著者
武田鶯塘 著
出版者
東亜堂書房
巻号頁・発行日
1918
著者
庄野 浩資 芹沢 和洋 山口 香子 牛草 貴行 松嶋 卯月 小出 章二 立澤 文見 武田 純一
出版者
Japanese Society of Agricultural Informatics
雑誌
農業情報研究 (ISSN:09169482)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.95-105, 2012

岩手県における主要花卉作物である切り花リンドウは,劣化すると茶褐色の"老花"となって商品価値を大きく損ねる.このため,これまで切り花の生育レベル,特に若花と変色前の早期老花を"色彩情報"に基づいて判別する技術の研究が進められてきた.本研究の特徴は,判別に利用する情報として,リンドウ花冠の"光沢"に関連する情報に注目した点にあり,今回はその定量化の方法の開発と生育レベルとの関係性を検討した.具体的には,まず2つの偏光フィルタを用いて,花冠の光沢と散乱光を含む画像,さらには,散乱光のみを含む画像それぞれの撮影を実現する低コストな画像撮影装置を開発した(ダブル偏光フィルタ法).次に,得られた画像から平滑度指標などの光沢に関連する情報を求め,これらと生育レベル間の関連性を検討し,同情報に基づく生育レベル判定の可能性を検討した.この結果,エゾリンドウ系統2品種において,平滑度指標に基づいて若花と早期老花を良好な正解率で判別可能であることを確認した.以上から,本研究におけるダブル偏光フィルタ法による光沢の定量化は,切り花リンドウの生育レベルの低コストな非破壊・非接触的測定手法の実現に十分寄与すると考えられる.<br>
著者
田野 大人 金子 仁彦 菊池 昭夫 長谷川 隆文 武田 篤 青木 正志
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.308-311, 2013-04-01 (Released:2013-04-19)
参考文献数
10
被引用文献数
2 1

症例は74歳男性である.61歳時に動作緩慢で発症,認知機能障害,垂直性核上性眼球運動障害,仮性球麻痺,パーキンソニズムをみとめ,精査の結果進行性核上性麻痺と診断した.ドパミン作動薬の急激な増量ならびに過剰投与による開顎ジストニアをみとめたが,ドパミン作動薬の漸減・中止により開顎ジストニアは軽快した.進行性核上性麻痺症例の中にはドパミン作動薬が有効な例もあるが,本例のようにドパミン作動薬の急激な増量ならびに過剰投与が各種ジストニアの原因となることがあり注意が必要である.
著者
本間 義治 牛木 辰男 武田 正衛 中村 幸弘
出版者
日本貝類学会
雑誌
Venus : journal of the Malacological Society of Japan (ISSN:13482955)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.345-353, 2007-02-28

浮遊遠洋性の珍蛸アミダコ(♀)が, 2004年11月から2005年2月下旬にかけて,上・中越地方を中心に新潟県沿岸へ漂着したり捕獲されたりして,34個体が記録された.これらの中で,2月15日に掬われ,上越水族博物館へ収容され,18日に死亡した全長53cmの個体を10%フォルマリンで,次いでブアン氏液で固定し,卵巣・卵管の組織標本を作成して,観察した.卵巣重量は40g,抱卵数は60,000個以上であった.卵巣は中央に卵巣腔があり,多数の包嚢からなり,嚢内には様々の発育段階の卵巣卵(非同時発生型)が存在していた.若い卵母細胞は,それぞれ結合組織性の薄膜(層板)に付着していた.初期の卵母細胞には,円形の核(生殖胞)が明瞭であるが,発育が進むと卵は長楕円形となり,卵胞上皮が随所から陥入し始め,複雑に入り組み,卵黄形成が盛んとなる.さらに成熟が遊むと,卵母細胞は大きく球状化して,最大径1.2 mmに達する.卵膜には放射線帯,卵胞膜,莢膜の分化が明瞭となり,卵黄は板状化する.近位卵管内壁の粘膜は高く,複雑にひだ打っているが,遠位卵管壁は厚い結合組織と筋肉層で覆われ,内壁の粘膜は低く,ひだ打ちの程度は小さかった.浮遊遠洋性アミダコ卵母細胞の成熟過程は,沿岸性のマダコや深海性のメンダコ類などと変わらず,多回産卵を行うと推定された.
著者
神保 りか 吉岡 篤史 高橋 有香 小野 圭一 足立 洋祐 小島 茂 武田 雄一 野内 俊彦 清水 誠一郎
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.102, no.8, pp.1051-1054, 2005 (Released:2005-08-05)
参考文献数
10

最近12カ月間にトラニラストが原因と考えられた重症肝障害の5症例を経験した.トラニラスト内服開始後,平均34日目に黄疸を認めて入院となり,内服中止後平均37日で肝機能の正常化を認めた.薬物リンパ球刺激試験は3例に施行したがいずれも陰性で,薬物性肝障害の診断には国際コンセンサス会議の診断基準が有用であった.トラニラストによる肝障害はまれではなく,内服中は定期的に肝機能を検査する必要がある.
著者
竹中 裕昭 藤原 靖士 朝倉 健太郎 武田 以知郎
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.109-113, 2012 (Released:2012-10-05)
参考文献数
10

要 旨目的 : 関西の家庭医が行っている地域・コミュニティアプローチの具体的内容とゴールを明らかにすること. 方法 : 対象は, 関西家庭医療研究会または奈良県家庭医療研究会 “万葉衆” の会員. フォーカスグループディスカッションを行い, 発言を記録した上で分析を重ね, 参加者チェッキングにより真実性の確保に努めた. 結果 : 関西の家庭医の地域・コミュニティアプローチは, 1. 日常診療, 2. 自分の責任エリアの明確化, 3. 医師の地域への参加と住民による医師の品定め, 4. キーパーソンと各人のやる気の評価, 5. 課題への取り組みに対する一歩引いたところからの支援, 6. 成果と達成感の評価という6つのステップから構成されていた. そのゴールについては, 住民の自律性という説と, ゴールなどないという説とに別れた. 結論 : 今まで明示されなかった関西の家庭医特有の地域・コミュニティアプローチが存在した.
著者
武田 晴人
出版者
三菱経済研究所
雑誌
三菱史料館論集 (ISSN:13453076)
巻号頁・発行日
no.14, pp.21-53, 2013
著者
片岡 正文 岡林 孝弘 中島 明 中谷 紳 上平 裕樹 武田 晃 折田 薫三 能見 貴人 金澤 浩
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.71-77, 1994-01-01
被引用文献数
9

大腸癌,胃癌,肺癌の手術切除例において,p53蛋白の発現異常を免疫組織学的に検討し,さらにその結果が遺伝し変異をどの程度反映しているかを検討するために,reverse transcription-polymerase chain reaction-single strand conformation polymorphism (RT-PCR-SSCP)法および直接シーケンスにて点突然異変の検出を行った.免疫組織染色は,マイクロウェーブ固定標本を使用し,抗p53蛋白モノクローナル抗体(PAb1801)を用いて行った.大腸癌13例中9例(69.2%),胃癌8例中5例(62.5%),肺癌5例中4例(80.0%)に陽性所見が認められたが,臨床病理所見との相関関係は認められなかった.RT-PCR-SSCP法では大腸癌13例中6例に異常を認め,両方法間の一致率は84.6%であり,点突然変異が免疫組織所見によく反映された.p53蛋白の発現異常は60%以上の陽性率を示し,幅広い腫瘍マーカーとしての可能性が示唆された.また,RT-PCR-SSCP法により点突然変異の検出が簡便に行えた.
著者
武田 俊信
出版者
龍谷大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

内外の成人期のADHDに関して研究機関の訪問や学会への参加を通して情報を得た。また精神神経学会に於いてシンポジウム『成人期のADHDにおける診断および治療上の課題』を企画した。ADHDをもつ成人から日常生活上の困難さや症状についての情報を収集して半構造化面接のプロトタイプを作成し、予備調査を経て本調査を施行した。同時にASRSというスクリーニングのデータを収集した。その予備的な成果を児童青年期精神医学会などで発表している。現在、DSM-5にも対応した成人期のADHDの半構造化面接の論文作成が終了し投稿準備中である。同時に成人期のADHDの単語記憶検査の特徴について神経心理学会で発表している。
著者
神林 勲 石村 宣人 小林 和美 佐川 正人 武田 秀勝
出版者
北海道教育大学
雑誌
北海道教育大学紀要. 自然科学編 (ISSN:13442570)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.89-96, 2003-09-30

本研究では健康で活動的な成人男性6名と成人女性6名を被検者に,前腕の等尺性筋収縮を30%MVCの強度で維持させ,男女における筋持久力の差異を近赤外分光法(NIRS)によって測定された筋酸素動態[oxy(Hb+Mb)]の面から検討した.結果は以下の通りである.1)男性のMVC(55.1±8.7kg)は女性(34.2±2.5kg)よりも有意に高値を示した(p<0.05).2)運動継続時間は,男性で139.2±29.4秒,女性で175.8±23.7秒と女性の方が男性と比較して有意に長かった(p<0.05). 3)掌握運動中のoxy(Hb+Mb)の変化には明らかな男女差が認められ,男性では初期の直線的な低下後,20〜25%で疲労困憊まで推移したのに対して,女性では初期の直線的な低下後,漸増し,疲労困憊時には約75%にまで達した.4)初期脱酸素化速度には男女間に有意な差は認められず,また,運動継続時間との間にも有意な相関関係は認められなかった.以上のことから,30%MVC強度の筋持久力(運動継続時間)は女性の方が男性と比較し優れていた.この性差は筋の有酸素性代謝能の優劣ではなく,運動中の筋血流量の違いによってもたらされる有酸素性代謝の割合によることが示唆された.
著者
秋保 良太 杉本 尚哉 武田 紘一 野口 洋介 三浦 得太郎
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:18848354)
巻号頁・発行日
vol.79, no.806, pp.3979-3992, 2013 (Released:2013-10-25)
参考文献数
11
被引用文献数
2 2

Transferred arc oscillates in an alternating magnetic field imposed perpendicularly to the arc. The amplitude of oscillatory arc motion can be varied easily by adjusting the magnetic flux density. The heat flux distribution can be controlled by changing the wave form of the magnetic field. Using such magnetically driven arc, the authors developed a novel heat treatment system which consisted of a device for the generation of DC arc, that for the formation of various types of magnetic field, a mechanism for travelling the work piece and water circuit for quenching the heated material. Heat treatments for the steel material of S45C were performed using different wave forms of the magnetic field. The magnetically driven arc was able to produce various patterns of drawing on the steel surface such as a single belt with broad width, two parallel straight lines with different spacing, a series of diamond form and two parallel wavy lines. It was confirmed that Vickers hardness increased more than three times after the heat treatment.
著者
武田 元治
雑誌
大妻女子大学文学部紀要
巻号頁・発行日
vol.16, pp.1-13, 1984-03
著者
武田 幸男
出版者
東京大学東洋文化研究所
雑誌
東洋文化研究所紀要 (ISSN:05638089)
巻号頁・発行日
vol.67, pp.111-214, 1975-03

1. A Review of the Studies on Korpum System of Silla2. The Characteristic of Korpum System in the 9th century3. Structure of Korpum System in the 8th century4. A Change of Kor found out on the Genealogy of the Silla King Family in the 7th century5. A Study on the Korpum-and Clothes-system in the 6th century6. On the historical Character of Korpum System7. On the historical Development of Korpum SystemOne of the important theme of Korean ancient history is Korpum system, which means the famous social status system of the Silla dynasty.So many treatises have been written on it.A recent treatise, however, says that this system did not play so much impartant role as usually admitted.This report tries to examine the new idea mentioned above, and furthermore explains the actual conditions of the system through commenting on the materials of it.The social status system of Silla, founded on blood relationship, is Korpum system, which is consisted of some kins in the capital, and organized hierarchically having a king in the highest position.After the 4th century Korpum system continued untill the end of the dynasty.But it is doubtful that Song-Kor, one of the highest class, was admitted to exist before 7th century.Although the social status system of 9th century shows the most complete structure of hierarchy, it means the decay of the Korpum system itself at the same time.