著者
内田 佳子 山田 弘司 中出 哲也 大友 勘十郎
出版者
Japan Veterinary Medical Association
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.49, no.5, pp.337-341, 1996
被引用文献数
3

来院した犬・猫各100頭の問題行動について飼い主に対しアンケートを行った. 犬の飼い主の82%が問題行動が「ある」とし, 問題行動は多い順に, 破壊行動 (17.1%), 無駄ぼえ (16.0%), 人に対する攻撃行動 (15.0%), 排泄問題 (13.9%) など, 合計187件であった. 猫の飼い主では83%が問題行動が「ある」とし, 問題行動は多い1頂に, 不適切な場所での爪研ぎ (34.9%), 異嗜 (19.5%), 他の猫に対する攻撃行動 (13.0%), 排泄問題 (11.8%) など, 合計169件であった. 犬の飼い主の72%, 猫の飼い主の45.8%が行動治療を希望した.
著者
大友 朗紀 仲田 正利
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.66, no.10, pp.549-552, 2016-10-01 (Released:2016-10-01)

ATIS(技術情報サービス協会)は設立35周年を迎えました。会員は、製造業の親会社を持ち知的財産情報や科学技術情報などの分野において情報サービスの提供等を事業とする正会員、特許等データベースを提供する賛助会員および特別賛助会員で構成されています。現在、44社が参加しています。本稿では、ATISの発展とその活動内容について紹介します。
著者
大友 邦子 山中 敏正
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第58回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.88, 2011 (Released:2011-06-15)

なぜ、人の手で描かれるゆらぎを含んだ線は、私たちをひきつけるのだろうか。テキスタイルデザインに包括されるプリントデザインは、繊維製品や生地にのせられる連続性のある図柄=パターンをデザインする領域である。 特筆すべきはその領域が工業デザインに類別されながらも、デザイナーのドローイングにはじまる点であろう。PCでのデザイン作成手法が主となっている現状に反し、手描線の表現性の高いパターンを特徴とするマリメッコ社が日本市場でめざましく台頭するなど、近年の消費者動向には手描き線ならではの「あたたかみ」あるパターンへの支持がみられる。こうした背景から、本研究では印象評価を用いて手描線特有の肯定的な素因を抽出することを目的とした。 試料は線の集合で構成されるストライプパターンを採用し、コンピュータソフトと手で描いたパターン双方を同被験者群に評価させた。日本と前述のマリメッコ社を主要繊維メーカーにもつフィンランド両国において、比較的調査実験を行った。結果手描線における評価は総じて好評価を得て、且つ両国それぞれに特徴的な嗜好傾向がみられる結果となった。
著者
大友 一雄
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要 = The Bulletin of National Institure of Japanese Literature Archival Studies (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
no.12, pp.121-122, 2016-03-14

本特集は、2015年9月12日、バチカン聖ピオ10世ホールにおいて開催されたシンポジウム「キリシタンの跡をたどる―バチカン図書館所蔵マレガ収集文書の発見と国際交流」での成果をもとに、さらに検討を加え発表するものである。特集を組むにあたってタイトルを変えることも考えたが、関連性を確保するためにシンポジウム・タイトルをそのまま用いることにした。ここではプロジェクトについて紹介したうえで、シンポジウムの狙いや各報告の課題を明らかにしたい。
著者
稲場 斉 大友 和夫
出版者
秋田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

はじめに:大腿骨頸部骨折は高齢者では転子間骨折が多く、比較的若い年齢層では内側骨折が多いと言われている。また、Fankelらは大腿骨頸部への合力の方向により、骨折部位が異なるとしているが、年齢による骨折部位の差異は明らかになっていない。そこで大腿骨頸部近傍の骨密度を測定し、荷重試験による大腿骨頸部の骨折の部位との関連を調べた。材料および方法:秋田大学医学部解剖学教室にて、解剖用屍体10体(54-91歳、平均73.7歳)の両側より採取した大腿骨20本について、それらの単純X-Pにて骨稜構造を検索し、さらにQCTにて骨頭部、骨頭下部、転子部、転子間部および転子下部での皮質および骨髄の骨密度を測定した。その後、大腿骨を骨ホルダーに石膏にて固定し、インストロン荷重試験機8501にセットして骨折が生じるまで圧縮荷重をかけた。結果:各部の骨密度の平均値は骨頭中心部、骨頭下部および転子部の骨髄でそれぞれ、417.9 127.2、371.9 182.5および97.3 54.2(mg/cm)、転子間部および転子下部の内側の皮質骨でそれぞれ1155.0 172.6 1237.9 170.3(mg/cm)であった。それらの値の間には転子部を除いて比較的良い相関関係が見られ、特に骨頭中心部、転子間部および転子下部の骨皮質の骨密度の間に強い相関がみられた。骨折が生じた時の荷重は178.3kgから849.6kgで、それらの平均値は556.4 224.2kgであった。骨折部位は骨頭下8、転子部10および転子間2であり、骨密度と骨折部位との関連は明らかでなかった。考察:今回の実験より、大腿骨頸部骨折の部位は単純な荷重方法では骨密度と関連しないことがわかった。したがって、骨折部位は作用する外力の種類にも影響されると考えられ、さらに荷重方法を変えて研究を進めてゆきたい。

1 0 0 0 OA 上記鈔訳

著者
大友能直 原輯
出版者
中外堂[ほか]
巻号頁・発行日
vol.歴史部 2, 1877

1 0 0 0 OA 上記鈔訳

著者
大友能直 原輯
出版者
中外堂[ほか]
巻号頁・発行日
vol.歴史部 3, 1877
著者
粒来 崇博 鈴木 俊介 釣木澤 尚実 三井 千尋 東 憲孝 福冨 友馬 谷本 英則 関谷 潔史 押方 智也子 大友 守 前田 裕二 谷口 正実 池原 邦彦 秋山 一男
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.184-193, 2012
参考文献数
22
被引用文献数
2

【背景,目的】強制オッシレーション法は被験者に努力を行わせることなく呼吸抵抗,呼吸リアクタンスといったメカニクスの指標を測定し,スパイロメトリーと違い努力呼気が必要でないことから注目される.近年,本邦より強制オッシレーション法の測定機械としてモストグラフ(チェスト社,東京)が販売され,気管支喘息の診断や治療の指標としての応用が期待されている.そこで,成人の治療中の喘息におけるモストグラフの指標の判定の目安について考察する.【方法】当院外来で治療により安定した気管支喘息患者151症例について同時にFeNO,モストグラフ,スパイログラムを評価,比較した.【結果】%FEV_1,%MMFとモストグラフの各指標は有意な相関を認めたが,Fresと最も強い相関を認めた.%FEV_1予測式は,%FEV_1=-3.174×Fres+115.7であった.また,年齢とX5,Fres,ALX,BMIと全ての指標に有意な相関を認め,年齢や体格によるこれらの指標に対する影響を示唆した.そこで,モストグラフ各指標におけるFEV_1,年齢,BMI,FeNOの関与を評価する目的で重回帰分析を行ったところ,Fresに主たる影響があるのはFEV_1(p<0.001)であるが,BMI(p<0.001)も有意な影響があると考えられた.【考察】モストグラフ法による測定は成人の治療中喘息における気道閉塞を検出するのに優れていた.%FEV_1=60%相当のFresは17.5,%FEV_1=80%相当のFresは11.3,%FEV_1=100%相当は4.94と想定された.
著者
大友 篤
出版者
THE TOHOKU GEOGRAPHICAL ASSOCIATION
雑誌
東北地理 (ISSN:03872777)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.183-189, 1973 (Released:2010-04-30)
参考文献数
9
被引用文献数
2 1

There are many surveys of cities in the world on the regularity known as C. Clark's model of urban population densities indicating that population density varies with distance from the center of the city according to the equation Dx=D0e-bx where Dx is the population density at distance x from the center. D0 is the density at the center, e is the base of the natural logarithms, and b is a natural logarithm measuring the rate of change of density with distance. However, the survey of Japanese cities are rather few, hence applicability of this model was tested for fifteen Japanese cities, selected from the cities with population of more than 100, 000 located in the central part of Japan. Those are Tokyo, Ôsaka, Nagoya, Kyoto, Yokohama, Shizuoka, Wakayama, Gifu, Sakai, Utsunomiya, Chiba, Kofu, Toyohashi, Nara and Hachioji.The data used in this survey are those for 1965 based on the grid square comprising nearly one square kilometre made by Bureau of Statistics, Office of the Prime Minister.The principal facts observed in this survey are as follows.(1) This regularity is applicable for all of this cities except for Yokohama and Sakai those which are included in the contiguous urban built-up area of Tokyo and Osaka respectively.(2) The value of the density gradient, “b”, is highly associated with the population size of DID of the city, that is, it reduces according to the size of DID population. However, it seems to be affected duely by landforms surrounding the city.(3) Clark's model has better fitness in case of daytime population than in case of resident population in Tokyo.(4) Large variations of the values of “b” due to difference of directions from the center of the city are found not only in Tokyo but also in Ôsaka.From these observations it can be concluded that Clark's model is applicable for principal cities of Japan, and that other generalizations regarding this model which have been observed in other countries such as USA and UK may be drawn in Japan.
著者
谷口 哲司 小野 哲也 大友 功一 安田 裕隆
出版者
帯広畜産大学
雑誌
帯広畜産大学学術研究報告. 第I部 (ISSN:0470925X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.203-210, 1983-11-30

一般産業用エンジンに採用され発達したターボチャージャは,わが国においても一部の農業用トラクタに使用されている。同型で同一排気量でターボ過給されたトラクタ(TCトラクタ)と,されないトラクタ(NAトラクタ)の2台を供試して性能試験をおこない,農業用トラクタに対するターボ過給の適応性を検討し,次の結果を得た。1)PTO軸性能試験において,ターボ過給されたトラクタは最大軸出力が19.6%増大し,その最大値は低回転域にずれた。最大軸トルクは定格回転より急激な上昇を示し,その最大値はNAトラクタに較べて27.6%増大し,エンジンにねばりをもたせている。燃料消費率は全回転域にわたり約4%の改善を成した。2)けん引性能試験において,ターボ過給されたトラクタは滑り率20%時のけん引出力が14.2%の増大を示し,より高速作業のできることを示した。さらに消費燃料を考慮したけん引仕事効率では2.4%の向上を示し,このときけん引力が29.5%大きく,けん引出力が19.8%増大していた。以上のことを総合して,ターボ過給されたトラクタは同型同排気量のトラクタと比較して,機関出力に余裕があり,燃料消費率が低減され,高いけん引仕事効率が得られる結果となった。したがってより重作業・高速作業に適応できると考察された。
著者
大友 章司 広瀬 幸雄 大沼 進 杉浦 淳吉 依藤 佳世 加藤 博和
出版者
土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.772, pp.203-213, 2004-11

本研究の目的は, パーク・アンド・ライド(P&amp;R)を普及させるため, 公共交通選択行動の心理的規定因を調べることである. 本研究の仮説は, 広瀬(1995)の環境配慮行動の2段階モデルを基に作られた. 仮説の検証のため, P&amp;Rの社会実験が行われた地域の住民に対して社会調査を行い, 893人の回答を得た(回収率61%). その結果, a)公共交通選択行動の規定因として, 実行可能性評価, コスト評価, 公共交通利用意図が示された. また, b)態度と主観的規範は, 利用意図を媒介して, 公共交通選択行動を間接的に促進する要因であった. したがって, P&amp;Rの普及のためには, 環境配慮意識にはたらきかけるだけでは不十分であり, 実行可能性評価やコスト評価といった阻害要因を低減させる心理的方略が重要であることが示唆された.
著者
大友 秀明
出版者
埼玉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

本研究の目的は、子どもの社会性や人間性を育むために、「伝統生活文化」を中心教材に据えたカリキュラムの在り方を構想し、実践することである。本研究の成果は、以下のとおりである。1.戦後教育における「伝統生活文化」学習の位置・役割・意義を明確にした。取り上げた内容は、(1)民俗学の成果の活用と生活文化学習(成城学園初等学校の社会科プラン、柳田國男・和歌森太郎の社会科教育論)、(2)中核教材による総合的学習論(富士山学習と琵琶湖学習)、(3)秋田の「ふるさと教育」である。2.上記の「民俗学の生活文化」「中核教材」「ふるさと教育」の視点から、「荒川流域の伝統生活文化学習」の教材を開発した。そのテーマは、(1)荒川水系の新河岸川の舟運・水運、(2)伝統漁業と農業(川魚料理とわさび栽培)、(3)治水と水防の知恵(水害・洪水・堤防)、(4)祭り(祭りと地形・地名)、(5)水神信仰の5つである。また、授業素案・略案を作成するとともに、子どもに期待する学習活動(祭り・遺跡・石碑の調査、マップ作成など)の内容を整理した。3.羽生の「藍染」、桶川の「紅花栽培」、草加の「煎餅」、三芳の「さつまいも栽培」を教材とする小・中学校社会科の実験授業を行い、「伝統生活文化」の有効性と課題について分析した。4.ドイツ・バイエルン州の学習指導要領を中心に分析し、民主主義社会における共同生活の基礎を培う「政治・社会学習」の意義と内容とともに、「政治教育」のカリキュラム構成原理を明確にした。
著者
大友 弘士 日置 敦巳
出版者
岐阜大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1986

ネズミマラリアを病態モデルとして用い、宿主における組織低酸素症の発現と主要臓器障害との関係を調べた。7周令、雄のBALB/cマウスにネズミマラリア原虫Plasmodium berghei NK65感染赤血球【10^7】個を腹腔内接種した場合、マウスは接種後7-8日で死亡した。宿主マウスの貧血は原虫接種6日後には血液中ヘモグロビン5.7g/dl(非感染対照群14.5g/dl)と著明となり、組織低酸素症はこの時期に急速に進行するものと考えられた。感染の進行に伴う重要臓器障害について検索を行った結果・肺水腫もしくは肝不全はマウスの死因としては重要ではないと考えられた。腎機能を調べるために感染マウスの血中尿素窒素,クレアチニン,尿量,尿中への尿素窒素排泄および尿中N-アセチルグレコミニダーゼ活性の変動を調べるとともに腎組織中アデニンヌクレオチドを測定した。血中尿素窒素は死亡前に増加したがマラリアで惹起される大量溶血から推定されるような血中尿素窒素の著増、もしくは尿中への尿素窒素大量排泄は認められなかった。また血中クレアチニン濃度も軽度上昇したのみであった。尿中N-アセチルグルコサミニダーゼは原虫接種4-6日後に高値となる傾向を示したが7日後には低値となった。腎組織中のアデニル酸エネルギーチャージには接種7日後に低下が認められた。これらの結果から、組織低酸素症が惹起されると考えられた接種6日後には腎機能がかなり低下し、尿細管上皮が傷害されてN-アセチルグルコサミニダーゼが逸脱した結果、7日後には低値となったものと示唆された。マラリア感染では腎障害は重要な病態であり、血中尿素窒素で腎不全を評価する場合には過小評価しないよう注意する必要があると考えられた。
著者
大友 一雄 筒井 弥生
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要. アーカイブズ研究篇 (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
no.9, pp.153-205, 2013-03

文部省史料館および国文学研究資料館史料館のインスティチューショナル・アーカイブズである「史料館レコーズ」は、作成後30年を経過した文書から現国文学研究資料館閲覧室で公開されている。この資料群のなかに、いくつかの省庁や府県の文書管理規程が書簡とともに一群をなして存在する。なぜ、これらの資料が残されたのか。原議書綴や関連の文書から、欧米の文書館も参考に、国のアーカイブズであることを意識して、活動していた史料館の姿か浮かび上がってきた。本稿では、史料館草創期に学術資料保存の強い熱意から公文書館的機能の拡充を文部大臣に提案した史料館評議会の関係文書や、評議会の母体となった学術資料分科審議会の議事録などから、文部省史料館の公文書館的機能拡充構想についての文書を中心に紹介する。また、機能拡充構想と密接に関連する、官庁と都道府県に対する公文書の整理保存状況の調査関係書類から作成した一覧表もあわせて紹介する。なお、文部省史料館の正式発足は昭和26年5月のことであり、すでに60年を経たことになる。ひとつの節目と考え、学術的に重要と判断される史料を紹介することにした。Shiryo-kan Records is the institutional archival materials of Shiryo-kan , the Historical Documents Institution, the Ministry of Education, which became the Department of Historical Documents, National Institute of Japanese Literature, and closed in 2004. It has been made open to public since 2006, though access to some documents is restricted. It holds some record management regulations along with the supporting documentation from certain central and local governments. Why were they saved?Examining the draft proposals and relevant documents leads us to the fact that the Shiryo-kan operated with the consciousness that it should function as the National Archives, using the Euro-American archives as its models. In this paper, we will explore the documents that represent its expansion scheme for functioning as the National Archives, such as the early documents of the Council of Shiryo-kan, which include the proposal to the Minister of Education, that show their passion for the preservation of the academic materials; as well as the minutes of the Science Encouragement Council Division on Scientific Data. We will also show charts compiled from the results of the public record survey closely related to this scheme. It has been over sixty years since Shiryo-kan was officially launched in May l951. We take this opportunity to appreciate its continuing legacy by presenting the documents of academic significance.
著者
大友 一雄 筒井 弥生
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要. アーカイブズ研究篇 (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
no.9, pp.153-205, 2013-03

文部省史料館および国文学研究資料館史料館のインスティチューショナル・アーカイブズである「史料館レコーズ」は、作成後30年を経過した文書から現国文学研究資料館閲覧室で公開されている。この資料群のなかに、いくつかの省庁や府県の文書管理規程が書簡とともに一群をなして存在する。なぜ、これらの資料が残されたのか。原議書綴や関連の文書から、欧米の文書館も参考に、国のアーカイブズであることを意識して、活動していた史料館の姿か浮かび上がってきた。本稿では、史料館草創期に学術資料保存の強い熱意から公文書館的機能の拡充を文部大臣に提案した史料館評議会の関係文書や、評議会の母体となった学術資料分科審議会の議事録などから、文部省史料館の公文書館的機能拡充構想についての文書を中心に紹介する。また、機能拡充構想と密接に関連する、官庁と都道府県に対する公文書の整理保存状況の調査関係書類から作成した一覧表もあわせて紹介する。なお、文部省史料館の正式発足は昭和26年5月のことであり、すでに60年を経たことになる。ひとつの節目と考え、学術的に重要と判断される史料を紹介することにした。Shiryo-kan Records is the institutional archival materials of Shiryo-kan , the Historical Documents Institution, the Ministry of Education, which became the Department of Historical Documents, National Institute of Japanese Literature, and closed in 2004. It has been made open to public since 2006, though access to some documents is restricted. It holds some record management regulations along with the supporting documentation from certain central and local governments. Why were they saved?Examining the draft proposals and relevant documents leads us to the fact that the Shiryo-kan operated with the consciousness that it should function as the National Archives, using the Euro-American archives as its models. In this paper, we will explore the documents that represent its expansion scheme for functioning as the National Archives, such as the early documents of the Council of Shiryo-kan, which include the proposal to the Minister of Education, that show their passion for the preservation of the academic materials; as well as the minutes of the Science Encouragement Council Division on Scientific Data. We will also show charts compiled from the results of the public record survey closely related to this scheme. It has been over sixty years since Shiryo-kan was officially launched in May l951. We take this opportunity to appreciate its continuing legacy by presenting the documents of academic significance.