著者
江原 由美子 樫村 志郎 西阪 仰 藤村 正之 山崎 敬一 山田 富秋 椎野 信雄 坂本 佳鶴恵
出版者
東京都立大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1990

初年度においては文献研究と研究計画の決定のための研究活動をおこない、第二年度においてはその研究計画に基き調査を実施した。最終年度においては、それらをもとに、研究成果を論文化することを主要な課題とし、研究報告書の作成に着手した。本研究の性格上、収集したデータの分析は、今後も継続して行われると思われるが、報告書作成段階において得られた知見を以下に挙げる。第一に、対面的相互行存状況においては、状況内にある参与者の身体(視線、顔、身体の向き、参与者相互の身体配置等)が相互行存進行の上で非常に重要な意味をもっていること。第二に、特定の制度的文脈においては、特定の相互行存的特徴がみられること.第三に、特定の制度的文脈において発生する会話トピックには、一定の範域があり、その範域をコントロールしようとする参与者の実践がみられること。第四に、それらの特定の制度的な文脈における相互行存の特徴は、相互行存参与者の、「協働的達成」として成立していること。これらの知見は、社会秩序それじたいが、行存者の「協働的達成」として成立していることを明らかにしている。社会秩序の「協働的達成」のための身体技術に関しては、その一部を報告書において明らかにしたが、今後さらに詳細な研究が必要である。
著者
藤村 光 杉原 厚吉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.702, pp.145-152, 2001-03-16

本研究では、選手が特定のフィールド上を自由に動き回り、目標に対して競い合うチームスポーツを対象にして、チームワークの定量的評価を行う。この種のスポーツでは、各選手の支配領域を求めることがチームワーク評価への道となる。そのため、領域を支配関係によって分割するボロノイ図の概念を応用し、それによるチームワークの定量的評価手法を提案する。また本研究においてはこの優勢領域図の作成にあたって、実験に基づいたより現実的な運動モデルを採用している。これにより、より経験者の直感に合うチームワーク評価を実現できた。
著者
深澤 達也 藤村 英一 加納 直行 牧本 一男
出版者
耳鼻咽喉科臨床学会
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.74, no.8, pp.1761-1766, 1981-08-01 (Released:2011-11-04)
参考文献数
6

Differentiated thyroid cancer is regarded to be of low grade malignancy with a good prognosis. We made statistical analyses of 138 cases of differentiated thyroid cancer treated in Kyoto University during the past ten years.Our study proved the propriety of the standard surgical procedures for thyroid cancer. These established indications of surgical procedure for various stages of the cancer were found to have been properly followed in our series. This could conceivably be related to a lower recurrence rate in our series.
著者
柴田 実 川治 正則 藤村 成夫 中村 裕史
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会北海道支部研究報告集
巻号頁・発行日
no.49, pp.123-126, 1978-03

有珠山は、1977年8月6日未明から、火山性地震を頻発し始め、翌7日、9時12分頃大噴火を起し、その後も数回の爆発を繰り返し、火山弾、火山れき、火山灰等の噴出物は、約2億立方米といわれ、地殻変動、地震動などで建物にも被害を与えた。当研究所では、噴火後直ちに、建物の被害調査と噴出物の建築材料への利用について調査を実施し、地殻変動による建物被害については調査を続行中である。本稿では、北海道大学理学部勝井義雄教授らの論文、その他資料から有珠山噴火の概要について述べることとする。
著者
三井 利幸 藤村 義和
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
衛生化学 (ISSN:0013273X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.183-187, 1975-08-31
被引用文献数
3

The concentration of hydrochloric acid and potassium iodide in Dragendorff's reagent was examined in order to obtain high sensitivity in the detection of alkaloids. As the samples, caffeine, morphine, procaine, cocaine, methamphetamine, ephedrine, chloroephedrine, methylephedrine, codeine, and dihydrocodeine were used. The optimum concentrations of hydrochloric acid and potassium iodide were determined by measuring the unreacted amount of bismuth in the reaction mixture of an alkaloid and the Dragendorff's reagent containing a definite amount of these two components when using caffeine, cocaine, procaine, codeine, and dihydrocodeine. For other alkaloids, however, the optimum concentration of the two components could not be determined.
著者
倉島 健 岩田 具治 入江 豪 藤村 考
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LOIS, ライフインテリジェンスとオフィス情報システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.450, pp.55-60, 2010-02-25
被引用文献数
4

写真共有サイトのジオタグ情報を人々の旅行履歴として利用したトラベルルート推薦手法を提案する.提案法においては,現在地からアクセスしやすい場所と自分の興味に合致した場所に旅行者は移動しやすいと仮定し,写真共有サイトのジオタグ情報からフォトグラファーの行動モデルを生成する.この行動モデルを用いて,現在地,空き時間,個人の興味に合うトラベルルート推薦を実現する.写真共有サイトFlickrの71,718人に関するジオタグ情報に基づく実験により,行動予測における提案法の有効性を示す.
著者
徳山 博文 鷲田 直輝 脇野 修 原 義和 藤村 慶子 伊藤 新 上山 菜穂 乃村 元子 林 晃一 伊藤 裕
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.43, no.8, pp.649-653, 2010-08-28
被引用文献数
1

症例は46歳,女性.41歳時に骨盤部胞巣状軟部肉腫の治療に伴い右骨盤半裁,人工股関節置換術を施行された.2005年に腎動脈狭窄に対して経皮的腎血管拡張術を施行されたが徐々に腎機能が悪化し,2007年1月に腹膜透析(CAPD)が導入された.2008年3月に転倒し,右大腿骨骨折にて当院整形外科に入院,観血整復固定術・自家腓骨移植術を施行された.5月15日より腹痛を認めたが腹膜炎の所見は認めず,5月21日退院となった.5月29日外来受診時は血液検査所見に異常所見はなかったが,5月30日より腹痛出現,徐々に症状増悪し,6月5日当院を受診し腹膜炎疑いにて緊急入院した.抗生剤の点滴静注(ceftazidime hydrate(CAZ)1 g/日,cefazolin sodium(CEZ)1 g/日,vancomycin hydrochloride(VCM)1 g/日)および腹腔内投与CAZ 1 g/日,CEZ 1 g/日)を施行したが,症状改善せずCAPD排液細胞数は540/μLから940/μLへ上昇した.第5病日,排液細菌培養にて複数菌が判明し,第6病日には腹痛が増悪し,排液は黄色混濁し排液細胞数5,200/μL,腹部CTにてfree airを認め緊急手術となった.大腿骨頭置換のボルトの背側の骨盤腔の間隙に小腸が嵌頓し,回腸末端部より30 cm口側に嵌頓部の穿孔を認めた.術後は集中治療室にて持続的血液透析濾過を施行し,同時にエンドトキシン吸着を施行した.術後経過は順調であり,腹膜透析から血液透析へ移行した.本症例では抗生物質の無効,CAPD排液の色調異常,CAPD排液培養から複数菌の検出などから,通常の細菌性急性腹膜炎ではないと判断し,腹部CTで確定診断に至った.骨盤あるいはその支持組織への侵襲手術後の骨盤内間隙に腸管嵌頓を誘発し,CAPDの中止を余儀なくされた症例を経験した.
著者
礒田 博子 安部 征雄 東 照雄 中村 徹 藤村 達人 永木 正和 宮崎 均 中村 幸治 繁森 英幸
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

北アフリカ乾燥地域を対象に生物資源・遺伝子資源関連情報収集・機能解析、生態環境調査を行なった。その結果、百数種類のアロマ植物、7種類のオリーブオイルおよびオリーブ葉抽出物の抗ガン、抗アレルギー、神経保護、美白、育毛活性を発見した。研究成果関連学術論文発表35編、国外・国内特許出願6件、国際・国内学会発表25件、シンポジウム開催1回、現地調査13回、データベース構築・公開などの活動を行った。
著者
高井 康太 千葉 広大 藤村 武史 平田 純也 合田 竜志 巳波 弘佳 長田 典子
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.35, no.8, pp.73-76, 2011-02-12

ピアノ演奏をCGアニメーションで表現する技術が,コンテンツ制作や音楽教育などさまざまな分野で求められている.我々はリアルで自然なピアノ演奏動作の解析やCG表現の研究を進めている.本研究では,ピアノの演奏動作を楽譜のみから自動生成し,リアルなCGアニメーションを出力する方法を提案する.ピアノ運指および軌道は最適化手法により決定する.自動生成された演奏モーションは演奏スキルレベルによってヒューマナイズされ,GPUレンダリングによりリアルな肌質感をリアルタイムに表現する.これらはピアノ演奏技術の学習支援等に利用できる.
著者
副田 義也 樽川 典子 加藤 朋江 遠藤 惠子 阿部 智恵子 株本 千鶴 嶋根 克己 牧園 清子 鍾 家新 藤村 正之 樫田 美雄 阿部 俊彦 時岡 新 村上 貴美子 藤崎 宏子 小高 良友 野上 元 玉川 貴子 坂田 勝彦 柏谷 至
出版者
金城学院大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

戦後内政の主要分野を、戦前期に内務省が専管した行政の諸分野に注目して、ひとつの統一的性格をもつものとして研究した。旧来、1947年の内務省解体は、連合国総司令部が強行した、否定的に評価されるべき事態として語られがちであった。しかし、その分割があったからこそ、その後の半世紀以上にわたる日本の福祉国家としての歩みが可能になったのである。すなわち、厚生行政、警察行政、建設行政、自治行政を担当する省庁の分立と発展、政策の複合による内政構造の拡大、深化である。
著者
松林 達史 山田 武士 藤村 滋 藤村 考
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.88-101, 2008-09-26
被引用文献数
1

本研究では,ラベル付きグラフ可視化のための,ラベルどうしが重ならない効率的な可視化座標計算の手法を提案する.従来のラベル付きグラフ可視化の座標計算アルゴリズムはForce-directed法やバネモデルといった,ノードを"点"として扱う座標計算を行うために,文字列や,異なるサイズのラベルを扱う場合,ラベルどうしが重なってしまうという問題が生じる.ラベルの重なりを回避する手法はいくつか提案されているが,いずれの手法も可視化計算を行った後に,再び座標計算処理を必要とする.これ等の手法では大規模なグラフ可視化では計算量が莫大となり,さらに元の可視化結果を破壊してしまうという問題が生じる.そこで,各ノードの斥力項として,ラベルサイズに依存した固有楕円ポテンシャルを与え,さらに,点対称ポテンシャルと固有楕円ポテンシャルの関数の重ね合わせる手法を提案する.提案法により,メンタルマップを保ちつつ,かつ,局所的なラベルの重なりを回避できることを示した.We present a new graph layout algorithm for a graph with node labels. The proposed algorithm can generate a graph layout efficiently avoiding overlapping of node labels. Most of the conventional algorithms such as force-directed and spring methods compute node positions by treating nodes as "points", and thus may cause node overlapping when strings or labels with various sizes are added to the nodes. Most of the conventional approaches to solve this problem require an initial graph layout creation phase without considering label sizes and a separate layout adjustment phase for overlap removal as its post processing. These methods are not suitable for a large-scale graph layout, because their computational costs are high and they may even destroy the initial graph layout. The proposed algorithm gives an individually different ellipsoidal potential to each node depending on its label size as well as a common point-symmetric potential, and the combination of these two potentials defines the repulsion force. This enables an efficient graph layout that can avoid local node overlaps while maintaining the mental map.
著者
児玉 達朗 遠藤 和義 藤村 仁 森田 博和
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.13, no.26, pp.831-834, 2007-12-20

This study aims to raise the employment rate for people with disabilities. It quantifies the monetary value of improvement effect, introduces universal design to existing buildings, and provides basic data for facility management planning. Twelve buildings owned by Company T have been investigated to evaluate universal design by applying the Comprehensive Assessment Systems of Universal Design Achievements (CASUDA) method developed by Sawada et al.