著者
山岸 眞弓美 北村 豊 矢ケ崎 崇 中嶌 哲 千野 武廣 安東 基善 枝 重夫
出版者
社団法人 日本口腔外科学会
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.35, no.7, pp.1886-1889, 1989
被引用文献数
1

A pigmented nevus is defined as a harnartomatous proliferation of the melaninproducing cells (nevus cells). It is a relatively rare disease, especially in the oral mucosa. In this report, the authors present a case of a pigmented nevus of the gingiva, and review 18 cases of pigmented nevus in the region of mucous membrane or lip as previously reported in Japanese medical literature.<BR>The patient, a 63-year-old woman, was referred by her dentist complaining of denture instability due to swelling of the gingiva. About six months ago, she first noted the swelling on the left mandibular gingiva, in the area of the cuspid. The swelling gradually enlarged. At the time of oral examination, a well-defined pigmented swelling about the size of a red bean was noticed.<BR>Having been clinically diagnosed as fibroma, the lesion was surgically excised with little difficulty.<BR>A histopathological study revealed it to be an intramucosal pigmented nevus.<BR>Postoperative healing was uneventful and there has been no evidence of recurrence after a lapse of 1 year and 8 months.
著者
三平 まゆみ 深沢 紀代美 高野 和美 山岸 春江 山崎 洋子
出版者
山梨大学看護学会
雑誌
山梨大学看護学会誌 (ISSN:13477714)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.21-24, 2003

医療福祉相談室(以下,相談室)における看護師の役割を明らかにするために,相談室の看護師が関わった相談者150人の初回相談時の主な相談内容を調査した。相談者で一番多かったのは看護師70人(46.7%)で,内容としては医療器具に関する事38件(25.3%),在宅療養27件(18.0%),退院に向けて25件(16.7%)の相談であった。相談解決のために,当院の医療スタッフ,市町村役場,保健所,訪問看護ステーション等の関係職種に協力を求めた。相談室における看護師の役割として,医療用消耗品の選定・情報提供を行う事,病状や家庭事情に合わせた社会福祉資源を検討する事,病院内外を問わず関係職種との連絡調整を行う等の役割があることが示唆された。
著者
木村 淳 山岸 明彦
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.111-120, 2017

<p>「地球外生命は存在するだろうか.」この問いは,「生命とは何か」というもうひとつの問いに対して宇宙で普遍的に通用する答えを得ることに繋がる.このふたつの問いに答える最も直接的な手段が,太陽系における地球外生命探査である.地球外生命の証拠はまだ見出されてはいないが,近年の様々な探査を通して,生命探査の対象となる天体,すなわちエネルギーや物質の観点で生命を育み得る環境を持つ天体の候補がいくつか見つかってきている.本稿では,火星,木星衛星エウロパ,土星衛星エンセラダスおよびタイタンを具体的な対象に,それらの天体がなぜ地球外生命の存在可能性を有するのかについて現状の知見をまとめる.</p>
著者
吉村 尚久 藤田 至則 山岸 いくま
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集
巻号頁・発行日
no.9, pp.195-201, 1973
被引用文献数
2

Alteration of the Green tuff formation took place in regional scale and is characterized by green colored pyroclastic rocks. Relation between tectonic movement and alteration in the developing process of basin is summarized as the following table. [Table]
著者
佐々木 結花 山岸 文雄 八木 毅典
出版者
一般社団法人 日本結核病学会
雑誌
結核 (ISSN:00229776)
巻号頁・発行日
vol.80, no.10, pp.637-642, 2005-10-15
参考文献数
19
被引用文献数
1

〔目的〕本邦の多剤耐性肺結核患者の接触者検診と化学予防の現状を検討すること。〔対象と方法〕1998年から2002年の5年間に,本邦の政令指定都市において施行された多剤耐性肺結核患者接触者検診についてアンケートを行った。〔結果〕アンケートの回答は13政令指定都市中9都市(69.2%)であった。過去5年聞に経験された多剤酎性肺結核症例259例中.1998年から2002年までに新規に多剤耐性肺結核が発病した症例は189例であった。189例中潜在性結核ないしは発病者を生じた多剤耐性肺結核患者は33例(17.5%)で,659例の接触者(20.0例/1多剤耐性肺結核患者)が存在した。化学予防を考慮された接触者は58例(8.8%)で,58例中実際に化学予防が行われた症例は41例であった。化学予防を行った症例からの発病はなかった。発病例は13例で,接触者1750例中の0.7%であった。13例中,発病時に問題があったとされた症例は9例で,その問題は,長期の発見の遅れ,入院拒否例からの感染発病,再排菌時発病,感染判明後の化学予防未施行であった。〔結論〕多剤耐性結核菌は,感性菌と同様に接触者に感染発病を生じることが推測され,化学予防など検診事後措置について検討する必要があると考えられた。
著者
中田 友明 菊山 榮 豊田 ふみよ 山岸 公子 横須賀 誠 蓮沼 至 中倉 敬 中西 功樹
出版者
日本獣医生命科学大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

脊椎動物の性フェロモンの繁殖制御機序を解明するために、イモリの性フェロモンであるソデフリンの受容機序について分子・細胞・組織レベル、さらに個体群間において調べた。その結果、ソデフリンは繁殖期にプロラクチンとエストロジェンの影響で増加する鋤鼻器の感覚細胞で受容され、受容体は受容細胞に発現するGタンパク質から2型鋤鼻受容体であること、2つのシグナル伝達系を経て発生した性フェロモンの感覚信号は脳の副嗅球を一次感覚中枢として処理されることを見出した。また、フェロモンの構造と活性の発現には地域差があることが明らかになり、性フェロモンによる繁殖制御機序の一端が解明できた。
著者
山崎 史織 山岸 晶子
出版者
社団法人 環境科学会
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.19-28, 2009-01-30 (Released:2010-06-28)
参考文献数
16

近年,里山・雑木林は管理されずに放置されているところが多いため,その林床の多くは藪の状態を呈している。市川市北国分にある小塚山公園の雑木林は1977年に植生調査されて以来,またはそれ以前から伐採や下刈りなどの管理がなされていない。この雑木林は1977年にA~Jの10地点で調査されているが,本調査ではB ,E,G,1の4地点の林分に出現する高木およびその林床に生ずる高木の稚樹や潅木等をマッピングし,樹高や胸高直径などの測定を行った。また,林床の地表30cmでの相対照度(%)を測定し,高木稚樹の分布との関係を考察した。その結果林床の相対照度は大半の場所で1%以下であったが,そのような光環境下で1977年当時にはほとんど出現していなかった常緑の低木・潅木や高木の照葉樹の稚樹が多く出現した。特に種子の供給源となる母樹の存在もあってシラカシ(Quercus myrsinaefolia)の稚樹が最も多く,次にシロダモ(Neolitsea sericea),タブノキ(Machillus thunbeygii)が多く見られた。シラカシとタブノキの稚樹では明るさに対する出現ピークに有意な差が認められ,タブノキはシラカシよりもやや明るいところに多く出現した。この雑木林はこのまま放置されれば,落葉広葉樹の雑木林からシラカシを優占種とする照葉樹林に遷移することが予想された。。
著者
菅野 敦朗 伊東 英彦 斎藤 文彦 福尾 秀一 山岸 慶昭 劔持 甫
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会年次大会講演予稿集 (ISSN:13431846)
巻号頁・発行日
vol.2000, pp.82-83, 2000

This paper describes the measurement system of delay waves for OFDM with spectrum analyzer and personal computer. The system calculates D/U and delay time od delay waves by using IFFT processing of OFDM spectra data.
著者
山岸 未沙子 青木 宏文 田中 貴紘 高橋 一誠 米川 隆 金森 等
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第13回大会
巻号頁・発行日
pp.122, 2015 (Released:2015-10-21)

本研究は,運転支援や機能訓練に役立てる知見を得るために,高齢ドライバの人間特性を多角的に把握することを目的とした.本報告は,そのうち運転適性検査を用いて高齢ドライバの刺激-反応特性を検討した.50代15名,60代40名,70歳以上45名が参加し,全員にインフォームド・コンセントを行った後,認知機能検査や高齢者講習と同種の運転適性検査器を用いて7つの検査を実施した.7つ中4つの検査の反応時間と正答率を用いた分析から,60代以上は刺激数が増加すると反応は遅延し,足反応と刺激数増加が同時に生じる場合には年齢差が顕著になることが示唆された.また,青色に対するパフォーマンス低下が60代以上の反応時間と正答率でみられ,赤色に対しては反応が速くなるという色の効果が示された.以上の結果から,運転適性検査により高齢ドライバの刺激-反応特性が得られ,運転時のパフォーマンス低下につながる要因が示唆された.

1 0 0 0 OA 醒が井の里

著者
山岸憲雄 著
出版者
山岸憲雄
巻号頁・発行日
1900
著者
山岸 好子 立屋敷 かおる 今泉 和彦
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成15年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.115, 2003 (Released:2003-09-04)

【目的】小・中学生の箸の持ち方は、個人差が大きいこと、多様性があること、伝統的に正しいとされる持ち方(くの字持ち)が少ないこと、が知られている。一方、箸の持ち方と類似している字を書く際の鉛筆の持ち方にも多様性のあることが知られているが、それらの実態については十分明確にされていない。そこで、私達は現在の小・中学生における箸と鉛筆の各々の持ち方をしらべ、さらにそれらの持ち方の関連性を明らかにするため検討した。【方法】公立の小学校2年生(小2)、5年生(小5)および中学校2年生(中2)の計160名を対象とし、給食時の箸の持ち方、平仮名をなぞる時の鉛筆の持ち方をDigital video cameraで撮影した。対象者の各動作を分析した後、各自の箸と鉛筆の各持ち方を類型化した。箸と鉛筆の各持ち方のパターンの人数とその割合を学年別、性別および対象者全体で比較・検討した。さらに、箸の持ち方と鉛筆の持ち方との関連性をしらべた。【結果】箸がくの字持ちと判定された割合は、小2で約11%、小5で約26%、中2で約35%であり、学年が高くなると共に明らかに増加した。一方、鉛筆の正しいとされる持ち方(普通持ち)は学年に関係なく約42%であった。また、各学年共に鉛筆の普通持ちと判定された割合は箸のくの字持ちの割合より高く、全対象者における正しいとされる持ち方は箸が鉛筆の約1/2であった。また、箸と鉛筆が共に正しいとされる持ち方と判定された割合は、中2が小2および小5に比べて約3倍高かった。以上の結果から、箸の持ち方は鉛筆の持ち方より遅れて確立される可能性、および箸の持ち方がくの字持ちへと変化するのは小学校高学年から中学生であることが示唆された。
著者
山岸 敬
出版者
一般社団法人 日本高次脳機能障害学会
雑誌
高次脳機能研究 (旧 失語症研究) (ISSN:13484818)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.11-19, 2008-03-31 (Released:2009-04-01)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

ミトコンドリア脳筋症後に重度のブローカ失語・発語失行を呈した中学生に対し,全体構造法の考え方を参考に言語訓練を施行した。本例は構音・喚語不能から日常会話可能へと,約2 年以上に亘り持続的・飛躍的な改善を示し,本疾患・若年の失語症例に対する長期アプローチの必要性が示唆された。またその改善過程から,喚語機能形成,発語失行の構音再構築,日常会話への般化について全体構造法の主張をふまえ考察した。
著者
綿貫 仁美 山﨑 薫 吉野 知子 建路 七織 山岸 美穂 林 一也 田宮 誠司
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成29年度大会(一社)日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.130, 2017 (Released:2017-08-31)

【目的】アントシアニン含有馬鈴しょ(有色馬鈴しょ)は, 色素に多くの有用な機能性が見出されているが, 調理の際に容易に分解し, 退色や変色をしてしまう。有色馬鈴しょを用いた調理後の色調は, 油調理では, 比較的色を保つことができるが, 水を介した調理で不安定となりやすい。そこで,有色馬鈴しょに対する水煮調理に用いる水の硬度差が, 有色馬鈴しょの色調にどのように影響するのか検討を行った。【方法】試料はキタムラサキ(KM), ノーザンルビー(NR), シャドークイーン(SQ)を用いた。5倍容の硫酸カルシウム(Ca)と硫酸マグネシウム(Mg)の混合溶液(Ca:Mgの重量比=2:1), およびそれぞれの単体溶液の各溶液に馬鈴しょ塊茎を4mm厚にスライスして投入, 加熱し, クリープメーターを用い加熱後の切片の最大荷重を測定した。また, 水煮処理後の切片の色調を色差計で測定し, L*, a*, b*値に示した。その後, 3%ギ酸を用いて切片より色素を抽出し, 抽出液の吸光度を測定し, アントシアニン残存率を比較した。【結果】水煮調理後の有色馬鈴しょ切片の最大荷重は, 3品種ともMg単体溶液ではいずれの硬度においても, Ca-Mg混合溶液の硬度0から硬度50と近似値を示した。一方でCa単体溶液では, 硬度が高いほど最大荷重が大きくなった。Ca-Mg混合溶液では, 硬度が高いほど最大荷重が増す傾向がみられ, Caの馬鈴しょ硬化作用が認められた。Ca-Mg混合溶液で, KM, NRでは硬度が高くなるに従いa*, b*値が小さくなる傾向があり, くすんだ色になっていった。SQでは, b*値が負に移動し, 青みが強くなった。アントシアニン残存率は, Ca-Mg混合溶液において, 3品種とも硬度が高くなるに従い, 残存率が減少する傾向を示した。硬化による切片の色素の溶出抑制には繋がらなかった。
著者
田中 貴紘 米川 隆 吉原 佑器 竹内 栄二郎 山岸 未沙子 高橋 一誠 青木 宏文 二宮 芳樹 金森 等
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.375-378, 2015 (Released:2016-02-26)

近年,高齢ドライバによる交通事故が増加している.加齢に伴う身体機能・認知機能の変化の影響が指摘されているが,自動車は高齢者の重要な移動手段であるため,高齢者が安心・安全に運転できるよう支援が必要である.そこで本研究では,高齢ドライバの運転支援を行うドライバエージェントを提案した.エージェントは,情報提供や注意喚起などの運転支援と,運転行動の振り返りにより改善を促すフィードバック支援を行う.本報告では,エージェントによる運転支援方法を検討するため,運転指導員による指導方法の分析を行った.その結果,指導内容の分類と被指導者が受ける印象に関する知見が得られたため,これを報告する.