著者
嶋崎 孝嗣 吉田 義一 平野 実
出版者
日本喉頭科学会
雑誌
喉頭 (ISSN:09156127)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.96-103, 1997-12-01 (Released:2012-09-24)
参考文献数
38
被引用文献数
1

Laryngeal myoclonus is a rare involuntary movement characterized by persistent, repetitive and rhythmic contraction of laryngeal muscles. It is not in itself a disease entity but is a symptom found in various diseases. Two cases of pharyngo-laryngeal myoclonus that we observed were introduced and palato-pharyngo-laryngeal myoclonus literature was reviewed. So far there have been 304 case reports from 18 months to 91 years old (avg 44.5) having a male preponderance of 59% : 41% in America and Europe, and 65 case reports (2 to 76 years old, avg 30) had a sex distribution of male 62% : female 38% in Japan. Presenting complaints were earclick, involuntary movements and abnormal sounds in the cervix and et al, and some patients had no self-evident symptom. Almost all cases of myoclonus were observed in the soft palate. One of the characteristics of myoclonus was its resistance to many influences such as medication, sleep, and even coma, while it was influenced under some conditions. MRI was useful to detect the lesions. Many pathoanatomical findings demonstrated lesions of the dantato-olivary pathway and the pseudohypertropy of the inferior olivary nucleus. The pathophysiological mechanisms are still unclear and more physiological studies are needed in order to establish treatments.
著者
平野 砂峰旅
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.19, pp.43-48, 1996-02-24
参考文献数
2
被引用文献数
5

大域結合カオスのアルゴリズムを用いて制作された、2つの作品"Emergination","Ping?Bang"を紹介することによって、作品に共通して使われている大域結合カオスのコンピュータミュージックへの応用例を示す。また、その他の応用の可能性について考察する。Chaos elements which is connected by "globally coupled map" (=GCM) are used in my computer music works "Emergination" and "Ping-Bang". This paper introduces GCM itself. Next it explains how to use GCM for the two works. And we discuss about possibility of the other GCM application for music.
著者
平野正章 小林菊衛著
出版者
柴田書店
巻号頁・発行日
1976
著者
溝上 裕二 平野 吉信
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.81, no.720, pp.395-405, 2016
被引用文献数
1

This study examined the "Problem Seeking method" that is a typical method of architectural programming, in order to clarify the establishment process and the nature of its methodology structure as well as the development process after established, and then, to determine whether it is valid for today's architectural programming practice. For studying these issues, we had multiple interviews with those involved in its establishment, and analyzed author's study-notes and a variety of literatures that seemed to have influenced on its establishment. As the result, it was clarified that the "Problem Seeking method" have been established based upon the accumulation of huge theoretical and practical experiences as well as useful theories, ideas and heuristic approach exerted from the studies on various problem-solving methodologies, and that the method must be a very practical approach for architectural programming.
著者
平野 砂峰旅 宇佐見 義之 北岡 正敏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.47, pp.39-42, 1998-05-27
被引用文献数
1

デジタルロストワールド計画のデジタルスタジオの構成を概説する。またそのインタラクティブシステムを実現するソフトウエア開発環境としてのPureDataの概略とその有効性を示す。そして絶滅した生物を3D-CGをPureData上への実装した例を紹介する。We describe the digital syudio's compositon. And advantation of the "PureData" software to realize its interactive system. We intorduce how to develop extinct animals by 3D Computer Graphics on "PureData".
著者
西野 佐弥香 高松 伸 古阪 秀三 平野 吉信
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.76, no.659, pp.149-157, 2011-01-30 (Released:2011-03-07)
参考文献数
25
被引用文献数
1 4

Today in Japan, there happens emergence of various professions and diversification of delivery systems. However, some points of the current building system don't accommodate to such changes, so it could cause damage to buildings' quality. To this matter, this study treats cooperation between participants in a building project as one way of enhancing buildings' quality. In these days, designers and constructors had close communication and realized high quality buildings in many projects. So the purpose of this study is to show a decision making process of design contents in Kyoto Takaragaike Prince Hotel led by Togo Murano and to consider how designers and other participants, especially constructors cooperated in this project.
著者
平野 元久 新田 高洋 千石 加奈 西尾 憲侑
出版者
一般社団法人 日本計算工学会
雑誌
日本計算工学会論文集 (ISSN:13478826)
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.20130002-20130002, 2013-02-01 (Released:2013-02-01)
参考文献数
12

非線形最小二乗法(マルカート法)とニューラルネットワークの機能を組み合わせることにより, 花粉飛散量を予測する新しい方法を提案した. 花粉飛散量を高精度に計算するには, 発生源であるスギ林での花粉放出量を精度よく推定することが花粉飛散予測の精度向上に必須である. このために, 移流拡散方程式によって計算される空中花粉濃度の計算値が, 生活圏で測定される空中花粉濃度の観測値をよく再現するように, 非線形最小二乗法を用いて最も確からしい花粉放出量を推定する方法を提案した. 花粉飛散量を予測するために, ニューラルネットワークの学習と判断の機能を活用した. 学習機能により関心地域の気象データから花粉放出量を推定するニューラルネットワークを構成した. 予測対象日の関心地域の花粉飛散量を推定するために, 学習したニューラルネットワークを用いて予測対象日の花粉放出量を推定し, 関心地域の花粉飛散量を移流拡散方程式によって予測する手法を提案した. 予測値と観測値はよく一致することを確認した. このようにして, 非線形最小二乗法とニューラルネットワークを組み合わせた花粉飛散量の新しい予測方法を提案しその機能を確認した.
著者
大東 延久 清地 正人 綱脇 恵章 藤田 雅之 今崎 一夫 中井 貞雄 三間 圀興 車 信一郎 後藤 道夫 小久保 正之 中尾 直也 山中 千代衛 加瀬 貞二 青山 誠 赤羽 温 中野 文彦 松岡 伸一 山川 考一 大前 吾一 八木 隆志 伊藤 紳二 文 雅司 和泉田 真司 小野 晋吾 劉 振林 大竹 秀幸 猿倉 信彦 耿 紀宏 和田 智之 浦田 佳治 田代 英夫 南畑 亮 児玉 英範 田上 潤一 河仲 準二 窪寺 昌一 佐々木 亘 黒澤 宏 寺嶋 克知 田中 宏和 久保 博一 鈴木 徹 太田 毅 榎波 龍姫 若林 理 溝口 計 大部 彩子 渡邊 隆之 中野 真生 堀 司 西坂 敏博 伊藤 貴志 小島 哲夫 今野 進 藤川 周一 安井 公治 吉澤 憲治 森 勇介 佐々木 孝友 田中 光弘 岡田 幸勝 島村 清史 Namujilatu 福田 承生 松原 健祐 田中 歌子 今城 秀司 早坂 和弘 大向 隆三 占部 伸二 渡邊 昌良 大場 正規 加藤 政明 丸山 庸一郎 小矢田 康晴 山本 修平 平野 嘉仁 Pavel Nicolaie 佐藤 聡長 伊藤 篤史 大島 広明 吉田 弘樹 阪上 幸男 挾間 寿文 西岡 一 鬼澤 敦子 上原 昇 植田 憲一 西村 昭彦 宅間 宏 常包 正樹 田口 昇 稲場 文男 関田 仁志 RUTHERFORD Todd TULLOCHI Bill 笠松 直史 BYER Robert 松井 宏記 江口 武芳 川田 安男 金辺 忠 山中 正宣 中塚 正大 井澤 靖和 神崎 武司 宮島 博文 宮本 昌浩 川嶋 利幸 岡田 康光 菅 博文 秋山 靖裕 高瀬 智裕 高田 淳 湯浅 広士 小野 明 吉田 史朗 中山 通雄 佐藤 雅夫 内藤 真哉 町田 久忠 家久 信明 軽部 規夫 西畑 実 鈴木 伸孝 太田 忠喜 藤原 弘康 市位 友一 木村 信二 木村 美紀雄 庄司 康浩 今城 正雄 柳澤 隆行 内野 修 永井 智広 長澤 親生 住吉 哲実 荒井 恒憲 佐藤 俊一 石原 美弥 菊地 眞 バサ ニレシ 岡田 龍雄 前田 三男 水波 徹 松岡 直哉 岡崎 豊 菊池 健 山口 滋 南里 憲三 藤岡 知夫 森 啓 鈴木 薫 中田 順治 嘉成 和孝 小平 裕司 内藤 靖博 永野 宏 蓮池 透 谷脇 学 清水 幸喜 熊谷 幹郎 高島 洋一 遠藤 雅守 川上 政孝 武田 修三郎
出版者
The Laser Society of Japan
雑誌
レーザー研究 (ISSN:03870200)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.23-24,27, 1999
著者
小杉 千弘 安田 秀喜 幸田 圭史 鈴木 正人 山崎 将人 手塚 徹 樋口 亮太 平野 敦史 植村 修一郎 土屋 博紀
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.632-639, 2009-06-01
参考文献数
14
被引用文献数
2 2

鼠径ヘルニア根治手術は若い外科医が基本手技を鍛錬する場であり,外科手術の入門編として位置していた.現在,初期研修医制度が実施され,外科系診療科志望でない研修医も外科をローテーションするカリキュラムが組まれている.今回,我々は鼠径ヘルニア根治術を初期研修医に執刀させる是非を検討する.方法:2005年4月から2007年12月に根治手術を施行した139例を対象とした.134例にmesh plug法が,5例にPROLENE hernia system法が行われた.初期研修医執刀例は72例(R群),外科医執刀例は67例(S群)だった.R群とS群において,患者背景,術中,術後因子を検討した.結果:患者背景においてR群とS群で有意差はなかった.術中因子として手術時間においてR群:S群に有意差を認めた(88.0分:64.2分,p<0.001).術後因子は,入院期間(3.8±2.1日:4.9±8.3日,p=0.14),合併症(9.8%:6.6%,p=0.64)に統計学的に有意差はなかったが,再発はR群7例(9.7%),S群1例(1.5%)で有意にR群において高かった(p=0.04).考察:入院期間,合併症には有意差はなく,再発率は初期研修医術者が外科医と比較し有意に高かったが,助手として外科専門医が指導することで,再発率が抑えられる.よって,現在の研修医制度において外科系研修カリキュラムの手術執刀についての指導指診作成が望まれる.
著者
藤原 暹 平野 尚也
出版者
岩手大学
雑誌
Artes liberales (ISSN:03854183)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.13-24, 1996-06
著者
羽田野 稔 平野 祥子 宮島 いずみ 深川 新市 浜辺 政晴
出版者
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
雑誌
関東甲信越ブロック理学療法士学会
巻号頁・発行日
vol.31, 2012

【目的】<BR>当院では平成23年4月より365日リハビリテーション体制に移行し日,祝日に休日リハビリテーション(以下休日リハ)を開始した.そこで職員意識調査を通して当院における休日リハに関わる職員の現状を把握し,職員の意識の変化や看護部・リハ科間の連携等の点での影響を知ることで今後の更なるサービスの向上や業務改善に役立てることを目的とした.なお本研究は当院倫理委員会の承認を得た.<BR>【方法】<BR>調査方法はアンケートとし対象は当院回復期病棟に所属しているリハビリテーション科職員55名.配布期間は平成23年10月24日から11月20日.調査内容は,1.患者家族との関わりについて2.病棟職員との関わりについて3.患者への対応について4.患者の治療効果について5.リスク管理について6.休日リハの今後について7.休日出勤の負担についての7項目とした.回答方法は,無記名自記式とし4段階選択・二者択一・自由記載を併用した.<BR>【結果】<BR>55名に配布し54名から回答を得た.1.患者家族との関わりは「変わらない」が72%で最も多かった.2.病棟職員との関わりは「変化があった」が56%で以前と比べてADL場面の情報収集が行ないやすいとの回答がみられた.3.患者への対応は「変化があった」が70%で患者の訴えを傾聴できるとの回答が多かった.4.患者の治療効果は「どちらともいえない」が57%であった.患者の身体能力に対しては一定の効果があると思う一方で患者の精神的・身体的への負担を考えるとどちらともいえないとの回答や、休日リハ実施による治療効果の判定が難しいとの回答が多かった.5.リスク管理は「とても不安」「不安」「少し不安」が67%で人員的に手薄な休日の急変時対応に自信がないという回答が多かった.6.休日リハの今後は継続した方がいいという回答が89%と多かった.7.休日出勤の負担は「変わらない」が59%であったが一方「負担が大きい」「負担である」が30%で家庭との時間調整に苦慮するとの回答もあった.<BR>【考察】<BR>今回の意識調査より患者家族・病棟職員との関わりに変化はなかったものの患者への対応には著明な変化があった.また,職員が休日の患者の急変時対応に自信がない,休日リハ実施による患者の治療効果が主観的にはあまり感じ取れない,休日リハの継続にあたり今以上の休日出勤回数になった際,職員が負担と感じる等の問題点が示唆された.対策は,回復期病棟に所属している職員は定期的に急変時対応を確認する機会をつくる,休日リハ実施後の患者の治療効果を客観的数値に示し職員間で認識を共有する.また,更なる充実した休日リハを実施していく上での休日出勤者の人員確保が今後の課題となると考える.
著者
柳瀬 崇 平野 浩太郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播
巻号頁・発行日
vol.98, no.356, pp.97-101, 1998-10-23
参考文献数
7

ここでは筆者らが昨年度に分散アンテナを用いてPHSによる通話実験を行った結果に対して, PHSの変調方式であるπ/4シフトQPSKにおける分散アンテナの定量的な解析を行い, 理想的な開空間においてπ/4シフトQPSKでの2-ダイポール分散アンテナのBER特性を明らかにしている.ここで得られた結果はPHS以外の無線システムへの適用も可能である。
著者
山田 悦 沖田 秀之 山田 武 平野 宗克 成田 貞夫
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.419-422, 2000 (Released:2001-06-29)
参考文献数
18

銀はイオン状態のとき,大腸菌や細菌等を10μgl-1(10ppb)という極微量濃度で死滅させる効果があるため,プールや温泉では塩素系薬剤に代わって利用を拡大しつつあり,また銀系抗菌製品も開発されてきている。日本ではまだ銀の法規制はないが,適正な濃度での使用が必須であり,定量下限数ppbの銀の高感度簡易定量法が求められている。本研究では,ペルオキソ二硫酸カリウムによるMn(II)→Mn(VII)の酸化における銀の触媒作用を利用した高感度定量法を開発し,水道水,井戸水及び温泉水などの銀イオンの測定に適用した。本法の定量限界は1ppbと高感度で,銀80ng,5回測定の相対標準偏差が0.9%と再現性も良く,共存イオンの影響もなく銀の迅速で簡易な定量として有効な方法であることが明らかとなった。また,簡易法(目視)でも標準色表との比較により2ppbまでの分析が可能である。
著者
平野 俊英 西山 成信 秋重 幸邦
出版者
島根大学
雑誌
島根大学教育学部紀要. 教育科学 (ISSN:0287251X)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.21-29, 2001-12

平成10年に教育職員免許法が改正され,教員養成の方針転換が行われた。この背景には,平成9年の教育職員養成審議会第1次答申に示されたとおり,教員に対する社会的要請と教職課程の教育内容との乖離,免許制度の画一性・硬直性,不十分な教育内容・方法の3点が指摘される。変化の時代を生きる社会人に必要な資質能力や得意分野を持った個性豊かな教員を育成すること,大学教育の過密化回避と自主的カリキュラム編成などを背景として選択履修方式を導入すること,中学校における教科指導・生徒指導等に関わる教職科目の比重を高めることが,その具体的な改善策として提言された。 表1は改正された免許法に示された中学校教諭1種免許状取得に関わる単位数改正状況である。教科専門科目の必要単位数が半減した一方で,教職専門科目の必要単位数の増加と,教科・教職専門科目の選択履修方式の導入が行われたことがわかる。この改正を受けて,国立の教員養成系大学・学部のカリキュラム構造は大幅な変更が加えられた。全国的に見ると,各科目区分における必要単位数の変化は,教科に関する科目が平均15.6単位の減少(最大で34単位減少),教職に関する科目が平均11.4単位の増加(最大で31単位増加),教科又は教職に関する科目が新規に平均4.4単位設定(最大で20単位設定)となっている(1)。 本学教育学部では平成11年度以降の入学生から新カリキュラムによる教員養成を行っている。中学校教諭1種免許状取得をめざす理科教育専攻学生に対して,表2に示す単位数を卒業要件として必修又は選択必修として設けている。教科専門科目は実験を半減させることで,24単位から20単位へ必修単位が削減された。一方で,理科教育法科目は以前の4単位(中等理科教育法概説,中等理科教育法実験Ⅰ・Ⅱ)に加えて新たに6単位(中等理科教育臨床や中等理科教育法特講Ⅰ・Ⅱ等)を課すことで,10単位へ拡大された。その他に選択必修に6単位が設定されており,トータルでは30単位から36単位へと理科教育関連科目の単位数は拡大している。しかしながら,これら卒業要件上で必修・選択必修とされた単位数とは別に,免許法を根拠にして教科専門科目を40単位以上修得することを指導していた旧カリキュラムと比べると,新カリキュラムでは教科専門科目の大幅な削減,理科教育法科目の若干の充実という構図が明確に浮かび上がっている。 上述の教育職員免許法の改正内容や教員養成カリキュラムの改訂内容が,実際に履修学生の実態や教育現場・地域社会の要請に見合った妥当なものとなっているのかを,教員養成系大学・学部は継続的に評価するとともに,内容修正が必要かどうか適宜検討する必要がある。このような見地に立ち,本学が立地する島根県内の現職教員を対象に,免許法改正や教員養成カリキュラム改訂の認知度や,自身が履修したカリキュラムとの比較評価に関する調査を実施して彼らの認識を明らかにすることは,今後,教育現場に向けて本学がカリキュラム改訂の意義や成果をアピールする上で,さらには改訂に伴う実践的指導力の育成への効果を測る上で有効な情報を提供するものと考える。 よって,本研究はこの点を鑑み,実証的アプローチを用いて得られた中学校理科教員の認識の実態に基づいて,教員養成系学部における中学校理科教員養成プログラムの現状と課題について明らかにしようとするものである。
著者
佐藤 暢 谷口 英嗣 高橋 直樹 Mia Mohammad MOHIUDDIN 平野 直人 小川 勇二郎
出版者
Tokyo Geographical Society
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.108, no.3, pp.203-215, 1999-06-25 (Released:2010-10-13)
参考文献数
65
被引用文献数
5 10

Geological, petrological, and biostratigraphical studies of Mineoka ophiolite and related rocks, Hayama and Mineoka Belts, central Japan, were reviewed, and the origin of ophiolite is summarized as follows. 1) Pelagic to hemipelagic sedimentary rocks occur from late Paleocene to middle Miocene. 2) Basaltic rocks in the Hayama Belt are mostly alkali basalts of hotspot origin, whereas those in the Mineoka Belt are mostly tholeiite of mid-ocean ridge origin. 3) Chemical compositions of gabbros and diorites indicate island arc origin. 4) Peridotites are residues after a medium degree of partial melting. These facts arenot consistent with previous ideas that the ophiolite is island arc or back arc originonly. “It is concluded that ophiolite is part of the Mineoka plate” in the Pacific Ocean side, not in the Philippine Sea as previously proposed. Reconstruction of plate motions of the Mineoka plate is proposed, as it was formed at mid-ocean ridge, was subducted by the Pacific plate, and obducted to the Honshu arc during Miocene age after the eastward motion of the triple junction.
著者
林 美沙 中川 幸延 遠山 知子 平野 亜由子 佐藤 彩子 瀬口 道秀 杉本 麗子 東山 真里
出版者
Japanese Dermatological Association
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.123, no.9, pp.1787-1796, 2013

インフリキシマブが奏効した乾癬に伴う難治性ぶどう膜炎の2症例を報告する.54歳,男性.28歳時に乾癬性紅皮症と診断されたが,不十分な治療により皮疹のコントロールは不良であった.38歳時に右眼ぶどう膜炎を,45歳時に左眼ぶどう膜炎を発症した.プレドニゾロンの内服で加療されるも難治であり右眼は失明に至った.2010年乾癬の皮疹,及びぶどう膜炎のコントロールが不良のため,インフリキシマブを開始した.治療開始後より皮疹,及びぶどう膜炎の症状は速やかに改善した.経過中に軽度の眼症状の再燃を認めるも,インフリキシマブを増量することで眼症状は改善した.34歳,女性.19歳時に乾癬を発症し,外用治療にて経過良好であった.2010年,産後より急速に体幹の皮疹の増悪を認め,多発関節炎が出現した.ステロイド軟膏とビタミンD3軟膏の外用,及びメトトレキサートの内服を開始するも難治であり,右眼のぶどう膜炎と視神経炎も発症した.インフリキシマブを開始し,皮疹,関節炎,及びぶどう膜炎は速やかに改善した.経過中に関節症状とぶどう膜炎の再燃を認めたが,インフリキシマブ,及びメトトレキサートを増量することで経過良好である.当院で経験した乾癬に伴うぶどう膜炎5例及び過去の報告症例から,ぶどう膜炎発症の危険因子,及びTNFα阻害剤の有効性につき若干の考察を加えて報告する.乾癬に伴うぶどう膜炎は難治で時に失明に至るため,免疫抑制剤に対し効果が得られない症例には,TNFα阻害剤は有効な治療として考慮すべきである.
著者
加藤 真示 平野 裕司 岩田 美佐男 佐野 泰三 竹内 浩士
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.560-565, 2003-06-15 (Released:2009-06-03)
参考文献数
22
被引用文献数
2 2

TiO2 photocatalytic filters are utilized for various fields of environmental purification, such as decomposition of stench substances and harmful chemicals, etc. However, it turned out that the decomposition rate of sulfide chemicals, such as hydrogen sulfide (H2S) and methylmercaptan (CH3SH), were very slow to react on TiO2 under UV irradiation. In order to improve the decomposition ability of sulfide chemicals, this Ag-deposited Photocatalytic filter has been developed. The Ag-deposited photocatalytic filter was fabricated by coating TiO2 on the porous ceramics body, and successively depositing nano-sized Ag particles on TiO2 by means of photodeposition method. It was observed that Ag deposition on TiO2 improved the adsorption ability for H2S gas and CH3SH gas. Consequently, the Ag-deposited photocatalytic filter could remove H2S gas and CH3SH gas with an 8.0 times, and an 8.7 times effectiveness, respectively, in comparison with conventional TiO2 photocatalytic filter.
著者
平野 元久
出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学 (ISSN:03885321)
巻号頁・発行日
vol.24, no.6, pp.334-339, 2003-06-10 (Released:2009-02-22)
参考文献数
8
被引用文献数
1

Superlubricity, a phenomena of vanishing friction, has been studied theoretically and experimentally. It is theoretically shown that certain unique cases exist where friction force exactly vanishes when the atomic arrangements on the contacting surfaces satisfies the condition for the appearance of superlubricity. The experiments agree with the theoretical predictions. The measurements on atomically clean surfaces show that friction forces decrease as the contacting conditions approach those for the appearance of superlubricity. Friction is not observed in the superlubricity regime in the measurements capable of resolving a friction force of 3 nN by scanning tunneling microscopy.