著者
橋本 山河 永井 由佳里
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.173-174, 2016-03-10

TwitterなどのSocial Networking Service(SNS)へ投稿した内容に誹謗中傷が集まる炎上に対し、機械学習を行い将来の炎上を防ぐシステムが提案されている.提案されているシステムではSNSへの投稿文を対象に機械学習が行われている.Twitterへ投稿できるコンテンツは文章だけではなく画像も投稿することができ、画像付きの投稿が炎上する事例もある.画像の監視を、システムによって行うことは困難と言われている。当研究では、炎上を防ぐシステムに、画像を用いるために炎上画像の分類と検証を行った.
著者
品川 佳満 橋本 勇人
出版者
一般社団法人 日本医療情報学会
雑誌
医療情報学 (ISSN:02898055)
巻号頁・発行日
vol.33, no.6, pp.311-319, 2013 (Released:2014-12-19)
参考文献数
13

本研究は,電子媒体(インターネットを含む)が関係した医療機関における患者の個人情報に関する事故の現状を明らかにすることを目的とした.そのため,2008年から2012年に報道・公表された事故について,情報セキュリティサイトや新聞記事データベースから記事を収集し分析した.結果として,186件の報道記事等が収集され,その内容から以下の現状が明らかになった. 1) 事故の起きた媒体は,USBメモリが47.0%ともっとも多かった. 2) 原因は,紛失と盗難で84.4%と大半を占めていた. 3) 事故は,院外・院内のあらゆる場所で発生し,媒体の院外への持ち出し理由は主に「研究・学習」,「業務継続」であった. 4) 医師を中心に,退職者を含むすべての職種が事故を起こしていた. 5) 漏えい(流出)につながっていた事故は10.8%と少ないが,媒体の19.0%にしかセキュリティが施されていなかった. 6) 病名が含まれていたケース,100人以上の個人情報が含まれていたケースが半数以上あった. 7) 47.3%の事故で病院のルールに対する違反が確認された.
著者
橋本 博孝
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.60, no.8, pp.43-51, 2011-08-10 (Released:2017-05-19)

言葉の内部には均質に概念が詰まっているのではない。担い手ごとに固有の核がある。その固有であるべき言葉の核を統制しようとするかのごとき動きが、現在の小学校国語科の授業に見られる。物語の授業においてこの傾向を打ち破るには、物語がどう語られているかという次元での文脈を、子どもたちとともに築くことから始めなければならない。登場人物とできごとではなく、語りの次元で作品と向かい合う、という問題意識から出発すると、「ごんぎつね」で問われるべきは、ごんと兵十の物語ではなくなる。ごんと兵十の物語を語る「わたし」をこそ読まなければいけない。そのことは「ごんぎつね」の構造を解き明かすことにつながる。

1 0 0 0 OA 食塩について

著者
橋本 壽夫
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.99, no.1, pp.7-15, 2004-01-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
25

塩の専売法が廃止されてから, 様々な塩が販売されるようになった。しかし, 現在でも, 製塩や塩に関する情報は少なく, マスメディアや特殊製法塩の製造業者の多くは, 科学的根拠が乏しかったり, 無いにも拘らず, ある種の塩を誇大に宣伝して, 消費者に誤った認識を与えていると言われる。塩についての判断基準となる「塩の科学」の著者であり, 前に本誌に「食塩と高血圧との関係」についての解説もいただいた著者に, 改めて今回は, 製塩法と塩の品質, 食塩の安全性, ナトリウム以外のミネラル, 食塩と健康問題等について詳細に解説いただいた。
著者
和田 裕子 末長 敏彦 橋本 修治
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.147-151, 2003-02-01

要旨 ジアゼパムやクロナゼパム治療に抵抗性のgeneralized spasmによるのけ反り発作に対して,ヒト免疫グロブリン(IVIG)静注療法が奏効した抗GAD抗体陽性のstiff-person症候群の男性例を報告した。本例は58歳時に右下肢と腰背部の筋硬直で発症し,ジアゼパム6mg内服で軽快していた。63歳時に再び,両下肢と腰部の筋硬直,のけ反り発作,左下肢に限局したpainful spasmが出現した。ジアゼパム18mg/日とクロナゼパム2.0mg/日の内服でpainful spasmは消失し,筋硬直も軽度改善したが,のけ反り発作に対しては無効であった。IVIG療法開始3日目にはのけ反り発作は消失し,つづいて筋硬直も改善し,10日目には階段昇降が可能になった。本例のように難治性ののけ反り発作を有する例に対してもIVIG療法は有用であると考えた。
著者
橋本 公雄 徳永 幹雄
出版者
九州大学健康科学センター
雑誌
健康科学 (ISSN:03877175)
巻号頁・発行日
no.21, pp.53-62, 1999
被引用文献数
1

本研究は,社会人と学生を対象にメンタルヘルスパターン診断検査(Mental health Pattern: MHP)を 作成し,尺度の信頼性と妥当性を検討するため行われた。結果を要約すると,下記に示すとおりである。 1.SCL-4尺度に生活の満足感(QOL項目)などを追加した調査票から,13因子(全分散寄与率:61.3%)を抽出した。 2.心理的ストレス(こだわり,注意散漫),社会的ストレス(対人緊張,対人回避),身体的ストレス(疲労,睡眠・起床障害)からなるSCL尺度と,生 活の満足感からなるQOL尺度の7つの下位尺度(各5項目づつ)でMHP尺度を作成した。 3.MHP尺度の高い信頼性と妥当性が検証された。しかし,生活の満足感の妥当性の検証は本研究では行われなかった。 4.SCL尺度得点とQOL尺度得点のそれぞれのM+0.5SDを基準値とし,「はつらつ型」「ゆうゆう(だ らだら)型」「ふうふう型」「へとへと型」と命名される4つのメンタルヘルスパターンに分類した。 5.メンタルヘルスパターンの出現率は,性差,年代差はなく,「ゆうゆう(だらだら)型」が60%を占め,その他のパターンはそれぞれ10%強を占めた。
著者
近藤 昭宏 浅野 栄介 橋本 希 諸口 明人 岡田 節雄
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.287-293, 2011 (Released:2011-08-25)
参考文献数
15

目的:胆嚢摘出術後の長期合併症として最も頻度が高い総胆管結石症の発症を予測する明確な指標はない.胆嚢摘出術後の胆管拡張が総胆管結石発症の危険因子となるかを検討した.方法:胆嚢摘出術後に総胆管結石を発症した10例を結石群とし,術後3年以上経過観察され胆管結石を認めなかった64例を対照群とした.術前後で経時的に総肝管径を計測し両群を比較した.結果:術前の総肝管径は両群間に有意差はなかった.総肝管径は両群とも術前,術後1年目と3年目以降と経時的に拡張していた.術後1年目では結石群が1.43±0.36cm,対照群0.80±0.19cmで,結石群において有意に総肝管径が拡張していた(p
著者
西村 幸治 橋本 祐一 岩崎 成夫
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.1157-1159, 1994-05-15 (Released:2008-03-31)
参考文献数
8
被引用文献数
57 73

The rate of racemization of N(α)-phthalimidoglutarimide (thalidomide) was determined as its half life to be 566 min at pH 7.4/37°C. This fast racemization of thalidomide resulted in no apparent difference between (S)- and (R)-forms of the compound on enhancing activity of phorbol ester-induced tumor necrosis factor (TNF)-α production by human leukemia HL-60 cells. Optically pure forms of structurally related analog of thalidomide, (S)- and (R)-α -methyl-N(α)-phthalimidoglutarimides (methylthalidomides), which do not racemize under the physiological condition, were prepared. Only (S)-form of methylthalidomide, but not its (R)-form, elicited TNF-α production-enhancing effect, suggesting that the (S)-isomer of thalidomide would be the active form in terms of thalidomidal biological response modifying effects.
著者
塚本 敏人 橋本 健志 平澤 愛 長谷川 博 小河 繁彦
出版者
日本生理人類学会
雑誌
日本生理人類学会誌 (ISSN:13423215)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.225-232, 2014-11-25 (Released:2017-07-28)

Relevance of decreased cerebral blood flow (CBF) and impaired cognitive function has been pointed out, however, the direct relationship between changes in CBF and cognitive function has not been sufficiently elucidated. The purpose of this study was to determine whether cognitive function would be affected by the acute reductions in CBF in 14 male healthy students. Middle cerebral artery mean blood velocity (MCA V_<mean>) and cognitive function were measured at three conditions; rest (pre), reduced CBF condition (during), and CBF recovery condition (post). The reduction in MCA V_<mean> was elicited by voluntary hyperventilation induced-hypocapnia. Cognitive function was impaired with the reduction in MCA V_<mean>; i.e. reaction time at during hyperventilation condition was significantly longer than those of pre and post conditions (in conflict task; P<0.01). These results suggest that cognitive function may be affected by acute change in MCA V_<mean> by hyperventilation.
著者
橋本 英樹
出版者
岡山大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

申請者は鉄酸化細菌Gallionella ferrugineaが自然界で作るねじれ紐状酸化鉄を“G-バイオジナス酸化鉄(G-biogenous iron oxide: G-BIOX)”と命名し機能探索を行ったところ,リチウム(Li)イオン充放電特性を示すことを発見した.これまでの申請者の研究成果により,G-BIOXの組成・微細組織・結晶構造が明らかとなった.また,最近の予備研究によって,G-BIOXをLiイオン電池の正極材料として用いたところ,現行材料を遥かに凌駕する初期充放電容量が得られることを世界で初めて発見し,鉄酸化細菌由来酸化鉄の機能性材料への可能性を示した.本研究の目的は,予備研究結果を更に発展させて(1)G-BIOXの原子レベルでの構造を明らかにすると共に,(2)G-BIOXをLiイオン電池の電極材料(正極および負極)として応用することである.(1)G-BIOXの構造解析:申請者はG-BIOXと構造の良く似た酸化鉄(Leptothrix ochraceaが作ったBIOX,L-BIOX)の高エネルギーX線回折を行っている.本年度は,G-BIOXの構造を明らかにするための第一段階として,既に得られているL-BIOXのデータを元に逆モンテカルロ法を用いて原子配列を明らかにした.その結果,L-BIOXは酸化鉄のネットワーク中に酸化シリコンが孤立して存在する興味深い構造を有することを明らかとした.(2)G-BIOXをLiイオン電池の電極材料としての応用:平成24年度では正極としての特性を検討した.具体的にはG-BIOXを活物質として電極を作製し,Liを対極としたハーフセルで4.0–1.5 Vの電圧範囲で充放電特性を評価した.その結果,G-BIOX電極はこれまでに報告されている酸化鉄系材料よりも優れた特性(容量,サイクル特性,レート特性)を示すことを見出した.
著者
飛澤 慎一 堀 仁子 高橋 英俊 山本 明美 橋本 喜夫 水元 俊裕 飯塚 一
雑誌
皮膚科の臨床 (ISSN:00181404)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.285-288, 2004-02

雑誌掲載版80歳男.約5ヵ月前に出現した痒みを伴う皮疹が全身に拡大し,掻痒も増強したため受診した.体幹及び四肢に角化性局面が多発し,病理組織学的に皮疹辺縁部に不全角化細胞の柱状堆積と角質増殖を認め,その直下の顆粒層消失,表皮細胞の空胞化,基底細胞の配列の乱れ等もみられた.抗アレルギー剤,抗ヒスタミン剤の内服とステロイド外用剤の塗布で効果が得られず,シロスタゾールとエトレチナートの内服にプレドニゾロンを追加したところ掻痒の軽減,局面の軽度縮小,皮疹辺縁隆起部の紅斑消退を認め,皮疹も改善した