著者
守殿 貞夫 松島 敏春 岡本 了一 青木 信樹 小田切 繁樹 荒川 創一 相川 直樹 岩田 敏 坂巻 弘之 石田 直文 池田 俊也 矢島 秀一 池上 直己 森 和彦 紺野 昌俊
出版者
公益社団法人 日本化学療法学会
雑誌
日本化学療法学会雑誌 (ISSN:13407007)
巻号頁・発行日
vol.50, no.8, pp.517-553, 2002-08-25 (Released:2011-08-04)
参考文献数
28

過去5年間に当院で入院治療を行った市中肺炎, 院内肺炎の経験をふまえて, 呼吸器感染症 (肺炎) に対する抗菌薬治験の進め方について発表し, 以下の結論を得た。80歳以上の高齢者および重症感染症に対する抗菌薬の治験はまったく実施されていないといえるが, もっとも抗菌薬が必要とされる対象であり, 有効性安全性の検討が第III相までにある程度なされるべきであろう。市中肺炎のみの臨床治験の実施で薬剤が製造承認され, 院内肺炎に対して使用されている。院内肺炎に対する臨床治験も今後必要となろう。内服βラクタム薬の投与量は体内動態, ブレイクポイントMICなどを考慮し再考を要する。
著者
高橋 一幸 Temsiririrkkul Sila 池田 心
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2017論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.19-25, 2017-11-03

日本では「不思議のダンジョン」シリーズで名高いローグライクゲームは,マップや敵配置がランダムなこと,そのため臨機応変にアイテム等を使い分ける必要があることなどを特徴とする一人用ダンジョン探索ゲームの総称である.囲碁や将棋などよりは複雑で,StarcraftやCivilizationなどよりは単純なこのゲーム群は,短期的戦術と長期的スケジューリングの両方を要するなど,高度なゲームAIを研究するうえでの良い課題をいくつも持つ.本論文では,学術用プラットフォームを共有できるようにするために,ローグライクゲームの最低限の要素を持たせたゲームのルールを提案した.そのうえで,ルールベースのコンピュータプレイヤ,短期的な戦術行動を改善するためのモンテカルロ法プレイヤ,長期的な視点での行動が取れるようにするための教師あり学習を提案した.
著者
山口 晴保 中島 智子 内田 成香 松本 美江 甘利 雅邦 池田 将樹 山口 智晴 高玉 真光
出版者
社会福祉法人 認知症介護研究・研修東京センター
雑誌
認知症ケア研究誌 (ISSN:24334995)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.3-10, 2017 (Released:2018-11-06)
参考文献数
17

【目的】適切な医療を提供するため、認知症疾患医療センター外来受診者のBPSDの特性 をNeuropsychiatric inventory (NPI)を用いて検討した。 【方法】対象はMCI群16例と認知症群163例の計179例(80.2±6.9歳)。NPIと認知機能 (HDS-R)や年齢、病型との関係や各質問項目の出現頻度などを検討した。 【結果】MCI群ではNPI 13.3±20.6点、認知症群ではNPI 22.7±22.8点で、MCI群が低かっ た(有意差無し)。介護負担(distress)を表すNPI-DはMCI群10.5±10.9点、認知症群 10.1±9.8点で同等だった。病型別ではDLB群20例がADD群75例よりも有意に高かった (p=0.005)。相関を調べると、全体ではNPIがHDS-Rと有意な負の相関を示した(r=0.188, p=0.021)。認知症群では、NPI-DがHDS-Rと有意な負の相関を示した(r=-0.212, p=0.037)。NPIとNPI-Dは高い相関を示した(r=0.800, p<0.001)。出現頻度が高い項目 は無関心57.5%、興奮54.2%、易刺激性44.7%、不安39.7%、妄想36.9%の順であった。平 均点が高い項目は、興奮3.51、無関心3.12、易刺激性3.0、妄想2.63の順だった。NPI-Dを NPIで割って負担率を検討すると、興奮(0.6)や妄想(0.56)が負担になりやすく、多幸 (0.12)や無関心(0.3)は負担になりにくかった。 【考察】BPSDはMCIの段階からみられ、進行とともにBPSDが強まり、介護負担が増大 する傾向が示された。興奮や妄想は介護者の負担になりやすく、認知症疾患医療センター ではこれらのBPSDへの適切な対応を用意する必要がある。
著者
田中 一成 西園 祥子 加瀬 綾子 巨椋 澄子 栗田 翠 村上 智子 久木野 憲司 松本 仁 池田 郁男
出版者
公益社団法人 日本栄養・食糧学会
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.175-179, 2003-06-10 (Released:2009-12-10)
参考文献数
21
被引用文献数
9 10

一般に食用とされていないクロナマコの有効利用を図ることを目的として, クロナマコ摂取がラットの脂質代謝に及ぼす影響を検討した。生のクロナマコの可食部をフードカッターで粉砕し, 凍結乾燥後粉末状にしたものを試料としてラットの餌を調製した。タンパク質レベルを20%とし, クロナマコを用いた食餌ではタンパク質源としてカゼインとクロナマコを窒素含量で3:1の割合にした。対照として, タンパク質源にカゼインのみを用いたコントロール群を設けた。コレステロール (Chol) を0.2%添加したこれら飼料をSD系雄ラットに4週間自由摂食させた。クロナマコは血清および肝臓Chol濃度をコントロール群より有意に低下させ, HDL-Chol/総Chol比を上昇させた。クロナマコ摂取ラットで糞中への中性および酸性ステロイド排泄は促進した。これらの結果より, クロナマコは糞中へのステロイド排泄促進によりChol低下作用を発現することが明らかとなった。
著者
平田 鷹志 山崎 亘 カヤオ クリスチャンデウス 吉川 雅博 池田 篤俊 高松 淳 小笠原 司
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集 2015 (ISSN:24243124)
巻号頁・発行日
pp._2P1-E03_1-_2P1-E03_3, 2015-05-17 (Released:2017-06-19)

Recently, cleaning robots are becoming widely used. However, even if commercially-available cleaning robots can collect dust and small debris on the floor, they can not pick up trash such as PET bottles, cans, etc. We developed a cleaning robot intended for picking trash while dust collecting. This paper describes the architecture of the cleaning robot consisting of hardware such as an RGB-D sensor, a robot arm and a commercially-available cleaning robot, and also software for trash picking such as searching trash from RGB-D image, picking the trash via the robot arm and controlling the cleaning robot. We used commercially-available hardware and open source software such as Robot Operating System (ROS), Point Cloud Libraly (PCL) and so on.
著者
池田 公平
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1279, pp.121-124, 2005-02-14

創業540年の和菓子屋、駿河屋が「架空増資」の疑いで上場廃止に。前社長の逮捕後、創業家以外から初めて就任した新社長は、「世間知らずがだまされた」と事件を総括、体質改善を誓う。
著者
松井 知之 森原 徹 平本 真知子 東 善一 瀬尾 和弥 宮崎 哲哉 来田 宣幸 山田 陽介 木田 圭重 池田 巧 堀井 基行 久保 俊一
出版者
The Japanese Society of Physical Fitness and Sports Medicine
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.5, pp.463-468, 2014-10-01 (Released:2014-10-02)
参考文献数
23
被引用文献数
1 1

Pitching motion is made up by three-dimensional whole body movement. Pelvic and trunk rotation movement is important for the prevention of throwing injuries. Throwing is not a simple rotation movement. Evaluation should reflect muscle strength, coordination, and pitching motion characteristics. We have devised throwing rotational assessment (TRA) similar to throwing as the new evaluation of total rotation angle required for throwing. The purpose of this study was to introduce the new method and to examine the characteristics of players with throwing disorders. The subjects were 76 high school baseball pitchers who participated in the medical check. Pain-induced tests were elbow hyperextension test and intra-articular shoulder impingement test. Pitchers who felt pain in either test were classified as disorder group. TRA evaluation was performed as follows. In the positions similar to the foot contact phase, rotation angles of the pelvis and trunk were measured. In the position similar to follow through phase, the distance between the middle finger and the second toe was measured. All tests were performed in the throwing and opposite direction. Twenty five pitchers were classified as disorder group. All TRA tests in healthy group were significantly higher in the throwing direction than in the opposite direction, but there was no significant difference in the disorder group. Disorder group had significantly lower average rotation angles of the pelvis and trunk in the throwing direction and rotation angle of trunk in the opposite direction than the healthy group. Restrictions on TRA reflecting the complex whole body rotation movement may be related to the throwing disorder. This evaluation is a simple method. It would be useful early detection of throwing disorder and systematic evaluation in medical check, as well as self-check in the sports field.
著者
池田 流弥 安藤 一秋
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

旅行者が土産を選ぶ際,その場所でしか手に入らない土産の需要が高まっている.その理由として,オンラインショッピングサイトで様々な土産が購入できることが挙げられる.しかし,現地でしか購入できない土産情報をまとめたWebサイトやサービスは存在しない.そこで,本研究では,現地でしか購入できない土産の情報を提示するシステムの構築を目的とする.本稿では,ブログ記事から土産の品名および販売店舗名を自動抽出する手法を提案する.そして,実験により提案手法の有効性を確認する.
著者
細田 真道 神田 嘉男 大竹 孝幸 池田 敬 小林 直樹
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.17-27, 2007 (Released:2011-08-25)
参考文献数
21

本稿は,従来の電話網をVoIP網に置き換えた場合に,従来のFAX端末を利用した,みなし音声FAX通信で発生する問題について検討し,実験を行いその解決方法を提案する.まず,従来の電話網にはないVoIP網特有の性質について述べ,更にFAX通信の性質について述べる.次に,そこから導かれる三つの問題点,エコー問題,アナログ波形再生異常問題,けた間タイマ問題について検討を行うとともに,実験を行い事象を確かめる.最後に実験結果などから問題の解決方法を提案する.
著者
池田 資尚 板村 英典 池信 敬子 森下 伸也
出版者
日本笑い学会
雑誌
笑い学研究 (ISSN:21894132)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.75-85, 2012-07-21 (Released:2017-07-21)

私たち人間は日常生活を送る中で「笑い」という行為を意識的あるいは無意識的に表出している。このような人間の「笑い」という現象を科学的に考察するためには、それらを客観的に把握する手法を構築することが求められる。本稿では、笑いが発生する際に反応の見られる「顔」、「喉」、「腹」の3つの身体部位に着目し、それらの動きを計測する「3点計測システム」を用いて、笑い発生時の各身体部位の反応の有無を検出することから笑いの客観的な分類を試みるとともに、それらの組み合わせから笑いを論理的に8つのパターンに分けて捉える「笑いの分類モデル」を導出した。「3点計測システム」の視座から人間の笑いを客観的に把握・分類することは、「笑い」の多様性に対して新たな視点を提起することにつながり、日々の生活の中で忘却されがちな私たち人間の笑いのあり方を自覚的に捉えるための契機になると考えられる。