著者
山田 真裕
出版者
筑波大学
巻号頁・発行日
1993
被引用文献数
1

自民党代議士の集票システム:橋本登美三郎後援会額賀福四郎後援会の事例研究 ~ 山田、真裕
著者
山田 昌弘
出版者
日本家族社会学会
雑誌
家族社会学研究 (ISSN:0916328X)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.13-22, 2005-02-28 (Released:2010-02-04)
参考文献数
36
被引用文献数
1 1

家族は必要かという問いかけには, 多様な意味が含まれている。そこで, 個人にとっての必要性のレベルとして, 「意味」と「機能」の二つに分けて考える。特に, 現代社会においては, 機能上の欲求に還元できない, 家族に関わる意味上の欲求 (アイデンティティ欲求) を考察しなければならない。第一の近代・家族においては, 機能上の欲求とアイデンティティ欲求が結合されていた。それは, 「家族の機能的な欲求を充足することが, アイデンティティ欲求を充足させることになる」という形をしたイデオロギー (家族神話) によって, 維持されていた。しかし, 第二の近代の進行とともに, 個人化が進展し, あらゆる家族に関する規範や神話が批判にさらされる。家族神話が失われれば, 家族に関する不満が一気に噴出し, 家族に関わる欲求充足が「市場競争」にさらされることになる。その結果, 家族によるアイデンティティ欲求が満たせない人々, 機能的欲求が満たせない人々が出現する。
著者
町田 昌彦 岩田 亜矢子 山田 進 乙坂 重嘉 小林 卓也 船坂 英之 森田 貴己
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会和文論文誌 (ISSN:13472879)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.12-24, 2023 (Released:2023-01-18)
参考文献数
54

We estimate the inventory of tritium in two sea areas corresponding to coastal and offshore ones around Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant (1F) on the basis of the measured seawater tritium concentrations monitored constantly from 2013 to Jan. 2021 by using the Voronoi tessellation scheme. The obtained results show that the offshore area inventory and its temporal variation amount correspond to approximately 1/5 and 1/50 of that of the treated water accumulated inside 1F, respectively. These results suggest that the amount of tritium included in seawater as the background is non-negligible in evaluating the environmental impact of releasing the accumulated treated water into the sea area. We also estimate the offshore area inventory before the 1F accident and find that it had exceeded the 1F stored inventory over 30 years from 1960s to 1980s, being approximately 4 times larger in the peak decade 1960s. This finding means that we had already experienced more contaminated situations over 30 years in the past compared with the conservative case emerged by just releasing whole the present 1F inventory. Here, it should also be emphasized that the past contamination situation was shared by the entire world. We further extend the estimation area to include the offshore area from Miyagi to Chiba Prefectures and find that the average area inventory is now comparable to half the present 1F inventory. Finally, we estimate the internal dose per year by ingesting fishes caught inside the area when the 1F inventory is added only inside the area and kept there for one year. The result indicates that it approximately corresponds to 1.0 × 10−6 of the dose from natural radiation sources. From these estimation results, we find that all the tritium inventories stored inside 1F never contribute to significant dose increment even when it is instantly released into the area.
著者
西條 文人 武藤 満完 栗原 誠 山田 佳緒里 安倍 淑子 高橋 賢一 澤田 健太郎 徳村 弘実
出版者
日本外科代謝栄養学会
雑誌
外科と代謝・栄養 (ISSN:03895564)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.107-113, 2014 (Released:2014-11-12)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

【背景と目的】末梢挿入型中心静脈カテーテルは,穿刺時に伴う致命的合併症およびカテーテル感染が少ないとされるが,血栓症閉塞,事故抜去,静脈炎などの留置後合併症を認める.一方,無縫合固定具はこれらカテーテル留置後の合併症を軽減できる報告がある.無縫合で固定可能なSorbaView® SHIELD によるカテーテル留置後の合併症について,本邦における検討報告はない.【対象と方法】2011 年1 月から2013 年3 月に留置されたPICC 症例421 例を対象とした.縫合固定した2011 年1 月から9 月の94 例(縫合群)とSorbaView® SHIELD で固定した2011 年10 月から2013 年3 月の327 例(Sorba群)をカテーテル留置後の合併症について比較検討した.【結果】カテーテル閉塞までの留置期間において,Sorba 群は有意に長かった.その他の合併症に関しては統計的有意差を認めなかった.【結語】SorbaView® SHIELD はカテーテル閉塞までの留置期間を延長させた.
著者
町田 昌彦 山田 進 岩田 亜矢子 乙坂 重嘉 小林 卓也 渡辺 将久 船坂 英之 森田 貴己
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会和文論文誌 (ISSN:13472879)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.226-236, 2019 (Released:2019-11-20)
参考文献数
34
被引用文献数
9

After direct discharges of highly contaminated water from Units 2 and 3 of the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant (1F) from April to May 2011, Kanda suggested that relatively small amounts of run-off of radionuclides from the 1F port into the Fukushima coastal region subsequently continued, on the basis of his estimation method. However, the estimation period was limited to up to September 2012, and there has been no report on the issue since that work. Therefore, this paper focuses on the discharge inventory from the 1F port up to June 2018. In the missing period, the Japanese government and Tokyo Electric Power Company Holdings have continued efforts to stop the discharge, and consequently, the radionuclide concentration in seawater inside the 1F port has gradually diminished. We show the monthly discharge inventory of 137Cs up to June 2018 by two methods, i.e., Kanda’s method partially improved by the authors and a more sophisticated method using Voronoi tessellation reflecting the increase in the number of monitoring points inside the 1F port. The results show that the former always yields overestimated results compared with the latter, but the ratio of the former to the latter is less than one order of magnitnde. Using these results, we evaluate the impact of the discharge inventory from the 1F port into the coastal area and the radiation dose upon fish digestion.
著者
太田 久裕 山田 浩之 新田 清一 鈴木 大介 本間 大和 和泉 光倫 今村 香菜子 南 隆二 中山 梨絵 上野 真史 若林 毅 島貫 茉莉江 大石 直樹 小澤 宏之
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.65, no.6, pp.556-564, 2022-12-28 (Released:2023-01-18)
参考文献数
14

要旨: 近年, 国民の難聴対策の必要性の増加に伴い, 政府や関連学会より言語聴覚士の活用や雇用の促進が訴えられている。今後は言語聴覚士 (以下 ST) の聴覚医療における貢献や活躍が期待されている。今回, 補聴器外来を医師1名から医師と ST の協力体制に移行する前後を比較し, 患者, 医師, 医療機関にどのような影響を与えたかについて検討した。補聴器購入後の補聴器全体の満足度は医師 1 名体制で平均82点, 医師と ST の協力体制で平均80点と同等の結果で, 高い患者満足度を維持することができた。1週間の最大患者枠数は14人から54人に増えた。1年間の補聴器適合検査数は1回目が2.2倍, 2回目以降が3.2倍に増加した。医師と ST の協力体制に移行しても満足度が維持できたことから, ST の積極的な参加は, 補聴器医療の需要に対応していく上で有効な選択肢で, 今後, より一層の ST の補聴器医療への関与が期待される。
著者
武田 志乃 西村 まゆみ 山田 裕 上野 俊治 島田 義也
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本トキシコロジー学会学術年会 第34回日本トキシコロジー学会学術年会
巻号頁・発行日
pp.5156, 2007 (Released:2007-06-23)

近年、劣化ウラン弾汚染地域やウラン鉱山伏流水を飲用する地域で健康影響についての報告が増加し、子どもへのウランの毒性影響に関心がもたれている。自然界に存在するウラン(天然型ウラン)や劣化ウランは放射線毒性よりも重金属としての化学毒性が優勢とされ、カドミウムや水銀様の腎臓の尿細管障害を引き起こすことが知られている。しかし発達期におけるウランの感受性や体内挙動は十分に理解されていない。その理由の一つは、組織中の微量ウランの測定が困難であったことがあげられる。すなわち、ウランはα線放出核種であるため、β線やγ線核種のように感光フィルムやイメージングプレートによる組織分布が簡便に得られない。 我々はこれまでに、ナノビームを利用した高エネルギー領域シンクロトロン放射光蛍光X線分析(SR-XEF)や誘導結合プラズマ質量分析(ICP-MS)による微量元素測定手法に取り組んできた。両手法は微小組織におけるウラン分析に有効であることから、我々はこれらの手法を幼若ラットにおけるウランの挙動解析に応用することを試みた。本研究では、ウランをばく露した生後6日齢および3週齢の雄性ラットにおけるウランの体内挙動、および腎臓中ウラン分布とアポトーシス誘導との関係を報告する。
著者
田崎 優里 山田 恭子 浦崎 直光
出版者
独立行政法人 大学入試センター
雑誌
大学入試研究ジャーナル (ISSN:13482629)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.1-6, 2023 (Released:2023-08-14)
参考文献数
7

本研究では,2021年度に開催されたWEB型オープンキャンパス(WEB型)と,2019年度に開催された来場型オープンキャンパス(来場型)にどのような差異があるかについて,それぞれの特徴を示すことで明らかにすることを試みた。加えて,WEB型が志望順位と志望の程度にどのような効果を持つのかについて検証した。その結果,来場型は高校1年生と2年生,及び県内在住者が有意に多いのに対し, WEB型は高校3年生と既卒生,及び県外在住者が有意に多いことが示された。また,来場型の満足度が中程度であったのに対しWEB型の満足度は高いという特徴が示されたが,WEB型への参加が志望順位や志望の程度を高めるという効果は示されなかった。
著者
谷口 初美 山田 美恵子 内藤 知佐子 内海 桃絵 任 和子
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.2_71-2_79, 2014-06-01 (Released:2016-03-05)
参考文献数
34

【目的】新人看護師のリアリティ・ショックの現状を理解し,大学から臨床へのスムーズな移行を促す看護基礎教育のあり方を探ること。【研究方法】A大学を卒業後,A大学の附属病院に就職した新人看護師10名を対象に,質的研究の記述的現象学を用い実施した。本研究はA大学医学部とA大学病院看護部の倫理委員会の承認を得て実施した。【結果】新人看護師のリアリティ・ショックの要因として,①求められる能力のハードルが高すぎ,何もできない自己に対するショック,②職場における先輩との人間関係がクローズアップされ,基礎教育のときから臨床現場に即した看護ケア,high riskケアと接遇の必要性が明らかになった。【考察】安全で質の高い臨床実習を保障するため先進国が実施している大学と臨床が協働で取り組むシミュレーション教育のシステム構築の必要性が示唆された。
著者
山田 俊弘 矢島 道子 須貝 俊彦 島津 俊之
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.132, no.3, pp.217-230, 2023-06-25 (Released:2023-07-07)
参考文献数
41

The historiography of geoscience in the 20th century in Japan is reconsidered through 57 volumes of diaries (1914-1963) of Mochizuki Katsumi (1905-1963), a geology professor at Shizuoka University, from the following four viewpoints: 1) Scientific thought of geotectonics: Considering Mochizuki's own theory of geotectonics from his relations with other researchers such as Otuka Yanosuke (1903-1950), professor at the Earthquake Research Institute and the Faculty of Science of the Imperial University of Tokyo; 2) Mutual relationship between geology and geography: Tracing Mochizuki's teachings and research in the two disciplines at the higher schools of Kanazawa and Shizuoka; 3) History of geoscience education: Illustrating the transition of ‘geoscience’ including human geography, from the World War II era to the post-war period; 4) The life history of a scientist: Positioning a personal history, which records details of educational reforms in the history of universities and cultural history of Japan.
著者
佐藤 太一 山田 一隆 緒方 俊二 辻 順行 岩本 一亜 佐伯 泰愼 田中 正文 福永 光子 野口 忠昭
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.49, no.7, pp.579-587, 2016-07-01 (Released:2016-07-23)
参考文献数
35
被引用文献数
1 2

目的:痔瘻癌の臨床病理学的検討を行った.方法:1997年から2014年までに経験した痔瘻癌25例の臨床病理学的特徴と治療成績を検討した.結果:平均年齢は58歳(34~82歳),男性23例,女性2例であった.痔瘻癌の診断までの痔瘻罹病期間は中央値12年(1~50年)で,7例がクローン病合併例であった.確定診断に至った方法は,腰椎麻酔下生検が14例,内視鏡下生検が6例,局麻下生検が3例,細胞診が1例,開腹手術中の迅速組織診が1例であった.確定診断までの検査回数は平均2回(1~4回),診断までに要した検体数は平均7個であった.14例に腹会陰式直腸切断術,10例に骨盤内臓全摘術,1例にハルトマン手術が行われた.組織型は粘液癌が68%,リンパ節転移陽性症例が40%,4例に鼠径リンパ節転移を認めた.全25例における5年生存率は45.8%であった.根治度別にみると,根治度AB症例は根治度C症例と比べて有意に予後良好であった(P<0.0001).クローン病合併の有無で痔瘻癌を2群に分けて臨床病理学的因子を比較したが,クローン病合併例は癌診断年齢が有意に若いこと以外,2群間で有意差を認めなかった.結語:長期の難治性痔瘻症例は臨床症状の変化,悪化に着目し,痔瘻癌が疑われた場合は,積極的に生検組織診断を繰り返し行うことが重要である.切除可能な症例に対しては完全切除を目指した積極的な拡大手術が望まれる.
著者
真木 太一 脇水 健次 礒田 博子 杜 明遠 八田 珠郎 安部 征雄 山田 パリーダ 川野 光子 吉越 恆 森尾 貴広
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

中国敦煌・奈曼の開墾農地のダスト量・濃度には人間活動が大きく影響する。リアルタイムPCR解析DNA鑑定法により沖縄・福岡・つくば採集黄砂から口蹄疫ウイルス付着の可能性を確認した。黄砂の構成鉱物は塩類と二次生成物が主で硫酸塩の含水鉱物があり、最表面には人為起源の窒素が偏在し、石膏付着から中性のpHと高湿度の輸送気象環境が推測できた。2010年3月の宮崎県内口蹄疫の初発生は、中国甘?省の豚口蹄疫の付着黄砂が伝播源と推測された。
著者
山田 義郎
出版者
山岳部「薬師岳遭難」
雑誌
愛知大学史研究
巻号頁・発行日
no.1, pp.83-95, 2007-10-31
著者
森 勇 高橋 泰 浜崎 満治 山田 翔梧
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.434-441, 2015-08-20 (Released:2017-04-13)
被引用文献数
1

【目的】基本動作能力を測定する新指標の開発およびその指標の反応性と信頼性の検証を目的とした。【方法】基本動作の動きそのものを判定尺度とし,動作の状態像をイラストで視覚化した基本動作能力のCapacityを測定する基本動作指標(以下,BMS)を作成した。対象は要支援1から要介護5の介護保険サービス利用者148名(男性49名,女性99名。平均年齢82.8±7.7歳)。理学療法士と作業療法士(セラピスト)の主観的評価に対するBMS,BI,FIM運動項目の感度と特異度を算出した。セラピストを検者とした検者内および検者間信頼性を求めた。【結果】BMSは感度89%(特異度34%)と各ツールの中で感度がもっとも高く,特異度がもっとも低かった。検者内と検者間ともに高い信頼性が得られた。【結論】BMSは,指標として高い信頼性があり,基本動作能力のCapacityを測定しセラピストの主観的評価に高い感度で反応する指標であることが示唆された。