著者
山上 泰史 伊藤 良生 中西 功 副井 裕 小林 正樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, 1997-03-06

巡回型LMSアルゴリズムが, 安定に動作するためのステップサイズの範囲は, 文献[1]で与えられている. また, それに基づく可変スデップサイズ型アルゴリズムも提案されている[2]. しかしこのアルゴリズムの収束特性については詳しく検討されていない. 本文では, 可変ステップサイズ型アルゴリズムの, z平面上における動作について考察する.
著者
原田 和宏 佐藤 ゆかり 齋藤 圭介 小林 正人 香川 幸次郎
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.33, no.5, pp.263-271, 2006
参考文献数
36
被引用文献数
12 13

本研究は,在宅で生活を続ける自立高齢者における機能低下の実態を地域ベースで把握することをねらいに,ADL(歩行,入浴,トイレ動作,食事,着替え)および活動能力(老研式活動能力指標)の自立者を1年半後に追跡し,ADLまたは活動能力障害の新規出現に対する転倒既往と閉じこもりの関与を縦断的に検討することを目的とした。調査は中国地方の某町の在宅高齢者全員を対象に2002年12月と2004年6月に行い,ADL障害の出現では1,085名,活動能力障害の出現では525名のデータを分析した。その結果,在宅で生活を続ける自立高齢者のうち1年半でADL障害は4.7%に生じ,手段的自立の障害は9.0%,知的能動性は13.3%,社会的役割は15.4%,後者3指標いずれかの活動能力障害は25.9%に生じた。また,障害の新規出現は高年齢と併せて転倒既往や閉じこもりによってその割合が高まることが認められた。自立高齢者から機能低下のハイリスク者を選定するにあたり,転倒経験や外出しようとしない閉じこもり状況を考慮することは意義があると推察される。
著者
佐藤 慎一 和田 恭則 山口 俊男 勝見 晟 小林 正人
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.23-27, 1992-01-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
8

鉛汚染の高い10日齢の黒毛和種39頭にエデト酸二ナトリウムカルシウム (Ca, Na2-EDTA) を1日当たり32~37mg/kg体重の割合で静脈内注射した. Ca, Na2-EDTAは5日間投与し, 2日間休薬後再び5日連用した. Ca, Na2-EDTA投与10週後まで子牛の血液中鉛濃度ならびに血液性状を経時的に測定し, 次の結果が得られた.1) 血液中鉛濃度はCa, Na2-EDTA投与1~4週後で高い値を示したが, 7週後では低下しはじめ10週後で有意に低い値を示した (p<0.05). 牛舎別の血液中鉛濃度の推移は1号棟 (1981年製), 2号棟 (1982年製) のもとでは鉛濃度の低下が早く, 3号棟 (1983年製) では遅かった.2) 牛舎別のδ-アミノレブリン酸脱水素酵素活性の推移は1号棟のものがCa, Na2-EDTA投与1週後から増加したが, 2, 3号棟のものでは変化がみられなかった.3) プロトポルフィリン濃度赤血球数, ヘマトクリット値, 血色素量はCa, Na2-EDTA投与1週後から高い値を示した.4) 鉛中毒の発生が2, 3号棟の子牛7頭にみられた.これら発症子牛と非発症子牛の血液中鉛濃度には有意差がみられなかった.以上の成績から, いずれの子牛も鉛中毒発生の可能性があり, それらにCa, Na2-EDTAを投与したところ, 血液中鉛濃度の低下が認められた
著者
林 正彦 百瀬 宗武 倉本 圭 井田 茂 左近 樹
出版者
国立天文台
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2011-04-01

総括班は4件の計画研究を有機的な連携のもとに推進する事を主な目的としている。領域全体の情報交換を促進する為、国際研究集会を9回開催し、その参加者は国内外合わせて800名を数えた。同じく研究で得られた成果を広く国内外に発信し、若手育成の為に措置を講じ、領域ホームページを作成し情報発信をした。公募研究では2度の募集を行い全14件を採択。参加者は全国の大学・研究機関に分布している。
著者
林 正一 佐藤 久志 秋山 敏弘
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.67-70, 1977

水平台にある金具によって保持されている回転軸の周りに棒が鉛直面内で回転できる装置を用いて実験した.鉛直線と約60°の角度に傾けられた棒が倒れる状況の加多重写真(25〜30c/s)を撮って,棒倒しの運動を観察した.棒の写真上の像の位置の変化からその運動を解析して,それは等角加速度の運動であることを知った.写真レンズの等角写像の特性によって,実像の棒は等角加速度運動で表現される動きを呈していると考えられた.他方,初めの傾き角が60°を超えると,棒の運動は上記の振舞を示すそれで近似されることが運動方程式を用いて確かめられた.また,この場合,棒が倒れるまでに要した時間が意外に短いことにも言及した.
著者
足立 昌子 置鮎 雅美 西川 明子 小林 正
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
衛生化学 (ISSN:0013273X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.167-171, 1995-04-30
被引用文献数
1

Suspended particulate matter (SPM) levels in air samples collected with a high-volume air sampler from the Kobe area in Japan were measured. Furthermore, the evaluation of the source apportionment to SPM was investigated by the chemical mass balance (CMB) method based on nine elements, i.e., Ca, K, Na, Fe, Mn, Al, Ni, Zn and V, as an index element. The sum of the percent contributions to SPM from six main sources (soil, marine, fuel oil combustion, iron-and-steel industry, refuse incineration, cement particles) was calculated to be about 25%. Among these sources, fuel oil combustion showed the largest contribution.
著者
建林 正彦 村松 岐夫 森本 哲郎 品田 裕 網谷 龍介 曽我 謙悟 浅羽 祐樹 大西 裕 伊藤 武 西澤 由隆 野中 尚人 砂原 庸介 堤 英敬 森 道哉 藤村 直史 待鳥 聡史
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

本研究では、現代の民主主義における政党組織の共通性と各国固有の特徴とその規定要員を明らかにするために、日本の民主党、自由民主党の政党本部、各地の地方組織(都道府県連合会)に対する聞き取り調査と、都道府県議会議員に対するアンケート調査を行い、これらの情報・データをもとに国内比較、国際比較の観点を加えつつ、研究会を積み重ねながら様々な分析を行った。
著者
小野田 正利 佐藤 晴雄 吉川 武彦 野田 正人 古川 治 楠 凡之 松本 剛 和井田 節子 岩切 昌宏 山野 則子 瀧野 揚三 西川 由紀子 新井 肇 小林 正幸 山下 晃一 岩永 定 入澤 充 嶋崎 政男 清水 和夫 清水 和夫 嶋崎 政男
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

2000 年代に入ってわが国の学校現場では、教職員と保護者の間に時として激しい対立やトラブルが生じようになり、それらをどのように解決していくか、あるいは減少させていくかという課題が生まれてきた。本研究は、このような問題現象が増加している理由や背景の分析はもちろんのこと、具体的にどのようにすれば、トラブルが大きくならずに解決につながっていくかを考察したものである。このために研究者のメンバーの専門領域をより学際的なものとし、教育学だけでなく、法律学、精神医学、臨床心理学、福祉学などの幅広いものとして構成した。そこで得られた研究成果を、全国の12か所でシンポジウムとワークショップを開催する形で発表したが、これらの成果の多くは、6つの書籍などの成果物として結実した。
著者
中山 昭彦 井上 喜洋 田原 陽三 小林 正三 横山 雅仁
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.636-644, 1998-07-15 (Released:2008-02-29)
参考文献数
6

It is said that lines could be still made with silk as used to be done in Japan as a countermeasure against pollution by nylon fishing lines. However, it is not clear whether or not silk fishing lines would be decomposed biologically in marine environments. To answer this question, seawater was collected at six stations at the entrance of Tokyo Bay and sterile raw silk threads (27-denier) were added to these seawaters. The final concentrations of raw silk threads in the seawaters were 0.5%. The six seawaters with raw silk threads [silk-decomposing seawater media (SDS media)] were incubated for 2 months at 20°C. The tensile strengths of the raw silk threads in the three SDS media were clearly decreased at least after 2-month incubation. The degree of decomposition of the raw silk threads, which were observed visually, correlated approximately with the ammonia contents of the SDS media. When the incubated raw silk threads were examined microscopically, it was shown that the raw silk threads were split into more and finer filaments after 1-and 2-month incubation. These results suggest the possibility of decomposition of raw silk threads in marine environments.
著者
駒田 広也 林 正夫
出版者
公益社団法人地盤工学会
雑誌
土質工学会論文報告集 (ISSN:03851621)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, 1984-09-15

地下式原子力発電所の仮想的な原子炉の事故として, 冷却系の能力に支障が生じた場合, 放射性核種を含むガスが地下空洞に放出される。そして空洞内の温度, ガス濃度および気圧が上がり, ガスが空洞より地盤中を通って地表に漏えいしたり, ガス状および非ガス状の核分裂生成物の溶解した地下水によって放射性核種が移動することが想定される。以上のような移動経路を有限要素法を用いて, 地下空洞の土かぶり30mとし, 我が国の海岸山腹斜面によく見られる岩質を想定して, 仮想事故時における地下水面より上部の気相中におけるよう素, クリプトンの移動の解析を行っている。その結果, よう素は地盤中の固相への付着が期待できる核種であり, 地下式の場合に大気中に漏えいするよう素の量は地上式の約10^<-5>に減少する。希ガスは地盤中への固への付着が期待できない核種であるにもかかわらず, 地下式の場合に大気中に漏えいするクリプトンの量は地上式の約10^<-2>に減少することを見い出した。
著者
浦風 雅春 小林 正
雑誌
ホルモンと臨牀 (ISSN:00457167)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.67-73, 2001-03-01
著者
岩田 実 山崎 勝也 宇野 立人 薄井 勲 石木 学 小橋 親晃 浦風 雅春 小林 正 戸邉 一之
出版者
THE JAPAN DIABETES SOCIETY
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.7, pp.609-614, 2008-07-30
被引用文献数
1

症例は81歳男性.1975年より2型糖尿病を指摘され,2001年よりインスリン治療を開始,合併症については2期腎症,単純性網膜症,神経障害を指摘されていた.2004年3月末より,全身倦怠感,発熱が出現し当科入院.白血球尿および顕微鏡的血尿を認め,当初尿路感染症を疑い抗生物質を投与したが,次第に腎機能が悪化し,尿所見も改善しないため急速進行性糸球体腎炎を疑い精査を行った.MPO-ANCA (myeloperoxidase antineutrophil cytoplasmic autoantibody)高値や,腎生検にて細胞性半月体を認めMPO-ANCA関連腎炎と診断,プレドニン40 mg/日より開始し,腎機能障害,尿所見の異常,MPO-ANCA高値は速やかに改善した.ANCA関連血管炎は高齢者に好発するため,罹病歴の長い高齢糖尿病患者であっても,急速な腎機能の悪化や尿所見に異常を認めた場合は,急速進行性糸球体腎炎の合併も疑い,速やかに対処する必要があると考えられた.
著者
堀井 洋 林 正治 堀井 美里 沢田 史子 吉田 武稔
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.16, pp.1-7, 2009-07-18

地域歴史観光分野において歴史資料を題材とした商品の企画を行う際には,「その歴史資料がどのような観光的特徴を,どの程度含んでいるのか?」を具体的に企画者が把握することが必要である.しかし,歴史資料の記述内容を歴史学専門家以外が正確かつ客観的に把握・評価することは,歴史学的な知識や経験などの問題から非常に困難であり,この「歴史資料の難解さ」が歴史資料の活用促進を阻害する一要因となっていた.そこで本論文では,歴史資料に含まれている観光的特徴・要素の客観的な評価について論じる.観光的特徴評価に際しては,現代の観光事情を反映した観光分類を定義して歴史資料中に出現する単語の定義分類を行い,それらがどのように歴史資料中に含まれているか明らかにする.Recently, some history tourism products are proposed and developed in Japan. In development process of history tourism, understanding of historical records by developers themselves in local region is important. In this paper, we proposed an analysis method of historical and touristic characteristics for history tourism.
著者
青島 清雄 小林 正
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.9, pp.289-293, 1952-09-25
被引用文献数
1

マツの青変材の青変菌が死んでからの耐朽性を知る目的で, マツの青変菌Ceratostomella ips RUMB.2系統Graphium sp.及びLeptographium sp.夫々1系統をアカマツ辺材の試験片に接種して充分変色させてから蒸気殺菌して, マツノオオウズラタケ, ヒトクチタケ, シハイタケ, ワタグサレタケ及びチヨークアナタケを夫々の青変材に接種し, ワタグサレタケは6カ月後, 他の4種の腐朽菌は1年後に試験片の重量減少率を測定した。この結果からは青変材と健全材とは耐朽性に統計的に意味のある差異は見出せない。
著者
平田 裕美 小林 正子
出版者
女子栄養大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

中学生、高校生の身長・体重の時系列的変化と心身の健康、社会的風潮の取り入れ、生活習慣、栄養素等摂取、父親・母親の養育行動との因果関係を明らかにした。生活習慣では、朝食を同じ時間に食べていない、鉄分、ビタミン類などの栄養素等摂取不足群は身体不調を訴えていた。体重では、父親との会話が多い中学生、高校生ほど、男女の差異無く、不安感が低く、成長曲線に極端な体重の変動は見られなかった。身長では、思春期スパートと対人関係に関連はなかったが、身長の停滞がある子どもには低出生体重児であったことが確認された。アレルギー(金属、鼻炎、食物)、腎疾患、心疾患などの症状をもつ子どもにも同じ兆候が見られた。
著者
小林 正秀 萩田 実
出版者
応用森林学会
雑誌
森林応用研究 (ISSN:13429493)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.133-140, 2000-03-20
被引用文献数
15

京都府北部の5林分で,コナラとミズナラの枯損状況を調査したところ,コナラよりミズナラの枯損率が高く,枯損率は最初の被害が発生して3年目頃に最大となった。エタノールを用いた誘引トラップでカシノナガキクイムシを捕獲したところ,捕獲数も被害発生3年目頃に最大となった。しかし,本種はエタノールにはほとんど定位しないことが,α-ピネンや誘引剤なしのトラップ及び障壁トラップとの比較で判明した。ナラ樹に粘着トラップを巻き付けて捕獲したところ,飛翔は6月上旬〜10月下旬にみられ,飛翔時間は午前5時〜11時で,飛翔高度は0.5〜2.0mに多いことがわかった。さらに,前年に穿孔を受けたナラ樹に羽化トラップを被覆して調査したところ,羽化時期は6月上旬〜10月上旬であること,枯死木からの羽化は多いが,健全木からは少ないことがわかった。また,枯死木1m^3当りの羽化数は約3万頭で,1穿孔当りでは約20頭であった。割材調査では,枯死木1m^3当りの羽化数は約5万頭で,1穿孔当りでは約13頭であった。また,すべてのトラップ調査においで性比は雄に偏っていた。