著者
千田 哲資 木村 基文 神原 利和
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.193-198, 1993-08-15 (Released:2010-06-28)
参考文献数
15

西太平洋熱帯域 (北緯2-8°, 東経140-151°) の漂流物に随伴する魚類の胃内容物を調べたところ, 5つの科に属する6種がウミアメンボを食していた.特にギンガメアジでは61%と高い捕食率であったのに対し, 他の7種のアジ科魚類130個体では1個体のツムブリを除いてウミアメンボを食していたものはなかった.捕食されていたウミアメンボのうち, 66.4%がツヤウミアメンボ, 32.7%がセンタウミアメンボであった.それぞれ1個体の雌雄のコガタウミアメンボが, 従来本種は分布していないと考えられていた北緯4。付近で採集したギンガメアジ (別個体) に食されていた.魚類は海鳥とともに, 遠洋性ウミアメンボの無視できない捕食者であると考えられた.
著者
中野 允裕 石黒 勝彦 木村 昭悟 山田 武士 上田 修功
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.286, pp.197-204, 2013-11-12

本稿では,関係データ解析への応用を目的として,無限サイズを持つ行列の長方形分割を行う確率過程について議論する.関係データ解析法の一つとして、与えられたデータを行列として表現し、その行列を少数の長方形クラスタに分割する手法が広く利用されている。長方形分割を表す確率的生成モデルとして従来Chinese restaurant processの積やMondrian processなどが用いられてきたが,これらは限られたクラスの長方形分割しか表現することが出来なかった.より一般に任意の長方形分割を生成しうる確率モデルとしてGilbert tessellationが知られているが,これは統計的な振る舞いの解析が困難であることが知られている.そこで本稿では,有限確率モデルの無限拡張によって長方形分割のための確率過程を構成する方法を提案する.はじめに,確率過程構成の常套手段であるKomogorovの拡張定理を用いた方法を示し,その問題点を明らかにした後,より洗練された構成法として有限のベイズ階層モデルに関する射影系をOrbanzの拡張定理によって無限拡張する方法を提案する.
著者
赤羽 勝司 木村 貞治 宮坂 雅昭 黒沢 誠
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.C0077, 2004

【はじめに】スピードスケート競技の競技特性としては,距離に応じた体力要素と技術要素の調和が重要視される.そして体力要素の指標としては,下肢筋力や全身持久力,技術要素としては,スタート,直線,コーナーにおける上半身の姿勢や下肢のスケーティング動作技術が挙げられる.そこで,今回我々は,スピードスケート選手における競技力向上を目的とした陸上トレーニングの指標を検討することを目的として,体力要素としての下肢筋力と技術要素としての片脚保持時の重心動揺特性を解析し,興味ある知見を得たので,ここに報告する.<BR>【対象】日本スケート連盟発表の種目別年間ランキング50位以上の選手7名(男5名,女2名,以下:上位群),51位以下の選手13名(男8名,女5名,以下:下位群)を対象とした.年齢は,上位群が,16歳から18歳(平均16.9歳)で,下位群は,16歳から18歳(平均16.6歳)であった.競技経験年数の平均は,上位群が9.1年,下位群が9.8年であった.研究を行うにあたり,全ての対象者に研究の主旨を説明し,研究協力に対する承諾を得た.<BR>【方法】1)重心動揺の測定:膝伸展位での片脚立位(EP)及び膝屈曲位(スケーティング姿勢)での片脚立位(FP)を各々10秒間保持させた時の重心動揺を重心動揺計(アニマ社製,SG-1)を用いて左右2回ずつランダムに測定した.解析項目は,重心動揺の距離,実効値(RMS),面積(REC-A),集中面積(SD-A)とした.2)下肢筋力の測定:等尺性筋力測定装置(OG技研製,GT-30)を用いて,股・膝関節屈曲90度での最大等尺性膝伸展・屈曲筋力を左右2回ずつ測定した.次に,得られた値を体重で除した体重支持指数(WBI)を算出し,左右比,伸展/屈曲比を求めた.3)統計解析:SPSS(SPSS 11.0J for Windows)を用いて,上位群と下位群における重心動揺と下肢筋力の平均値の差をMann-WhitneyのU検定を用いて解析した.検定の有意水準は5%とした.<BR>【結果】1)重心動揺特性について:左側FPにおけるRMS,REC-A,SD-Aの値は,上位群が下位群よりも有意に低値を示した(p<0.01).2)下肢筋力について:膝伸展筋力及び屈曲筋力ともに,両群間で有意な差は認められなかった.<BR>【考察】スピードスケートの競技特性は,直線滑走とコーナー滑走の反復である.特にコーナー滑走では,左脚の支持性と右脚の駆動力が重要な要素となる.今回の結果において,スケーティングの模擬姿勢である左脚での片脚立位保持時の重心動揺が,下位群よりも上位群において有意に安定していたことは,コーナー滑走技術の高さが競技力に反映されている可能性があると考えられる.以上より,スピードスケート選手の競技力向上を目的とした陸上トレーニングの1つとして,スケーティングの模擬姿勢での左脚を中心とした静的片脚保持能力を高めるようなアプローチを工夫していくことが重要であると示唆された.
著者
木村 留美 杉山 寿美 石永 正隆
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.20, pp.96, 2008

<BR> 【目的】<BR> 白飯とおかずで構成される日本の食事様式は"口中調味(口中に残るおかずの味で白飯を味付けする)"により白飯をおいしく食べてきたと考えられる。しかし現在の食事はおかずのみを食べるなど、必ずしも白飯とおかずから構成されていない。我々はこの要因をおかずと一緒に白飯をおいしく食べることができないためではないかと考え調査を行った。<BR>【方法】<BR> 女子大学生を対象として口中調味実施群74.5%(214名)と非実施群25.5%(73名)で比較した。調査項目は白飯の摂取頻度・量、好きな味付け、白飯と料理の関係(白飯がないとおいしく食べられないおかず・白飯をおいしくするおかず)等とした。<BR>【結果・考察】<BR> 実施群は非実施群よりも白飯の摂取量が有意に多かった。「好きなおかず」に両群に差は認められなかったが、実施群で「甘い醤油味」「甘い味噌味」などを好きとした者が有意に多かった。両群とも5割以上の者が「白飯がないとおいしく食べられないおかず」とした料理は、カレー、鯖味噌煮、豚生姜焼き、漬物、麻婆豆腐、煮魚であり、85%以上の者が「白飯をおいしくするおかず」とした料理は、カレー、豚生姜焼き、鶏照り焼き、煮魚、鯖味噌煮、肉じゃが、筑前煮、すきやき、味噌汁、漬物、麻婆豆腐、焼肉であり、和風料理が多かった。また、実施群では非実施群よりも各料理を「白飯をおいしくするおかず」とした者が多く、春巻、焼売、魚ムニエル、目玉焼き、とんかつ、コロッケ、魚ホイル焼き、餃子、焼肉、麻婆豆腐、魚塩焼き、肉じゃがで有意な差が認められ、油脂を用いた甘味のない洋風・中国風料理が多かった。「白飯がおいしくなるおかず」に差が認められたことは、両群で白飯を食べる際の食事内容(献立構成)が異なることを示唆している。
著者
皆川 正明 高僧 美樹 木村 雅理
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.1390-1395, 2019 (Released:2019-09-25)
参考文献数
7

Masing摩擦モデルは,乗心地NV分野で実部品模擬の手段として不可欠な技術となっている.この他の車両運動性能分野で摩擦現象と関係が深い事象に,電動パワステアリング(EPS)のセンターフィールが油圧パワステアリング(HPS)よりも今なお劣っている問題がある.本論文はHPSを超えるセンターフィールをEPSで実現する為にMasingモデルを応用する方法を提案する.
著者
木村 正子
出版者
一般財団法人日本英文学会
雑誌
英文学研究. 支部統合号 (ISSN:18837115)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.313-319, 2012-01-20

This paper examines the issue of a fallen woman in Elizabeth Gaskell's Ruth, exploring the reasons why the heroine Ruth Hilton should die even after repenting. In Victorian literary convention, fallen women were treated as objects of moral scorn and their story of transgression and plight was offered as a warning to unmarried women readers who were themselves expected to be "angels in the house." Gaskell did not consider all fallen women as depraved. She poses the question: Is a woman's "fall" a problem of individual morals or a social issue intertwined with the Victorian double standard? While Gaskell's Ruth casts a light on the socially ill treatment of fallen women, the novel ends with Ruth's abrupt death, leading critics to argue that Gaskell could not go beyond the bounds of the Victorian norms. This may be partly true, but in Gaskell's mind as long as Ruth's repentance is complete, she does not die a sinner. As a character, Ruth is an anomaly in. the Victorian world because she feels both repression and passion, the latter of which should not belong to an "angelic" woman. This deviancy has a productive side for Ruth to have a chance of speaking out and to liberate herself from the manacles of patriarchy. Instead she is forbidden to have her place in the Victorian society. Her death is both punishment and reward. This is Gaskell's argument against the idealistic woman model, the "angel in the house" which denies woman's individuality and a personal history.
著者
木村 優志 春日 秀之
雑誌
研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:21888663)
巻号頁・発行日
vol.2020-SLP-134, no.34, pp.1-4, 2020-11-25

コンピューターグラフィックスで作られた外見で動画配信を行う Virtual Youtuber (VTuber / バーチャルライバー) や,Virtual Influencer と呼ばれる存在が近年注目されている.CG による固有の外観をもっているが,声に関しては声優などが務めることが多い.ここで,バーチャルタレントの外見だけではなく,話者変換によって声を変えることができればより便利である.StarGAN-VC2++ は高精度な話者変換モデルの一つであるが,基本周波数が振動するという問題がある.そこで,新たに Δ????0 損失項を導入し,基本周波数の振動の抑制を試みる.実験の結果,基本周波数の振動の抑制が確認された.しかし,フィルタが発振する例が見られる問題が残る.
著者
木村 敏久 小泉 令三
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.185-201, 2020-06-30 (Released:2020-11-03)
参考文献数
31
被引用文献数
6

本研究では,いじめ抑止に関する中村・越川(2014)の改善をめざして,社会性と情動の学習における問題解決スキルの習得を目標に2時間の心理教育プログラム(①いじめ対応策の検討,②対応策実行のためのロールプレイング)の授業を実施した。心理臨床の専門家ではなく通常の授業と同様に教師が実施した。中学2年生151名が本研究に参加し,実施時期をずらすウェイティング・リスト法を用いて,前期実施群と後期実施群を設定し,統制条件との比較による効果測定を行った。その結果,観衆や傍観者の立場での学習については,未学習の生徒との比較の結果,先行研究と同様にいじめの停止行動に対する自己効力感が学習後に上昇しており,かつ今回,一定期間(9日間),効果の維持が確認できた。一方,加害を容認するような傾向としては,学習後に一旦いじめ加害傾向が減少し,いじめ否定規範は上昇するものの,効果が継続しない傾向が新たに示された。また,社会的能力が高いと全般的にいじめ抑止傾向は高いことが明らかになった。以上の成果から,教師による指導の効果を確認するとともに,いじめ抑止の方策を教育実践上の観点から考察した。
著者
堀江 雄 木村 邦男 井田 雅夫 吉田 泰博 大亀 邦仁
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.713-718, 1992-04-01 (Released:2008-11-21)
参考文献数
16
被引用文献数
6 7

酵母に対する加圧殺菌効果を検討するため,耐圧性の高い酵母の分離を試み,イチゴ由来の酵母(Y-3株)を得た.Y-3株はC. parapsilosisと同定された. 他の酵母と耐圧性を比較検討したところ,Y-3株, C. parapsilosis (IFO 1396)およびC. tropicalis(IFO 1400)の3株は,S. cerevisiae (IFO 0234)より高い耐圧性を持つことが確認された. さらに,加圧処理条件が,Y-3株およびS. cerevisiae (IFO 0234)に対する加圧殺菌効果に及ぼす影響を調べた.ジャムに植菌されたY-3株の加圧後の生存率を,10-6まで減少させるのに,500MPa加圧下25分間,ああるいは425MPa加圧下100分間を要した.加圧時の温度を室温より高く設定することにより,ジャムに植菌されたY-3株に対する加圧殺菌効果が増大した.pHが加圧殺菌効果に及ぼす影響は,S. cerevisiae (IFO 0234)を用いて検討したが,糖度が加圧殺菌効果に及ぼす影響に比べて顕著ではなかった.
著者
木村 久男 津村 隆 横須賀 正壽
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電氣學會雜誌 (ISSN:00202878)
巻号頁・発行日
vol.59, no.616, pp.612-617, 1939

油中コロナの發生を知るのに,超音波部分に於ける感度の良いマイクロホンを用ひたコロナ檢出法に就いては先に發表(1)したが,この裝置により60サイクル電源によるコロナの實驗結果を纏めたものが本文である。所謂コロナには初めに出る一次コロナ又は外見上Glowと呼ばれるものと,急に現象が變化する二次コロナで外見上Streamerと云はれるものとあることは前から云はれて居たが,超音波分析によつて,油中コロナに就いてこの區別が非常によく認められたと同時に,回路の自由振動とコロナの關係や,コロナの負抵抗性等も稍明らかにせられた。そして最後に一次コロナは非發振性であり,二次コロナは發振性であることを,反結合理論を應用して簡單に説明することが出來たことを述べて居る。
著者
玉田 芳史 相沢 伸広 上田 知亮 河原 祐馬 木村 幹 鈴木 絢女 滝田 豪 中西 嘉宏 日下 渉
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

SDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)が世界を席巻している。SDGsが掲げる目標は首肯できるものばかりである。しかし、SDGsの目標群を冷静に眺めると、開発にとって重要な目標の欠落が分かる。その1つが政治の民主化である。途上国の非民主的な指導者が、国際社会に向かって、SDGs推進を謳う例が少なくない。SDGsを錦の御旗とすれば、民主化への外圧を和らげることができるからではないのか。SDGsは権威主義体制の温存に寄与するという副作用があるのではないか。本研究はこの問いに実証的に答えようとする。
著者
梅垣 佑介 木村 真人
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.83, no.5, pp.430-439, 2012 (Released:2013-03-01)
参考文献数
37
被引用文献数
9 6

The present study investigated the effect of optimistic bias on help-seeking intentions and behaviors in relation to health care professionals and nonprofessionals for depressive symptoms. In addition, the study tested the hypothesis that seeking help from professionals poses a greater threat for self-esteem than from non-professionals. A questionnaire survey (N = 462) using clinical vignettes was conducted with university students. The results suggested that optimistic bias had an impact on help-seeking intentions and behaviors directed towards both health care professionals and nonprofessionals. There seemed to be a relatively stronger threat to self-esteem in help-seeking involving nonprofessionals and a weaker threat in help-seeking involving professionals, contrary to previous studies. The results were explained by the threat to self-esteem and equity theories. Understanding the rationale of optimistic bias and symptom recognition in the help-seeking process may provide relevant information to bridge the service gap in the treatment of depression.
著者
児玉 雄二 岡田 真平 木村 貞治
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2002, pp.479, 2003

【はじめに】近年、成長期の中学生におけるスポーツ障害の報告が数多く認められる。我々が相談を受けたY中学校野球部でも、膝関節や足関節周辺のスポーツ障害が数多く認められた。また、ほとんどの選手において柔軟性の低下が認められた。そこで、本研究では、スポーツ障害の予防・改善を目的として柔軟性向上プログラムの指導を実施し、介入前後における柔軟性の変化について検討した。【対象】対象は、Y中学校野球部に所属する1年生13名、2年生3名の計16名で、調査に際しては、本人及び顧問、保護者の同意を得た。【方法】平成14年7月29日に、柔軟性の評価を行った。評価項目は、(1)ハムストリングス:体前屈、(2)腸腰筋:膝窩-床間距離、(3)大腿四頭筋:踵-臀部間距離の3種類とした。次に、これらの筋を中心に全身的な柔軟性向上プログラムを指導した。指導内容は、スタティック・ストレッチとダイナミック・ストレッチ(ブラジル体操)とし、ウォーミング・アップ時とクーリングダウン時に全員で実施するよう指導した。そして、約2ヶ月後の10月3日に柔軟性の再評価を行ない、指導前後での柔軟性の変化をt検定を用いて解析した。また、部員と監督に対し、アンケートによる意識調査を行なった。【結果】柔軟性向上プログラム施行前後での柔軟性の変化については、左右の平均で膝窩-床間距離は6.0cmから4.7cm(p<0.05)へ、体前屈は37.0cmから39.6cm(p<0.05)へ、踵-臀部間距離は10.2cmから9.6cm(p<0.05)へと、すべての項目において有意な改善が認められた。また、アンケート調査では、約7割の部員が、「身体が柔らかくなったと感じる」、「痛みが少なくなった」と回答した。【考察】介入前の評価では、膝関節,足関節周辺の慢性的な疼痛が多く認められるとともに、殆どの選手で柔軟性の低下が認められたことから、中学校野球部でのこれまでの部活動では、野球そのもののトレーニングが中心になっていて、柔軟性などの体力要素に着目した自己管理プログラムの実践が不十分であったと考えられる。また、約2ヶ月という短期間であったが、セルフケアとしての柔軟性向上プログラムの継続的な実施により、有意な柔軟性の改善が認められるとともに、アンケートの結果では、疼痛の軽減が認められた。以上より、今回指導した柔軟性向上プログラムは、柔軟性の向上に効果があるとともに、慢性的な疼痛などのスポーツ障害の軽減にも有効であったため、今後も、コンディショニングやスポーツ障害の予防・改善のための基礎プログラムとして、より多くの学校で実践してもらうよう啓発活動を継続していきたい。