糖尿病性壊疽のため左足第I趾切断術目的に当院の心臓血管外科に入院.術後創部治癒は良好であったが,空腹時血糖値が50~500 mg/dl台と激しく変動したため,血糖コントロール目的に当科転科となった.インスリンを増量したが,600 mg/dl以上の高血糖が数日間持続した.腹部の診察をしたところインスリン注射部位に,径4 cm大の皮下硬結を2カ所認めた.皮膚生検の結果,インスリン頻回注射部位に形成された皮下限局性アミロイド沈着と診断した.注射部位変更後,血糖コントロールは著明に改善し,総インスリン量は減少した.長期インスリン治療患者に対しては注射手技指導を徹底し,さらに血糖コントロール不良例では,皮下限局性アミロイド沈着の形成を念頭に置いた丹念な身体診察が重要である.
著者
高橋 博
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.73, no.3, pp.141-146, 1989-03-01 (Released:2011-07-19)