著者
須藤 守夫 小林 仁 中澤 次夫 可部 順三郎 堀内 正 佐野 靖之 刑部 義美 秋山 一男 宮城 征四郎 城 智彦 上田 暢男
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.45, no.12, pp.1262-1269, 1996
被引用文献数
1

喘息死および致死的高度発作救命例(以下, 救命例)についてアンケート調査により比較検討した. 喘息死は67例, 救命例は80例である. 喘息死は51.9歳と救命例の44.3歳より8歳高齢であるが, 病型, 重症度, 過去の高度発作歴など差を認めなかった. 高度発作の起こり方は急速型は喘息死で救命例より多く, 不安定急変型は喘息死で救命例より少なかった. 喘息死は在宅〜来院途中の死亡が76.2%を占めていた. 高度発作をおこした因子では受診の遅れが喘息死で救命例より有意に多く, また不適当な治療, 仕事・勉強の優先などがみられた. 死亡例と救命例の致死的高度発作前の状況では両群とも酸素吸入, 救急車の利用, 夜間外来受診, 入院歴などが目立つが差を認めない. 以上のごとく喘息死と救命例は, 基本的には同一のハイリスクグループに属し, 受診の遅れによりDOAになる前に救急施設に到着するかどうかの差であった. また喘息死の解明には救命例の分析が有力であることが判明した.
著者
東 哲史 多久島 秀 林 真照 西沢 博志 仲嶋 一 猪又 憲治 中西 正一 渡辺 幸信
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会 年会・大会予稿集 2013年春の年会
巻号頁・発行日
pp.84, 2013 (Released:2013-07-31)

食品中の放射能を高速に測定する装置を開発中である。従来は、検出効率の低さから測定精度の確保に多大な測定時間を要していた。測定の高速化には、アンフォールディング手法を適用するが、測定値の信頼性を確保するには、測定ばらつきによる誤差を抑制する必要がある。そこで、品質工学を用いて安定な出力が得られる装置を設計した。
著者
中林 健一
出版者
石油技術協会
雑誌
石油技術協会誌 (ISSN:03709868)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.534-543, 1991 (Released:2008-03-27)
被引用文献数
1
著者
林 慧 前川 卓
雑誌
研究報告グラフィクスとCAD(CG)
巻号頁・発行日
vol.2013-CG-153, no.9, pp.1-6, 2013-11-21

レゴブロックは楽しみながら作品を組み立てることを通して創造力を養うことができることから,子供から大人まで幅広い世代の人々に親しまれている.その中でも,基本ブロックのみで組立てられる大きな立体作品はレゴスカルプチャーと呼ばれ,世界中の人々を魅了している.しかし,初心者が同じようなものを組立図なしに組立てることは困難である.本研究では,複雑な形状の物体を多視点から撮影した複数の画像から,レゴの単位ブロックである縦,横,高さの比が 5:5:6 の直方体を単位ボクセルとして Shape From Silhouette 法を用いて色情報を含んだボクセルモデルを構築し,レゴブロックに変換する.その際,表面ボクセルからの厚さが一様となるように,内部ボクセルを削除し,出来る限り最少ブロック数で組立図を自動的に生成する方法を提案する.
著者
菊地 俊彦 高村 博光 藤山 大佑 須賀 美奈子 石丸 幸太郎 高野 潤 神田 幸彦 小林 俊光 吉見 龍一郎
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.251-255, 2001-07-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
16

アンギオテンシン変換酵素阻害剤 (ACE阻害剤) およびアンギオテンシンII受容体拮抗薬の重大な副作用として血管性浮腫の存在が知られている。今回、われわれは、ACE阻害剤の一つであるマレイン酸エナラプリルを内服後、重篤な喉頭浮腫を来した1症例を経験した。患者は62歳、男性で、マレイン酸エナラプリルの投与開始後、約1週間で発症しており、舌、喉頭および顎下部に高度の浮腫性病変を呈していた。ステロイドの投与およびマレイン酸エナラプリルの投与中止により治癒せしめることができた。現在、ニフェジピンにより血圧のコントロールを行っているが、血管浮腫の再発もみられず、経過良好である。このように、ACE阻害剤およびアンギオテンシンII受容体拮抗薬の投与により、時に致死的な高度の浮腫性病変を来すことがあるため、われわれ耳鼻咽喉科医も本疾患の存在を十分に理解しておく必要があろう。
著者
中野 寛 小林 真 寺内 方克
出版者
日本熱帯農業学会
雑誌
熱帯農業 (ISSN:00215260)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.123-129, 2000-06-01
被引用文献数
4

常温で栽培しているインゲンマメ(日平均気温、約23.6℃)の個体を高温条件下に移した時, 着莢率は7日目頃から低下し始めた.約29.6℃では15日目頃には0〜15%まで低下し, その後も着莢率は回復しなかった.しかし, 約28℃の条件下では, 15日頃から着莢率は高まり始め, 30日頃には常温で栽培されている個体と同様の着莢率(80%以上)まで回復した.この着莢率の回復は, 栽培する時期が変わることによる日長や日射量の季節変化のような要因で生じたものでなく, 約28℃の高温にインゲンマメが馴化し, 高温下で莢を着生する能力を獲得したものであることが確認された.この約28℃下の高温馴化は, 耐暑性品種のハイブシと石垣2号では顕著であったが, 感受性のケンタッキーワンダーでは生じなかった.また, 耐暑性品種も約29.6℃では高温馴化は認められなかった.昼温と夜温の組み合わせに関しては, 昼温/夜温が32.3℃/23.9℃でも, 30.4℃/25.7℃でも着莢率の低下と高温馴化による回復の経時的変化は同様であった.高温馴化した個体を約一ヶ月の間, 常温である約23.6℃に戻した後, 再び約28℃の高温条件に移した場合には, 高温馴化機能はすでに失われていた.これらの個体では, 初めて高温処理を受けた個体と同様に, 着莢率は徐々に低下しまた回復した.
著者
林 宏美 宇陀 則彦 松本 浩一 二階堂 善弘
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, pp.36-45,46, 2002
被引用文献数
2 1

本論文は道教の教典「正統道藏」に含まれる道教呪術の理論的解説書「道法會元」の電子化実験について報告する。道法會元は宋から元の時代にかけて成立したといわれ、道教の儀式に用いられる符などの図が中心の資料である。歴史資料を電子化する際にはその資料の特徴を考慮した電子化が必要である。道法會元では、図と文字が混在しているという特徴を活かす視点で、図の論理構造を記述する電子化を行い、WWWベ一スの「道法會元」検索システムを実現した。また、電子化作業の際に発生する問題点について考察した。
著者
小谷 典子 林 寛子
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

近代化とともにボランタリズムが高揚し、ボランティア団体によって家族機能を補うことが期待される。子育て支援に焦点をおき、東アジア社会に特徴的な文化構造を共有する日本と台湾において、ボランティア団体の活動やボランティア意識に関する実証的調査を行った。その結果、台湾においてボランティア意識がより高く、個人の寄付や民間の基金会がボランティア活動を支援しており、東アジア社会に特徴的な親族組織や地域集団を基盤とした共同主義的ボランタリズムが存在することが明らかとなった。
著者
奥田 稔 深谷 卓 小林 恵子 伊藤 依子 調所 廣之 設楽 哲也 八尾 和雄 小川 浩司 橋口 一弘 佐伯 哲郎 山越 隆行 濱田 はつみ 川崎 和子 石井 豊太 鳥山 稔 増田 哲也 杉山 博 川端 五十鈴 川島 佳代子 八木 昌人 田部 浩生 岡村 浩一郎 木場 玲子 斉藤 晶 安藤 一郎 野村 恭也 吉見 健二郎 窪田 哲明 大谷 尚志 波多野 吟哉 竹山 勇 上杉 恵介 林崎 勝武 鈴木 淳一 澤木 誠司 石塚 洋一 古屋 信彦 安達 忠治 坂井 真 新川 敦 小林 良弘 佐藤 むつみ 山崎 充代 斎藤 洋三 舩坂 宗太郎 斉藤 啓光 石井 正則 浅井 和康 森山 寛 遠藤 朝彦 小林 毅 関 博之 林 成彦 石井 哲夫 窪田 市世 水谷 陽江 荒 牧元 大竹 守 北嶋 整 上田 範子 山口 宏也 牛嶋 達次郎 坊野 馨二 菊地 茂 佐橋 紀男 臼井 信郎 原 俊彰 宮川 晃一 田中 康夫 喜友名 朝盛 井上 庸夫 八木 聰明 大久保 公裕 服部 康夫 町野 満 大塚 博邦 稲葉 真 島田 早苗 添野 眞一 星 慎一 頼 徳成 大橋 和史 村山 貢司 飯塚 啓介 市川 朝也 冨田 寛 小山 明 山内 由紀 渡辺 健一 佐藤 かおる 山田 久美子 木田 亮紀 牧山 清 亀谷 隆一 藤田 洋祐 井上 鐵三 田村 悦代 野原 理 阿部 和也 水野 信一 岩崎 真一 小川 裕 加賀 達美
出版者
The Society of Practical Otolaryngology
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.88, no.6, pp.797-816, 1995-06-01
被引用文献数
6 3

To evaluate the effectiveness, safety and utility of Emedastine difumarate (ED) in the treatment of Japanese cedar pollinosis, a multicentered, double-blind comparative study was performed in 290 patients in 1994.<br>Patients with Japanese cedar pollinosis were divided into two groups; the first group was treated with ED at a dose of 4mg/day starting two weeks before the season and continuing for the whole season. The second group was given an inactive placebo instead of ED during the pre-season and the early portion of the season and then replaced with ED during the later portion of the season.<br>As a result, the final improvement rate was significantly higher in the first group than that in the second group.<br>All subjective symptoms such as sneezing, nasal discharge, nasal obstruction and eye itching were suppressed due to ED treatment.<br>In conclusion, it was better to continuously administer ED to patients with pollinosis from the preseasonal period till the end of the season.<br>However, when the ED treatment was started in the midseason, the outcome was good, although less satisfactory than the outcome of continuous treatment given throughout the entire pollen season.
著者
小林 敬生 馮 〓 佐藤 源之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.300, pp.41-45, 2003-09-04
被引用文献数
6

アフガニスタンにおける地雷除去活動への供与を目的とする地雷探知SAR-GPRシステムの開発を進めている.開発中のSAR-GPRシステムは地中を3次元可視化して地雷の判別を行なう.センサは10基のビバルデイアンテナで構成されたアレイアンテナである.実験によりレこのアレイアンテナのアンテナ間隔と地表面粗さが地中ターゲット画像に及ぼす影響を調べた.その結果、アレイアンテナのアンテナ間隔には地表面粗さに応じた最適値が存在することが分かった.
著者
加納 信吾 児玉 文雄 角南 篤 中野 壮陛 林 裕子
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

先端医療分野において、イノベーション発生後の後発事象としての「イノベーションを利用するためのルールが組成されない状態(=レギュレーション・ギャップ)」の発生現象を説明するために、レギュレーションを組成できる限界である「レギュレーション・フロンティア」概念を導入し、この概念を用いてレギュレーション・ギャップを分析する一般的な分析フレームワークを構築した。この分析フレームワークを用いてDNAチップ診断薬の日米の事例分析を実施し、日米における規制組成過程の違い及び規制組成において実質的に規制当局とメーカーを媒介している境界組織の違いを分析し、米国ではFDA主導による統合型の規制組成過程が存在し、規制組成のための研究活動を実施しているのに対して、日本側では規制当局の機能が経済産業省・厚生労働省に分散していること、規制組成のための研究活動が脆弱であることを明らかにした。
著者
岡本 正弘 平林 秀介 梶 亮太
出版者
農業技術研究機構九州沖縄農業研究センター
雑誌
九州沖縄農業研究センター報告 (ISSN:13469177)
巻号頁・発行日
no.39, pp.127-141, 2001-12
被引用文献数
3

「柔小町」は暖地の普通期作に適する初めての低アミロースの水稲品種であり、1999年3月17日に第7084号として品種登録、2000年8月25日に水稲農林364号として命名登録された。「柔小町」は、中生の晩で多収の「ニシホマレ」を母、dull遺伝子を持つ低アミロース系統「探系2021」を父とした交配組合せから系統育種法によって育成された。熟期は育成地では「ニシホマレ」とほぼ同じ中生の晩に属し、粳種である。稈長は中、草型は中間型、耐倒伏性は中、止葉の直立程度はやや立で草姿熟色は良好である。いもち病抵抗性遺伝子、Piaをもつと推定され、葉いもち圃場抵抗性はやや弱、穂いもち圃場抵抗性は中である。白葉枯病抵抗性は金南風群に属し、圃場抵抗性はやや弱である。収量性は「ニシホマレ」と同程度で多収である。玄米の粒大はやや小で、外観品質は中の中である。登熟期間の気温が平年並みの場合には米はほとんど白濁しないが、高温年では低アミロース米特有の白濁を生じる。アミロース含有率は平均すると12%程度で低アミロース品種としては高い。タンパク質含有率は中である。低アミロース米のため、炊飯米の粘りが強く、食味の総合評価は「ヒノヒカリ」並の上の中である。また、他品種との混米による食味向上効果が大きく、ブレンド適性は良好である。暖地の平坦地から中山間地および温暖地西部の平坦地に適応する。
著者
岡本 正弘 平林 秀介 梶 亮太 福岡 律子 八木 忠之 西山 壽 西村 実 深浦 壮一 山下 浩 滝田 正 斉藤 薫
出版者
農業技術研究機構九州沖縄農業研究センター
雑誌
九州沖縄農業研究センター報告 (ISSN:13469177)
巻号頁・発行日
no.39, pp.127-141, 2001-12
被引用文献数
3

「柔小町」は暖地の普通期作に適する初めての低アミロースの水稲品種であり、1999年3月17日に第7084号として品種登録、2000年8月25日に水稲農林364号として命名登録された。「柔小町」は、中生の晩で多収の「ニシホマレ」を母、dull遺伝子を持つ低アミロース系統「探系2021」を父とした交配組合せから系統育種法によって育成された。熟期は育成地では「ニシホマレ」とほぼ同じ中生の晩に属し、粳種である。稈長は中、草型は中間型、耐倒伏性は中、止葉の直立程度はやや立で草姿熟色は良好である。いもち病抵抗性遺伝子、Piaをもつと推定され、葉いもち圃場抵抗性はやや弱、穂いもち圃場抵抗性は中である。白葉枯病抵抗性は金南風群に属し、圃場抵抗性はやや弱である。収量性は「ニシホマレ」と同程度で多収である。玄米の粒大はやや小で、外観品質は中の中である。登熟期間の気温が平年並みの場合には米はほとんど白濁しないが、高温年では低アミロース米特有の白濁を生じる。アミロース含有率は平均すると12%程度で低アミロース品種としては高い。タンパク質含有率は中である。低アミロース米のため、炊飯米の粘りが強く、食味の総合評価は「ヒノヒカリ」並の上の中である。また、他品種との混米による食味向上効果が大きく、ブレンド適性は良好である。暖地の平坦地から中山間地および温暖地西部の平坦地に適応する。