著者
小林 朋佳 稲垣 真澄 軍司 敦子 矢田部 清美 加我 牧子 後藤 隆章 小池 敏英 若宮 英司 小枝 達也
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.15-21, 2010 (Released:2016-05-11)
参考文献数
20
被引用文献数
1

読みの能力の発達を明らかにするため, ひらがな読みに特化した仮名表記の単音, 非単語, 単語, 単文4種類の音読課題を作成し, 通常学級在籍中の児童528名の音読に要した時間, 誤読数を解析した. 時間は全課題とも1年生が有意に長く, 学童期の前半に短縮し, 単音と非単語課題では5年生以降の, 単語と単文課題では4年生以降の変化が少なかった. 単語と単文課題の音読所要時間には強い相関がみられた. 一方, 誤読は全課題で少なく, 最初に読み誤るもののすぐに自己修正されるものや語頭音を繰り返して読むパターンは対象の半数にみられた. 今後は読みのつまずきを有する児童の所見と比較し, 簡便な音読検査としての活用法を検討していきたい.
著者
石川 敏之 河野 広隆 長尾 隆史 小林 朗
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
構造工学論文集 A (ISSN:1881820X)
巻号頁・発行日
vol.61A, pp.808-815, 2015 (Released:2015-05-22)

In steel members bonded with carbon-fiber reinforced polymer (CFRP) plate, the thermal stresses are introduced in the steel members, the CFRP plates and the adhesive layers when temperature changes because the linear thermal expansion coefficients of steel and CFRP are mismatched. In the previous paper, the authors proposed a technique to reduce thermal stress in steel members strengthened by CFRP plate, which involves bonding aluminum alloy plates with CFRP plates. In this research, the thermal stress introduced in the steel plate with CFRP and aluminum plates was measured over one year. As the result, it was shown the thermal stress in steel plate was neglectable small through the all-season. Additionally, a steel plate bonded carbon fiber strand sheets and aluminium plates side by side was tested. In this method, the thermal stress induced in steel plate was also reduced.
著者
佐藤 勝 林 敦子 加登 基弘 新田 裕 並河 勇 白木 雅文 勝谷 芳文 岩山 幸雄 平田 健一 木村 健一
出版者
特定非営利活動法人日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.407-415, 1985-06-28
被引用文献数
2 2

ヒトの口腔内には鞭毛虫類としてTrichomonas tenax (T. tenax)が生息し,歯周疾患の進展と共にその検出率が高くなることが経験的に知られている。しかし本原虫は培養,純培養が困難であるため,その病原性や生物学的性状は不明である。我々はT. tenaxの培養用に新培地を開発し,この培地がT. tenaxの分離,増殖にも優れていることを確認したので今回は,ヒトの歯肉縁下歯垢中における本原虫の分布と検出率を疫学的に調査した。その結果,T. tenaxの検出率と,被検者の年齢,ポケットの深さ,歯肉炎の程度および歯垢集積量の間には密接な関連性が認められた。また歯周療法がT. tenaxの消長に及ぼす影響を検討したところ,臨床症状の改善に伴ってT. tenaxの検出頻度は低下した。
著者
三浦 麻子 小林 哲郎
出版者
WebLab
雑誌
メディア・情報・コミュニケーション研究 (ISSN:2432048X)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.27-42, 2016-03

本研究は,オンライン調査における努力の最小限化(Satisfice; 調査協力者が調査に際して応分の注意資源を割かない行動)について,特に教示を精読しないものに焦点を当てて,その出現比率が協力を依頼した対象集団によってどの程度異なるかを検討した。検出項目にはIMC(Instructional manipulation check)を用いて,ネット調査会社,クラウドソーシングサービス,大学の参加者プールの登録者を対象として,7つのサンプルからデータを収集した結果を比較した(n=22,646)。ネット調査会社モニタにおける努力の最小限化出現比率が,クラウドソーシングサービス登録者や大学の参加者プール登録者より高いことが示された。こうした違いは,回答に際する動機づけの差異によるものであり,それはモニタや登録者の管理方法に起因するのではないかと考えられる。 This study investigatedsatisficing within online surveys, whereby panels do not allocate optimumlevels of attentional resources, particularly in terms of carefully reading the instructions. The difference in the appearance ratio of such satisficing among three target groups (online research company, crowdsourcing service, and university subject pool) with seven samples (n = 22,646) was examined. Instructional manipulation check(IMC)was used for detection. The appearance ratio of satisficing in online research company panels appeared higher than that of registered members of crowdsourcing services and the university subject pool. Such a difference might be because of their motivation when responding, which originates from the method of managing registered members. This study investigatedsatisficing within online surveys, whereby panels do not allocate optimumlevels of attentional resources, particularly in terms of carefully reading the instructions. The difference in the appearance ratio of such satisficing among three target groups (online research company, crowdsourcing service, and university subject pool) with seven samples (n = 22,646) was examined. Instructional manipulation check(IMC)was used for detection. The appearance ratio of satisficing in online research company panels appeared higher than that of registered members of crowdsourcing services and the university subject pool. Such a difference might be because of their motivation when responding, which originates from the method of managing registered members.
著者
林田 愛
出版者
慶應義塾大学日吉紀要刊行委員会
雑誌
慶応義塾大学日吉紀要 フランス語フランス文学 (ISSN:09117199)
巻号頁・発行日
no.53, pp.1-26, 2011

序論1. ゾラ『豊饒』と医学的ユートピア1.1. 悪の源としての卵巣1.2. 卵巣摘出術の結末2. ヒステリー治療と卵巣摘出術2.1. 卵巣摘出術をめぐる外科先進国の医師たち2.2. 「外科的笑劇」 : 催眠と暗示結論
著者
佐藤 岩夫 広渡 清吾 小谷 眞男 高橋 裕 波多野 敏 浜井 浩一 林 真貴子 三阪 佳弘 三成 賢次
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、法社会学・法史学・犯罪学専攻の研究者の学際的・総合的な共同研究を通じて、19世紀から現代に至るヨーロッパ各国の司法統計(裁判所組織統計・訴訟統計・犯罪統計等)の歴史的・内容的変遷を詳細に明らかにするものである。研究成果として、ヨーロッパの司法統計の歴史的発展および内容を包括的に明らかにした研究書としては日本で最初のものとなる『ヨーロッパの司法統計I:フランス・イギリス』および『ヨーロッパの司法統計II:ドイツ・イタリア・日本』を刊行した。
著者
小林 英輔
出版者
天文教育普及研究会
雑誌
天文教育 (ISSN:1346616X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.20-24, 2009-01
著者
瓦林,達比古
出版者
日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, 1995-06-01

妊婦のパーソナリティタイプとつわり症状の重症度との関係を解析することを本研究の目的とした. パーソナリティ分析には妊娠初期および中期にキャッテル・パーソナリティテスト (西園修正版)を用い, つわりは悪心や嘔吐の持続期間と程度により強い群 (35人), 弱い群 (41人), 無い群 (19人)の3群に分別した. パーソナリティタイプは循環気質である Aから分裂気質である Eまで5型に分類したが, つわりの程度との間には有意な相関はみられなかった. しかしながら, その中の構成因子である対人態度, 特に社交性および支配性に有意差が認められた. すなわち, 社交的な態度を好む傾向があるにもかかわらず, 人からの反対に対抗的になり, 願望通りことが運ばないと自信を失いやすく, 心から真に人に気持ちを預けて欲求不満を癒すことができにくい妊婦は, 内心の葛藤を身体言語として表現した強いつわり症状を呈することが判明した. したがって, そのような妊婦に対しては, つわりの症状を妊娠に伴う当然の身体症状でしかもつわりの出やすい体質であるというような説明をするのではなく, このようなパーソナリティの不統合性に対するカウンセリングの必要性も示唆された.
著者
桑野 靖子 河原 ゆう子 佐宗 洋子 小林 由実 山中 なつみ 小川 宣子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成23年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.2, 2011 (Released:2011-08-30)

【目的】加水量,加熱方法,加熱工程の異なる炊飯方法で調理された飯について,甘みと香りの官能評価に対する理化学的な測定値に相関性があるか否かを検討した。 【方法】圧力IH炊飯器,IH炊飯器,ガス炊飯器の3機種で調理された飯とガス炊飯器の飯と同じ硬さとなるよう加水量を調整した飯の4種類を対象に,甘みの評価値として,糊化度と唾液アミラーゼによる人工消化後の還元糖生成量を測定した。香りの評価値として,主要な臭気成分量を定量化し,閾希釈倍数を算出した。官能評価は40歳代女性36名を対象に,各理化学的評価に対応した指標による評価と好みを炊きたてと炊飯後常温で4時間放置した飯(以下冷や)に対して行った。 【結果】「甘み」評価において,糊化度では飯間に差はなかった。人工消化による還元糖生成量ではガス炊飯器の飯とIH炊飯器の飯が有意に多かったが,官能評価ではガス炊飯器の飯と加水量を調整した飯の甘みが強いと評価され,IH炊飯器の飯は最も甘くないと評価された。ごはんの甘み評価には,ごはんの表層部と内部の水分量の違いが関与していると考えられる。「香り」評価手法については,炊きたてと冷やの違いは確認できたが,機種間の違いまでは確認できなかった。
著者
野溝 春子 薩摩林 光 内田 英夫
出版者
長野県環境保全研究所
雑誌
長野県環境保全研究所研究報告 (ISSN:1880179X)
巻号頁・発行日
no.2, pp.37-45, 2006

長野盆地で100ppbを超える高濃度オキシダントとなる要因を解明するため、1998年5月から7月にかけて長野盆地辺縁部の低山中腹及び群馬県境の四阿山中腹にオゾン計を設置し、測定結果を常時監視データと比較、検討した。調査期間中、長野盆地で光化学オキシダント濃度が100ppb以上となる状況が4回出現し、内2回は東京湾岸から汚染気塊が傾度風により短時間で流入したもの、他は輸送されてきた上層のオゾン濃度が高い状況下での盆地内の汚染物質の生成・蓄積と前日の東京湾岸からの汚染気塊流入・停滞によるものと推定された。
著者
藤井 徹也 玉腰 浩司 中山 和弘 大林 実菜 田中 悠美 篠崎 惠美子
雑誌
聖隷クリストファー大学看護学部紀要 = Bulletin Department of Nursing Seirei Christopher University
巻号頁・発行日
vol.22, pp.45-52, 2014-03-31

本研究は、看護師養成機関における性同一性障害(gender identity disorder : 以下GID とする)学生の演習・実習指導などについて、受け入れ経験者から得た具体例を検討した。対象は、身体的性は女性であるが自己認識は男性であるFTM(Female to Male Transsexual)学生の受け入れ経験のある教員3名である。結果、GID 学生の治療状況により、演習などのグループやトイレ、更衣室の使用が変化した。特に身体の外観的が男性と認識できれば、男子学生として受け入れ、女性であれば女子学生として受け入れていた。女子学生として受け入れた場合は、本人の意向によりユニフォームの考慮や演習時のペアを特定するなどの対応が必要であった。今回の3事例に関わった教員は、全てGID 学生の相談などを担当し、演習や学内行事の前にGID 学生と話し合いを行うことで、最善な対策を選択することを心がけていた。

1 0 0 0 OA 三國通覽圖説

著者
林子平 [著]
出版者
須原屋市兵衞
巻号頁・発行日
vol.[5], 1786
著者
紅林 怜
出版者
成城大学常民文化研究会
雑誌
常民文化 = Jomin bunka (ISSN:03888908)
巻号頁・発行日
no.40, pp.160-151, 2017-03