著者
吉高 淳夫 松井 亮治 平嶋 宗
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.1696-1707, 2006-06-15

映画やテレビドラマといったコンテンツにおいて,アクセスの柔軟性・多様性を実現するためには,特定の雰囲気や印象を強調する演出,すなわちコンテンツに埋め込まれた感性情報を検出し,それを反映させることが重要である.様々な演出技法を述べた「映画の文法」では,ズームやドリーなどのカメラワークは,ある場面の雰囲気や印象を強調するための重要な演出手法として位置づけられている.カメラワーク検出に関する先行研究では,映像主体の視覚上の変化という観点ではほぼ同様であるが演出意図が大きく異なる,ズームイン?キャラクタドリー,ズームアウト?プルバック間の弁別ならびにそれらの検出を,動物体の存在を前提として十分な精度で検出することは未解決であるため,カメラワークによる演出を検出できない.本論文では,上記カメラワークを区別して検出することにより,カメラワークによる演出効果により映像に込められた感性情報を抽出する手法を提案する.さらに,動物体存在下で上記カメラワークを検出,弁別し,カメラワークに基づく演出,すなわち感性情報を検出するという目的に対する提案手法の有効性を評価した.
著者
大瀧 悠嗣 北村 勝誠 松井 照明 高里 良宏 杉浦 至郎 伊藤 浩明
出版者
一般社団法人日本小児アレルギー学会
雑誌
日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.490-498, 2022-12-20 (Released:2022-12-20)
参考文献数
15
被引用文献数
2

目的日本の小児における木の実類アレルギーの増加が報告されているが,小児の救急受診患者の背景や誘発症状を検討したものはなく,当センターにおける状況を分析した.方法2016年2月~2021年10月に木の実類の即時型症状で救急外来を受診した29例(27名)について,原因食物,患者背景,誘発症状,治療を診療録から後方視的に検討した.結果原因はクルミ12例(10名),カシューナッツ12例,マカダミアナッツ3例,アーモンド1例,ペカンナッツ1例で,年齢中央値は3歳であった.15例がアナフィラキシー,うち5例はアナフィラキシーショックであった.13例がアドレナリン筋肉注射,うち1例がアドレナリン持続静脈注射を要した.11例が入院し,うち3例は集中治療室へ入院した.初発は22例で,そのうち14例が他の食物に対する食物アレルギーを有していた.結語木の実類アレルギーの救急受診患者は,年少児がアナフィラキシーで初発した事例が多かった.予期せぬ重篤事例を未然に防ぐため,何らかの医学的及び社会的対策が望まれる.
著者
寺地 智弘 岩田 法親 菱山 信也 舟場 正幸 松井 徹
出版者
日本ペット栄養学会
雑誌
ペット栄養学会誌 (ISSN:13443763)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.7-11, 2015-04-10 (Released:2016-04-11)
参考文献数
21

ネコにおける被毛中水銀濃度と各種疾病の関係の予備的検討として、動物病院に来院した健常ネコ(n=33)と疾病ネコ(n=67)の被毛中水銀濃度を測定した。次いで、健常ネコの被毛中水銀濃度から暫定参照値上限を算出し、各種疾病のネコにおける被毛中水銀濃度との比較を行った。健常ネコの被毛中水銀濃度は0.2~6.4 mg/kgの範囲であった。得られた暫定参照値上限は9.2 mg/kgであり、健常ネコで暫定参照値上限を上回る個体は無かった。疾病ネコの被毛中水銀濃度は0.1~17.5 mg/kgの範囲であり、2頭の被毛中水銀濃度が暫定参照値上限を上回っていた。本試験では、ヒトやネコでの水銀中毒症として報告されている精神神経系疾患のネコが3頭、また、ヒトでの水銀中毒症として報告されている循環器系疾患のネコが3頭認められたが、いずれも暫定参照値上限を下回っていた。一方、口内炎と診断されたネコ4頭の内、2頭が暫定参照値上限を大きく上回っており、ネコにおける口内炎の一部が水銀過剰摂取と関連する可能性は否定できなかった。
著者
松井 孝彦
出版者
愛知教育大学
雑誌
愛知教育大学教職キャリアセンター紀要 (ISSN:24240605)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.175-181, 2021-03-26

本稿は、教育実習の事前演習で行った指導や活動の中から、机間指導に関わる指導及び演習についてその内容と学生の振り返りを報告することを目的とする。筆者は中・高等学校の教員であった頃、授業の目標を達成させるためには机間指導が重要であると考え、その指導を重視していた。しかし、本学附属中・高等学校に勤務をしていた際、教育実習生が机間指導の基礎を理解しておらず、適切に机間指導を行うことができない様子を見てきた。そして、昨年度まで教職大学院の授業内で机間指導の講義及び演習を行ってきた。 2020年度は、かつてない感染症の流行により、教育実習期間が例年よりも1週間短くなった。これに伴い、本学開設の4単位の教育実習において、40時間の時間不足が発生した。そこで、大学で40時間の「教育実習事前演習」を行うことにより、不足した時間を補充することとなった。本稿では、はじめに本学英語選修・専攻の学生に対して行った事前演習全体について説明をする。そして、事前演習内で行った机間指導について、「理論面の指導と学生の振り返り」と「実践演習と学生の振り返り」について報告をする。本稿を通して机間指導力を高めることを目的とした具体的な指導事例と、教育実習の前に机間指導に関する指導を行うよさを示していきたい。
著者
古村 健太郎 松井 豊
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
日本心理学会大会発表論文集 日本心理学会第84回大会 (ISSN:24337609)
巻号頁・発行日
pp.PC-006, 2020-09-08 (Released:2021-12-08)

本研究の目的は,マッチングアプリ利用の心理的背景を検討することであった。調査対象は,インターネットパネルから抽出された390名であった。男女別に人口統計学的変数(恋人の有無,職業の有無)や心理変数(自尊心,賞賛獲得欲求,拒否回避欲求,孤独感,ぬくもり希求)が,リスクのある性行為への願望と関連し,アプリ利用と関連するという過程を想定し,構造方程式モデリングによる分析を実施した。その結果,3つの主たる結果が得られた。第1に,男女ともに,恋人がいない人や有職者のアプリ利用経験が多かった。第2に,男性において,自尊心や賞賛獲得欲求,拒否回避欲求はリスクのある性行為願望と関連するが,アプリ利用との直接的な関連は示さなかった。これらの心理変数の中でも,賞賛獲得欲求については,リスクのある性行為への願望と関連し,アプリ利用と関連する有意な媒介効果が示された。第3に,女性において,拒否回避欲求の低さやぬくもり希求の高さは,アプリ利用と直接的な関連を示した。以上の結果から,男女ともに,主に社会人が異性との出会いの場としてマッチングアプリを利用していることや,男女でアプリ利用の背景が異なる可能性が示された。
著者
松井 実 伊藤 潤
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第69回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.174, 2022 (Released:2022-08-30)

太刀川は近著『進化思考』においてダーウィン的な現代の進化生物学のアプローチとは一線を画す進化観を提示している。本稿では、標準的な、変異主義による進化プロセスの捉え方と、太刀川の変態主義による捉え方の違いを、生物におけるランダムな突然変異と文化における時に非ランダムな突然変異という重要な区別および集団的な思考の欠如をとおして指摘する。また、本書の250以上の問題のある記述をリスト化し、今後の改定にむけた改善案も提示した。
著者
増原 直樹 岩見 麻子 松井 孝典
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 Vol.33(2019年度 環境情報科学研究発表大会)
巻号頁・発行日
pp.43-48, 2019-11-25 (Released:2019-11-22)
参考文献数
9
被引用文献数
2

本研究は,SDGs 達成に向けた取組みの一つとして,政府が指定した国内29 のSDGs 未来都市に着目し,環境モデル都市,環境未来都市,SDGs 未来都市が相互に重複する取組みであることを実証するとともに,29 自治体のSDGs 未来都市計画が貢献しようとするゴールを集計した。環境未来都市の中ではゴール7やゴール11 に関する取組みが多かったのに対し,SDGs 未来都市では,それらに加えゴール8,9,13 に関する取組みが増えており,取組みの多いターゲット17.17 に関してグローバル指標とSDGs 未来都市が設定するKPI の傾向が異なっていること,京都市の事例からはローカライズ指標に関するデータ取得や指標範囲設定の困難さの存在を明らかにした。
著者
宮田 伸吾 寺田 茂 松井 伸公
出版者
東海北陸理学療法学術大会
雑誌
東海北陸理学療法学術大会誌 第24回東海北陸理学療法学術大会
巻号頁・発行日
pp.O006, 2008 (Released:2008-12-09)

【目的】 下肢周径囲測定の目的には筋肥大や筋萎縮の評価、浮腫の評価などがある。特に、筋肥大による周径囲の変動幅は短期間では小さく、周径囲測定の高い再現性が必要不可欠である。しかし、予備的研究では同一部位の測定を指示した際にも検者によって3cm程度の誤差が発生してしまう場合があることが判明した。誤差を生む要因としては、測定部位の決定能力の違い、測定値を読み取るときの巻尺の締める強度の違い、下肢の長軸に対する巻尺を巻きつける角度の違い、被検者と検者の測定肢位の違いなどが考えられ、この中で特に大きく影響を及ぼすと考えられたのが、測定部位の決定能力である。本研究の目的は検者にあらかじめ測定部位の決定方法に関して個別指導し、方法を統一した条件下での下肢周径囲測定の個人内再現性と個人間再現性を検討することである。 【方法】 被験者は7名(男性3名、女性4名)で、平均年齢26.0±5.0歳、平均身長167.0±9.1cm、平均体重58.5±10.1kgであった。被験者には本研究の目的と方法について説明し、参加の同意を得た。検者は当院リハビリテーション科の理学療法士10名で、平均経験年数は7.8±6.5年(0年から22年)であった。測定部位の決定方法や、測定値を読み取る際の巻尺の締める強度、下肢の長軸に対する巻尺の角度、被検者と検者の測定肢位を事前に指導し、統一した。特に、大きく影響を及ぼすと考えた測定部位の決定方法については個別に実技指導した。検者全員が同一の巻尺を使用し、測定順序はランダムとした。測定肢は左下肢とし、測定肢位は仰臥位で左下腿を検者の左大腿に載せ、左膝関節伸展0度とした。測定部位は膝蓋骨上縁から近位に10cmと腓骨頭下縁から遠位に7cmの2箇所とした。1回目の測定から6日間の間隔をあけて2回目の測定を実施した。測定値より、級内相関係数(ICC)を算出し、個人内再現性と個人間再現性を検討した。 【結果】 個人内再現性において大腿周径囲でICCは0.83から0.99であり、標準誤差は0.54cmから0.64cmであった。下腿周径囲でICCは0.91から0.99であり、標準誤差は0.37cmから0.46cmであった。 個人間再現性において大腿周径囲で1回目ICCは0.92、2回目0.92で、標準誤差は1回目0.25cm、2回目0.27cmであった。下腿周径囲で1回目ICCは0.93、2回目0.93で、標準誤差は1回目0.18cm、2回目0.16cmであった。 【考察】 個人内再現性においては大腿周径囲測定時と下腿周径囲測定時ともにICCは0.8以上で、桑原らの基準では良好、個人間再現性において大腿周径囲測定時と下腿周径囲測定時ともにICCは0.9以上で、優秀という結果であった。今回のように測定部位の決定方法、特に膝蓋骨上縁や腓骨頭下縁の触診法を統一することで、高い再現性が得られ、臨床において信頼に足るデータを得られることが解かった。
著者
相原 隆貴 小林 慧人 髙野(竹中) 宏平 平田 晶子 尾関 雅章 松井 哲哉
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会誌 (ISSN:13498509)
巻号頁・発行日
vol.104, no.5, pp.286-294, 2022-10-01 (Released:2022-11-29)
参考文献数
85

近年,周辺の土地への竹林の拡大が日本各地で問題となっている。竹林の適切な管理計画立案のためには,その成立を規定する地形条件の解明が必要である。先行研究において,比較的限定された地域における地形条件の解明がなされてきた一方で,広域で竹林の成立可能な気候条件(潜在生育域)下を対象とし,地形条件を解明した事例はない。本研究は長野県を対象とし,竹林の位置情報を航空写真および現地踏査によって把握し,潜在生育域と竹林の成立する土地の地形条件を県全域で比較した。その結果,竹林の潜在生育域は斜面傾斜度0°付近と30°付近に二つのピークを持ち,全方位に一様に分布するのに対し,竹林(10,523カ所,総面積1,449.0 ha)は斜面傾斜度5~20°の緩傾斜地に55.7%が,南東,南,南西向き斜面に53.5%が成立していた。この竹林の地形条件の傾向は,県内5地域(北信地域,中信地域,東信地域,南信地域,木曽地域)いずれにおいても共通であった。これらの結果から長野県内の竹林は,南向きの緩斜面の条件に多く生育しているという傾向が明らかとなり,土地利用や竹林経営の観点から現在の地形条件に植栽され残存してきたと推察された。
著者
幸田 憲明 松井 伸之
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第28回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.43-46, 2012 (Released:2013-07-25)

連続値を扱うニューラルネットワークを適用した強化学習の研究がなされているが,従来のニューラルネットワークでは,その形状とニューロン数を予め決定しておく必要があり,どのような学習結果となるか予想できない強化学習ではこれらを予測しておくことは一般に困難である. そこで本研究では,自律的にニューロンを追加するRCEモデルのニューロン生成機構を導入したニューラルネットワークによる強化学習について述べる.
著者
石川 和江 磯 麻衣子 松井 優果 塩谷 亜希子 山本 國夫 Kazue ISHIKAWA Maiko ISO Yuka MATSUI Akiko SHIOTANI Kunio YAMAMOTO
出版者
大手前大学健康栄養学部
雑誌
食糧・栄養と健康 = Otemae Journal for Food, Nutrition & Health (ISSN:24363251)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.27-34, 2022-03-31

<目的>現在、メントールを含有した飲料であるミントティーが多く市販されている。食品添加物でもあるメントールを含むミントティーの継続的な摂取が生理反応や感覚に及ぼす影響を調べた研究は少ない。また、女子学生は学生生活の中で冷えや暑さを感じることが多い。そこで本研究では女子学生を対象に、メントールを含むハーブ(ミント)の継続摂取による効果や安全性を明らかにすることを目的とした。<方法>この研究は、専門学校および大学の女子学生を対象とした。対象者は、メントール含有ペパーミント飲料(以下、ミントティー)を1日3回1週間連続摂取した。我々は、ミントティー摂取前と1週間継続摂取後、および2週間後に身体計測(身長、体重、BMI、基礎代謝、体温、血圧、脈拍)温冷感覚アンケート、クレペリン検査を実施し、ミントティーの温冷感覚への影響および安全性について検討した。さらに、クレペリン検査後に、主観的感覚アンケートを行った。統計解析は、15名の時間経過による変化および、ミントティー摂取前の温冷感覚アンケートの結果をもとに、感覚冷感群(以下、冷感群)、感覚暑感群(以下、暑感群)の2群に分類して分析した。<結果および考察>データ解析対象者は15名であった。15名全体では、生理応答、クレペリン検査に時間経過による有意な変化は見られなかったが、主観的アンケートでは、「疲れ感」に有意な変化がみられ、飲用前(以下、0週)に比べて飲用1週間後(以下、1週)に有意に低下した(p=0.020)。冷感群と暑感群の比較においては、ミントティー摂取による収縮期血圧は、暑感群では0週に比べて1週、摂取完了1週間後(以下、2週)とも低下し(p=0.003)、冷感群では1週に比べて2週で低下した(p=0.023)が、拡張期血圧は両群とも有意な変化はみられなかった。主観的感覚のうち、「疲れ感」は、冷感群で0週に比べ1週、2週とも低下した(p<0.001)。クレペリン検査による作業量は、両群とも0週に比べ1週、2週とも増加したが、変化量では、暑感群に比べ冷感群が有意に高かった(p=0.006)。本研究での女子学生は、ミントティー摂取による安全性への影響はなく、冷感群、暑感群で生理的応答と主観的感覚が異なることが示唆された。なお、本研究では、ミントティーの摂取期間中および摂取完了後1週間の身体計測等の基礎健康調査および問診での気分の悪化や頭痛、嘔吐、下痢などの症状に異常はなかった。
著者
松井 典子 真田 弘美 須釜 淳子 松尾 淳子
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

リンパ節郭清術後のがん患者にしばしばみられるリンパ浮腫は,決定的な治療方法がないために,がん術後患者のQOL低下に大きく影響を与える.近年,動物を対象とした実験で,振動刺激がリンパ流の亢進やリンパ管新生に寄与するため,振動刺激がリンパ浮腫の予防や治療に適応できる可能性が示唆されたが,ヒトを対象とした検討は行われていない.そこで,本研究では,(1)リンパ浮腫専門院を受診した患者の診療録および問診表からリンパ浮腫の実態を明らかにした上で,(2)健常人を対象に振動刺激がリンパ流に与える影響の検討を実施した.研究I乳癌術後に発症するリンパ浮腫の実態調査[方法]2003年にリンパ浮腫専門院を受診した乳癌術後患者221名の診療録および問診表から,患者属性・受診前の状況・受診時の浮腫・浮腫の経過について情報を収集した.[結果]対象者を手術時期(1984年以前,1985-1999年,2000年以降)に分けて比較したところ,手術時期が早い患者ほど,重症例が多かった.重症度別に周囲径を評価したところ,一ヵ月後および三ヵ月後の治療効果に有意差はみられなかった,[考察]重症度により治療効果の差はみられるものの,その効果には手術時期による差異はみられなかった.したがって,術後年数が長いリンパ浮腫患者に対しても適切な介入が有効であることが示唆された.研究II振動刺激が健常女性のリンパ流に与える影響[方法]健常女性(38歳)を対象とした振動刺激時のリンパ流をICG皮下注射により評価する[結果]振動刺激前は健常人を対象としたものの,リンパ流の停滞が観察された,また,振動刺激後にリンパ流速が顕著に早まることが観察された.[考察]リンパ流速の評価方法について検討が必要であるものの,健常人を対象とした振動刺激はリンパ流速の改善に一定の効果があることが期待された.
著者
松井 晋 赤谷 加奈 松尾 太郎 杉浦 真治
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.143-146, 2010-08-25 (Released:2010-08-28)
参考文献数
25
被引用文献数
1 1

Introduction of the snail-eating flatworm Platydemus manokwari has caused the extinction and decline of native land snails on tropical and subtropical islands. Here we report the first record of P. manokwari from Minami-daito Island in the oceanic Daito Islands (western Pacific) which support an endemic land snail fauna. Platydemus manokwari was found in July 2004, July 2008, and June 2009 on Minami-daito Island. To clarify the effect of P. manokwari on land snail survival in the field, we examined survival rates of snails experimentally placed in the areas where P. manokwari were found in June 2009. Despite the presence of P. manokwari, we found little evidence of predation, suggesting that the density of P. manokwari was not high enough to impact snails on Minami-daito Island.