著者
岡村 健司 木村 明彦 福島 直 青木 光広 薄井 正道 石井 清一
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.453-456, 1999-09-30 (Released:2012-11-20)
参考文献数
7
被引用文献数
7

[Purpose] Recurrent anterior dislocation of the shoulder in elderly patients has seldom been reported, and the pathologic features of this group have not been fully clarified in the literature. The purpose of this study was to report our operative findings and to investigate the etiology of the recurrent anterior dislocation of the shoulder with onset after the age of 50.[Materials and Methods] We retrospectively studied nine patients who were over 50 years old at the time of initial traumatic dislocation and then who had recurrent instability of the shoulder. We evaluated the operative findings as follows: rotator cuff tear, Bankart lesion, anterior capsular injury. One patient was treated with the Putti-platt method and three had inferior capsular shifts. The other five patients were treated with a Bankart repair. In addition to those operations, seven of them were treated with a modified Bristow method.[Results] Rotator cuff tears were seen in 5 patients, and four of them were massive tears with a subscapularis rupture. There was an elongation of the subscapularis in the other patient. Bankart lesions were seen in 5 patients with a bony lesion. The other 4 patients had abnormal lesions of the anterior capsule.[Conclu sion] In elderly patients, destruction of the shoulder anterior stability structure including the sabscapularis should be considered as one of the main causes of recurrent anterior dislocations.
著者
小久保 秀之 薄井 孝子 山本 幹男 世一 秀雄
出版者
日本超心理学会
雑誌
超心理学研究 (ISSN:1343926X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1-2, pp.18-27, 2008-12-07 (Released:2017-08-09)
参考文献数
17

特異能力者として知られる中国人被験者(女、40歳)が念力課題、および顔表情認知課題を試みているときの脳血流、皮膚電気活動などの生理変化を測定した。また、主要5因子性格検査など5種の質問紙調査と内田クレペリン検査を実施した。結果、顕著な異常現象は観測されなかったが、念力課題中に被験者の脳血流が大脳右半球で著しく増大し、さらにその領野が顔表情認知課題中の血流増大領野と共通することがわかった。性格検査の結果は、この被験者の性格がまったく普通であることを示した。
著者
薄井 洋基 岸本 啓介 鈴木 洋
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.423-430, 2000-05-10 (Released:2010-03-15)
参考文献数
16
被引用文献数
5 6

シリカサスペンションの粘度を予測するためのチキソトロピーモデルが提案された. 本モデルは粒径分布を有する凝集性スラリーの非ニュートン粘度を予測することが出来る. 本モデルでは球形粒子を仮定しているので, モデルの検証のために単分散の球形シリカ粒子を用いて粒子分布を有する濃厚サスペンションを調製した. 実験結果との比較より最小粒子間結合エネルギーF0に関しては更なる考察が必要ではあるが, 粒径分布を持つ凝集性スラリーの粘度予測を本モデルを用いて行えることが示された. 今後, 一般的な粒径分布を有する非球形粒子のスラリー系に対する本モデルの適用性を検証する必要がある.
著者
薄井 智貴
出版者
日本徒手理学療法学会
雑誌
徒手理学療法 (ISSN:13469223)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.27-31, 2019

<p>近年, 世界的に医療技術が発達する中,理学療法士の立場を見直そうという改革があった。その先頭に立った国がアメリカである。アメリカの理学療法教育は元来,学士,修士, 博士のプログラムが混在していたが,2015 年の改革にて博士レベルであるDoctor of Physical Therapy(DPT)のみとなった。現在ではイギリスやオーストラリアでもDPT プログラムは普及している。教育水準の向上に伴い入学条件は厳しくなったが,現場でのインターンシップや観察実習などプログラムは充実した。さらにアメリカの理学療法にはスペシャリストという資格制度が存在し,整形外科や小児科,スポーツなど自身の極めたい分野に特化することができる。さらにこの改革にてアメリカ全50州にて理学療法士が医師を介さず独自に診断や治療ができる権利(Direct Access)が認められ,各分野における理学療法士の社会的地位の向上が顕著になった。</p>
著者
高野 和郎 坂田 暉英 福山 公基 太田 宏 前田 洋 李 雅弘 尾上 保夫 青木 隆一 高場 利博 岩堀 嘉和 松下 功 金子 和義 三富 静夫 唐沢 弘文 藤井 浩一 森本 和大 石井 淳一 上村 正吉 藤巻 悦夫 村田 恒雄 森 義明 菅谷 修一 西堀 実 薄井 武人 安藤 公信 清田 卓也 熊谷 日出丸 前田 正雄 鈴木 庸之 本多 儀一 門馬 満 藤本 昇 安藤 光彦 口石 将博 崔 相羽 高須 克弥 平井 啓 小池 勝 平塚 進 鈴木 武松 土持 喬 初鹿野 誠彦 津田 紘輔 諸岡 俊彦 藤井 陽三 清水 一功 八田 善夫 直江 史郎 坂木 洋 海老原 為博 太田 繁興 佐々木 彰 村山 義治 塚田 政明 清水 晃 山口 明志 江頭 亨 坂本 利正 渡辺 佐 加藤 水木 片桐 敬 吉田 文英 小島 昭輔 新谷 博一 鈴木 孝臣 金沢 英夫 落合 泰彦 堀坂 和敬 藤巻 忠夫 平木 誠一 橋本 敏夫 加藤 国之 石井 靖夫 菅 孝幸 赤坂 裕 今村 一男 甲斐 祥生 中西 欽也 太田 繁興 近藤 常郎 落合 元宏 松井 恒雄 依田 丞司 吉田 英機 丸山 邦夫 池内 隆夫 入江 邦夫 佐々木 彰 清水 晃 鈴木 周一 坂木 洋 塚田 政明 秋田 泰正 森 弘道 天野 長久 本多 平吉 山口 明志 坂本 利正 安達 浩行 草ケ谷 雅志 高野 和郎 中川 克宣 鶴岡 延熹 小野 充 阿万 修二 植原 哲 渋谷 徹 桑原 紘一郎 小黒 由里子 後藤 晋 島袋 良夫 安藤 彰彦 国枝 武幸 今西 耕一 小田切 光男 鄭 政男 佐川 文明 田代 浩二 大瀬戸 隆 菅沼 明人 町田 信夫 前田 尚武 小泉 和雄 鈴木 一 安藤 弘 山崎 健二 井出 宏嗣 福山 公基 木村 明夫 小林 祐一郎 狩野 充二 長嶺 安哉 木村 明夫
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.30, no.12, pp.820-825, 1970
著者
薄井 耕一 今福 繁久 小野 金一 吉川 貞雄
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1983, no.1, pp.34-41, 1983-01-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
9
被引用文献数
2

感圧複写紙用発色剤として広く用いられているクリスタルバィオレットラクトン(CVL)の溶液中における酸または水による発色および減色ないし消色の挙動をUV,VIS,IR吸収スペクトルおよび1HNMR,13C-NMRの測定により検討した。併わせて類似の構造をもつクリスタルパイオレット(CV),マラカイトグリーン(MG),マラカイトグリーンラクトン(MGL)についても比較検討した。その結果,CVLの発色はラクトンの開環に基づくこと,ラクトンの開いたカルボキシル形ともとのラクトン形との問には酸濃度(強度)によって支配される一種の平衡関係が成立し,ある酸強度のところで,カルボキシル形対ラクトン形の比率が最大値を示し,ここで発色濃度は最大になる。さらに酸濃度が大きくなるとラクトン環が開いたまま減色することが認められた。一方,水によるCVL発色体(カルボキシル形)の減色ないし消色は環が閉じラクトン形にもどるためであることが明らかになった。
著者
藤坂 志帆 戸辺 一之 薄井 勲
出版者
富山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

肥満や便秘の治療に用いる漢方薬である防風通聖散が抗肥満作用を示すメカニズムとしては従来、褐色脂肪組織の活性化による基礎代謝の亢進が示唆されていた。前年度の研究において我々は、高脂肪食負荷マウスにおいて、防風通聖散が腸内細菌叢を変化させ、とくにAkkermansiaといわれる細菌の増加により肥満により低下した腸管のバリア機能が回復することを見出していた。その結果、肥満した個体の腸内細菌由来エンドトキシンが血中に流入した高エンドトキシン血症が軽減し、慢性炎症や糖代謝が改善することがわかった。その他のメカニズムとして、菌叢の変化が腸内細菌由来代謝産物を変化させて代謝改善に寄与するのではないかと考え、防風通聖散投与マウス糞便の標的メタボローム解析を行った。しかし短鎖脂肪酸などの代表的腸内細菌由来代謝産物については変化がなかった。防風通聖散による糖代謝の改善は、腸管バリア機能の回復による高エンドトキシン血症の軽減とそれに伴う慢性炎症の改善によると結論づけ、現在論文を作成している。近年、すでに上市されている様々な薬剤が腸内細菌組成に変化を与えることが報告されている。本研究もこれまで臨床利用されていた薬剤の腸内細菌叢を介した代謝への作用を明らかにしたものである。このような薬剤の多面的作用を理解することは、病態に合わせた治療薬選択に広がりを与え、様々な疾患の領域においても応用しうる有意義な発見であったと考えらえる。
著者
高野 尊行 中薗 健一 薄井 啓一郎 仲澤 恵 梅田 啓 池野 義彦 中丸 朗 阿久津 郁夫
出版者
一般社団法人 日本環境感染学会
雑誌
日本環境感染学会誌 (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.287-292, 2014 (Released:2014-10-05)
参考文献数
16
被引用文献数
1

海外ではClostridium difficile感染症(CDI)発症と,いくつかの抗菌薬の投与の関連性が示唆されている.そこで,当院の患者を対象とし,系統別抗菌薬投与とCDI発症との関連性について検討を行った.2005年7月から2007年12月までに,CDIが疑われC. difficile toxin A (CD toxin A)検査を実施した全ての患者のカルテ調査を行った.CD toxin A陽性のケース群と陰性のコントロール群で,系統別抗菌薬投与によるCDI発症のリスクを比較検討した.対象期間に下痢を発症しCDIが疑われ,CD toxin A検査を行った患者は269例であった.ケース群では,抗菌薬投与56例,抗菌薬未投与3例,コントロール群では,それぞれ169例と41例であった.多重ロジスティック回帰分析にて比較し調整オッズ比(AOR)を算出した結果,有意にCDI発症を上昇させた抗菌薬は,フルオロキノロン系(AOR, 9.0 [95% confidence interval, 2.7–29.9]),第2世代セファロスポリン(AOR, 7.2 [95% confidence interval, 2.4–22.1]),第3世代セファロスポリン(AOR, 4.1 [95% confidence interval, 1.4–11.8])であった.今後,多施設による研究および個々の抗菌薬とCDI発症の関連性の調査を行う必要性があると考えられた.
著者
廣瀬 真由 大沼 学 佐藤 恵美 斎藤 渉 河西 雅之 薄井 紀夫 内海 通
出版者
公益社団法人 日本視能訓練士協会
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.77-82, 2017 (Released:2018-03-17)
参考文献数
11

【目的】片頭痛発症中に自覚した暗点を動的量的視野検査で検出できた症例を報告する。【症例】60歳男性、眼科医。突然、両眼左上部に暗点を自覚した後、後頭部から右側頭部にかけて鈍痛を認めたため、直ちに頭頸部MRIおよび眼科検査を施行した。暗点ならびに頭痛の原因となる器質的疾患は見い出せず、視力低下や眼圧上昇などもなかった。Goldmann視野計による動的検査では、両眼に自覚症状と一致した左上部の同名性暗点を検出した。暗点は自覚4時間後に、頭痛は翌日に消失した。後日再度施行したGoldmann視野計による動的検査では暗点は認めなかった。【結論】片頭痛発症中の閃輝暗点を動的量的視野検査で検出できた一例を経験した。
著者
薄井 康
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1216, pp.120-123, 2003-11-10

うすい百貨店(福島県郡山市)は事業を継続するため、産業再生機構から支援を受けることになりました。地方の一小売業が経営再建で国から支援を受けるのは異例です。責務の重さを痛感し、再建に全力を尽くす覚悟です。 経営責任を明確にするため、100%減資を実行します。当社は創業家の薄井一族の資産管理会社「うすい本社」(同市)の全額出資会社(資本金4億円)です。
著者
小林 達之助 海渡 健 大坪 寛子 薄井 紀子 相羽 恵介
出版者
一般社団法人 日本血栓止血学会
雑誌
日本血栓止血学会誌 = The Journal of Japanese Society on Thrombosis and Hemostasis (ISSN:09157441)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.443-449, 2009-08-01
参考文献数
20

39歳,女性.2007年5月帝王切開直後からAPTT延長を伴う出血傾向を認め当院入院.APTT71.6秒,FVIII activity 3%,FVIII inhibitor 6BU/mlであり後天性血友病Aと診断.頻回かつ大量の遺伝子組換え活性化第VII因子(rFVIIa)製剤を使用し出血症状は軽減.FVIII inhibitorには副腎皮質合成ステロイド薬による免疫抑制療法を開始したが軽快せず,cyclosporine A(CyA)を併用したところ,inhibitorは約6ヶ月後に消失した.分娩後発症の後天性血友病ではFVIII inhibitorは自然経過にて消失するとの報告もあるが,本例では早期からのステロイド薬とCyAの併用が著効を呈した.分娩後発症の後天性血友病Aはしばしば重篤な出血症状を呈するため,止血療法としてのバイパス療法の施行基準及びCyAを含めた適切な免疫抑制療法の解析が必要である.
著者
高坂 睦年 薄井 省吾 帆秋 穐誉
出版者
Okayama Medical Association
雑誌
岡山医学会雑誌 (ISSN:00301558)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.345-354, 1955-01-31 (Released:2009-08-24)
参考文献数
26

1. The Heinz body formation in vitro due to the addition of hydroxylamin hydrochlorate as a blood gift was studied and compared in 71 cases of 22 normal subjects and 49 schizophrenics.2. The mean value of erythrocytes with Heinz body formation: normal group 94‰ chronic standstill group 146‰; strong excitement and confusion group 211‰, chronic progressive group 213‰; intense deterioration group 304‰. If we suppose the mean value of normal group as 100, so the rate of every schizophrenic group is calculated as follows; chronic standstill group 155; strong excitement and confusion group 224, chronic progressive group 227: intense deterioration group 324. This fact indicates that the erythrocytes of schizophrenic patients are pathological.3. The resistance of erythrocytes with Heinz body is weaker than that of normal. (by the Ribiere's method).4. We found that the erythrocytes sedimentation rate in the intense deterioration group accelsrates more than in normal, and that e. s. r. has some relation to Heinz body appearance.
著者
薄井 順子 川島 真理子 小林 幸枝 大竹 智子 小清水 美千子
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.6, pp.605-609, 2002-12-10 (Released:2011-03-04)
参考文献数
1

In February 2000, a Drug Safety Emergency Bulletin reporting that some patients taking Benzbromarone developed fulminant hepatitis as a side effect was reported on newspapers and TV. We made a counter survey regarding how patients received this news. The aim of the present study is to consider how a pharmacist should behave when a similar situation occurs in the future.We selected patients taking Benzbromarone from the medication records and checked their liver function value from their charts. We discussed with the doctor about the patients whose liver function values indicated abnormal levels.After discussions with doctors, we decided to give the information to the patients and surveyed them individually. We recorded the contents on their medication records and the records of our inquiries.Seventy-five% (43/57) of the patients noticed the report and their reactions varied. Some patients did not know about the reports or did not recognize that the medicine reported was the same as one they were taking. We also gave information positively to these patients.After giving the information, 81 % (47/58) of the patients continued to take Benzbromarone. We thought that a positive explanation given by pharmacist could minimize the anxiety of such patients, as a result, they were taking the medicine with an increased understanding.As a result of the survey, we found how the patients reacted to the side effect reports and recognized again that it was important to communicate with the patients individually in such instances.