著者
石川 拓実 山崎 洋一 村山 龍太郎
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集 2020 (ISSN:24243124)
巻号頁・発行日
pp.1P2-E15, 2020 (Released:2020-11-25)

Atmosphere estimation system for family-type robot in living space is proposed to realize smart symbiotic space, where a three-dimensional atmosphere (atomosfield) is calculated based on multiple human emotions recognized from webcam video. The system is implemented with OpenCV and Dlib for face and emotion recognition, and tested for webcam arrangement. As a result of the experiment for thee human and two LOVOTs interaction in the living space, the proposed system has shown the highest detection of times of 380 at the level of 0.45[m] from the floor and the front (0 deg) of the users in face recognition. The proposed atmosphere estimation realizes casual and delicate support service for people in smart living environment.
著者
井上 康博 船山 典子 近藤 滋 新美 輝幸 大澤 志津江 小沼 健 秋山 正和 山崎 慎太郎 田尻 怜子 後藤 寛貴
出版者
京都大学
雑誌
学術変革領域研究(A)
巻号頁・発行日
2020-11-19

細胞は、素材によって工法を選び、組み立てることで「体」を建築する。本領域では、この素材の加工という新しいパラダイムを提示することで、後期発生以降の形態形成の原理に挑む。このパラダイムは「工業」そのものであるため、工業デザイン技術の生物への応用と、生物で得られた知見の産業応用が期待できる。この目的のために、総括班は、様々な分野の実験系と理論系の融合推進、異分野からの若手研究者の参入支援など、領域推進の司令塔としての機能を担う。
著者
山崎爲徳著
出版者
今村謙吉
巻号頁・発行日
1881
著者
山崎 克明 篠田 徹 村上 芳夫 久塚 純一 斉藤 貞之 藪野 祐三
出版者
北九州大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1988

北九州市のネットワ-クの形成について特筆すべきは伝統の根強い残存である。このことは、ネットワ-クの主体、対象、そのあり方等において極めて特徴的である。近年、新たな試みがなされてはいるが、伝統型の残存から、「ネジレ」を生じていることも指摘しうる。具体的に述べれば(1)「企業間ネットワ-ク」については、中小企業における組織技術の鉄依存とタテのネットワ-クの残存(2)「まちづくりネットワ-ク」についてはKEPCのような新たなネットワ-ク形成がみられるものの、北九州市の不況のありようの把握の不正確さ→活性化策のミスマッチ(3)「市民と行政のネットワ-ク」については、伝統型自治会による新しい動きへの阻害(4)「助けるネットワ-ク」については、年長者いこいの家をめぐって高齢者個人の単発的ネットワ-クは形成されはするが、例えば、他の福祉施設との間の社会的ネットワ-クが形成されていない点(5)「女性のネットワ-ク」については、伝統型グル-プが中心を占めていることから、今日的課題の具体的扱い方も伝統的なものとならざるを得ない点(6)従って「雇用をめぐるネットワ-ク」も、雇用の構造にみられる数値以上の課題をかかえている点、等々となる。他方、新興の地域では、区長の役割の変化やキメ細かい行政も展開されつつあることも指摘できる。構造の変容、都像の変容という一般的課題とその担い手、より正確には、それへの参加を許される担い手の意識の「ネジレ」が問題点をより明確にしており、今後は、大都市を構成するより幅広い要素を社会的に組み込んだネットワ-クが追求されることが北九州市におけるネットワ-クの方向性を定めることになろう。都市のかかえる課題は、その課題の正しい認識と把握が基礎をなすのであり、一般化された解決手法は余り有効であるとは感じられない。
著者
成塚 拓真 山崎 義弘
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.72, no.10, pp.747-751, 2017-10-05 (Released:2018-08-06)
参考文献数
17

話題―身近な現象の物理―統計物理の眼で見るサッカー
著者
杉本 渥 山崎 正吾 畑井 直樹
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.15-23, 1962-03-30 (Released:2009-02-12)
参考文献数
14
被引用文献数
1

本報の実験結果では次のことが認められた。すなわち(1)パラチオン乳剤,BHC乳剤およびDDT乳剤のニカメイチュウ殺虫力は著しく異なるが,これらの薬剤のイネ葉鞘部の外表から内部への浸透性には大差がない。またこれらの薬剤をイネ体表面に散布した場合,これらの薬剤のニカメイチュウふ化幼虫に対する残効の持続性に大差がない。しかしBHC乳剤およびDDT乳剤はイネの葉鞘抱合間隙内ではイネ体表面でよりも残効を長く保ちパラチオン乳剤よりも残効持続性がすぐれる。(2)イネの葉鞘部に散布した薬量が同じでも,高濃度の薬液を少量散布するよりも,ある程度散布液量を多くしたほうが,食入幼虫殺虫効果がすぐれる(パラチオン乳剤およびBHC乳剤)ばかりでなくBHC乳剤およびDDT乳剤では残効も増大する。このことから薬剤はイネ葉鞘部の外表から内部へ浸透移行するだけでなく,散布液量が多い場合には薬液が葉鞘抱合間隙に浸入することによっても移行され,この薬液の間隙浸入作用が薬剤の葉鞘部内移行にかなり重要な役割を果たすと考えられる。(3)散布液量が多い場合に,拡展性の大きな薬液は拡展性の小さな薬液より食入幼虫殺虫効果が大きく,残効についても同じ傾向がうかがわれた。これは拡展性の大きな薬液が葉鞘抱合間隙に浸入しやすいことによると考えられる。なお,BHC乳剤およびDDT乳剤についてそれぞれ主として供試した普通の製剤形態の乳剤と特殊加工乳剤との殺虫効果を比較した結果,製剤形態によるイネ葉鞘部内浸透性およびイネ体表面での残効性の差異は認めず,ただ特殊加工乳剤の特徴としてその拡展性の大きいことを認めたにすぎない。従来パラチオンのニカメイチュウに対する効力がすぐれていることは,そのイネ体内浸透性がすぐれているためと考えられた(弥富,1951;末永ら,1953;石倉ら,1953;尾崎,1954)が,本報の実験結果および上島ら(1954)がパラチオン乳剤のイネ体内浸透を量的に検討した結果から,その浸透性は大きなものではなく,防除効力がすぐれるのは主として殺虫力自体が高いことによると考えられる。したがってパラチオン乳剤のニカメイチュウ防除効果を増強するためには,そのイネ葉鞘部付着薬量を増すだけでなく付着液量を多くして,葉鞘抱合間隙への薬液の浸入による葉鞘部内移行薬量の増加をはかる必要があると考えられる。また現在の市販パラチオン乳剤よりも拡展性の大きな乳剤を用いれば散布薬液のイネ葉身部から葉鞘部への流れ込み(杉本・畑井,1957および本報)と葉鞘抱合間隙への浸入をうながし,効果を増強すると思われる。これらのことはパラチオン以外の殺虫剤の液剤についても同じように必要であろう。BHCやDDTなどの有機塩素殺虫剤は従来ニカメイチュウに対して,ふ化幼虫の食入防止を目標として適用された(石倉,1956)が,本報の実験結果ではこれらの薬剤のイネ体表面での残効性は小さく,イネの葉鞘抱合間隙内に浸入させたときにはじめて食入防止に有効となると考えられる。以上のようにニカメイチュウに対する液剤の散布方法について,散布薬液の拡展性および散布液量はイネ葉鞘部内への薬剤の移行に影響を及ぼして防除効果を左右する重要な要素であると考えた。また殺虫剤のニカメイチュウ殺虫効力の室内検定法についての問題として,イネに対する液剤の散布液量の多少によって同一散布薬量による殺虫効果および製剤の物理性の差異の効果への影響が変動することを,試験条件の設定にあたって考慮する必要があると考える。
著者
荏原 実千代 高橋 伸佳 山崎 正子 赤城 建夫
出版者
社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.249-258, 2006 (Released:2006-05-01)
参考文献数
24
被引用文献数
6 1

小児の高次脳機能障害を評価するために必要なコントロール値作成のため,成人用検査を6~18歳の健常児133名に行った.行ったのはウエクスラー記憶検査(WMS-R),Trail making testなどの注意機能検査,Wisconsin card sorting test—慶応—F-S version(WCST)および標準失語症検査(SLTA)である.WMS-Rで記銘力は12歳で16~17歳レベルの90%以上に達していた.注意機能も14歳まで急速に発達し以後ほぼ一定になった.SLTAでは6~7歳で90~100%の正答率を示す項目が多いが,8~12歳で90~100%の正答率に達する項目もあった.一方,WCSTの処理能力は10歳まで向上後思春期に停滞し,16歳以降再び向上する2段階の発達を示した.これらの検査を小児に用いる場合にはWISC-III知能検査と組み合わせて,総合的に評価する必要がある.
著者
山崎 大 Pavelsky Tamlin
雑誌
JpGU-AGU Joint Meeting 2017
巻号頁・発行日
2017-03-10

SWOT (Surface Water and Ocean Topography)は、米国NASAとフランスCNESが2021年に打上げを予定している次世代衛星高度計ミッションであり、海域および陸域の水面標高の詳細な時空間分布の計測を目的としている。Envisat RA2・Cryosat・Jason 1/2などの既往の衛星レーダー高度計は機体直下の水面標高をレーダーパルスで観測する「Nadir Altimeter」であったが、SWOTでは合成開口レーダー干渉計を用いて水面標高を高解像度で2次元的に計測する「Swath Altimeter」である。SWOT衛星は高度約890km太陽非同期の約21日周期軌道で、北緯78度〜南緯78度を観測範囲とする。観測幅(Swath width)は衛星軌道直下の約120kmで、観測範囲内の陸域と海域をほぼ欠損域なくカバーする。陸域においては河川や湖沼など小さな水体を捉えるため100m未満の高解像度で観測を行い、海域においては黒潮などの中規模渦を主要なターゲットとして約500m解像度で観測を行う。 とりわけ陸域に関しては、海洋と比較して河川や湖沼などの水体は空間スケールが非常に小さいため、SWOTによる高解像度の水面標高観測は地表水動態の理解を劇的に進めることが期待されている。幅100m以上の河川と面積5ha以上の湖沼湿地を鉛直誤差10cm未満で観測することで、地表水の空間分布および貯留量の時間変化の推定を目指す。また、直接的な河川水位の観測に加えて、水面勾配も導出できるため、衛星観測からの河川流量の推定も計画されている。SWOTによる観測は、補助的な地形データやモデルと組み合わせることによって、湖沼や貯水池の水量変化、洪水と渇水の発生、湿地や氾濫原の水動態などの、地球規模での解明を進めると期待される。 2021年の打上げに向けて、機体や観測機器の開発だけでなく、観測誤差の推定、アルゴリズム開発、補助的なデータ・モデルの準備が精力的に進められている。本発表では、SWOTミッションの概要について、主に発表者が関わっている水文研究に着目して俯瞰的に紹介する。
著者
鈴木 久美子 藤本 治宏 山崎 幹夫
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.2176-2178, 1983-06-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
13
被引用文献数
10 17

Fasciculol E and F were identified as the toxic principles of Naematoloma fasciculare (Nigakuritake), a poisonous mushroom. These compounds caused paralysis and death in mice. The LD50 values of fasciculol E and F to mice were determined as 50 mg/kg and 168 mg/kg (i. p.), respectively.
著者
片岡 亜沙美 矢野 智恵 山崎 美恵子
出版者
学校法人高知学園 高知学園短期大学
雑誌
高知学園短期大学紀要 (ISSN:03894088)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.55-66, 2012-03-21 (Released:2021-05-07)
被引用文献数
1

本研究は、保育士の保育所看護職者への認識と期待する役割を明らかにするため、看護職者が配置されている保育所に勤務している保育士6名、看護職者が配置されていない保育所に勤務している保育士6名の計12名を対象に半構成的面接法を用いて質的帰納法的研究を行った。その結果、【子どもの日常的な健康管理】【健康問題への判断・対応】【専門性を活かした相談役】【専門性を活かした教育的関わり】【子どもの安心感】【専門性を活かした保護者支援】の6カテゴリーが抽出された。看護職者の有無に関わらず、保育士は病気の早期発見・異常の判断、急変時への対応など専門的知識、根拠に基づいた専門的対応を期待し、看護職者の存在そのものが保育士・保護者への安心感につながっていた。家族の養育力の低下が指摘されている現在、保育所にはさらなる子どもの健康支援、保護者支援が求められており、保育保健においては看護職者の存在が保育士への教育的役割を果たすとともにお互いの専門性を発揮することが保育の質の向上につながることが示唆された。
著者
鈴木 康久 山崎 達雄
出版者
京都産業大学日本文化研究所
雑誌
京都産業大学日本文化研究所紀要 = THE BULLETIN OF THE INSTITUTE OF JAPANESE CULTURE KYOTO SANGYO UNIVERSITY (ISSN:13417207)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.89-152, 2021-03-31

京都市民の憩いの場である鴨川は、江戸期の寛文年間に整備された新堤によって空間的な基盤が整ったといえる。この新堤に関する研究は少なく、実態が明らかにされていない。そこで、2018 年に京都産業大学図書館が入手した宝永年間の作成と考えられる「川方勤書」と、表裏一体となる「賀茂川筋名細絵図」の記載に基づき、堤防の整備区間、形状、管理手法について明らかにすると共に、堤防の整備目的について考察した。その結果として明らかになったことは、寛文年間に鴨川の五条橋から上流の両岸に約4200 間の新堤が整備された。その後、洪水の度に西堤は修復を行っていたが、東提は延宝二年と四年の洪水で流失している。そこで、元禄十一年に改修が行われたが、東堤では下鴨領境から下鴨神社の間と、九条殿下屋敷から二条通の間は改修されずに遊水地となっていた。堤防の形状については、西堤の堤防高が2 間に対して、東堤は1 間と洪水が起きた際には東提側に溢れるようにされていたことが明らかとなった。新堤の整備目的は、この遊水地の存在と堤防高の違いなどから、洛中を洪水から守るためと考えられる。さらに、堤防の修復については、修復業務全体を川方が担い、大工方が仕様書を作成し、落札者を奉行所の与力が決める分業体制が整っていたことなど、堤防の整備内容や管理など様々なことが明らかとなり、江戸期における治水行政の一端を知ることができた意義は大きい。
著者
谷川 亘 山本 裕二 廣瀬 丈洋 山崎 新太郎 井尻 暁 佐々木 蘭貞 木村 淳
出版者
国立研究開発法人海洋研究開発機構
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2022-04-01

1888年磐梯山噴火により磐梯山の北側に湖(桧原湖)が形成し、それに伴い桧原集落(桧原宿跡)が被災し水没した。桧原宿跡は旧宿場町のため近世・近代の文化を記録する『水中文化遺産』であり、また火山災害の痕跡を記録する『災害遺跡』としての価値を持つ。そこで、桧原宿跡の水中遺跡調査を通じて、江戸・明治の産業・文化・物流の理解、山体崩壊に伴い約500名もの住民が亡くなった災害のメカニズム、せき止め湖の形成過程、および水没により高台移転を余儀なくされた避難の過程という自然災害の総合的な理解につなげる。