著者
渡辺 さつき 森田 せつ子 金井 章 野口 眞弓 稲垣 恵美 竹中 美 水野 妙子 西川 浩昭 高見 精一郎 奥村 潤子 小林 小綾香 大瀬 恵子 植田 和也
出版者
豊橋創造大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

妊婦が耐震性のある建物の中で緊急地震速報を見聞きしたと仮定し、揺れに備える7つの姿勢を実際にとってもらった。各姿勢において安定感・移動のしやすさ・実施可能性について妊婦へ質問紙調査を行った。285名の結果から、安定感は、お尻をついてかがむであり、避難行動への移りやすさは、立ったまま机を支えにする、実施可能性は、膝をついてかがむ姿勢であった。起震車を用いた模擬妊婦の実験では、四つん這いの姿勢が、腰部の加速度は低く、負担の少ない姿勢であることが示唆された。
著者
西川 完途
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

中国大陸のサンショウウオ科およびイモリ科の種多様性の評価と系統進化を探るため、中華人民共和国の四川省、浙江省、河南省、福建省、広西チワン族自治区において野外調査を行い、得られた標本や組織サンプルから形態と分子に基づく系統分類学的な解析を行った。その結果、中国における両科の分類には多くの問題があり、複数の同物異名と新種が発見された。また、多くの生物地理学的な知見が新たに得られた。
著者
宮田 妙子 長谷 一郎 舟尾 友晴 中西 美保 飯室 慎祐 狩谷 伸享 西川 精宣 浅田 章
出版者
一般社団法人 日本ペインクリニック学会
雑誌
日本ペインクリニック学会誌 (ISSN:13404903)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.14-17, 2008-01-25 (Released:2011-12-01)
参考文献数
13

フェニトインによると思われる薬剤性過敏症症候群の症例を経験したので報告する.60歳代の女性で,カルバマゼピンによる薬剤過敏症症候群の既往があった.三叉神経痛の治療のためにフェニトインを服用し,23日目に全身に皮疹が発現した.38度以上の発熱があり,トランスアミラーゼが上昇し,異型リンパ球が発現した.ヒトヘルペスウイルス-6に対する抗体価は明らかに上昇してはいなかった.フェニトインの中止後に,ステロイドを使用することなく,全身症状は改善した.フェニトインによる薬剤性過敏症症候群の軽症例と考えられた.
著者
西川 拓朗 岡本 康裕 河野 嘉文 大堀 純一郎 福岩 達哉 西元 謙吾 黒野 祐一
出版者
日本小児耳鼻咽喉科学会
雑誌
小児耳鼻咽喉科 (ISSN:09195858)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.1-4, 2009 (Released:2012-11-20)
参考文献数
7

症例は 5 歳 2 か月の男児。5 歳 1 か月頃から,誘因なく右頬部の圧痛と腫脹が出現した。近医での MRI 検査で右頬骨体部を破壊し右上顎洞および右眼窩内に浸潤する腫瘤性病変を認め,当院に紹介となった。Ga シンチでは同部位に異常集積を認めたが,他部位に異常集積は認めなかった。生検組織所見により CD1a, S–100蛋白陽性細胞の増殖を認め,ランゲルハンス細胞組織球症(LCH),Single-system, Single-site と診断した。腫瘤は眼窩内に進展していることから全身化学療法を行った。開始 1 週目で右頬部の圧痛・熱感・腫脹は消失し,治療終了後12か月後の現在も再燃なく寛解を維持している。LCH の限局性病変の治療については自然軽快する例も多く,一定のコンセンサスが得られていない。本例では,眼窩内に進展しているため,中枢神経浸潤や後遺症が残る可能性を懸念し化学療法を選択した。LCH は頭頸部に症状が出るものが多く,小児耳鼻咽喉科疾患として注意を要する。
著者
西川 伸一 樽井 寛 伊藤 光宏 錦織 千佳子 松井 利充 永井 謙一 宮崎 泰司 伊藤 仁也
出版者
独立行政法人理化学研究所
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2008

MDSに脱メチル化剤が大きな期待を集めているが、作用機序については不明だ。本研究では、最終的に4人の患者さんの骨髄から得たCD34陽性ブラスト細胞について、治療前後経時的にゲノムワイドにメチロームと遺伝子発現を解析した。まず、正常、DCMD1, RAEB2と悪性度が進むに連れて、プロモーター領域のメチル化が上昇する傾向を見る事が出来た。また、メチル化の変化が見られた遺伝子でも、極めて限られた転写調節領域が特異的に、転写のメカニズムと連携してメチル化が行われている事がわかった。この遺伝子リストには白血病に深く関わる多くの遺伝子が存在していた。
著者
伊藤 武 西川 賢 久保 慶一 浅羽 祐樹 成廣 孝 川村 晃一
出版者
専修大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は、現代の民主主義国における選挙政治で拡がりつつあるプライマリー(予備選挙)について、基本的なデータを収集することを目的とする海外調査研究である。アメリカ、ヨーロッパ(英・伊・クロアチアなど)、アジア(韓国・インドネシア)を対象地域として、通常の選挙と比較してデータが少ないプライマリーについて、選挙制度、投票データの収集を行い、後続する共同研究の基盤とした。収集されたデータは一部先行して公開している。
著者
西川 正之
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.13-22, 1997

The purpose of this research was to clarify helping behavior of housewives in everyday life from both viewpoints of the help-seeker and the help-giver. Based on the results of factor analysis, their helping behaviors were theoretically categorized into four types: 1) informal helping in urgent situations, 2) formal helping in urgent situations, 3) informal helping in non-urgent situations, and 4) formal helping in non-urgent situations. The housewives more frequently gave help to neighbors than they themselves required from neighbors. The closer the relationship between the seeker and the giver of help the more frequently helping was required and given. The effects of age on helping was not constant.
著者
西川 哲也 反田 實 長浜 達章 東海 正
出版者
日本水産學會
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.735-739, 1994
被引用文献数
19 8

The small otter trawl fisheries in Osaka Bay use cod-end of small mesh size of about 20mm in stretch measure, since their target species are white-spotted conger <i>Conger myriaster</i> and small shrimps <i>e. g.</i> the southern rough Shrimp <i>Trachypenaeus curvirostris</i>. Many juveniles, which play an important role for future resource control, are caught and discarded at sea immediately after net hauling because most of these juveniles are smaller than the commercial size.<br> This paper describes the mesh selectivity for white-spotted conger. Fishing experiments were carried out using an existing trawl with cover net in July and October 1991. The trawl used had a cod-end of four mesh sizes (21.2, 22.5, 25.0, and 27.0mm) and the mesh size of the cover net was 15.3mm.<br> Mesh selectivity for white-spotted conger is shown as a function of <i>G/P</i> (body girth/mesh perimeter). Mesh selectivity increases at <i>G/P</i>=1, reaching 100% at a <i>G/P</i> of about 1.25. This indicates that white-spotted conger can pass through a mesh of slightly smaller perimeter than their own body girth.
著者
朴 錦玉 西川 宏 竹本 正
出版者
一般社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学術講演大会講演論文集 第18回エレクトロニクス実装学術講演大会
巻号頁・発行日
pp.77-78, 2004 (Released:2004-09-01)

Sn-Cuはんだと銅基板界面における銅の溶解並びに金属間化合物の形成は接合部の信頼性に関係して重要である.本研究ではそれらの特性に及ぼすSn-0.7CuはんだへのNi添加の効果を検討した.すなわち,Ni量が異なる4種類のはんだを用い,リフロー時間、時効処理時間を変えてNi添加による銅の溶解、金属間化合物形成への影響を検討した.
著者
宮澤 一治 太田 助十郎 小嶋 由希子 水沼 隆秀 西川 俊昭
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.18, no.9, pp.724-728, 1998 (Released:2008-12-11)
参考文献数
7
被引用文献数
3 2 4

仰臥位で行われた手術後,一過性に下肢のしびれ感,疼痛,歩行障害が出現し,腓骨神経麻痺の診断で治療を要した3症例を経験した.3症例とも症状は一過性で麻痺を残すことはなかった.今回の腓骨神経麻痺は術中の体位固定による膝部の過伸展が主な原因ではないかと考えられた.膝上部大腿後面にスポンジ製パッドを敷き,膝窩部をやや屈曲させ,また,ベルト状の抑制帯は膝部を避け,ややゆとりをもって大腿部もしくは下腿部に巻くなどの防止策をとって以来,仰臥位手術後の腓骨神経麻痺の発現をみていない.
著者
中西 重忠 西田 栄介 西川 伸一 本庶 佑
出版者
京都大学
雑誌
COE形成基礎研究費
巻号頁・発行日
1995

中西のグループは、生体工学的手法(ノックアウト、トランスジェニック)を駆使し、1)基底核神経回路の中でコリン作動性神経細胞を特異的に除去する方法を開発し、基底核のドーパミンとアセチルコリンが拮抗的かつ協調的に運動のバランスを制御していることを明らかにした。2)ヒト傍腫瘍性小脳失調症がヒトmGluR1の自己抗体によって発症すること、又本抗体はマウスに強い小脳失調症を引き起こすことを明らかにした。3)mGluR2が扁桃体を介した恐怖反応と逃避行動に必須であることを示した。本庶のグループは、1)in vitroで抗体遺伝子クラススイッチを高頻度に起こす細胞へ人工ミニ染色体を導入する方法を用い、クラススイッチ組換えの分子機構として、S領域の転写の方向性によって組換えの様式が欠失か逆位かが決定されるということを明らかにした。2)クラススイッチ誘導に際して新たに発現されるRNA editing enzyme AIDを単離し、その発現様式がクラススイッチを起こすgerminal centerに限局していることを明らかにした。3)Bリンパ球のB1細胞とB2細胞の分化増殖決定機構について、B1細胞が細胞表面からのシグナルの強さによって増殖、細胞死、B2への分化を決定していることを明らかにした。4)免疫抑制に関わる分子として単離したPD-1遺伝子の欠失マウスを作成し、このマウスでは腎炎、関節炎などの典型的なSLE様症状を示すことを明らかにした。西川のグループは、1)パイエル板のinducerの形質を明らかにし、本細胞が間質系の細胞であること、又血液幹細胞から本細胞がコミットしてくる各段階を明らかにした。又この細胞によって誘導されるorganizer細胞の同定に成功し、末梢リンパ組織の形成原理が炎症をプロトタイプするという仮説を提唱した。2)GATA1プロモーター/GFP遺伝子を導入したES細胞を用いて胎児型赤血球、血管内皮それぞれに分化決定した細胞と、両方に分化能を有する細胞を分離することに成功し、血液分化のプロセスの新しいモデルを提示した。3)色素系幹細胞が、毛根のバルジ領域に存在し、G0段階で維持されていること、又一旦G1から増殖へと活性化されたstem cellがmicroenvironmentによりG0へと再導入されることを明らかにし、幹細胞を支持するニッチの存在を初めて示した。西田のグループは、1)MAPキナーゼカスケード反応における特異性と効率を規定するドッキング相互作用(触媒部位以外での酵素分子と基質の結合)を解析し、ERK(古典的MAPキナーゼ)、P38およびJNK/SAPKの全てのMAPキナーゼファミリーメンバーが保存されたドッキング部位をC端領域に持つことを明らかにした。2)ERK MAPキナーゼの核内移行が、ERKのチロシンリン酸化によるMEK(MAPKK)からの解離とその後の能動輸送と受動拡散の2経路で行われていることを明らかにした。3)ERK MAPキナーゼの活性化が哺乳動物体内時計のリセット機構に関与することを明らかにした。4)体細胞分裂周期における中心体複製の機構において、中心体複製もDNA複製の開始に不可欠なCdk2により規定されることを明らかにした。
著者
木谷 誠一 西川 洋文 柳沢 雄太 和田 萌
出版者
東京海洋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

平成22年国民健康栄養調査によれば若者の脂肪エルギー比率は、20代の年代に多く、とくに飽和脂肪酸の摂取量が増加している。疫学的あるいは臨床的に脂質と健康の関連が報告されているが、本研究は細胞レベルで、特にトランス脂肪酸は炎症惹起作用を、魚油は,それに対して炎症抑制作用をもつことを、明らかにした。アラキドン酸や飽和脂肪酸も炎症惹起作用を持っていた。細胞レベルの知見で、栄養保健と予防医学にひとつのエビデンスを提供した。
著者
西川 耕平
出版者
三田哲學會
雑誌
哲学 (ISSN:05632099)
巻号頁・発行日
vol.133, pp.57-80, 2014-03

投稿論文Dans cet article, nous examinons les dénonciations et les démystifications chez Deleuze. En étudiant Lucrèce, Spinoza et Nietzsche, Deleuze dénonce le trouble de l'âme, la tristesse, le ressentiment et la mauvaise conscience qui nous séparent de ce que nous pouvons. Bien plus, ces concepts sont toujours rapportés aux mystifications etillusions; selon lui, la tâche pratique de la philosophie consiste donc à démystifier. Dans son étude de Lucrèce, il montre comment les simulacres entraînent les phantasmes et les mythes qui sont la source du malheur de l'homme; dans celle de Spinoza, il dénonce la superstition derivée du signe moral et tente de libérer l'homme de la servitude; dans celle de Nietzsche, il analyse la fiction et la mystification qui font triompher les forces réactives, rendant possible la formation d'hommes vraiment libres. Nous pouvons alors entrevoir la raison pour laquelle Deleuze introduit une distinction entre l'éthique et la morale, ainsi que le but qu'il vise: aller jusqu'au bout de ce que nous pouvons.
著者
西川 慶子
出版者
広島大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1997

けいれんモデル動物作出のために、申請者らによっってクローニングされたけいれん関連遺伝子SEZ-6のトランスジェニックマウスを作製した。トランスジェニックマウス作出に用いた導入ベクターはSEZ-6cDNAをネスティンのプロモーター/エンハンサーの神経特異的な発現を制御する領域に結合して構築した。このベクターはレポーター遺伝しとして大腸菌βガラクトシダーゼ遺伝子を用いて導入遺伝子の発現をモニターできるようにした。通常の方法により、このベクターを用いてトランスジェニックマウスを作製した。レポーター遺伝子の発現は、予想された通りに中枢神経系で強い発現を示した。このことから、導入したSEZ-6cDNAも中枢神経系で発現していることが予想された。このトランスジェニックマウスは雄雌とも正常な妊性を示した。さらに、組織レベルでは目立った異常は認められなかった。今後はこれらのトランスジェニックマウスのけいれん誘発剤に対する感受性を調べなくてはならないと考えている。