著者
裕森 誠司 小松 守 青木 マルタ 荒井 敢太
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
日本家畜管理研究会誌 (ISSN:09166505)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.87-89, 1994-03-07
被引用文献数
2

The Akita Prefectural Bureau has planned reindeer farming as a project to promote the livestock industry. It seems that reindeer is a useful animal resource, but the behavior of it and the behavioural changes between reindeer and Japanese native Sika deer has never been reported in Japan. Present study is useful for the development of reindeer farming. Behavior is easily affected by the feeding environment, therefore this study targeted adult reindeer and Yeso Sika deer (male and female) fed under the same conditions. Observation of both deer species was carried out for 3 hours between 8 a.m. and 11 a.m. The values of "Concentrated feed intake" and "Rumination" are high m the reindeer data, but these points cancelled each other out. This contradiction would be due to the present short period observation. Therefore a longer period of observation is necessary for a broader understanding.Jpn. J. Livest. Management, 29(3) : 87-89,1994. Received November 8,1993.
著者
森原 剛史 武田 雅俊 工藤 喬 田中 稔久
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

NSAID誘導体によるAβ42産生の抑制作用は認められなかった。背景遺伝子を混合させたAPPトランスジェニックマウスはAβ蓄積を修飾する遺伝子群の収集には大変有効であった。候補遺伝子アプローチで炎症関連遺伝子の関与を調べたが、有意な関係は認められなかった。高齢者の血中CRPと認知機能の変化の関係は本研究機関では認められなかった。
著者
森山 美知子 岡 美智代 大津 美香 宮薗 夏美 宇佐美 しおり 佐野 眞理子 岡田 俊 木原 康樹 岡田 彩子
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

医療人類学的研究手法を用いて、糖尿病、慢性腎不全、心筋梗塞、慢性心不全、COPDの患者学習支援型教育プログラムと補助教材を作成し、臨床試験を実施した。まず、フィールド調査を行い、患者のセルフマネジメント行動の習得に向けたプログラムの構造と内容を決定し、動機づけ、行動の維持、生理学的データの改善とQOLの向上に向け、プログラムの展開方法を決定した。臨床試験では、介入群においてセルフマネジメント行動が強化され、各種指標が改善した。
著者
井上 光弘 山本 定博 猪迫 耕二 森 也寸志 取手 伸夫 東 直子
出版者
鳥取大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

除塩のため,リーチングに伴う下方浸透量の正確な計測技術の開発が必要である。研究結果をまとめると,次のようになる。1.誘電率水分計と4極塩分センサーによる測定精度を検討し,水分と塩分の同時測定の新たな校正手法を提案し,灌漑農地の水収支・塩収支を明らかにした。また,塩の影響が少ないTDRセンサーを開発し,塩水点滴灌漑における不撹乱状態の水分・塩分濃度変化の測定から根群域内の塩分動態の特徴を明らかにした。2.圃場の不撹乱土壌カラム採集器を開発した。団粒構造を持つ黒ボクのコアサンプルを対象に,飽和流および不飽和流の溶質分散長を測定した結果,不撹乱土の飽和分散長は,撹乱土と比べて格段に大きいことを明らかにし,土の構造に基づく水分と溶質流れの特徴を明らかにした。3.砂丘ラッキョ畑でモノリスライシメータを用いて硝酸態窒素の溶脱試験を行い,圃場の不撹乱状態の土壌構造の違いによる硝酸溶脱の影響を明らかにした。4.根群域からの下方浸透量をリアルタイムに計測するために,ウィックライシメータと下方浸透水採取装置を開発した。砂地圃場に埋設して,下方への浸透水量と溶液の電気伝導度を測定した結果,浸透水の電気伝導度を自動記録できる下方浸透水採取装置は高い採水効率と有用性を確認した。5.砂丘圃場でウィックサンプラーの採水試験を行い,採水量,水収支,土壌水分環境に関する長期測定データを解析して,先行降雨,土壌水分プロファイルの初期状態,降雨強度が,ウィックサンプラーの採取に与える影響について検討し,過剰採水の原因と対策を明らかにした。6.多機能熱パルスセンサーで土壌水分量,電気伝導度,浸透速度を測定して,その適用範囲や限界を明らかにし,有用な土壌環境モニタリング技術を構築した。
著者
坂下 牧子 北坂 孝幸 森 健策 末永 康仁 縄野 繁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.461, pp.35-42, 2008-01-18
被引用文献数
1

本稿では,異なる4時相において撮影されたCT像から膵臓領域を抽出する手法を提案する.初めに,各CT像に対してメディアンフィルタによる平滑化処理を施した後,非剛体レジストレーションにより4時相のCT像の位置を合わせる.次に早期相像と晩期相像から2次元濃度値ヒストグラムを,また,非造影像から1次元濃度値ヒストグラムを作成し,これらのヒストグラムから膵臓領域に対応するCT値分布を推定する.そしてマハラノビス距離を用いて各画素にラベルを割り当て,膵臓候補領域を粗抽出する.さらに,膵臓領域は,候補領域内の膵臓以外の領域との境界領域に比べてCT値の分散が低いことを利相し,分散情報を用いた領域拡張により膵臓に対応する領域を相出する.提案手法を4時相腹部3次元CT像21例に対して適用した結果,10例において良好な抽出結果が得られたが,8例においては,抽出された膵臓領域の一部に過抽出および抽出不足が存在した.
著者
森下 恵造 杉浦 英雄 河村 裕一
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

サブバンド間遷移光吸収が観測できる多重量子井戸を作製するためには表面平坦性、界面急峻性の良い薄膜作製法の確立が重要である。このためには原料ガス(アンモニア、トリメチルガリウム)を基板と水平に、熱対流を押さえ、原料を基板に押圧するためのガス(水素、窒素)を基板と垂直に導入する常圧ツーフロー型有機金属気成長法が最適と考えた。この方法を用いて高品質なGaNを作製することに成功した。この方法で最も大きな影響を及ぼすのは押圧ガス菅と基板の角度である。押圧ガス管の軸と基盤の角度はほぼ垂直であるが、押圧ガスが約1℃原料ガスの方向を向くように設定しなければならない。最適角度に設定すると横方向成長速度の大きい、大きく綺麗な六角錘や六角柱が積層した連続膜になる。しかし最適角度から0.05度ずれると六角錘が欠けた状態になり、0.3度ずれると連続膜とならず島状成長となり、0.7度もずれるとGaNは全く成長しなくなる。上記の結果は原料流速が45cm/s、押圧ガス流速20cm/sの場合である。最適角度は原料流速に依存し、流速が大きくなるほどより傾けなければならない。原料ノズルは基板と平行がよい。下向きになると基板中央では良い膜ができるが、下流側では成長しなくなる。上記の最適角度は原料ガスの基板上での滞在時間を大きくし、アンモニアの分解効率を高め、反応性窒素を効率よく基板に供給する配置となっている。加圧ツーフロー型有機金属気相成長法を用いて、今後短波長サブバンド間遷移発光の研究を続けていく予定である。
著者
矢内 浩文 森 太香夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.419, pp.1-6, 2005-11-12

人間が生成するランダムシンボル系列のデータを分析し, そこに見られる興味深い性質を発見した.シンボル列としては0から9の数字と, 日本語のかなのうち「あかさたなはまやらわ」の10文字を用いた.生成手段としては口頭とと横一列に並んだキーの2種類を用いた.かなを用いたランダム系列生成実験では, かなの発生頻度が五十音図の順に減少する傾向が見られた.数字の場合にはそのような傾向は見られずほぼ一様な分布が観察された.日常の日本語使用でのかなの発生頻度がほぼ五十音図に対して減少傾向があることと対比すると興味深い結果である.生成手段については, キーボードで中央付近の数字が多く発生する傾向が観察された-被験者の主観報告にはそのような偏向はなかったにもかかわらず.
著者
北村 雅哉 西村 憲二 三浦 秀信 松宮 清美 奥山 明彦 小森 和彦 藤岡 秀樹 古賀 実 竹山 政美
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.46, no.8, pp.587-590, 2000-08

精巣内精子抽出術(TESE)のうち先天性精管欠損,ヘルニア術後,パイプカット術後など明らかな閉塞性無精子症を除いた44例を対象に非閉塞性無精子症で精子の回収を予測するパラメータを検討した.JSC,精巣容量,FSHで相関がある結果であったがJSC8以上の症例を除外すると相関はなくなり,絶対的パラメータとはなり得なかった.受精に関しては妻の年齢,精子運動性の有無,精巣容量が有意なパラメータとなった.マイクロドロップレット法を用いたCryo TESE-ICSIは新鮮精子を用いたTESE-ICSIと同等の受精率が得られ,無用なパートナーへの侵襲を避けるのに有用と思われたWe reviewed 44 cases of non-obstructive azoospermia treated by testicular sperm extraction and intracytoplasmic sperm injection (ICSI) from July, 1997 to September 1999 at our institutes. Testicular sperm were retrieved from 32 patients (72.7%). ICSI was performed on 29 patients and the partners of 15 patients (46.9%) became pregnant. Out of 10 patients with histology of Sertoli-cell-only, we could retrieve sperm from 3 patients (30%). Testicular volume, Johnsen's score count (JSC), and FSH were significant parameters to predict the recovery of testicular sperm from the patients, but if only the patients with JSC less than 8, are analyzed, none of them was significant parameter. Chromosomal abnormality was not a significant parameter. The partner's age, motility of recovered sperm and testicular volume correlated with the fertilization rate. Chromosomal abnormality or the usage of cryopreserved sperm was not a significant parameter to predict fertilization.
著者
米森 敬三
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

マイクロマニピュレータを用いて、数種果樹の果実から単一細胞の液胞液を採取し、その糖含量及び組成を分析することで、果実内での糖蓄積機構をインタクトな単一細胞レベルで解析することを目的として、以下の実験を行った。1.果実の単一細胞からマイクロマニピュレータにより採取した液胞液を用いて、その糖含量と糖代謝を測定する分析法を検討した。その結果、カバーガラス上のパラフィンオイルで覆った酵素液ドロップ中で糖特異的な酵素反応を促し、生じるNADPH量を倒立顕微鏡に装着した顕微測光装置で測定することにより、ブドウ糖・果糖・ショ糖・ソルビトール含量およびインベルターゼ活性をそれぞれ高精度で測定することが可能であることが確かめられ、単一細胞中の糖含量・代謝の測定法を確立することが出来た。2.果実の単一細胞中の浸透圧調節機能を解析するため、浸透圧、無機イオン(カリウム)含量をマイクロマニピュレータにより採取した単一細胞の液胞液によって測定する方法を検討した。その結果、ピコリッターオズモメーターにより浸透圧を、X線マイクロアナライザーを装着した走査型電子顕微鏡によりカリウム含量を定量する方法を確立した。3.上記の方法により、カキ・ブドウ・モモ・ナシ・リンゴについてそれぞれの果実の1つの柔細胞における糖組成、浸透圧、カリウムイオン濃度を成熟期前後に測定し、樹種間での糖蓄積過程の差異とともに同一果実内での部位別による糖蓄積過程の差異を細胞レベルで解析した。その結果、何れの樹種でも果実全体を用いて測定した糖組成と単一細胞中の糖組成はパラレルであること、および成熟に伴う細胞の浸透圧上昇が糖含量の上昇に起因することが細胞レベルで確かめられた。また、樹種によって、果実の部位により細胞の糖組成に差異がみられる場合とそうでない場合があり、樹種によって糖蓄積機構に違いがあることが示唆された。
著者
米森 敬三 山根 久代
出版者
京都大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2002

本年度も昨年度同様、単一柔細胞からの細胞液採取方法を確立することを主たる目的として実験を行った。まず、カキ果実でヘタ片除去処理によって果実肥大を抑制することによって、果実の単一柔細胞中で誘導される糖組成の変化を再調査した。その結果、昨年度の結果同様、単一柔細胞の細胞液中の糖組成が変化し、還元糖含量が有意に減少し、全糖含量に占めるショ糖の割合が増加していることを確認した。さらに、本年度は様々の果実を用いて、それらの果実での単一細胞からの細胞液採取が可能であるかどうかを調査した。すなわち、ニホンナシ‘二十世紀'、リンゴ‘フジ'、モモ‘あかつき'および‘清水白桃'を収穫期に採取し、単一柔細胞からの細胞液の採取し、その糖含量を顕微鏡での酵素反応を用いた蛍光分析により、また、その浸透圧をピコリッターオズモメーターにより測定することを試みた。その結果、それぞれの樹種において細胞液の採取が可能であり、また、その糖含量および浸透圧を測定することが可能であることが明らかとなった。さらに、ニホンナシ‘二十世紀'とリンゴ‘フジ'から採取した細胞液については、その無機成分をSEMに装着したX線分析装置を用いることで測定することを試み、細胞液中のカリウム含量の測定が可能であることが明らかとなった。以上、マイクロマニピュレーターを用いた単一柔細胞からの細胞液採取およびその糖含量、浸透圧、無機成分などの分析は様々な樹種において可能であることが明らかとなったが、当初目的とした、単一柔細胞から採取した細胞液を用いてのmRNA分析による遺伝子発現の解析については非常に困難であり、発表出来るだけのデータを得ることが出来なかった。ただ、これまで本研究で得られた単一柔細胞から採取した細胞液の糖分析等のデータに関しては現在学会誌への投稿を準備中である。
著者
井上 拓 森山 孝男 小松 秀昭 中谷 登志男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌コンピューティングシステム(ACS) (ISSN:18827829)
巻号頁・発行日
vol.47, no.7, pp.105-113, 2006-05-15

データを値の順番に並べ直すソート処理は多くのソフトウェアで使用される最も基本的な操作の1 つであり,ソート処理の高速化は多くのワークロードの性能向上に寄与する.ソート処理は基本的な操作であるため,古くから多くのアルゴリズムが提案されているが,近年の高性能な汎用プロセッサのSIMD 命令を用いて高速にソートを行うことのできるアルゴリズムはこれまで提案されていない.そこで本研究ではPowerPC アーキテクチャが持つSIMD 命令セットであるVMX を使用して,並列に処理を行うとともに分岐予測ミスの影響をなくすことで高速にソート処理を行うことのできるアルゴリズムを提案する.このアルゴリズムを実装し,PowerPC 970FX プロセッサ上で評価を行い,クイックソートと比較して最大で5.6 倍の性能向上が得られることを示した.Sorting is one of the most common operations done by computers and used in variety of software. Sorting is a well-studied problem and hence there are many sorting algorithms and implementations available. However there is no sorting algorithm that effectively exploits SIMD execution units of recent general purpose processors. In this paper, we proposed a novel sorting algorithm for VMX instruction set of the PowerPC architecture. This algorithm divides input data in sorting phase and merges them after sort in order to exploit parallelism of the VMX instruction set. Also it removes stall cycles due to conditional branches by replacingthem with vector minimum and vector maximum instructions. We implemented the algorithm and evaluated the performance on the PowerPC 970FX processor. Our results showed that our new algorithm achieved up to 5.6 times higher performance than quicksort.
著者
矢野 隆 新開 志帆 井上 久雄 森口 一志
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.69, no.6, pp.711-717, 2000-11-15
被引用文献数
4 3

ユスラウメ台木を用いたモモ栽培においては, '川中島白桃'では衰弱症状が発生しやすいが, 'あかつき'は衰弱症状の発生が少ない.そこでユスラウメ台木樹における衰弱症状発生に関わる要因を炭水化物栄養の面から明らかにするため, 普通台木とユスラウメ台木に接いだ両品種について, 細根, 1年生枝, 新梢, 葉のデンプンと可溶性糖類の季節的消長を比較した.休眠期のデンプン, 可溶性糖類の消長は, 同じ台木では, 品種による明らかな差はみられなかった.ただし, 両品種ともにユスラウメ台木樹では開花前の細根のデンプン含量が普通台木樹の半分程度であった.果実生育期のユスラウメ台木の'川中島白桃'における細根, 新梢のデンプン含量は果実生育期間を通じて普通台木のものより低かった.これに対して, 'あかつき'の細根, 新梢のデンプン含量は両台木間で顕著な差はみられなかった.これと同様な傾向は細根の総糖およびソルビトール含量についてもみられた.なお, 新梢の糖含量や1年生枝, 葉のデンプン, 糖含量等については, 両品種間で樹勢衰弱につながる顕著な差は認められなかった.これらの結果から, ユスラウメ台木の'川中島白桃'で衰弱症状が発生しやすい一つの原因は, 果実生育期における細根のデンプンおよびソルビトールや, 新梢におけるデンプンの欠乏によるものと考えられる.
著者
松田 一孝 大川 徳之 野村 芳明 森田 直幸 筧 一彦 胡振江 武市 正人
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.84-98, 2006-02-15

ファイルの操作において,ショートカットまたはシンボリックリンクといった別名の存在は,しばしばユーザを混乱させる.初心者にとってファイル実体と別名との区別は難しい,たとえば通常のファイルマネージャでは,ファイル実体を削除してもそれを指し示している別名は消えずに残り,逆に別名を削除しただけではファイル実体は削除されない.そこで,我々はファイルへの参照すべてを対称かつ統一的に抽象化して扱うファイルマネージャを,木上の双方向変換の技術を用いて実現する.我々のファイルマネージャの上では,1 つのファイルへの複数の参照は互いに同期されており,1 つを変更すると必ず同期された別の部分に伝播される.たとえば,1 つをディレクトリ木から削除すると残りも削除される.さらに,双方向変換を利用することにより,ディレクトリ木からの情報を抽出し操作して表示するなどのディレクトリ木の"見せ方" を抽象化および拡張でき,またその"見せ方"自体も変更することができる.このような"見せ方" の操作やファイル木に対する編集操作は,GUIを通して対話的に実行することができる.本論文では,この木上の双方向変換を利用したファイルマネージャの設計とその実装とを示す.File management is sometimes confusing due to the difference between files and their shortcuts (or symbolic links). While deleting shortcuts to a file can leave the file entity as it is, deleting a file entity may lead to dangling shortcuts. To resolve this problem, we apply the technique of bidirectional tree transformations to design and implement a new file manager which can treat file references in a symmetric and uniform way. This file manager is unique in its synchronization mechanism which eliminates the confusing difference of file references. Plural file references are synchronized, and changes applied on one reference will propagate to the others. For example, if one of the synchronized file references is deleted, the rest are also deleted automatically. This synchronization mechanism can be efficiently implemented based on bidirectional tree transformations. In this paper, we show the design and the implementation of our file manager. The interactive graphical user interface of our file manager enables us to manipulate file references easily, in which bidirectional tree transformations can produce complicated dependency.
著者
森 茂生 池田 直
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究では (1-x)BiFeO_3-xBaTiO_3固溶体に着目し、磁気・誘電特性および結晶構造や強誘電分域等の微細構造について調べた。その結果本物質系は、x>0.33組成で存在する立方晶構造は、立方晶構造中にナノスケールサイズで強誘電性を有する菱面体構造が存在する2相共存状態として特徴づけられるとともに、強誘電分域が微細化され、x>0.33組成では、約20~30nm程度の大きさで強誘電ドメインと強磁性ドメインが共存し、磁気誘電リラクサー物質であることが明らかとなった。