著者
板谷 慶一 山岸 正明 夜久 均
出版者
特定非営利活動法人 日本小児循環器学会
雑誌
日本小児循環器学会雑誌 (ISSN:09111794)
巻号頁・発行日
vol.33, no.5, pp.371-384, 2017

<p>近年のコンピュータ技術の進歩に伴い循環器画像診断は変容を遂げつつある.カラー3次元動画を自在に使えるよう今日,心臓血管の形態のみならず血流をわかりやすく可視化する技法である『血流解析』が台頭しつつある.血流解析では異常血流を可視化し,乱流がもたらす心筋や血管内皮への力学的なストレスを可視化し,心臓弁膜症,心筋症,冠動脈疾患,大動脈疾患など幅広い循環器疾患において病態生理の詳細に迫ることが可能になる.また,これらの力学的なストレスが心不全や血管イベントなどを予測できるのではないかという期待がある.特に,先天性心疾患は解剖も生理学も複雑で,複雑な修復を余儀なくされ,従来血流解析と最もなじみの深い領域であった.また昨今の周術期管理の向上により遠隔期を迎える患者も増多しており予測医療としての血流解析の担う役割は大きい.本稿では血流解析手法の詳細を説明すると同時に先天性心疾患での役割を議論する.</p>
著者
福田 明 椋本 介士 吉廣 安昭 中野 啓 大市 聡 長澤 正氏 山岸 久雄 佐藤 夏雄 門倉 昭 YANG Huigen YAO Mingwu ZHANG Sen HE Guojing JIN Lijun
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.636, pp.7-12, 2004-01-23
参考文献数
21
被引用文献数
3

筆者らは,流星バースト通信(MBC)の南極地域におけるデータ収集システムとしての性能を探るために, 2001年12月からトーン実験,データ伝送実験と名づけた2種のMBC実験を開始した.無線局は中山(中国),昭和,ドームふじ各基地に置かれている.本稿では,実験の概要と今後の計画を簡単に紹介する.
著者
福田 明 椋本 介士 大市 聡 中野 啓 吉廣 安昭 長澤 正氏 山岸 久雄 佐藤 夏雄 楊 恵根 何 国経 金 力軍
出版者
電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 = The transactions of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers. B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.90, no.2, pp.199-207, 2007-02-01
参考文献数
17
被引用文献数
1

本論文では,筆者らが2001年末より2004年末まで,ほぼ3年間にわたって南極大陸で実施した流星バースト通信実験のうち,最終年度(第45次南極地域観測隊)において行ったデータ伝送実験の概要とその実験結果を報告する.実験は,昭和基地(マスタ局)-中山基地(リモート局)間約1400kmで行われ,筆者らが開発した,ソフトウェアモデムによる流星バースト通信システムRANDOMが用いられた.期間を通しての平均スループットは,流星バーストによる伝搬が主である昼間には約1.7 bit/s, オーロラに関係すると思われる非流星伝搬がしばしば発生する夜間には約6.8bit/sであり,全休では約3.4bit/sであった.このように,本システムのデータ伝送能力は,それまでの2年間のデータ伝送実験に用いた米国MCC社製のシステムに比べて非常に高く,この1対1通信路を通して1日当り30キロバイト以上の観測データを伝送できることが分かった.
著者
山岸 美穂
出版者
慶應義塾大学大学院社会学研究科
雑誌
慶応義塾大学大学院社会学研究科紀要 (ISSN:0912456X)
巻号頁・発行日
no.33, pp.p83-90, 1991

論文1. エドワード・S・モース : その人と業績2. 耳の証人, モースと音風景3. モースの音体験 : 路上の音風景などをめぐって4. モースと日本の日常生活
著者
山岸 益夫 中村 英生 鈴木 正治 長谷川 聡 中野 雄一
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.83, no.3, pp.383-390, 1990-03-01 (Released:2011-11-04)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

Morphological and immunohistochemical examinations were performed on the olfactory mucosa of eight patients with olfactory disturbances caused by the common cold (viral infection). The results of olfactory testing and of follow-up examinations were analyzed.H. E. staining revealed three patterns of degeneration. In Group 1 (3 patients) the olfactory epithelium had adequate thickness and a basic arrangement of supporting cells, olfactory receptor cells, and basal cells, but slightly fewer than normal receptor cells. In Group 2 (3 patients) olfactory receptor cells were greatly decreased. Group 3 (2 patients) had olfactory epithelium which was thin and atrophic with no receptor cells or olfactory vesicles, and only the supporting and basal cells remained. Group 1 patients had Grade 2, Group 2 patients Grade 3, and Group 3 patients Grade 4 damage according to our classification of degeneration proposed in 1988.Immunohistochemically, neuron-specific enolase (NSE) immunoreactivity was found in a number of receptor cells in Group 1 with Grade 2 damage and in some in Group 2 with Grade 3 damage. In Group 3 with Grade 4 damage, there was no NSE-immunoreactivity in the epithelium. Glia-specific S-100 protein immunoreactivity was found in Bowman's glands and olfactory nerve bundles in the lamina propria of Group 1 and 2 patients with Grade 2 and 3 damage. Cytokeratin immunoreactivity was found in the basal cells on the basement membrane in all three groups.Seven patients were found to be anosmic with T & T olfactometry, but the three patients in Group 1 responded well to Alinamin- intravenous injection test, and two of them recovered.These results indicate that there is a strong relationship among the appearance of the olfactory epithelium, results of the Alinamin- test and the outcome of olfactory disturbance caused by the common cold. When an olfactory mucosall biopsy performed at the first visit of the patient shows enough functional receptor cells and the Alinamin- test is positive, it is possible that the olfactory disturbance may improve.
著者
山岸 明子
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.163-172, 1998-06-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
29
被引用文献数
1

本研究の目的はセルマン理論に基づいて対人交渉方略 (INS) の質問紙を作成し, その発達的変化, 及びINSと学校での適応感との関連を, 性差からの観点を中心に検討することである。172名の小学4年生, 273名の6年生, 117名の中学3年生, 67名の大学生に対し質問紙調査が行われ, 対人的葛藤を解決するのに9種類のINSをどの位使うか, また学校での生活についてどう感じているかについて回答を求めた。主な結果は次の通り。1) INSのレベルに関しては, 女子の方が男子より進んでいた。2) 低レベルにおいては, 男子は他者変化志向, 女子は自己変化志向の得点が高かった。3) 男子ではINSレベルと学校での適応感との間に正の相関が見られ, セルマン理論に合致していた。その傾向は特に6年生で顕著だった。4) 女子では小6から中3にかけて, 他者変化志向の減少と自己変化志向の上昇が見られた。またINSレベルと適応感との関連は, 小6では男子と同様な関連が見られたのに対し, 中3では全く異なっていた。
著者
島宗 理 中島 定彦 井上 雅彦 遠藤 清香 井澤 信三 奥田 健次 北川 公路 佐藤 隆弘 清水 裕文 霜田 浩信 高畑 庄蔵 田島 裕之 土屋 立 野呂 文行 服巻 繁 武藤 崇 山岸 直基 米山 直樹
出版者
一般社団法人 日本行動分析学会
雑誌
行動分析学研究 (ISSN:09138013)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.174-208, 2003-09-05 (Released:2017-06-28)

行動分析士認定協会(Behavior Analyst Certification Board : BACB)は、国際行動分析学会(Association for Behavior Analysis : International)が公認し、支援している、行動分析学に基づいた臨床活動に携わる実践家を認定する非営利団体である。本資料ではBACBの資格認定システムを紹介し、実践家の職能を分析、定義したタスクリストの全訳を掲載する。タスクリストを検討することで行動分析家の専門性を明確にして、我が国における今後の人材育成やサービスの提供システムについて、検討を始めるきっかけをつくることが本資料の目的である。
著者
山岸 明彦 三田 肇 田端 誠 小林 憲正 横堀 伸一 東出 真澄
出版者
東京薬科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

国際宇宙ステーションで実施した曝露実験試料および超高速微粒子捕集実験試料の解析を行い、生命の起源に関する二つの仮説を検証する結果を得た。エアロゲルの表面に0.1mm以上の衝突痕を合計200個以上発見した。捕集粒子および曝露パネルの分析から以下の結果を得た。1.微生物密度の上限を決定した。2.曝露微生物生存率を推定し、宇宙での死滅が指数関数的であることを確認した。3. 複雑態アミノ酸前駆体がヒダントインのような単純な前駆体よりも安定であることを確認した。4. 捕集超高速衝突粒子の無機鉱物分析を行い宇宙塵を確認した。 5. 世界最高性能エアロゲルを実証した。 6. 微小デブリの衝突頻度を得た。
著者
山岸 吉弘
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.75, no.650, pp.909-914, 2010-04-30 (Released:2010-06-14)

Myouo-taro built as chief constructor many temples and shrines in Sagami-koku region in the pre-modern period. He enlarged his sphere of construction making close relationships with its social background. There were some factors for expansion of his construction activities around Mt.Oyama. This paper points out three factors: First, he took many pupils, and they got works for him. Second, the people named "Oshi"(guides) lived in Mt.Oyama had huge network for Oyama-dera temple. Third, the people named "Danka"(supporters) had common information about Mt.Oyama.
著者
三浦 萌 福田 稔彦 植木 淳史 池ヶ谷 あすか 池田 亜耶 阿南 智顕 竹鼻 一也 山口 英一郎 金 檀一 佐藤 繁 山岸 則夫
出版者
日本家畜臨床学会 ・ 大動物臨床研究会
雑誌
日本家畜臨床学会誌 (ISSN:13468464)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.8-11, 2009-04-30 (Released:2013-05-16)
参考文献数
9
被引用文献数
2 2

4ヵ月齢の黒毛和種牛が、2ヵ月齢時より発症した左後肢の跛行を主訴に来院した。症例は患肢を後方に過伸展し、蹄を着地せずに振り子状に動かす特徴的な歩様を呈していたが、疼痛反応はなく、X線所見においても異常は見られなかった。以上の所見から痙攣性不全麻痺を疑い、脛骨神経切除術を行ったところ、速やかに症状の改善が見られ、その後再発もなく治癒に至った。
著者
門出 康孝 山岸 裕樹 花井 陽介 清水 徹 黒田 忠広 Monde 1 Yasutaka Yamagishi 1 Hiroki Hanai 2 Yosuke Shimizu 1 Toru Kuroda 1 Tadahiro
雑誌
SIG-KBS = SIG-KBS
巻号頁・発行日
vol.B5, no.02, pp.36-41, 2015-11-08

We tried to apply a Deep Learning to diagnose the lung cancer from a gas chromatography mass spectrometry data of human urine. The mother data consists of 28 healthy people and 39 lung cancer patient urine data sets. Each data set has 394 pieces of peak value as a feature. We applied unsupervised and supervised learning to four-layer neural network (NN). We got 97.0% accuracy of the diagnosis. We also used the trained NN for search the target substance.
著者
山岸由佳 三鴨廣繁
出版者
医薬ジャーナル社
巻号頁・発行日
pp.103-108, 2017-09-25

GeneXpert法は項目ごとに設計された専用試薬のXpertカートリッジとともに使用され,核酸抽出,PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)増幅,検出を統合した自動遺伝子解析システムで,技術者の訓練レベルにかかわらず,数分の簡便な用手法操作後,全自動で正確な結果を迅速に供することが可能である。現在,Xpert MTB/RIF「セフィエド」が保険適応を有し,Xpert C. difficile「セフィエド」が承認を得ている。