著者
佐治 禎基 上野 敦志 武田 英明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.719, pp.1-8, 2000-03-21

本研究はオフィス内に散在するオブジェクトを対象に, その認識, 管理を行うロボットを作成することを目的とする.実環境でロボットが人間と共存するためには, 環境の変化を自律的に認識管理する機能や人とのインタラクションを行なう機能が必要となる.ロボットはこの2つの機能を持つ事で環境または人間から必要な情報を獲得することができる.本研究で作成したシステムでは, 環境の自律的な認識機能として机の上のオブジェクトに関する情報を自律的に獲得し、認識を行なう事で位置変化のある物体の管理が可能となった.また, 人とのインタラクション機能としてはインターフェースによるインタラクションを行なう.人間はロボットが獲得した情報を閲覧し, 名前や使用方法, 属性なぢの概念的な情報をオブジェクトに追加したり, 必要なオブジェクトをロボットに依頼することができる.ロボットと人間で相互に情報を提示しあう事で環境内の有効な情報を獲得し, 環境全体の知識の共有を支援する.
著者
安武 繁 蔵本 美代子 松浦 幸重 森岡 久美子 平井 ひとみ 武田 由美子 桐山 美紀子
出版者
県立広島大学
雑誌
人間と科学 : 県立広島大学保健福祉学部誌 (ISSN:13463217)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.83-90, 2006-03

近年,10代の性感染症や人工妊娠中絶の増加が思春期保健の緊急課題となっている。そこで,学校保健と地域保健が連携した「生と性の健康教育」推進システムを構築した。まず,学校を対象として「生と性の健康教育」に関する実態調査を行い,関係機関から成る検討委員会を開催した。次に,保健所管内3地域で年齢段階に応じた「生と性の健康教育」のモデル事業を実施した。尾道地域では,保育所で保育士による健康教育と保護者との座談会を行った。三原・世羅地域では,小学校で養護教諭による健康教育や,高等学校で大学生のピアエデュケーションの手法による健康教育を行った。このようなモデル事業の成果をもとに,効果的な健康教育を推進するためのマニュアルを作成し,関係機関に配布した。「生と性の健康教育」を推進するためには,学校保健と地域保健が連携し,ライフサイクルの発達段階に応じた教育内容を工夫することが重要であり,さらに関係機関が協働し,健康教育の企画・実施・評価機能を持つことが必要である。
著者
佐藤 敏彦 信田 卓男 圓尾 拓也 川村 裕子 山田 徹 伊藤 哲郎 武田 晴央 杉山 大樹 石川 剛司 斑目 広郎 茅沼 秀樹 菅沼 常徳
出版者
日本獣医がん学会
雑誌
日本獣医がん学会雑誌 (ISSN:18843344)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.20-24, 2012-12-19 (Released:2012-12-19)
参考文献数
17

人の肺癌では、腫瘍随伴症候群として好中球増加症や単球増加症を伴う白血球増加症が報告されている。しかしながら、犬では腫瘍随伴性白血球増加症の報告は少ない。今回、初診時の血液検査にて好中球を主体とした白血球増加症を示した犬に対し、種々の検査を行った結果、巨大肺腫瘤を認め、肺腫瘤の摘出術を行った。術後の病理組織学的検査にて肺腺癌と診断されたが、腫瘍の摘出とともに劇的な好中球数の回復がみられ、肺癌による腫瘍随伴性白血球増加症と診断した。
著者
鳥田 宏行 武田 一夫
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会誌 (ISSN:13498509)
巻号頁・発行日
vol.89, no.1, pp.39-44, 2007 (Released:2008-07-10)
参考文献数
27
被引用文献数
2 2

森林の雨氷害を軽減する知見を得るため,2004年2月に北海道日高町で発生した雨氷害の調査データを解析したところ,直径階ごとの本数被害率の分布形状は,大きく五つのタイプ((1)中庸木に被害が多い,(2)劣勢木に被害が多い,(3)優勢木に被害が多い,(4)立木のサイズに関係なく被害率の変動が激しい,(5)直径階の大小に関わりなく被害率が一定)に分類された。分布形状に差異がみられるのは,風や着氷量などの気象因子が少なからず影響したためだと推察される。また,密度管理図上で軽害林分と激害林分間の判別分析を行った結果,的中率は75%であった。判別分析で得られた判別式と収量比数0.9線を用いて安全域と危険域の境界線を描き,被害軽減が期待できる範囲を密度管理図上に示した。次に,林分平均樹高との限界形状比の関係をロジスチック式で近似して限界形状比曲線を求めたところ,生育段階で限界形状比は異なることが示された。これらの結果は,森林の雨氷害を軽減するためには,植栽密度に沿った適切な間伐が重要であることを示唆している。
著者
山口 敦子 龍崎 大介 武田 健一 川田 洋揮
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SDM, シリコン材料・デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.412, pp.59-63, 2010-01-29

Cu/low-k配線パターンのラインエッジラフネス(LER)評価方法を確立するため,レジスト,low-k,Cu/low-kパターンをCD-SEMで観察し,典型的なラフネス形状を抽出するとともに,LER起因の電界集中をシミュレーションにより見積もった.low-k及びCu/low-kパターンにはくさび形のLERが観測されたが,このようなLERはくさびの先端部で,時間依存性絶縁破壊(TDDB)特性劣化につながる電界集中を引き起こすことがシミュレーションにより示された.また電界集中の予測には,low-kパターンのエッチング後及びCuのCMP後に,LERの大きさ(3sigma)とくさび形の開き角を評価することが効果的であると分かった.
著者
鈴木 聡 森島 泰則 中村 美代子 槻舘 尚武 武田 英明
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 : 日本知能情報ファジィ学会誌 : journal of Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.513-525, 2008-08-15
被引用文献数
1

本研究では身体化エージェントの登場位置・身体方向に注目し,物理空間・仮想空間の間に寸断されたユーザと身体化エージェントの位置関係を乗り越え,対等な社会的関係の構築が行える環境を追求する.身体化エージェントの身体方向と,画面奥行き方向の仕切りを基準とした身体化エージェントの登場位置に着目し,これらのユーザへの影響を心理実験により検討を行った.この際,人間同士の2者対話における身体配置の選好における男女差の存在が知られているため,考慮に入れた.実験1(N=48)では作業の遂行(写真の記憶再認課題)と身体化エージェントの印象に対して上記の要因が与える影響について,男女差も考慮の上検討した.実験2(N=51)においては身体化エージェントの身体方向の,ユーザが認知するエージェントとの距離への影響について実験を行った.これらの実験の結果,エージェントの登場位置のみならず,身体方向もエージェントとの距離のユーザの認知に影響し,男性のユーザは女性のユーザより距離を離した形でのエージェントの身体配置を好む可能性が示唆された.身体化エージェントの身体配置,およびその影響の男女差を踏まえた身体化エージェントの設計の必要性を本研究は示している.
著者
箱山 晋 田中 日吉 縣 和一 武田 友四郎
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.219-227, 1977-06-30
被引用文献数
19

To make clear the weed vegetation of paddy fields left off cultivation on account of government paddy acreage-control policy, the investigation were carried out in autumn of 1975. The 25 surveyed plots were located at the north-western parts of Fukuoka prefecture. Coverage and height of plants in their paddy fields were measured and Summed Dominance Ratio (SDR2), which was proposed by NUMATA, was calculated from those two factors. All the species appeared were classified into the following four plant groups from their habitat type: that is, A; perennials in lowlands, B; annuals in lowlands, C; perennials in uplands and D; annuals in uplands. And then, the relations between the SDR_2 of these plant groups and the difference of soil moisture, and years of fallow were compared with each vegetation. Results are as follow. 1. At the beginning one or two years after left off cultivation, species number and SDR_2 of annuals were dominative. With increase of years of fallow, species no. and SDR_2 of perennials became dominative. 2. In the former case, the dominant species were annuals such as Aster subulatus, Aeschynomene indica, Panicum bisulcatum, Echinochloa spp., Leptochloa chinensis, Digitaria adscendens and so on. In the latter case, they were perennials such as Aliscanthus sinensis and Solidago altissima under upland condition, or Isachne globosa, Phragmites communis, Leersia japonica and Paspalum distichum under lowland condition. 3. The vegetation consisting of four groups were largely affected by the difference of soil moisture and years of fallow. The vegetation of paddy fields left off cultivation for many years were mostly composed by the specics of C group under upland condition and by the species of A group under lowland one. On the other hand, that of paddy fields left off cultivation for few years were composed by the species of D group under upland condition and by the species of B group under lowland one, although the relationships were not so clear as in the former. 4. The increase of number of species and SDR_2 of perennials were controlled by means of managing methods such as plowing, cutting of weeds and herbicide application. The repressive effects of management against weeds varied depending on the kind of managements and the characteristics of weed species.
著者
角川 陽一郎 武田 和憲 砂村 真琴 川口 信哉 小針 雅男 松野 正紀
出版者
The Japanese Society of Gastroenterology
雑誌
日本消化機病學會雜誌. 乙 (ISSN:13497693)
巻号頁・発行日
vol.87, no.6, pp.1444-1450, 1990
被引用文献数
15

雑種成犬を用い, 十二指腸盲管法にて16時間後に出血性膵炎を認めたものを対象に蛋白分解酵素阻害剤続動注療法の効果を検討した. 盲管を解放後, 無治療対照群, Nafamostat mesilate(FUT-175)の持続静注群 (5μg/kg/分), 同量の腹腔動脈からの持続動注群の3群に分けた. 24時間後の膵組織内FUT濃度は静注群•動注群それぞれ905ng/g, 4453ng/gとなつた. 膵組織内 trypsin 活性は対照•静注•動注群それぞれ2.1, 1.4, 0.7nmol/min/mg蛋白, 膵の実質に対する壊死面積比はそれぞれ49.5, 25.6, 12.4%と動注群で著明に抑制された. また, 血清Ca値や, amylase, lipase 値も改善し, 重性急性膵炎に対する本法の有用性が示された.
著者
武田 正倫 三宅 貞祥
出版者
一般社団法人 日本甲殻類学会
雑誌
甲殻類の研究
巻号頁・発行日
vol.4, pp.157-163, 1971

ヤワラガニ科の多くの種は河口の汽水域にみられるが,現在まで純淡水産の4種が知られている。それらはニュージーランドおよびオーストラリア産のHalicarcinus lacustris(Chilton),フィリッピン産のH.wolterecki Balss,中国中部産のNeorhynchoplax introversus(Kemp)およびイラク産のN.kempi(Chopra et Das)である。ここに報告する種も淡水産で,パラオ諸島,バベルダオブ島のガルドック湖付近の川で採集されたものである。本極は第3顎脚が口部を不完全に閉ざしていること,および雄の腹部が4節からなっていることによりNeorhynchoplax Sakai,1938に含まれる。この属のカニでは額角は通常3歯よりなるが,N.rostrata(Haswell),N.nasalis(Kemp)および本種においては1歯である。本種では額角が短い三角形の突起にすぎないが,他の2種では顕著である。他の特徴も著しく異なっているため上記既知種から容易に区別される。本種の模式標本は九州大学農学部動物学教室に保管されている。種の特徴の概略は下記のとおりである。Neorhynchoplax inermis sp. nov. 完模式標本においては,甲幅3.6mm,側壁を除いた背面の最大幅3.0mmである。甲は丸みのある三角形で,背面はほとんど平滑である。各域を分割する明瞭な溝が発達し,また背面の周縁にわずかな縁どりが認められる。前側縁はわん曲するが,側縁は互いにほぼ平行である。側線に近く側壁が突出し,甲の最大幅を形成する。眼窩外歯は認められず,また前側縁,側壁も歯ないし棘を欠く。額角はきわめて短い三角形の突起で,短毛で縁どられている。鋏脚の長節下縁に1小突起が認められるが,他の節は歯または棘を有しない。不動指および可動指は先端近くで内側にわん曲し,それぞれ3ないし4個の互いにかみ合う歯を備える。歩脚の長節の前縁末端は突出せず,また指節後縁も辣を有しない。指節は前節とほぼ等長である。追記-最近オランダのホルサイス博士により淡水産ヤワラガニに関する論文が公表され,ニューギニア,パプァ区産の1種Halicarcinus angelicusが追加された。ホルサイス博士はニューカレドニア産のH.pilosus(A. Milne Edwards)も加えて合計6種を数えている。H.pilosusは汽水域にもみられるので"淡水産"としてはやや疑問があるが,同属の淡水産3種と共通の特徴をもつ。したがって,H.pilosusおよびここに報告したNeorhynchoplax inermisを含めると,ヤワラガニ科の淡水産の種は2属7種となる。
著者
武田 利浩 田中 昭吉 丹野 州宣
出版者
一般社団法人日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:09172246)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.399-409, 1995-12-15

Various types of neural networks have been proposed, and many applications of the technology have also been vigorously promoted in the wide range of the fields. However, simulations of large scale neural networks require quite high speed computation ability because of an enormous of time in learning. Then, many studies have been reported on efficient parallel simulation of neural networks. This paper proposes parallel computing algorithm allowing the back-propagation model to be simulated upon an 8-neighbor processor array. Taking account of the parallelism intrinsically imbedded in the neural networks, the algorithm realizes high speed neural network computation. The time complexities of the algorithm are only O(NLp/P)for communications and O(N^2L/P)for computation in one step learning processing, where N is the number of the neurons in a layer, P(pxp)is the number of processors, and L is the number of the layers.
著者
鈴木 輝明 武田 聡 鈴木 稔 黒沢 悦朗
出版者
天然有機化合物討論会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
no.29, pp.576-583, 1987-07-25

In our continuing work on the neutral extract of Laurencia obtusa (magiresozo in Japanese), which exhibited the remarkably cytotoxic properties, we previously reported the isolation and structure determination of strongly active squalene-derived polyethers. Further investigation of this extract has led to the isolation of five cytotoxic diterpenes (1)-(5), which are structurally related to parguerol or isoparguerol, along with inactive sesquiterpenes (6)-(9). The structures of these compounds were characterized by chemical and spectral methods.
著者
岩崎 博之 武田 喬男
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.161-170, 1993-03-31
被引用文献数
6

1985年から1988年の梅雨期についてメソスケール雲クラスターの出現特性の調査を行った.雲クラスターの平均寿命は14時間未満,最大直径の平均は170kmであった.最大直径の大きな雲クラスターほど,長寿命(>12時間)のものの割合が増えた.華北地方では総観規模の低気圧と低気圧との間に位置した相対的に気圧が高い期間に,また,華南地方では亜熱帯高気圧の西進に伴う気圧が高い期間に雲クラスターの出現個数が増加した.日本の南海洋上では,雲量の30日周期変動に伴う雲量の多い期間に,梅雨前線近傍で出現個数が増加した.大陸上の雲クラスターは午後から夕方にかけて出現し易く,雲量の多い華南地方に比べて雲量の少ない華北地方では午後から夕方にかけて出現する頻度が高かった.海洋上の雲クラスターは夜間から早朝に出現し易かった.寿命が12時間を超える雲クラスターは短期間(5〜10日)に集中して現れる傾向があり,その中で移動速度の遅いものは東経110〜140度の範囲の梅雨前線付近に比較的多く観測された.
著者
大石康智 亀岡 弘和 柏野 邦夫 武田 一哉
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.78, pp.89-96, 2008-07-30
被引用文献数
1

歌声の基本周波数 (F0) 軌跡から,歌唱者が意図する旋律概形と歌声の動的変動成分を同時推定する手法を提案する.これまで,旋律概形を表す区分的に一定な階段状の入力信号に、ビブラートやオーバーシュートなどの動的変動因子を表す 2 次系のインパルス応答を畳み込むことによって,F0 軌跡を生成するための制御モデルが提案された.しかし,観測される F0軌跡だけから,それぞれの信号を推定する逆問題は不良設定問題であるため,従来のモデルではこの問題を解くことができなかった.そこで,我々は階段状の拘束をもつ特殊な入力信号を隠れマルコフモデル (HMM) でモデル化し,2 次系を含むシステムの伝達関数を全極モデルで表現することで,Viterbi 学習と線形予測分析 (LPC) 的な解法の反復により,モデルパラメータを効率的に推定するアルゴリズムを提案する.本稿ではその定式化と実装を行い,観測される F0 軌跡から旋律概形と動的変動成分をともに推定できること,さらに推定されたパラメータによって F0 軌跡を生成可能であることを確認する.In this paper, we propose a novel representation of F0 contours that provides a computationally efficient algorithm for automatically estimating the parameters of a F0 control model for singing voices. Although the best known F0 control model, based on a second-order system with a piece-wise constant function as its input, can generate F0 contours of natural singing voices, this model has no means of learning the model parameters from observed F0 contours automatically. Therefore, by modeling the piece-wise constant function by Hidden Markov Models (HMM) and approximating the transfer function of the system by the all-pole model, we estimate model parameters optimally based on iteration of Viterbi training and an LPC-like solver. Our representation is a generative model and can identify both the target musical note sequence and the dynamics of singing behaviors included in the F0 contours. Our experimental results show that the proposed method can separate the dynamics from the target musical note sequence and generate the F0 contours using estimated model parameters.
著者
今井 弘一 武田 昭二 阿部 薫明 赤坂 司 宇尾 基弘 亘理 文夫
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, 2009-09-10

ES-D3 cells and mouse iPS (Induced Puripotent Stem ) cells were cultured by employing an embryonic stem cell differentiation technique using the Embryonic Stem Cell Test (EST). The differentiation rate into myocardinal cells was examined using SWCNT and MWCNT. The differentiation rate with MWCNT was not marked in either cell type, but was moderate with SWCNT. This discrepance may have been due to the difference in thickness between the two carbon nanotubes.
著者
野口 茜 武田 俊之 渡辺 剛 保井 久子
出版者
信州大学農学部
雑誌
信州大学農学部紀要 (ISSN:05830621)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.1-8, 2008-03

毎年冬季に流行するインフルエンザ感染症は,主にA型インフルエンザウイルス(Flu)により発症する。A型Fluは,複数の亜型に分類されることやゲノム変異が頻繁に起こることから,その予防にワクチン接種は完全とは言えず,また抗Flu薬も問題が多い。一方,紅茶や緑茶等の茶フラボノイドは,高いFlu感染阻害作用を有することが注目されている。そこで,我々はアントシアニンなどのフラボノイドを多量に含む果実であるカシスに注目し,その抗Flu作用を検討した。その結果,カシスエキスはFluに対して高い赤血球凝集阻害作用を示し,Flu感染モデルマウスを用いた試験において,発症率を減少させ,生存率を高めた。これらのことから,カシスエキスはA型Fluの予防に有効であると考えられた。また,活性成分の探索のため,カシスエキスを合成吸着樹脂にて分画し,赤血球凝集阻害作用を調べた。その結果,アントシアニン以外の物質が含まれる画分に,強い吸着阻害作用を有する化合物の存在が示唆された。
著者
島田 武彦 土師 岳 山口 正己 武田 敏秀 野村 啓一 吉田 雅夫
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.543-551, 1994
被引用文献数
14 20

95種類の10m erのオペロンプライマーを用いて, RAPD分析法により59品種•系統のウメの品種分類を行った. ウメを小梅•台湾梅品種群, 中梅品種群, 大梅品種群, 杏梅品種群に分け, 各々の品種群について分類を行った. 小梅と台湾梅のグループは遺伝的変異が小さく, アンズの形質をほとんど含んでいなかった. 台湾野生梅は中梅品種群とは遠縁で, 明らかに異なっていた. '室谷'と'藤之梅', '小向'と'古城', '鈴木白'と'太平'では相互の識別ができず, これらは異名同品種である可能性が高いと考えられる'豊後'はウメとアンズの雑種であることが証明された. '高田梅'はアンズにかなり近縁であることが確かめられた.RAPD分析法は近縁な品種問でもDNA多型を十分に検出できるので, 従来の方法では識別できなかった異名同品種や同名異品種を識別することも可能であると推察される.<BR>RAPD分析の結果, 実ウメは次の7つのグループに分類できた. 1) 台湾梅品種群, 2) 小梅品種群, 3) 中梅品種群, 4) 大梅 (白花) 品種群, 5) 大梅 (桃花) 品種群, 6) 杏梅品種群, 7) 李梅品種群. 花ウメは実ウメと遺伝的特性は近いものと考えられ, 中梅品種群, 大梅品種群, 杏梅品種群のいずれかに属するものと推察される.
著者
内藤 元男 高橋 弘晏 畠山 章一 武田 裕 一條 幹夫
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.10, pp.539-542, 1974-10-25 (Released:2008-03-10)
参考文献数
8

小岩井農場ホルスタイン種牛群の1953年より1968年までに得られた初産より3産までの連続記録をもつ119頭について初産次体重,初産への補正FCM量平均値およびFCM/K[{FCM/2(6W+FCM)}×100]相互間の関係を検討した.主な成績は次のごとくである.1) 初産後5ヵ月時の体重および体高の平均値はそれぞれ558kg,体高139.0cmであり,初産への補正FCM量平均値4,479kg,FCM/K28.5%であった.2) FCM/Kの母娘相関により推定した遺伝率は0.51であった.3) FCMとFCM量との相関は-0.045で,両者の間には関係がなかった.4) FCM量とFCM/Kとの相関は0.895***であった.5) 体重とFCM/Kへの単純相関は-0.466***であったが, FCM量を一定とした偏相関では-0.955***となった.6) 個体によって異なるが,一般に550~630kgの中型の牛はFCM量の多い傾向があり,またFCM量が多くなくてもFCM/Kで優れている場合が多く,比較的に有利であるといえる.