著者
高井 智代 松本 直司
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.70, no.589, pp.55-62, 2005-03-30 (Released:2017-02-11)
参考文献数
27
被引用文献数
6

In order to improve visual recognition of stairs in upward and downward motion, sensory test was carried out by 10 vision-impaired persons. The result shows that the appearance of finishing materials (for example, combinations, sizes, colors) have influence on visual recognition of stairs. The most influential element was the ratio of the brightness between border and tread. The second most influential element was the width of border at tread (in case of going down), and the width of border at tread and rise (in case of going up). We proposed a standard plan of stair elements for good visual recognition.
著者
宇都宮 由佳 谷澤 容子 松本 美鈴 福永 淑子 石井 克枝
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.26, 2014

【目的】本研究は,タンパク質を多く含む食品の調理に注目して,日本,台湾,タイ,フランス,イタリアの食生活の国際比較をし,それぞれの食の伝統がどのように日常食に反映されているか解明することを試みるものである.本発表では,タンパク質を多く含む食品の日常食における利用状況を麺類との組み合わせについて国際比較をする.<br>【方法】調査は,2011年5~12月に関東地域の136名,2011年11~12月に台北居住の163名,2011年5月~2013年3月にタイ王国ラジャパートチェンマイ大学生100名,2002年11月~2003年2月および2014年1~2月にフランスストラスブール居住の107名+34名,2011年11月~2012年4月に北イタリア居住の35名を対象に,自記式法により実施した.内容は,属性,連続した平日2日間の食事の記録とした.解析には,統計用ソフトSPSSを用い,クロス集計,カイ二乗検定などを行った.<br>【結果】麺類と組み合わせたタンパク質を多く含む食品の料理の出現率は,日本9.2%,台湾15.0%,タイ27.9%,フランス+イタリア(欧州)14.3%であり,タイが最も高かった.麺類は,各地域共通して肉類との組み合わせ比率が高い.次いで日本では魚介類,台湾・タイでは卵類との組み合わせが見られた.欧州は,乳製品「加熱無」との組み合わせ高く,他の地域比べ有意に高かった.日本,タイでは,ちゃんぽん,ラーメン,クエティオ(米麺)など汁物として,台湾は和え麺,牛肉麺など汁無麺で茹でる調理法で摂取されていた.(本研究は2011~2013年度公益財団法人アサヒグループ学術振興財団からの助成を受けている)
著者
内田 智也 大久保 吏司 古川 裕之 松本 晋太朗 小松 稔 野田 優希 石田 美弥 佃 美智留 土定 寛幸 藤田 健司
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.11373, (Released:2018-01-24)
参考文献数
22

【目的】投球中の肩関節ストレスの軽減には,良好な下肢関節動作が重要となる。そこで,本研究はFoot Contact(以下,FC)以降のステップ脚膝・股関節の力学的仕事量と肩関節トルクの関係について検討した。【方法】中学生の投手31 名の投球動作解析で求められた肩関節内旋トルクについて,その平均から1/2SD を超えて低い群(以下,LG)10 名と1/2 を超えて高い群(HG)10 名の2 群に分け,ステップ脚膝・股関節の力学的仕事量(正・負仕事)を群間比較した。【結果】FC から肩関節最大外旋位(MER)におけるLG の膝関節屈曲-伸展の負仕事量が有意に低値を示した。【結論】ステップ脚膝関節伸展筋力は良好な投球動作獲得に寄与し,FC 以降の膝関節の固定および下肢関節からの力学的エネルギーを向上させることは肩関節ストレスを軽減させると考えられた。
著者
早瀬 修一 松本 恵 吉村 研 伊藤 敏幸 上谷 保則
出版者
公益社団法人 日本化学会・情報化学部会
雑誌
ケモインフォマティクス討論会予稿集 第34回情報化学討論会 長崎
巻号頁・発行日
pp.P19, 2011 (Released:2011-11-06)
参考文献数
6

様々な置換基を持つ一連のフレロピロリジン誘導体(1)について,密度汎関数理論を使った電子状態計算をおこなった.その結果,(1)をアクセプターとするポリチオフェンベースの太陽電池の開放端電圧が,(1)のLUMOエネルギーと比較的強い正の相関を示すことが分かった.このことは,上記太陽電池の光起電力生成過程がバルクへテロジャンクション機構に支配されていることを示唆している.
著者
辻 義弘 吉岡 健太郎 河野 麻実子 鈴木 尚紀 田尻 伸弘 人見 泰正 加藤 かおり 吉田 俊子 水野 (松本) 由子
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.48, no.7, pp.413-422, 2015 (Released:2015-07-30)
参考文献数
22
被引用文献数
1

腸溶性カプセル化ビフィズス菌製剤 (以下, カプセル化ビフィズス菌製剤) を透析患者に服用させ, 便秘症状の改善とそれに伴うQOL, および血液検査結果の変化について検討した. 透析患者24名を対象とし, カプセル化ビフィズス菌製剤を1日1包8週間服用させた. 便秘の尺度評価には日本語版便秘評価尺度を用い, QOLの変化にはThe Patient Assessment of Constipation Quality of Life Questionnaire (PAC-QOL) を用いた. カプセル化ビフィズス菌製剤摂取前と比較して, 21名 (87.5%) に便秘症状の改善とQOLの向上が認められた. また, 早期に便秘が改善した群では血清リン値が有意に低下した. カプセル化ビフィズス菌製剤摂取の効果が早発性に出現する透析患者では, 便秘症状の改善に伴うQOLの向上, および血清リン値の低下に有用であることが示唆された.
著者
藤村 吉博 松本 雅則 八木 秀男
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.100, no.5, pp.1296-1307, 2011 (Released:2013-04-10)
参考文献数
34
被引用文献数
2

溶血性尿毒症症候群(HUS)と血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)は共通病態として,溶血性貧血,血小板減少,血小板血栓による腎機能障害を示す.両者は共に先天性と後天性要因で生じ,屡々臨床的鑑別が困難である.TTP診断指標として近年ADAMTS13活性著減が重視されている.HUSは病原大腸菌O157感染に関連した後天性が多い.先天性HUSには補体調節因子やトロンボモジュリンの遺伝子異常を示すものがある.
著者
川井 正弘 松本 孝芳 升田 利史郎
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌 (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1993, no.10, pp.1184-1187, 1993-10-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
13
被引用文献数
1 2

アルギン酸は,β-1,4結合したD-マンヌロン酸とα-1,4結合したL-グルロン酸から構成される酸性高分子多糖である。アルギン酸ナトリウム水溶液は,適当な二価金属イオンを添加するとゲル化することが知られている。しかしながら,ゲル化に及ぼす添加イオン種の影響は明らかでない。本研究では,その影響をレオロジー測定を通して研究した。レオロジー測定は10wt%アルギン酸ナトリウム水溶液に種々の濃度で塩化カルシウム,塩化ストロンチウムを添加した系について,円錐-円板型レオメーターを用いて測定温度25℃で行った。ゲル化するに要する添加塩量は,塩化ストロンチウム,塩化カルシウム,塩化マグネシウムの順で増加した。これは,アルギン酸に対する二価金属イオンの親和性が,Sr2+>Ca2+>Mg2+ の順で低下するためと考えられる
著者
佐藤 暢 松本 泰典 那須 清吾
出版者
特定非営利活動法人 産学連携学会
雑誌
産学連携学 (ISSN:13496913)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.2_144-2_154, 2017 (Released:2018-01-18)
参考文献数
25

本稿では,高知工科大学社会連携部と高知県工業会が初めて組織的に連携した事例を取り上げ,研究開発体制の構築に至った背景と経緯について報告した.そして,この産学官連携の体制構築に当たり,組織としてのコーディネート部門およびそこに属する個人としてのコーディネータが果たした役割を述べ,地域イノベーション創出における産学官連携コーディネート活動のありかたについて考察した.その結果,産学官連携コーディネート活動をより効果的,効率的に進めるために,関係する組織間の意思決定が必要であり有効であることが示された.また,組織間連携に支えられることで,個々のコーディネート活動の公平性と透明性が確保されることも示した.そして,産学官連携コーディネート活動に内在する要素である,「生きた情報」と「密なる人的ネットワーク」をより有効に活用するためには,組織間の意識共有と意思決定が重要であることが,本事例から示された.
著者
西元 崇 植木 宗司郎 松本 修一 平岡 敏洋
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.A_29-A_35, 2017-04-01 (Released:2017-04-01)
参考文献数
14

ETC の普及に伴って国内の高速道路における料金所渋滞は大幅に減少し,現在の都市間高速道路における渋滞はサグ部で 60 %程度発生すると言われている.すなわち,高速道路の更なる渋滞削減を達成するには,サグ部における渋滞解消法の検討が急務である.渋滞対策には,ハード面とソフト面双方において多種多様なものが提案されているが,本研究では,比較的低コストかつ即応性が期待されるサグ部における渋滞抑制対策として,サグ部上りに設置間隔が広がるようにポールを設置することでドライバに減速感の錯視を生じさせる手法を提案する.ドライビングシミュレータ実験を行い,提案手法によって,サグ部における速度低下を抑制し,円滑な交通流の実現に有効であることを示唆する結果が得られた.
著者
森本 慶太 道越 奈苗 大西 吉之 森下 瑶子 上田 耕造 玉村 紳 松本 智憲 安井 倫子
出版者
大阪大学西洋史学会
雑誌
パブリック・ヒストリー (ISSN:1348852X)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.209-245, 2016-02

斯波照雄・玉木俊明編 『北海・バルト海の商業世界』 悠書館、2015 年5 月刊、四六判、480 頁、4500 円+税、ISBN978-4-86582-003-4藤川隆男・後藤敦史編『アニメで読む世界史2』 山川出版社、2015 年1 月刊、A5 判、248 頁、1500 円+税、ISBN978-4-634-64074-0踊共二編『アルプス文化史 : 越境・交流・生成』 昭和堂、2015 年3 月刊、A5 判、268 頁、2700 円+税、ISBN978-4-8122-1507-4藤田拓之著『居留民の上海 : 共同租界行政をめぐる日英の協力と対立』 日本経済評論社、2015 年2 月刊、A5 判、295 頁、6500 円+税、ISBN978-4-8188-2361-7Khyati Y. Joshi and Jigna Desai (eds.) Asian Americans in Dixie : Race and Migration in the South Urbana, University of Illinois Press, 2013, x + 299 pp.,ISBN978-0-252-03783-2中野耕太郎著『20世紀アメリカ国民秩序の形成』 名古屋大学出版会、2015 年2 月刊、A5 判、408 頁、5800 円+税、ISBN 978-4-8158-079-3南直人著『〈食〉から読み解くドイツ近代史』 ミネルヴァ書房、2015 年3 月刊、四六判、304 頁、3500 円+税、ISBN978-4-623-07279-8坂本優一郞著『投資社会の勃興 : 財政金融革命の波及とイギリス』 名古屋大学出版会、2015 年2 月刊、A5 判、496 頁、6400 円+税、ISBN978-4-8158-0802-0
著者
前山 智宏 前川 清人 松本 忠夫
出版者
日本熱帯生態学会
雑誌
Tropics (ISSN:0917415X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.509-517, 2001 (Released:2009-01-31)
参考文献数
21

アカネ科アリノスダマ亜科に属するアリノスダマ類(5属88種)は,ニューギニア島を中心に分布する着生性のアリ植物であり,共生するアリ類との間に緊密な相利共生関係をもつものから共生関係の弱いものまで,様々なな共生関係を示すことが知られている。本研究では,アリノスダマ類の系統関係を明らかにした上で,その進化プロセスの推定を行うことを目的とし,アリノスダマ類4属に属する6種のク口口プラストDNA·atpB-rbcL intergene の塩基配列を決定し,分子系統樹の構築を試みた。その結果,アリとの高度な共生関係をもつMyrmecodia属やMyrmephytum属は偽系統群となり,アリとの共生関係が弱く,また乾性適応が進んだHydnophytum属が派生的分類群である可能性が示唆された。従って,アリノスダマ類の進化を考えると,多雨林で祖先型の着生性植物が,まずアリ類との共生関係を進化させ,その後一部が乾燥地へと進出し,乾燥適応型の形態を持つ種が出てきたと考察される。
著者
津田 幸穀 福士 純一 松本 光司 佐藤 太志 菊池 克彦 本村 悟朗 井口 明彦 伊藤 康正 岩松 陽一郎 佐本 信彦 泊 真二
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.652-655, 2008-09-25 (Released:2008-11-20)
参考文献数
6

比較的稀な外傷である上腕三頭筋腱皮下断裂を経験したので報告する.症例は69歳女性.二分脊椎に伴う両下肢不全麻痺のため,両松葉杖歩行中,転倒し右肘痛を生じた.近医を受診し,上腕三頭筋腱断裂の診断で当科紹介された.初診時,右上腕遠位に腫脹・圧痛・皮下出血,肘頭近位に陥凹を触知.可動域制限,筋力低下はあるも,肘伸展は可能であった.MRIで三頭筋腱の連続性消失,周囲にT2高信号の浮腫,出血像を認めた.腱縫合術を施行し,肘頭に骨孔を作成し断端を縫着した.術後3週間のシーネ固定を予定したが安静を保てず,術後17日目に再断裂を確認.再度肘頭に縫着し,人工靭帯で補強を行った.再手術後は3週よりROM訓練開始し,術後8週にはROM 20~120°となり,筋力も回復した.上腕三頭筋腱皮下断裂の治療では腱縫合が推奨され,一般に予後も良好である.再断裂の報告は少ないが,慎重な後療法を行う必要がある.
著者
松本 佳彦
出版者
大阪大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

漸近的対称空間にはさまざまな種類があるが、本研究においてもっとも基本的な対象となるのは漸近的複素双曲空間(ACH空間)である。初めの課題としたのは、ACH空間であってアインシュタイン方程式を満たすようなもの、すなわちACHアインシュタイン空間に存在すると考えられる、一種の複素構造(正確には概複素構造)についての考察であった。候補となるような数種類の概複素構造に関する直接的な検討を行い、また研究協力者との議論を行っている。それと並行して、作業仮説を検証するためのテストケースとして用いることを意図して「ACHアインシュタイン空間であって、特に大きな対称性を持つものを構成する」というアプローチに取り組み、これには明確な進捗があった。構成にあたり生じる困難を具体的に把握するために、漸近的双曲アインシュタイン空間(AHアインシュタイン空間)も合わせて考えることにして、複数の手法を検討したところ、AHアインシュタイン空間についてはある手法が特に有効であることがわかり、結果としてPedersenによる構成(1986年)の高次元化が得られた。ACHアインシュタイン空間には現時点ではより原始的な手法しか通用せず、その効力も限定的なのであるが、引き続き研究を進めている。この他、ACHアインシュタイン空間に関する研究の世界的な状況について、韓国多変数関数論シンポジウム報告集にサーベイ論文を寄稿した。また、国内およびアメリカ(2017年8月より滞在)の複数の大学のセミナーや、メキシコで開かれた「The Third Pacific Rim Mathematical Association Congress」、東京で開かれた「Geometric Analysis in Geometry and Topology 2017」において、関連する内容の講演を行った。
著者
松本美香著
出版者
双葉社
巻号頁・発行日
2012