著者
武田 満す 沖田 富美子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.315-323, 1973-08-20 (Released:2010-03-09)

This study has a double purpose. One is to learn the actual housing situation of the family living in Tokyo in the standardized space provided by Japan Housing Corporation. The other purpose is to collect some data in order to better the living space of Japanese houses.The subject of the present investigation is housewives who live in Kameido, Jindai and Aoyama dwellings in Tokyo. The investigation was carried out at the beginning of March, 1971.Analyses are made to find out housewives' attitudes towards household chores and ways of spending leisure time, together with finding out the way of using house spaces according to their living activities.The results are summarized as follows : 1. The housewives take a great interest in household chores, although they try to cut down the time spent on them.2. About a half of the housewives investigated wish to spend leisure time rather conservatively, for instance by knitting and reading.3. The average length of time for housekeeping is 6 hr and 4 min per day, and this is about a half of “at-home” time. The leisure time is 4 hr and a half, daily.4. At any dwelling, housewives spend most of their time in the dining room and a room facing south. Especially, their stay in the dining room is longer than any other rooms. The dining room is used also for meal preparation.5. Although the housewives investigated in this paper can spend a large portion of their time in the south rooms doing their housekeeping, few of them count the rooms indispensable for the housekeeping among the rooms they want in the south if the area facing south is limited. They rather desire to have living room and children's rooms in the south.
著者
豊田 拓磨 佐々木 克尚 清水 大輔 沖田 学
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.622-629, 2023-10-15 (Released:2023-10-15)
参考文献数
19

失行症状を含む高次脳機能障害と運動麻痺を呈した症例は,「箸を使ったら疲れる」と訴え食事に1時間かかった.各評価および動作特性から,主な病態は症例がイメージする適切な箸の把握形態の構成が難しく,努力的な箸操作につながっていた.さらに箸の使いにくさを感じながら運動の誤りに気づけず,自己修正が困難で疲労感の増大を助長させていると解釈した.介入方針は,症例が最適な箸の把握形態が構成できて,その把握形態を定着することとした.介入は体性感覚情報を基に自己の運動に置き換えることと,物品から把握形態を想起し構成することを実施した.その結果,症例がイメージした箸の把握形態が定着し,箸操作の疲労感や食事時間が改善した.
著者
藤本 圭一郎 和田 英一 沖田 耕一
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会誌 (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.63, no.7, pp.230-235, 2015-07-05 (Released:2017-06-08)

月や火星などの地球低軌道以遠への有人宇宙探査を実現させるためには,飛躍的に高い信頼性・安全性を有する大規模システムを現実的な開発及び運用コストで作り込む新しいリスク管理法の確立が必要である.本研究では,その鍵である数値シミュレーションを中心とした定量的リスク評価による開発プロセスを提案した.また,定量的なクルー安全性評価法の提案も行い,爆発ハザードからの離脱成功確率評価への適用を通し,その有効性を示した.定量的リスク評価による開発プロセスは,設計の手戻りの防止,大規模試験数の削減による開発コスト低減,設計マージンの適正化,及び上流段階での信頼性・安全性検討の強化を実現するものであり,広く他産業分野においても適用可能なものである.
著者
小林 俊司 光明寺 雄大 辻川 麻実 高橋 未奈 沖田 将慶
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.1-9, 2021-01-15 (Released:2021-02-19)
参考文献数
10

全身麻酔下にレミフェンタニル(RF)とフェンタニル(F)を約3ng/mLの効果部位濃度で維持し,血圧低下・徐脈作用を比較した.80名を対象とし,無作為にRF群,F群の2群に分けた.心拍数(HR),収縮期血圧(SBP),拡張期血圧(DBP),平均血圧(MBP)の最大低下率(%)は,RFではそれぞれ20.3±15.9,39.5±12.8,35.0±12.2,35.7±12.1%,Fでは19.2±15.8,34.9±11.8,28.4±11.7,29.7±11.1%(M±SD)であった.除脂肪体重,年齢,フェニレフリン,アトロピンの影響を精査した結果,RF群とF群で有意差はないと考えられた.
著者
沖田 一彦 小林 弘基 星野 晋
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.61-65, 2004 (Released:2004-04-08)
参考文献数
6

代替医療を利用し運動療法に対するコンプライアンスの低さが問題となった症例に対し,インタビューを実施してその理由を質的に分析した。症例は,62歳の左下腿開放性骨折の男性であった。手術後,理学療法室での積極的な運動療法が開始されたが,担当理学療法士の指示を守らず自己流の運動を行なう,院内において民間療法である軟膏を利用するなどが問題となった。非構造化インタビューの結果,患者には,軟膏の効果に関する言説をもとに,それを塗ることで生じる皮膚の変調と症状の軽減とを因果的に結びつけて考える認知構造が存在していると考えられた。代替療法の利用は医療全体の問題となっているが,そのような患者の行動の背景には,感覚,意味付け,身体イメージの形成をキーワードとした認知機構が横たわっていると考えられた。
著者
安永 満 松田 彰史 村田 誠 荻野 昌昭 門 祐二 新開 泰司 名和田 浩 半田 哲郎 野田 健一 福本 陽平 沖田 極 竹本 忠良
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.493-499, 1985-04-25 (Released:2010-01-19)
参考文献数
19
被引用文献数
2 2

アセトアミノフェンの大量服用により,急性肝障害の発症をみることは,よく知られた事実である.最近,教室では,少量のアセトアミノフェンの服用にもかかわらず,重症肝障害を生じた2例を経験したので報告した.患者は38歳の男性と31歳の女性である.アセトアミノフェン服用量は,それぞれ,3.7gと6.4gで,いずれも嘔吐,腹痛,全身倦怠感を訴えて入院した.本剤服用時,前者はアルコールを摂取し,後者は絶食状態であった.検査上,前者は著明な血清トランスアミナーゼの上昇,軽度の黄疸を認め,心内膜炎,腎障害,急性膵炎を併発し,肝組織では小葉内に巣状壊死が散在し,中心静脈周囲にも壊死が認められた.後者でも重篤な肝障害と血小板減少がみられ,肝組織像はbridging necrosisを示していた.アルコール摂取と絶食のために,少量のアセトアミノフェン服用にもかかわらず,予想以上に肝障害が重症化したと考えられ,本剤の使用にあたり,注意が必要である.
著者
沖田 瑞穂
出版者
中央大学人文科学研究所
雑誌
人文研紀要 (ISSN:02873877)
巻号頁・発行日
vol.75, pp.285-308, 2013-10-10

日本の昔話の「花咲爺」は,殺されて死体から有用植物を発生させるハイヌヴェレ型神話の要素を持つと同時に,中国の「狗耕田」,中国や台湾の「蛇むこ」などの説話とも同じ構造を持っており,古栽培民的要素と焼畑雑穀農耕に由来する要素の二層から成り立っているということが,古川のり子の研究により明らかにされている。本稿ではこの古川説に加えて,比較対象をルーマニアの「リンゴ姫」,インドの「ベル姫」,さらにはエジプトの「アヌプとバタ」の説話に広げ,これらの説話に共通した構造を抽出した。その特徴は,主人公が次々に変身する「連続変身」であり,おそらくエジプトのものが最も古く,エジプトから中国,日本へと伝播し,ルーマニアとインドの話はエジプトから中国への伝播の途中で分岐したものと考えられる。また,連続変身の本来の形は,「人間→動物→木→木製品→(灰)→再生」というものであったと推定される。
著者
沖田 極
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.102, no.5, pp.537-543, 2005 (Released:2005-06-14)
参考文献数
23

臨床医である以上,死亡率の高い難病にチャレンジし有効な治療法を開発し救命率の改善に寄与したいという強い願望を持つのは当然である.私自身は若い劇症肝炎患者を救命できなかったことが,その後25年に及ぶ肝再生療法開発に走らせたといえる.2004年度DDW-Japanの際の第46回日本消化器病学会大会の会長講演で,その一端を“再生医学を巡る私の温故創新”というタイトルでお話する機会を与えられた.今回,日本消化器病学会誌編集委員会から総説としてまとめるようにとの指示であるが,若い消化器病研究者の参考となればと思い執筆することにした.
著者
吉川 桃子 平谷 尚大 佐々木 克尚 小松 勝人 掛水 真紀 福岡 知之 津野 雅人 沖田 学
出版者
日本理学療法士協会(現 一般社団法人日本理学療法学会連合)
雑誌
理学療法学Supplement Vol.38 Suppl. No.2 (第46回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.AbPI2023, 2011 (Released:2011-05-26)

【目的】 リハビリテーションや運動指導における言語は,患者に運動学習を促すための方法の1つである.宮本ら(2005)は,臨床において主観的で抽象的な言葉の重要性を唱えている.また,日岡ら(2010)は,知能が低下した患者に行為を共感覚を用いた抽象概念で説明することが有効であると報告している.さらに,言語と運動について平松ら(2009)は,擬態語の提示は意図する行為をシミュレートさせる可能性があり,擬態語は言語教示において運動をシミュレートさせる有効な手段の一つであると述べている.しかし,使用する副詞や比喩表現の違いが実際の動作へ及ぼす影響について検討されたものは少ない.そこで,本研究の目的は情態副詞,擬態語,メタファー言語が実際の動作にどのような影響を及ぼすかについて明らかにすることである.【方法】 対象は健常成人6名 (男性2名,女性4名:平均年齢20.8±1.47歳)とした.実験の内容を理解できない者や条件の理解を誤った者は除外した.実験課題は,紙面上に描かれた外周800mmの正方形を右回りに2分間のトレースを行う課題(平林ら,1998)である.その際,以下の4つの条件を設定して行った.条件1は何も教示なしで課題を行わせた.条件2は「ゆっくりなぞって下さい」の文章を提示して行わせた(情態副詞条件).条件3は「じわじわなぞって下さい」の文章を提示して行わせた(擬態語条件).条件4は「1番遅く動くものは何ですか?」と問い,「そのようなイメージでなぞって下さい」の文章を提示して行わせた(メタファー言語条件).これら4つの条件をランダムに提示した.また,知的機能検査としてMini-Mental State Examination(以下,MMSE),Frontal Assessment Battery(以下,FAB),Trail making test A(以下,TMT-A),ブーバ/キキ実験を実施した.統計処理は,各条件のトレースした長さをKruskal-Wallis testを用いて比較検討した.また,各条件の特性を分析するために,個人別に長くトレースした順に順位付けを行い,それらにMann-Whitney’s U testを用いて比較検討した.なおBonferroniの不等式修正法を用いた有意差調整により統計学的有意水準を0.0083未満とした.【説明と同意】 全ての対象者から事前に本研究の目的,方法を十分に説明し,書面で同意を得た.【結果】 知的機能検査の平均値と標準偏差は,MMSEは29.7±0.8点,FABは17.3±0.8点,TMT-Aは82.1±24.6秒であり,対象者は知的能力や注意能力が低下していなかった.ブーバ/キキ実験では全ての対象者がでこぼこした図形が「ブーバ」,ぎざぎざの図形が「キキ」と判断した.統計処理の結果は,各条件でのトレースした長さの平均値と標準偏差は,条件1は16979.2±12739.86mm,条件2は4031.33±3272.83mm,条件3は2166±1372.41mm,条件4は1531±1350.74mmであり,各条件間で有意差は認められなかった.しかし,個人別にトレースの長い順に順位付けを行ったものは, 全ての対象者が条件1を最も長くトレースした.そのため,条件1は他の4つの条件と比較し,有意にトレースした長さが長かった.また,条件2は条件3より長くトレースした人数が有意に多かった.【考察】 今回の研究では,具体的な運動速度を提示せずに自由に動作を行わす場合と比較し,速度の遅い意味をもった言語を提示することで動作がより遅くなった.その中でも,動きやその状態の質および様子を表す副詞を修飾した場合と比較し,音や速度をイメージさせるような副詞を修飾した場合により動作への影響が大きくなった.つまり,単純な動作指示に情態副詞,擬態語,メタファー言語を修飾することで,より意味に対応した形に運動制御が変化し,さらに擬態語は情態副詞より運動制御に影響を及ぼすことが明確となった.これは,擬態語が情態副詞と比較し,状態や感情,身振りなどの音を発しないものをいかにもそれらしく音声に例えて表した語句であるため,より動作のイメージが想起されやすかったためであると考える.【理学療法学研究としての意義】 本研究では,情態副詞,擬態語,メタファー言語の提示が運動制御に影響を与えることを明らかにした.このことから,単純な運動指示を提示するのではなく,状態副詞,擬態語,メタファー言語を修飾することが運動指導においてより有効な方法であることが示唆された.今後は,認知症高齢者や脳卒中患者を対象として本研究の応用性を検討する必要がある.
著者
齊藤 靖博 沖田 耕一 Saito Yasuhiro Okita Koichi
出版者
宇宙航空研究開発機構(JAXA)
雑誌
宇宙航空研究開発機構特別資料: 第6回スペースデブリワークショップ講演資料集 = JAXA Special Publication: Proceedings of the 6th Space Debris Workshop (ISSN:1349113X)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-SP-14-013, pp.145-152, 2015-03-27

第6回スペースデブリワークショップ (2014年12月17日-19日. 宇宙航空研究開発機構調布航空宇宙センター(JAXA)(CAC)), 調布市, 東京
著者
藤村 順也 石森 真吾 神岡 一郎 沖田 空 親里 嘉展 西山 敦史 米谷 昌彦
出版者
一般社団法人 日本小児腎臓病学会
雑誌
日本小児腎臓病学会雑誌 (ISSN:09152245)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.35-40, 2017 (Released:2017-04-14)
参考文献数
21
被引用文献数
1 1

インフルエンザウイルス (flu)ワクチン接種,flu 感染は小児特発性ネフローゼ症候群 (NS)再発の誘因となるがその詳細を検討した報告はない。今回,flu ワクチン接種または感染を契機としてNS 再発に至った小児6 例を報告する。flu ワクチン接種によるNS 再発が3 例 (以下,ワクチン再発例),flu 感染によるNS 再発が3 例 (以下,感染再発例)で全例が男児であった。flu ワクチン,感染後に全く再発のないNS 例を対象とし,その背景を検討した。ワクチン再発例では,ワクチン接種3 回全てをNS 初発または最終再発から6 か月未満の時期に行っており対照群 (15 回中3 回)よりも多かった。感染再発例においても,flu 感染3 回全てがNS 初発または最終再発から6 か月未満の時期で対照群 (5 回中0 回)よりも多かった。flu ワクチン,感染に伴ったNS 再発には,背景に症例毎の病勢の影響が存在するかもしれない。本検討は症例数が少なく,今後大規模な多施設共同研究が望まれる。
著者
平山 博史 沖田 善光
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
巻号頁・発行日
vol.98, no.309, pp.63-70, 1998-09-29
参考文献数
2

細胞間の生化学的情報伝達過程における生体分子の標的細胞表面近傍での振る舞いを解析する理論物理的方法をO'Neil(1976)の研究に基づいて解説した.生体分子を剛体球とし、細胞表面を平面と仮定して、流速圧力の変化が大きい内部領域とそれらが小さい外部領域に分離し、生体分子が細胞表面に接触する極限状態を内部領域流れと外部領域ながれが重複するMatching条件とした。本研究では内部流れの各方向の流速成分を圧力とを球と平面との正規化距離εのべき級数展開で表わした(すなわち摂動).細胞表面および、球粒子上での流速の境界条件から漸近級数展開の各項を決定していった.またそれらよりレイノルズ方程式を求め、解析的に圧力解を求めた.この圧力解に対して漸近級数展開を適用して外部流れ場と内部流れ場との接合条件を決定した.得られた流速式から細胞表面に作用する力、モーメントと生体分子に作用するそれらを計算する解析解を得た.本研究は生体分子が細胞表面に接近した場合の物理的環境を推定するのに有益である.
著者
沖田 美佐子 塚本 幾代 冨岡 加代子 川上 貴代 村上 泰子 横山 純子
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

ペグインターフェロンとリバビリンの併用療法中のC型慢性肝炎患者を対象にビタミンE、Cと併用した亜鉛やエイコサペンタエン酸の補給を行い、治療中における副作用の軽減を認め、栄養療法が補助療法として有用であることを明らかにした。また、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)患者に対して魚類摂取の栄養指導を行うとともにビタミンE、Cの投与を行った結果肝病態の改善を認め、栄養療法の重要性を示唆した。
著者
松本 毅 米澤 栄二 沖田 斉 マディアッタ・ンデレ ・ブーバ カロンボ・ ムケバ
出版者
社団法人 日本鋼構造協会
雑誌
鋼構造論文集 (ISSN:18809928)
巻号頁・発行日
vol.24, no.93, pp.93_93-93_105, 2017

<p>The Matadi Bridge, a suspension bridge in Democratic Republic of Congo, was completed in May 1983 by the Japanese ODA. The inspection facilities such as the under girder inspection vehicles, the inside girder inspection vehicles, are equipped on this bridge. As the bridge have been opened to the public for nearly 30 years, these maintenance vehicles need to be improved because some deteriorations and the consequent problems have been found and reported by OEBK which maintains the bridge. JICA(Japan International Cooperation Agency) dispatched experts to solve these problems and repaired the inspection vehicles at the site in cooperation with OEBK. This paper reports the improvement activities done by JICA Study Team.</p>
著者
粂 美海 神野 賢治 金田 華実 沖田 諒 佐々木 達也
出版者
富山大学人間発達科学部
雑誌
富山大学人間発達科学部紀要 = Memoirs of the Faculty of Human Development University of Toyama (ISSN:1881316X)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.43-54, 2021-10-22

本研究は, Bリーグクラブの観戦者数の増加に視座を置き,富山グラウジーズを事例にBリーグクラブにおけるサービスプロダクトが勧誘行動に与える影響を明らかにすることを目的とした。ホームゲームの観戦者を対象とした集合調査を実施し,二つの仮説モデルを設定・解析した。結果,1)富山グラウジーズ(Bリーグクラブ)のサービスプロダクトは,観戦者の勧誘行動を誘発していること,特に『ゲームの魅力』因子が強い規定力を有していることが明らかとなった。 また,2)勧誘行動によって,富山グラウジーズに対するチーム・ロイヤルティが高まり,さらに勧誘者自身の観戦回数も増加することが示唆された。 先行研究において,サービスプロダクトが勧誘行動に正の影響を与えること,勧誘行動によって勧誘者自身の観戦回数が増加するという知見は確認されておらず,総合満足や観戦継続意図を媒介変数とする勧誘行動モデルは支持されなかったが,チーム・ロイヤルティを媒介変数とする勧誘行動モデルは支持された。