著者
小川 清 澤井 新 飯田 登 渡辺 尚
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.83, pp.159-166, 2001-09-06
被引用文献数
2 2

Mobile IP では、IPトンネルをする場合に、通信相手のノードから移動端末へはホームエージェントを経由する3角形の2辺を、移動端末から通信相手へは、三角形の1辺を通過して通信する。そのため、論理的には、3角形の1辺だけで処理した方が、経路が最適化される可能性は高い。しかし、通信路における通信量、各ノードにおける処理などにより、必ずしも1辺の方が最善とは限らない。インタネットにおける移動は、あらかじめ、行く先が決まっている場合も多い、そこで、利用の状況に応じて、移動先を登録し、経路を選択する方法とを組み合わせることにより、インタネットにおける移動対応サービスの向上を図る。Mobile IP use IP tunneling from Home Agent (HA) to Foreign Agent (FA). Packets from Corresponding Node (CN) to Mobile Node (MN) routed indirectly through HA and FA. It means 2 path of a triangle. Packets from MN routed directly to CN. It is means a bypass of the triangle. By some reasons the bypass, route optimization is not always best choice. Sometimes, people move from their home to their school or office every day. So we propose a mechanism of pre/post registration of movility. Combination of selection of route optimization and registration of mobility are good for use. It should become high quality of service.
著者
渡辺 秀章 田崎 武信
出版者
日本計量生物学会
雑誌
計量生物学 (ISSN:09184430)
巻号頁・発行日
vol.27, no.Special_Issue, pp.S33-S44, 2006-09-30 (Released:2012-01-23)
参考文献数
21

In clinical trials, missing data often happens for a variety of reasons, such as dropouts, making it difficult to analyze the primary variable measured longitudinally and to interpret the results of the primary analysis. While handling missing data sometimes causes bias in the results, there have been no established statistical approaches applied to missing data in appropriate situations. In November 2001, Committee for Proprietary Medical Product of the European Medicines Agency, issued “Points to Consider (PtC) on Missing Data”, which focuses on several points that should be taken into account when handling missing data in clinical trials. In this paper, we review the contents of this PtC, which assumes that the primary analysis is based on the ITT principle, and discuss some of the approaches for handling missing data and the difficulties in interpreting these results.
著者
寺野 寿郎 増井 重弘 寺田 達矢 渡辺 博明
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.375-385, 1993-04-15
被引用文献数
5

画像処理の研究は非常に多いが, その大部分はパターン認識, 輪郭線検出, ノイズ除去, 二次元画像の三次元化など記号的な処理にとどまっており, 画像の持つ情報内容に立ち入った研究は少ない.マルチメディアの問題など考えると, 今後は画像情報の意味論的な処理が重要になると思われる.人間と画像のコミュニケーションのうち, 画像から人間へのインパクトは心理学などで多少研究されているが, 人間が心中に抱くイメージを画像に伝えて表現する研究はほとんど行われていない.本論文はその第一歩として無着色の風景画に人間の季節イメージに合った着色を施すことを試みた.イメージは抽象的なものなのでそのままではコマンドにならない.また, 色というものは物理量であるとともに心理的な量でもあるので数式的扱いは困難である.そこで, まず, 四季の色彩イメージを言語で表現することを試み, つぎにそれをRGBに変換するルールを作ってCRT上で実現させた.これらのルールに現れる変数はいずれも感覚的・定性的なものなので、ファジィ集合で表すことによって微妙な着色が可能になった.さらに, 基本着色ルールに加えて, 季節や時刻が標準状態から外れた場合の調整ルールを作成し, ファジィ推論によって季節の中間や夕暮れ時のイメージを実現させた.これらルールによって数種類の風景画を着色してみたが, いずれの場合もほぼイメージに合った彩色をさせることができた.
著者
渡辺 哲也 丸岡 陽 松川 寿也 中出 文平
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.490-497, 2020-10-25 (Released:2020-10-25)
参考文献数
5
被引用文献数
1

本研究では、立地適正化計画を策定した地方都市を対象に、規制の厳しい用途地域の場所を都市機能誘導区域とした経緯を明らかにし、今後の区域設定に示唆を与えることを目的とする。施設の立地現況を踏まえた詳細対象8都市への分析及びヒアリング調査の結果、規制の厳しい用途地域の場所を誘導区域としたのは、その用途地域に立地可能な施設を誘導施設としたためであることが明らかになった。それ以外にも、将来利用できる可能性のある場所であったため規制の厳しい用途地域の場所を誘導区域とした事例もあった。広域的な利用が考えられる施設が立地する場合や、将来的に利用が考えられる場合のみ、規制の厳しい用途地域の場所は誘導区域に含めるべきである。
著者
浅野 文 島谷 幸宏 渡辺 裕二 渡辺 昭彦
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.303-312, 1996-08-31 (Released:2010-06-04)
参考文献数
14
被引用文献数
2

都市における鳥類と人間との関係を調べるために、1993年に農村域として小貝川、1994年に都市域として多摩川で、鳥類の避難行動 (逃避行動、回避行動、警戒行動) 開始時の距離を測定した。測定された距離の結果は、(1) 地域による相違 (小貝川に対する多摩川での距離の短縮化)、(2) 経時的な相違 (1976年の既存データに対する1994年の測定距離の低下)、(3) 種の特性による相違 (体長と距離の相関性、水鳥 (W1) と都市鳥 (U) の分布状況と位置の変化) で特徴づけられる。以上の結果は、都市域は鳥類にとって必ずしも生息しにくいだけの環境ではなく、有効な側面を持っていることを示しており、その結果に基づき、人間と鳥類との共存関係について考察した。
著者
漆原 和子 白坂 蕃 渡辺 悌二 ダン バルテアヌ ミハイ ミック 石黒 敬介 高瀬 伸悟
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
地理要旨集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.179, 2010

<B>I 研究目的</B><BR> ルーマニアは1989年12月社会主義体制から自由経済への移行を果たした。そして2007年1月にはEUに加盟した。こうした社会体制の変革に伴って、とりわけEU加盟後に伝統的なヒツジの移牧がどのように変容しているのかを明らかにし、ヒツジの移牧の変貌に応じて地生態系がどのように変容しているのかを把握することを目的にした。<BR><BR><B>II 調査地域と方法</B><BR> 調査地域は、南カルパチア山脈中部の、チンドレル山地山頂部から北斜面を利用して移牧を行なっている地域である。調査地では、社会主義体制下でも個人所有が許され、伝統的な二重移牧が維持されてきた。この地域は、プレカンブリア時代の結晶片岩からなり、土壌の発達が極めて悪く、農耕地には不適な地域である(図1)。3段の準平原を利用した二重移牧が行なわれてきたところである。土地荒廃地は、毎年地形の計測を繰り返した。山頂部では、草地への灌木林の進入をコドラート法により調査した。礫の移動は方形区をかけ、計測した。<BR><BR><B>III 調査結果</B><BR>1)3番目の準平原上の移牧の基地に相当するJina村(約950m)では、EU加盟後も春と秋にヒツジの市を開く。EU加盟後、大規模なヒツジ農家の多くは、冬の営地であったバナート平原に定住するようになった。冬の営地であるバナート平原へのヒツジの移動は貨車とトラックを用いる。<BR>2)Jina村付近の土地荒廃は、2003年、2004年ごろがピークであった。2007年から2009年の間は侵食地の物質の移動はほとんどなく、裸地に草本が回復し始めている。これはEU加盟後のヒツジによるストレスが軽減していることを示している。<BR>3)社会主義体制下では、最上部の準平原面上をヒツジ・牛・馬も夏の営地として利用していた。しかし、EU加盟後、最上部までの移動はラムに限られ、数は激減し8000頭に満たない。20年前からPinus mugoとPicea abiesが成育を始めた地域が拡大している。これはヒツジのストレスの減少が起こった為と考える。さらに、これらの樹木はいずれも17~18年前に著しく枝分かれしていることから、ヒツジの頭数の減少は17~18年前に急激であったか、気象の異変があったと考えられる。
著者
城戸 浩三 渡辺 忠雄
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.238-243_1, 1977

トリプシンおよびキモトリプシン活性に対するキサンテン系色素の影響について, 初速度の解析から検討した. まず光の照射の強さの影響は, 照射が強くなるとともに阻害度も増した. 次に両酵素活性を50%阻害する色素濃度および時間について検討し, いずれもローズベンガル>フロキシン>エリスロシン>エオシンの順に阻害した. また<i>K</i><sub>m</sub>およびた<i>K</i><sub>cat</sub>について検討し, その結果より両酵素の活性は色素にょる活性中心部位の阻害によって低下したものと推定した.
著者
渡辺 研太郎 中嶋 泰 内藤 靖彦
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
no.75, pp.p75-92, 1982-03
被引用文献数
1

1981年1月15日から31日にかけて, 昭和基地付近の3点(底質は砂地と岩場)において, 第21次南極地域観測越冬隊および第22次夏隊に参加した3名が, SCUBA(自給気潜水器)を用いた生物調査を行った。潜水回数は15回, 延べ33回・人。各回の潜水時間は約45分, 最大55分で, 最大潜水深度は18mであった。使用したドライスーツをはじめとする潜水機材は, 南極の夏季の潜水作業には十分な性能を備えていることが判明した。調査の結果, これまでトラップでは採集できなかったナンキョクツキヒガイなどのろ過食性生物を含め, 約200点の底生生物を採集した。このほか35mmカラーフィルムで約250こま, 8mmカラーフィルムで約400フィートの水中写真に生物の生態を記録し, 所期の目的を達成した。
著者
平山 和次 渡辺 剛志
出版者
日本水産學會
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.39, no.11, pp.1129-1133, 1973
被引用文献数
36

The nutritional effect of caked yeast still living and of dried marine yeast on the rotifer, <i>Brachionus plicatilis</i>, was examined.<br> Experiments were performed by culturing many individuals in many test tubes, each containing two individuals in the experimental medium. From daily counts of eggs laid and surviving individuals, time intervals from hatching to 50% survival and to peak of fecundity, net reproduction rate, intrinsic rate of population increase and mean generation time were estimated.<br> The results obtained are summarized as follows.<br> 1. Caked yeast still living, <i>Rhodotorula sp.</i> has less nutritional effect on the rotifer than that of the marine <i>Chlorella.</i> However, it seems to be somewhat effective as food for the rotifer.<br> 2. Dried marine yeast itself has little nutritional effect on the rotifer. However, aerobical decomposition can increase the nutritional effect to some extent.<br> 3. The marine yeast added to a diluted <i>Chlorella</i> suspension was very effective as supplementary food for the rotifer. Hence, yeast may be used most effectively as a sup-plementary food in the culture medium when sufficient phytoplankton can not be supplied to the rotifer.
著者
山本 博徳 緒方 晴彦 松本 主之 大宮 直木 大塚 和朗 渡辺 憲治 矢野 智則 松井 敏幸 樋口 和秀 中村 哲也 藤本 一眞
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.57, no.12, pp.2685-2720, 2015 (Released:2015-12-25)
参考文献数
282
被引用文献数
13

カプセル内視鏡・バルーン内視鏡の開発・普及により,小腸領域においても内視鏡が疾患の診断・治療に重要な役割を果たすようになった.小腸内視鏡の適応として最も頻度が高いのは,いわゆる原因不明の消化管出血(obscure gastrointestinal bleeding:OGIB)である.その他には小腸狭窄,腫瘍,炎症性腸疾患などにおいて小腸内視鏡の有用性が確認されている.小腸内視鏡の有用性が認識された今,臨床現場で安全かつ効率的に使用し,最大限の効果を得るためには一定の指針が必要となる.そこで,日本消化器内視鏡学会では,日本消化器病学会,日本消化管学会,日本カプセル内視鏡学会の協力を得て,現時点で得られるだけのエビデンスに基づく「小腸内視鏡診療ガイドライン」を作成した.しかし,まだ比較的新しい内視鏡手技であり,エビデンスが不十分な部分に関しては専門家のコンセンサスに基づき推奨度を決定した.本ガイドラインは小腸疾患診療のガイドラインとしての疾患中心のまとめではなく,小腸内視鏡というモダリティを中心としたガイドラインとして作成し,小腸内視鏡としては臨床現場の実情に即して小腸カプセル内視鏡とバルーン内視鏡に絞り,指針を作成した.