著者
玉利 祐三 土屋 和幸 宇野澤 景子 吉川 之菜 Yuzo Tamari Kazuyuki Tsuchiya Keiko Unozawa Shina Yoshikawa
出版者
甲南大学
雑誌
甲南大学紀要. 理工学編 = Memoirs of Konan University. Science and engineering series (ISSN:13480383)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.167-188, 2005-12-25

The trace lithium content of different kinds of samples was determined by flame photometry using the atomic absorption spectrophotometer with air-acetylene flame at the optimum instrumental conditions, after the decomposition of a sample with nitricperchloric acid mixture or the decomposition of a freeze-drying food sample with nitric-perchloric-hydrofluoric acid mixture. In the highpurity chemicals lithium content as impurity was considerably higher in calcium salt (metal: 39500ng/g, oxide: 21500ng/g, carbonate: 13700〜14400ng/g) than in magnesium (11〜67ng/g), sodium (198〜634ng/g) and potassium salt (196〜361ng/g). In the carbonate minerals the content was higher in aragonite (av. 21970ng/g) and calcite (av. 14100ng/g) than in dolomite (av. 9959ng/g) depending on calcium content as a matrix component. In the table-salt samples of sea-, lake- and rock-salt the content was 934, 724 and 870ng/g, respectively, and the lithium content was summarized to be 900ng/g as mean for all the 34 samples. In the rice the content was three times higher than in unpolished rice av. 12.7ng/g than in polished rice av. 5.2ng/g. Finally in the cow's milk the content was almost constant to be av. 23.7ng/g regardless with the different fat-content, pasteurized temperature and manufactured district (Prefecture in Japan). In addition to an annual variation of the lithium content of a same brand of cow's milk the content was also almost constant to be av. 24.3ng/g, regardless of four seasons.
著者
吉川 延代 今野 義孝
出版者
文教大学
雑誌
人間科学研究 (ISSN:03882152)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.189-196, 2011-03-01

Open-ended descriptions obtained from a total of 226 males and females in 113 couples were classified into 19 categories: ① economic stability, ② maintaining relationships, ③ understanding, ④ support, ⑤ cooperation and understanding of child-rearing chores, ⑥ discussion, ⑦ a sense of peace, ⑧ confidence, ⑨ balancing work and household chores, ⑩ housework, ⑪ priority of home, ⑫ health, ⑬children, ⑭faithful, ⑮ love, tenderness, compassion, and thanks, ⑯ smiling, cheerfulness, and pleasantness, ⑰ mutual understanding, support, and cooperation, ⑱ mental stability, and ⑲ equal relationship. As a result of factor analysis with promax rotation using the principal factor method, six factors were identified: "peace," "stability," "mutual understanding," "healthy home," "maintaining love," and "equality of child-rearing chores." Comparisons of three clusters (Cluster 1: High agreement in Communication, Cluster 2: Disagreement in Communication and Sense of Relief, Cluster 3: High agreement in all sub-scales) revealed that the clusters and the factors were not significantly related. However, couples in Cluster 2 were characterized as having poor communication skills and conflict resolution skills and as being less satisfied with the couple's relationship. Thus, couples in Cluster 2 may have problems with attaining mutual understanding, support, and cooperation.
著者
吉川 仁
出版者
The Kansai Law and Politics Association
雑誌
憲法論叢 (ISSN:24330795)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.119-134, 2002-03-23 (Released:2018-01-10)

1997年3月27日に札幌地方裁判所は, いわゆる「二風谷ダム事件判決」を下した。本稿はこの判決の要旨といくつかのコメントを英文で書いたものである。事件の概要そのものとそれに対するコメントは既にいくつか著されたものがある。ただ, 本稿は, 裁判所として, というより, むしろわが国の国家機関としては初めてアイヌ民族を先住民族として認めた点は他の多くの論評同様評価しつつも, 従来指摘されてこなかった次の3点についてコメントしている。第一は, 札幌地方裁判所が, 国際人権規約B規約27条が少数民族の固有の文化を享有する権利を保障しており, それゆえ, アイヌ民族に対してもそうであるとしつつ, 憲法98条2項を媒介として, 憲法13条においてアイヌ民族固有の文化享有権が保障されていると解釈した点について, そのような権利は13条だけでは導きだし難いのであって, 法の下の平等を定めた憲法14条とのかかわりを考慮する必要があるのではないかという点である。第二は, 主権の変遷と土地権の存在・消滅の関係及びそれとも関わる財産権の性質について再検討する必要があるのではないかという点である。
著者
吉川 宏
出版者
北海道大学法学部
雑誌
北大法学論集 (ISSN:03855953)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3-4, pp.21-113, 1963-03-30
著者
吉川 宏
出版者
北海道大学法学部
雑誌
北大法学論集 (ISSN:03855953)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.66-157, 1963-08-31
著者
田中 義人 吉川 博文 牛久 哲
出版者
一般社団法人 日本エネルギー学会
雑誌
日本エネルギー学会機関誌えねるみくす
巻号頁・発行日
vol.96, no.6, pp.764-769, 2017

<p>MITSUBISHI HITACHI POWER SYSTEMS, LTD. (MHPS) has supplied technologies to remove NOX, SOX and so on in flue gas in thermal power plant over a period of time. In addition to advancement of the technologies to remove them, in recent years, MHPS has developed Air Quality Control System (AQCS) technology to remove harmful trace substances actively. Countries have ratified Minamata convention on mercury and a worldwide interest in mercury emission among harmful trace substances has been growing. MHPS's mercury removal technology uses high functional SCR (Selective Catalytic Reduction) system, Gas-GasHeater (GGH), ESP and wet-flue gas desulfurization system in an integrated manner. High removal performance of mercury has already proven in pilot demonstration facilities (1.5 MW in Japan and 5 MW in the US) and in actual coal-fired thermal power plant (720 MW in the US).</p>
著者
小山田 隆 江坂 幸敏 工藤 上 吉川 尭
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.49, no.8, pp.574-578, 1996-08-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
28
被引用文献数
3

1992年7月~1995年12月に青森県東部地域で集められた18種の淡水魚総計44, 724尾について, 日本顎口虫の幼虫寄生を検索した.ドジョウ, ナマズ, ウキゴリ, ヤマメおよびウグイの5魚種から, 第3後期幼虫計322虫体を検出した.幼虫が検出された魚種はいずれも人への感染源になり得ると思われ, 特にヤマメを含むサケ科ならびにウグイを含むコイ科魚類は, 北日本で発生している人の日本顎口虫症の感染源として重視すべきものと考えられた.
著者
安田 康晴 佐々木 広一 坂口 英児 山本 弘二 吉川 孝次 友安 陽子 上杉 香鈴 二宮 伸治
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.25, no.5, pp.806-815, 2022-10-31 (Released:2022-10-31)
参考文献数
20

背景:救急現場で使用されている眼球保護具の形状はさまざまであり,それら形状別の飛沫防御効果を検証する必要がある。目的:救急活動時に使用されている眼球保護具の形状による飛沫防御効果を検証し,適切な眼球感染防御対策について検討すること。対象:ゴーグルなど着用なし,眼鏡,全周カバー付きゴーグル,スポーツタイプゴーグル,シールドグラス,フェイスシールド,シールド付きヘルメット。方法:模擬飛沫発生装置により,救急活動での傷病者と救急隊員の距離・水平角・方位角別の眼球部の模擬飛沫付着を比較・検討した。結果:模擬飛沫の付着は本研究で用いたフェイスシールドでは認められなかったが,他の眼球保護具では認められ,眼鏡やスポーツタイプのゴーグル単体より,シールドグラスなどを併用することにより飛沫防御効果が高まった。まとめ:顔面全体を覆うフェイスシールドの着用や眼鏡やゴーグルにシールドグラスなどを併用することにより眼球への飛沫曝露リスクを軽減させることが示唆された。
著者
吉川 祐輔 宮下 芳明
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.2010-HCI-139, no.4, pp.1-7, 2010-07-23

本稿では,調理レシピを記述するためのデータフロープログラミング言語を提案する.提案手法でレシピを記述することで,調理と食材の流れを視覚的に把握しつつ,構造化されたレシピを得ることができるようになる.本稿ではさらに,調理レシピをデータフロープログラミング言語として表すために必要な要件と,もたらされるであろう未来について述べる.
著者
生井 明浩 池田 稔 土肥 二三生 吉川 琢磨 木田 亮紀
出版者
日本口腔・咽頭科学会
雑誌
口腔・咽頭科 (ISSN:09175105)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.369-372, 2000-06-01 (Released:2010-06-28)
参考文献数
5
被引用文献数
1

味覚障害の原因には, 従来より亜鉛が重要と考えられているが, 亜鉛の内服では味覚障害の改善の認められない症例がある.亜鉛と同様生体内の必須微量元素であるビタミンB群に着目し, 味覚障害患者の血中ビタミンB1とB2の測定を行った.対象は, 味覚障害患者のうちの血清亜鉛値正常者43例 (30歳―77歳, 平均59.7歳.男性17名, 女性26名) であった.43例全例血中ビタミンB1値は正常であった.43例中17例 (39.5%) に血中総ビタミンB2値の低下を認めた.低下症例の平均は44.4±3.8ng/ml, 全症例の平均53.8±12.4ng/mlであった (正常値50―84ng/ml).総ビタミンB2値の低下を認めた17例中10例に活性型ビタミンB2 (FAD) の経口投与を行った.10例中6例 (60%) に味覚の改善を認めた.味覚障害にビタミンB2欠乏も関与している可能性が推察された.
著者
滝口 美樹 吉川 はる奈
出版者
埼玉大学教育学部
雑誌
埼玉大学教育学部附属教育実践総合センター紀要 = Journal of Integrated Center for Clinical and Educational Practice (ISSN:13477420)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.85-89, 2014

小学校中学年の仲間集団の特徴と変化に着目し、特にギャンググループの形成過程を明らかにすることで、ギャンググループが仲間関係にどのような役割を果たしているのか考察した。小学校での観察調査と質問紙調査の結果、中学年の時期には、仲間集団は取りくみたい遊びを理由に形成する状態から、固定された仲間との同一行動を求めていくように変化していった。さらに高学年にかけて、仲間関係が広がっていき、学校生活の中で「楽しい」時間は「休み時間以外」と答える児童がふえるなど、学習、行事等で友達と一緒に活動することで楽しさを感じていた。
著者
佐藤 健二 田口 博康 吉川 邦彦
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.172-176, 1992 (Released:2010-08-25)
参考文献数
13

色素性乾皮症 (XP) 患者が外出する場合厳密な紫外線遮断が必要である。これまでその目的の為に試作した服は, 紫外線遮断は充分であるが少し暑いと言う欠点があった。最近セラミックス練り込みポリマーを使用したポリエステル繊維 (パコニア®) が発売された。その中の製品番号62011は, 可視域については最大0.26%, 紫外域については最大0.36%の低い透過率を有していた。可視光線に対する62011の反射率は高くまた軽いため, あまり暑さを感じさせない着心地の良い服地であることが30余名のXP患者の試着により分かった。本服地は、色素性乾皮症患者だけでなく他の光線過敏症患者も利用し得る夏用服地であることがわかった。
著者
豊島 学 蒋 緒光 小川 覚之 廣川 信隆 吉川 武男
出版者
The Japan Society for Analytical Chemistry
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.69, no.10.11, pp.531-537, 2020-10-05 (Released:2020-10-17)
参考文献数
46

統合失調症は約100人に1人が発症する比較的頻度の高い精神疾患である.幻覚・妄想などの特徴的な症状に加えて,意欲が低下し感情が鈍麻する,認知機能が障害されるなどの症状があり,社会生活に支障が出ることが多い.統合失調症の病因・病態には,複数の遺伝的要因と環境要因の関与が考えられているが,分子メカニズムにはいまだ不明な部分が多い.近年,統合失調症の病因・病態に酸化ストレス(カルボニルストレス)や小胞体ストレスの関与が示唆さており,それらストレスによるタンパク質の「質」の低下(凝集化などによる機能低下)が注目されようになった.本稿では,統合失調症の基礎知識から研究方法について紹介したのち,細胞内ストレスに注目して,統合失調症で見られるタンパク質の「質」の変化について概説する.
著者
山根 奈那子 吉川 ひろみ
出版者
日本作業科学研究会
雑誌
作業科学研究 (ISSN:18824234)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.41-54, 2022 (Released:2022-06-01)
参考文献数
35

作業バランスを評価する尺度に関する15文献をレビューした結果,16種類の尺度が開発されていた. 測定方法は自記式質問紙が多く,主観的に当事者が作業バランスを自己分析する方法が中心であった.作業バランスを評価する尺度に含まれる定義において,類似した記述内容を共通する要素として抽出し,【作業の量】,【作業のバリエーション】,【自身の価値観との一致】,【作業遂行の結果】の4つのカテゴリに分類した. この 4 側面から作業バランスを調整することで,作業と健康との関連を明らかにする研究を展開できることが示唆された.今後の課題として作業バランスの概念の明確化と可視化が挙げられた.

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著者
吉川速男 著
出版者
玄光社
巻号頁・発行日
1933
著者
浅野 行蔵 富永 一哉 吉川 修司 田村 吉史 柿本 雅史 北村 秀文 森本 良久 津村 弥
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.94, no.4, pp.338-345, 1999-04-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
10

協会701号および901号の乾燥酵母を製造し, これらの醸造特性を小仕込み試験および実製造スケールの醸造試験で調べた。乾燥酵母を約40℃ の湯に投入して水戻し, 酒母なしの酵母仕込みを総米約3tonで行った。発酵は, 前急にもならず, 順調に進行した。アルコール濃度が高くなったモロミの後半においても, 発酵力は衰えず, ボーメの切れの良いモロミ経過となった。得られた原酒は, それぞれの協会酵母の特徴を示す, すがすがしく香りの豊かな酒となった。多数の実製造試験を行った結果, モロミ経過の再現性は高かった。現場からの評判も良好で, 乾燥酵母が実用に適することを示した。
著者
植田 智之 中西 惇也 倉本 到 馬場 惇 吉川 雄一郎 小川 浩平 石黒 浩
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2019-HCI-184, no.16, pp.1-8, 2019-07-15

いじめにおいて,傍観者はいじめを止めたいという道徳観を持ちながらも,いじめに巻きこまれる懸念や気恥ずかしさといった理由から,積極的に仲裁を行わないという問題がある.そこで,チャットグループ内の一人の傍観者を装ってチャットボットが仲裁する発言を代替し,装われた傍観者に半強制的に仲裁を行わせる手法を提案する.これにより,仲裁を装われた傍観者に仲裁者としての自らの役割を半強制的に自覚させる効果が期待される.この効果を検証するため,被害者に協力する仲裁行動,被害者を攻撃する加担行動の両方を被験者が自由に取ることができるシステムを作成し実験を行った.提案手法により被験者の仲裁行動が増加し,加担行動が抑制する様子が観察された.このことから,チャットボットが仲裁を装うことで被験者に仲裁をする役目を自覚させ,いじめを縮退させる行動へ誘導できると考えられる.
著者
吉川 正信
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.141, no.6, pp.310-313, 2013 (Released:2013-06-10)
参考文献数
19
被引用文献数
1

頭頸部には,聴覚,嗅覚,味覚などの感覚器や口腔粘膜が含まれており,放射線照射による感覚器障害,粘膜炎,潰瘍,唾液腺障害などが頭頸部がん患者に苦痛を与えている.中でも唾液腺障害は,照射期間中から発症し,照射終了後も回復しないケースが多く,患者のQOL低下の一因に挙げられている.半世紀以上前にチオール基を有する含硫アミノ酸のシステインが高い放射線防護作用を示すことが発見されて以来,アミノ酸を放射線防護薬とする研究は長い歴史を持つ.しかし,アミフォスチンを代表とする放射線防護薬は,毒性,腫瘍に対する防護効果などの問題があり臨床で使われることが難しい.これまでに放射線防護薬として研究されてきたアミノ酸はすべてl-アミノ酸であった.d-メチオニンは硫黄を含む求核剤であり,明白な副作用を伴うことなく,白金含有抗がん薬治療を受けている患者に対して,抗腫瘍効果を損なわず粘膜炎,聴器毒性,腎毒性などに対して予防または軽減効果を示すことが報告されている.我々のグループはd-メチオニンが低LET放射線であるX線照射のみならず重粒子線である炭素イオン線照射後の舌粘膜上皮細胞の菲薄化および唾液腺機能障害に対して防護効果を示すことを明らかにした.d-メチオニンによる放射線照射マウスの唾液量および生存率に対する改善効果は臨床的有用性を示唆するものであった.