著者
藤本 雅子 篠原 茂子
出版者
日本音声学会
雑誌
音声研究 (ISSN:13428675)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.95-108, 2018-08-30 (Released:2018-11-15)
参考文献数
35

The present study investigates the acoustic and articulatory characteristics of voiced plosive geminates produced by a male speaker of Kumamoto dialect in Kyushu District. Two types of Magnetic Resonance Images (MRI), real-time MRI and synchronized MRI, are used for articulatory analyses. The acoustic result showed that relatively long voicing period appeared during the closure of voiced geminates. Plosive /dd/ showed voicing continuing from a preceding vowel (post-voicing) and pre-voicing of the consonant, while /gg/ showed only post-voicing. Analyses of MRI revealed that the distance between lower tongue and pharyngeal wall extended towards the end of the geminate plosives suggesting the occurrence of pharyngeal expansion. This agrees to the result of the speakers of Ikema southern Ryukyuan whose voiced geminates were voiced throughout the consonants. Thus, pharyngeal expansion is regarded to be an major articulatory manifestation to keep and excite voicing during voiced geminates.
著者
和田 憲造 藤本 康之 早野 延男 埴谷 和宏
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.56, no.524, pp.935-940, 1990-04-25 (Released:2008-02-21)
参考文献数
4
被引用文献数
3

The screw feeder is extensively used as a feeder of granular materials. Until now, a few reports regarding the fundamental characteristics of the screw feeder, for example, the required power and the quantity of discharge from the feeder, have been published. However there are almost no reports on the dynamic characteristics and the transportation mechanism. In this paper, the transporting state and the transportation mechanism of granular materials inside the screw feeder are investigated. First, the effects of the rotating speed of the screw shaft and the pressure of granular materials inside a feed hopper on the required power and quantity of discharge are examined. Secondly, the transporting state of granular materials inside the screw feeder is investigated. Then the transportation mechanism is discussed by analyzing the motion of a tracer inserted into the screw feeder and by using a velocity diagram.
著者
藤本 忠明 京 正晴 宮内 由起夫 真山 滋志
出版者
Japanese Society for Plant Cell and Molecular Biology
雑誌
植物組織培養 (ISSN:02895773)
巻号頁・発行日
vol.7, no.3, pp.177-180, 1990 (Released:2010-04-30)
参考文献数
14
被引用文献数
1 2

マリーゴールド (Tagetes patula L.) で確立された組織培養系カルスのヘキサン抽出物中に高い殺線虫活性が検出された. 異なるホルモン条件下で誘導, 継代されたカルス系統間で, その殺線虫活性は大きく異なった. 最も高い活性は0.1ppmのNAAを含むMS寒天培地上で誘導, 継代された緑色カルスにおいて見られた. その殺線虫活性およびα-ターチオフェン含量は試験管内栽培された植物体の根においてみられるものに匹敵した. いくつかの異なる系統のカルスのヘキサン抽出物を, HPLC分析した結果, 殺線虫活性はおもにα-ターチオフェン含量に相関するものの, α-ターチオフェン以外の殺線虫物質の存在をも示唆した.
著者
田部 有香 安田 謙二 中嶋 滋記 藤本 欣史 山口 清次
出版者
特定非営利活動法人 日本小児循環器学会
雑誌
日本小児循環器学会雑誌 (ISSN:09111794)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.347-351, 2015-11-30 (Released:2015-12-23)
参考文献数
12

左心耳瘤(left atrial appendage aneurysm, LAAA)は,1938年にSemansとTaussigにより初めて報告された非常に稀な疾患で,先天性のものの多くは原因不明である.小児期に無症状で発見されると,将来的な不整脈,胸痛,呼吸困難,血栓塞栓症などの合併症予防のために外科的切除を行う.今回我々は,急性気管支炎の際に胸部レントゲン写真で異常を指摘された2歳女児におけるLAAAの症例を経験した.経胸壁エコー,経食道エコー検査を行い,瘤内や心耳内血栓を否定した.また造影CTにて周囲に異常構造がないことを確認した.手術により切除した病理組織において,三層構造は保たれていたが,筋層の菲薄化と粘液性変化がみられた.恒常性を維持させられないほどの組織障害が生じたことが,瘤の原因となりえた可能性が示唆された.
著者
湯川 尚一郎 藤本 知美 湯川 元美 浅川 冨美雪 嶋田 照雅 久保 喜平
出版者
独立行政法人 労働安全衛生総合研究所
雑誌
労働安全衛生研究 (ISSN:18826822)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.73-78, 2016-10-21 (Released:2016-11-07)
参考文献数
15

目的:動物看護師を対象とする,小動物診療施設内での放射線防護と放射線教育についての報告はなされていない.よって現職の動物看護師を対象に放射線に関する基礎的な知識・理解,放射線防護を正しく理解し実施できているかについて調査を実施した.対象と方法:各種動物看護師向けセミナー会場において,本研究の趣旨に協力の意思を示した現職の動物看護師255名を対象とした.最終的に230名を解析対象とした(有効回答率:90.9%).結果:「X線撮影補助時に被曝の影響に不安を感じるか」に対し,「不安を感じる」と回答した者は45%であった.「放射線と放射能の違い」「放射線の種類」という放射線の基礎的な知識についての質問に半数以上が「理解していない」「知らない」と回答した.「個人線量計を毎回着用している」と回答した者は半数に満たず,「個人線量計で自分の被曝量を把握している」と回答した者は30%未満であった.考察:動物看護師を対象に行われた今回の調査で,放射線の知識・理解不足等が認められた.また放射線防護に関する管理体制については早急な対策が必要である.今後,動物看護師に対してさらに詳細な調査を行い,対策を検討し,小動物診療施設における産業保健活動のより一層の向上を目指す必要がある.
著者
藤本 千鶴 上村 昭子 東根 裕子 山本 悦子 渡辺 豊子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.22, pp.209, 2010

【目的】平成21、22年度の日本調理科学会特別研究として、行事食についての全国調査を現在行っている。本報告では、大阪府在住の大学生とその親の年末年始に関わる行事食について、現状を明らかにすることを目的とした。<BR>【方法】2009年12月~2010年3月、近畿地方の大学・短大生とその親を対象に質問紙調査(留め置き法)を実施した。正月(屠蘇、雑煮、小豆飯・赤飯、お節料理9品、魚料理、肉料理)、七草(七草粥)、大晦日(年越しそば、年取りの祝い料理、尾頭付きいわし料理)の各料理に関する喫食経験、喫食状況、調理状況を調査した。対象者は学生404名、親239名である。<BR>【結果】雑煮、年越しそばは、学生・親共に98%以上が喫食経験を持ちほぼ毎年食べられていた。その他の料理については学生と親の間に差があり、学生の喫食経験が少なくなっていた。喫食状況では屠蘇、七草粥で学生と親の間に差があり、食べる学生は少なく、食べなくなった親の割合が多い状況であった。大阪で食べられている雑煮は、白みそが54%、丸もちが84%、もちを焼かないが58%であった。お節料理9品の親の喫食経験は94%と多いが、毎年食べる人は74%(学生70%)であり、昆布巻き、きんとん、なます、だて巻きを毎年食べる人は、学生・親共60%台であった。雑煮、七草粥、年越しそばは、家庭で作る割合が多く、以前と現在で変化はなかった。しかし、黒豆、田作り、きんとん、煮しめ、なますは、家庭で作るから買うへの変化が認められた。正月の魚料理にはえび、ぶり、たい、肉料理には鶏肉、牛肉が多く使用されていた。
著者
藤本 佳子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.253, 2003

目 的 前年度の発表に引き続き、本研究では、永住の場所としてのマンションにおいて、マンションにおける高齢期に向けての安全な住生活をすごすための方策を検討するために事例調査を行った。方 法 バリアフリータイプの大阪府にある建築後6年から8年経過した、5階建て8棟の団地を形成している各棟29戸から85戸の計480戸の事例である。居住者全員を対象とした。調査内容は、住民同士のふれあいの企画内容と参加および協力度、高齢者にとって望ましい住生活の内容、高齢期による社会的サポート等の周知状況である。各戸訪問配布回収し、不在住戸は郵送で回収した。配布数405件、回収数134件、回収率33%であり、調査時期は、2003年1月7日から24日である。結 果 住戸概要は、3LDKが66%、4LDKが27%、2LDKが5%で、住戸専有床面積は、80m<sup>2</sup>~100m<sup>2</sup>であり、平均95m<sup>2</sup>である。調査回答者は、区分所有者が95%で、男42%女54%である。40代が33%、30代が25%、50代が22%の順に多い。住民ふれあいのための企画参加の希望が多いのは、「祭り」、「ニューイヤーコンサート」であり、企画協力のできるのは「祭り」、「お年寄りの手伝い」と回答している。「「作品展」の参加希望が比較的多く見られたのは、昨年11月に開催されたことが影響していると考えられる。
著者
井内 陽三 能方 州二 藤本 和晃 木戸 直人 高倉 美樹 荒木 祐佳 加持 優一
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.E0979, 2004

【はじめに】在宅生活者へのリハビリテーションを行う中で、環境整備などを目的に経験的に「滑り止めマット」(以下、マット)を使用する機会がある。しかし、その使用に関しては経験的なものが多い状態である。今回、安価に購入できる市販のマットを使用しての動作で、その変化をみる比較検討とアンケート調査を行ったので報告する。<BR>【対象】対象は、在宅生活を送る方で、起立動作が可能で、かつ3分間以上の連続した運動が可能な方。デイサービス、もしくは訪問リハビリを利用している45名(男13人、女32人、平均年齢75.26±9.95歳)。診断名は脳血管障害18名、骨関節疾患18名、その他9名(パーキンソン病、脊髄小脳変性症、廃用性症候群)である。<BR>【方法】素足で畳面の上での起立動作を3分間施行。初回は、「滑り止めマット」(塩化ビニル・アクリルの素材)非使用で起立動作施行。1週間後、マットを使用して起立動作を施行。開始肢位は膝関節90度屈曲位となる坐位姿勢。その際、運動施行前後での脈拍の測定(30秒×2)、時間内での施行回数の測定を行う。また、マット使用と非使用時の感想の聞き取り、足趾変形もしくは爪肥厚の有無の調査を行う。<BR>【結果】脈拍の平均増加率は、マット非使用21.1±13.17回、マット使用21.5±13.83回。起立回数は、マット非使用34.4±15.98回、マット使用35.4±16.94回となり、マット使用の前後では、脈拍の増加率、起立動作の回数には有意差は見られなかった。アンケート調査に関しては、滑り止めマット使用に関して全体の68%が「足元が滑らないので安心」「立ちやすい」など肯定的な意見。また、足趾変形もしくは爪の肥厚がある群では、67%で肯定的な意見が聞かれた。特に、足趾変形もしくは爪の肥厚を有し、脳血管障害による片麻痺、骨関節疾患があるものに対しては、肯定的な反応が得られた。また、足趾変形もしくは爪の肥厚がない群でも、69%の方が肯定的な意見となった。<BR>【考察】今回の条件設定では、運動前後での身体変化に有意差は認められなかった。これは、運動負荷の時間設定が長く、疲労の蓄積が大きく影響したためと考える。しかし、アンケート結果からマット使用に関しては、約7割に肯定的な意見が聞かれる事から、動作の質的な部分に影響があったと考えられる。また、足指変形もしくは爪の肥厚がある群では、マット使用に関し肯定的な反応の割合が高いため足底把持能力となんらかの関係があると推察される。今後、質的な面にも着目し、在宅生活での起居動作能力向上に結びつくように、マット使用効果の検証、効果的な使用方法、有用な使用者の調査を進めていく。
著者
栩谷 吉郎 藤本 雅則
出版者
日本熱物性学会
雑誌
熱物性 (ISSN:0913946X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.230-236, 2001-10-31 (Released:2009-03-03)
参考文献数
18
被引用文献数
3 9

あまに油,とうもろこし油,大豆油,菜種油,綿実油,落花生油,ぬか油,紅花油,やし油,パーム油の合計10種類の植物油について比熱容量を測定した.測定は,試料をできる限り均一に加熱する目的で加熱と攪拌を同時に行えるように設計した回転型ヒータをもつ断熱型熱量計で行われた.圧力は大気圧下,温度範囲は常温付近から約440Kまでとした.各試料に対する比熱容量の近似式が,温度の関数として作成され,提示されている.
著者
姫野 太一 北島 奈緒 西口 知宏 平山 恭子 今滝 真奈 宮沢 将史 藤本 剛至 岡﨑 加代子 岡田 亜美 和嶋 郁子 駒場 章一 丸山 貴資 傍島 聰
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.37 Suppl. No.2 (第45回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.A3O1005, 2010 (Released:2010-05-25)

【目的】Functional Reach Test(以下FRT)や片脚立位といったバランス評価は、高齢者の転倒予測因子の1つとして広く活用されているが、立位バランス能力の優劣には様々な要因が関与しており、検査値の大小だけではバランス不良の原因を特定することは困難である。しかし運動学的観点から捉えた立位バランス機能は、足底部へ落ちる体重心の移動範囲に規定されているため、足部末端に位置する足趾の機能は立位バランス機能の改善を図る意味で極めて大きな役割を担っていると考えられる。今回、自立歩行可能な高齢者を対象に足趾の筋力や柔軟性に関する機能評価を実施し、立位バランス能力指標であるFRTならび片脚立位保持時間との関連性について検討を行ったので報告する。【方法】対象は下肢の外傷及び機能障害、極度の足部変形、神経学的症状を認めない屋内独歩自立の外来通院患者22名(平均年齢:74.2±7.96歳、疾患部位:上肢15名、脊柱7名)である。検査項目はa)足部の関節可動域(母趾MP・IP関節の自動と他動屈曲角度、足関節背屈角度)、b)端座位における足趾の筋力(1.足趾把持力:TANITA社製の握力計を改良し作製した足趾把持力計にて測定、2.足趾圧迫力:体重計を足趾MP関節以遠に設置し測定)、c)バランス検査(1.FRT、2.片脚立位時間)の3項目を実施した。なおb)は股・膝関節90度屈曲位、足関節0度位の測定肢位において各3回計測し、平均値を算出した。検討方法は過去1年間の転倒経験の有無から転倒群(12名、平均年齢:78.8歳±6.70)と非転倒群(10名、平均年齢:68.9歳±5.84)とに分け、各検査項目における群間比較を行った(T-test)。また検査項目間の関連分析に関しては、既に先行研究によって転倒と関連性が証明されているバランス能力と他の項目との関係についてPearson積率相関係数の検定を行った。なお有意水準はいずれも5%未満とした。【説明と同意】対象者には測定前に本研究の目的と方法を十分に説明し、同意を得た上で施行した。【結果】2群間の比較ではいずれの項目においても転倒群が低値を示しており、IP関節自動屈曲角度、足趾把持力、足趾圧迫力、足関節背屈角度の4項目については危険率5%、片脚立位時間とFRTの2項目では1%の水準で有意な差が認められた。次にバランス検査と他の項目との関連については、転倒群において足趾把持力(r=0.61、p=0.036)とFRTとの関係に相関が認められた。一方、非転倒群ではIP関節他動屈曲角度(r=0.70、p=0.025)、足関節背屈角度(r=0.67、p=0.033)の2項目にFRTとの相関が認められた。なお片脚立位時間は両群ともに他の項目と相関を認めなかった。【考察】今回の対象者は自立歩行可能な高齢者であったが、その中での転倒歴をみると、2群間での関節可動域や筋力、バランス能力は転倒群では非転倒群より有意な低下が認められた。これらは先行研究と同様な結果であった。高齢者の転倒や歩行能力と関連があるとされているFRTや片脚立位時間は、バランス評価として代表的なものであり、特にFRTは動的バランス評価として用いられ、支持基底面より重心が前方に逸脱した際に足趾屈曲筋による支持作用が重要である。よって足趾を含めた動的バランスを評価するにはFRTが適していると考える。今回、FRTにおいて非転倒群ではIP関節と足関節可動域、転倒群では足趾把持力に強い相関関係がみられた。非転倒群で足趾屈曲筋力低下を認めず、FRTに必要なだけの足趾屈曲筋力を有していたと推察される。重心の前方移動に伴い、足趾把持力の活動が優位になるとIP関節は屈曲位をとる為可動域が必要であり、足関節においては背屈角度が必要となる為にFRTの値そのものが左右され、相関関係を認めたと考える。この為、非転倒群では足趾屈曲筋力よりも、可動域や柔軟性の影響をうけやすいと考える。これに対し転倒群では関節可動域制限と筋力低下を有している。また転倒を経験している為に心理的な要素として恐怖心があり、足関節背屈位をとれず代償的に足関節底屈位となり、重心が後方に残存した状態で制御しようとする為、足趾把持筋力に依存したと考える。片脚立位時間は静的バランス評価であり、先行研究によると足部より近位の筋力の関与が大きい為、今回足部機能との関連性は認めなかった。【理学療法学研究としての意義】高齢化社会が進む中で、転倒予防は今後の理学療法の現場のみならず、医療社会において重要な位置づけを占めているといえる。今回主にFRTに影響を与える因子について言及したが、FRTは従来言われているように転倒だけでなく歩行とも関連が深い。FRTの向上により歩行能力も向上するが、その要因として今回のような足部・足趾機能の向上が関与している。今後足趾の筋力や可動域の改善により、バランス能力の向上を図り、転倒予防や歩行能力の向上につながるものと考える。
著者
水内 郁夫 藤本 純也 袖山 慶直 山本 邦彦 岡田 慧 稲葉 雅幸
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.30, no.9, pp.889-898, 2012 (Released:2012-12-15)
参考文献数
18
被引用文献数
7

We have developed a kitchen in which a robot arm with a hand is incorporated. The robot was made for assisting with our work in kitchen. Manipulation of a variety of dishes is the main problem for the purpose. For realizing the manipulation, we developed a one-DOF hand equipped with multiple sensors. In this paper, we present the robot system estimating aproximate position and shape of dishes using these sensors based on sensor-based tracing. We also present a method of manipulating dishes grasplessly to deal with difficult setting of dishes. In the following experiment, we demonstrate the robot clears away basic three types of dishes by picking them off a tray and placing them into a dish washer.
著者
宇塚 万里子 岡 益巳 藤本 真澄
出版者
岡山大学全学教育・ 学生支援機構
雑誌
岡山大学全学教育・学生支援機構教育研究紀要 (ISSN:24329665)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.15-34, 2017-12-30

1999 年11 月から2017 年3 月にかけて、留学生相談室が関与した住居関連の事案が264 件発生し、275 人の留学生がこれらの事案に関わった。264 件の事案のうち、129 件が民間住宅に関わる事案、128 件が大学宿舎に関わる事案、7 件がその他(公営住宅、他大学宿舎)に関わる事案であった。民間住宅に関わる事案で最も多かったのは、家主・不動産屋とのトラブル44 件である。44 件中、明らかに留学生側に問題があった事案は23 件、家主・不動産屋側に非があった事案は10 件で、残りの11 件はコミュニケーション不足による誤解が招いたトラブルである。大学宿舎に関わる事案で最も多かったのは、環境・設備・備品への苦情31 件であるが、近年の改修工事により宿舎の住環境が大幅に改善された。
著者
藤本 亘
出版者
日本医事新報社
雑誌
日本医事新報 (ISSN:03859215)
巻号頁・発行日
no.4630, pp.67-70, 2013-01-19
著者
樋高 秀憲 坂田 資尚 上松 一永 下田 良 藤本 一眞 岩切 龍一
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.1203-1209, 2015 (Released:2015-04-28)
参考文献数
14

症例は28歳女性.周期性腹痛,発熱で受診.内視鏡検査で虫垂入口部付近の区域性腸炎を認め,区域性大腸炎型潰瘍性大腸炎として加療したが効果なく,遺伝子検査の結果家族性地中海熱(FMF)と診断し,コルヒチン内服加療で症状は改善した.FMFは炎症性腸疾患類似の区域性腸炎を合併することもある.周期的腹痛,発熱のある原因不明の腸炎では炎症性腸疾患以外にFMFを疑い遺伝子検査を行うことが重要である.
著者
藤本 貴之
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.65, no.11, pp.450-456, 2015-11-01 (Released:2017-04-13)

情報をわかりやすく編集し,わかりやすく伝達する技術が注目を集めている。情報肥大化社会となっている今日においては,多くの情報がユーザに届くことなく埋没してしまう。そのため,情報それ自身よりも,「わかりやすさ」や「伝わりやすさ」ということが,その価値と有用性を決定する大きな要素になっている。つまり「情報の量」や「情報の質」よりも,むしろ「情報との関係」が大きな価値を生むようになっているのだ。どんな情報も,それがユーザに理解されず,届かなければ意味がないからだ。「情報との関係」に基づき,情報を分かりやすくするデザインである専門領域「情報デザイン」。本稿では「わかりやすさのデザイン」とも言われる情報デザインについて基本的な部分から解説する。
著者
深谷 崇史 鈴木 聡 飯野 滋 藤本 直明 譜久原 尚樹
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.1_98-1_101, 2015

本作品は、「月」の超高精細な3次元CG(以後、3DCGと記す)の鑑賞システムである。鑑賞者は月球儀を改造した月型コントローラーを手にとり、見たい場所を自分の方へ向けることで月の3DCGを連動させ、目の前の大型ディスプレイに表示することができる。この実物を手がかりとしたユーザーインターフェイスと、4KリアルタイムCGを組み合わせ、超高精細な月の3DCGを鑑賞する作品「月面旅行」を、2013年11月に「NHK文化祭2013」で展示した。また、2014年6月7日から8月31日にかけて、東京都現代美術館で開催された「ミッション[宇宙×芸術]展」でハイビジョン版の「月面旅行」の展示を行った。
著者
山元 紀世子 乗安 久晴 櫛山 因 村田 幸栄 渡邉 誠 藤本 孝子 大楠 清文
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.277-283, 2017-05-25 (Released:2017-05-31)
参考文献数
10

Streptococcus infantariusによる感染性心内膜炎(infective endocarditis; IE)が冠動脈閉塞を引き起こした一例を経験した。症例は84歳男性。4年前に大動脈弁置換術の既往があり,胸痛を主訴に救急搬送された。緊急心臓カテーテル検査において冠動脈の左前下行枝から塞栓物が吸引されたが,来院時発熱はなくIEは疑われていなかった。塞栓物は病理組織検査にて微生物感染疑いと診断されたことから,血液培養や経食道心エコー検査などIEの精査が施行された。血液培養は翌日2セットすべてのボトルが陽性となり,また経食道心エコー検査にて大動脈弁に疣腫を認めたことから,IEによる冠動脈塞栓症と診断され,抗菌薬治療が開始された。弁置換術既往などIEのハイリスク患者は,症状や臨床検査値が軽度でもIEを疑い,早期精査施行が望ましい。IEの原因菌は16S rRNA塩基配列の解析によりS. infantariusと決定された。本菌を含むbovis groupの菌種は,IEや髄膜炎,消化管悪性腫瘍など重篤な疾患との関連性が高く,正確な菌種同定が求められる。しかし,Streptococcus属菌種は,生化学的同定法では鑑別困難な場合が多いため,同定困難な場合は専門施設へ解析が依頼できるよう,日頃から体制を整えておく必要がある。