著者
梶並 知記 松村 瞬 辻 裕之
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.58, no.11, pp.1747-1755, 2017-11-15

本稿では,テトリス®のプレイにおける,HOLD機能の使用傾向について4つの観点から分析した結果を報告する.テトリス®は,盤面に上方から落下してくる4つの正方形を組み合わせたテトリミノと呼ばれる7種類のブロックを用いてプレイするパズルゲームである.プレイヤは,落下中のテトリミノに回転操作を加えて横1ライン隙間なく埋め,そのラインを消す.テトリス®には,落下中のテトリミノを,後で使うために一時的に保持するHOLD機能を備えている.従来,テトリス®を対象にした研究には,AIを用いた自動プレイに関するものや,テトリス®が人間に与える影響に関するものがある.それらの従来研究に対し,本研究は,人間であるプレイヤのテトリス®のプレイ技能向上を長期目標とした研究の1ステップである.本稿では,テトリス®のプレイヤをプレイ技能に応じて熟練者と非熟練者の2つに分類し,プレイヤのプレイ技能に応じてHOLD機能の使用傾向について分析する.Tetris Online Polandから操作ログファイルを収集し,(1) HOLD機能を使用する頻度,(2) HOLDするテトリミノの種類,(3) HOLDするテトリミノの順序,(4) HOLDミスの頻度が,プレイ技能に応じて異なることを示す.
著者
辻 明日香
出版者
一般社団法人 日本オリエント学会
雑誌
オリエント (ISSN:00305219)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.165-181, 2006 (Released:2010-03-12)

What were the reasons that provoked the majority of Copts to convert to Islam in fourteenth century Mamluk Egypt? Most modern scholars conclude that non-Muslims lived under coercion during that period. However, the causes and the extent of the pressures are still questionable. This article attempts to analyze the significance of the decree issued by the Mamluks in 1301 which prompted a change of attitudes towards the dhimmis. The decree endeavored to degrade and humiliate the non-believers, thereby ensuring the support of the jurists and the Muslim populace.Although the prescribed terms of the decree were long-established, two notable measures were introduced for the first time in Mamluk Egypt that remained effective throughout the remainder of the era. Firstly, the dhimmis were required to wear colored turbans. Secondly, the legendary Pact of 'Umar was revived as an effective treaty with the dhimmis.Enforcement of the conditions of the decree instigated riots against the dhimmis. The fact that the campaign against the dhimmis did not wane is evident from a riot in the town of Qus in 1307 in which a sufi shaykh justified the attacks by declaring that the Copts were violating the Pact of 'Umar.The implications of the 1301 decree made a huge impact on society. It was not the prevention from serving in the bureaucracy but rather the restrictions in every day life that motivated the Copts to convert. As all strata of Mamluk society willingly accepted the decree and made sure it was in force, this is evidence that the climate surrounding the dhimmis had definitely changed leading to mass conversion in the 1350s.
著者
関 嘉彦 辻 清明 松本 重治
出版者
中央公論新社
雑誌
中央公論 (ISSN:05296838)
巻号頁・発行日
vol.95, no.10, pp.p298-307, 1980-08
著者
山口 惠三 大野 章 石井 良和 舘田 一博 岩田 守弘 神田 誠 辻尾 芳子 木元 宏弥 方山 揚誠 西村 正治 秋沢 宏次 保嶋 実 葛西 猛 木村 正彦 松田 啓子 林 右 三木 誠 中野渡 進 富永 眞琴 賀来 満夫 金光 敬二 國島 広之 中川 卓夫 櫻井 雅紀 塩谷 譲司 豊嶋 俊光 岡田 淳 杉田 暁大 伊藤 辰美 米山 彰子 諏訪部 章 山端 久美子 熊坂 一成 貝森 光大 中村 敏彦 川村 千鶴子 小池 和彦 木南 英紀 山田 俊幸 小栗 豊子 伊東 紘一 渡邊 清明 小林 芳夫 大竹 皓子 内田 幹 戸塚 恭一 村上 正巳 四方田 幸恵 高橋 綾子 岡本 英行 犬塚 和久 山崎 堅一郎 権田 秀雄 山下 峻徳 山口 育男 岡田 基 五十里 博美 黒澤 直美 藤本 佳則 石郷 潮美 浅野 裕子 森 三樹雄 叶 一乃 永野 栄子 影山 二三男 釋 悦子 菅野 治重 相原 雅典 源馬 均 上村 桂一 前崎 繁文 橋北 義一 堀井 俊伸 宮島 栄治 吉村 平 平岡 稔 住友 みどり 和田 英夫 山根 伸夫 馬場 尚志 家入 蒼生夫 一山 智 藤田 信一 岡 三喜男 二木 芳人 岡部 英俊 立脇 憲一 茂龍 邦彦 草野 展周 三原 栄一郎 能勢 資子 吉田 治義 山下 政宣 桑原 正雄 藤上 良寛 伏脇 猛司 日野田 裕治 田中 伸明 清水 章 田窪 孝行 日下部 正 岡崎 俊朗 高橋 伯夫 平城 均 益田 順一 浅井 浩次 河原 邦光 田港 朝彦 根ケ山 清 佐野 麗子 杉浦 哲朗 松尾 収二 小松 方 村瀬 光春 湯月 洋介 池田 紀男 山根 誠久 仲宗根 勇 相馬 正幸 山本 剛 相澤 久道 本田 順一 木下 承晧 河野 誠司 岡山 昭彦 影岡 武士 本郷 俊治 青木 洋介 宮之原 弘晃 濱崎 直孝 平松 和史 小野 順子 平潟 洋一 河野 茂 岡田 薫
出版者
日本抗生物質学術協議会
雑誌
The Japanese journal of antibiotics (ISSN:03682781)
巻号頁・発行日
vol.59, no.6, pp.428-451, 2006-12-25
参考文献数
17
被引用文献数
37
著者
坊農 真弓 辻田 眸
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.56, no.02, pp.202-202, 2015-01-15
著者
辻 慶太 芳鐘 冬樹 松本 直樹 影浦 峡
出版者
日本図書館研究会
雑誌
図書館界 (ISSN:00409669)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.166-179, 2008-09-01

司書資格は取得者にどのような仕事をもたらしたか,満足をもたらしたのか,を明らかにする為,司書資格を取得(して/しないで)図書館に勤務(したことがない/している)者,及び資格取得を目指して(いる/いない)大学生,の6グループにインターネット調査を行った。回答者は1,829人で,資格を取得し図書館員にならなかった者には非正規職員が多く,現状に満足しておらず,年収は一般人より低いことが示された。資格を持つ図書館員には専門的業務に従事する者が多く,年収は低いが非常に満足していることも示された。
著者
山本 景子 橋本 光平 倉本 到 辻野 嘉宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.45, pp.211-216, 2012-05-15

創造的な活動において,制作者は対象に集中して作業を行っているため,その後の活動において有用な情報を付与する機会を失っている.そのため,自身の制作物に対してPVR(Post-Valued Recall)の問題が発生する.この問題を解決するために再発見(re-finding)に効果的なインタフェースを構築する必要があるが,創作の作業自体を妨害しないよう,活動プロセスにおける情報を充実させる必要がある.個人的活動の記録である日記においても,作成時に自身の感情をデータとして付与できれば,後の振り返り時に有用であるが,意図的にそれを行うことは感情の性質から困難である.そこで本稿では,日記作成時のキーボードの打鍵間隔時間から感情を推定する手法を提案する.感情ごとの打鍵情報の特徴を評価した結果,悲しみ・怒り・喜び・諦めの4感情のうち悲しみの感情を約7割の精度で推定することが可能であることがわかった.
著者
三宅 立記 今城 哲二 佐藤 忍 井藤 敏之 横塚 大典 辻畑 好秀 植村 俊亮
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.89-101, 2000-03-15

既存の企業情報システムを安価に再構築するインフラとして Web を利用するイントラネットの導入が急速に進行している.しかし,企業情報システムのイントラネット化には,システム開発の面で次のような問題がある.()システム開発を行うための技術としてHTML,Java等をシステム開発者が新たに習得する必要がある.()COBOL,PL/I等の正確な精度を保証する10進演算機構が利用できないため,金額処理を伴ったシステム開発が困難.()従来のクライアントサーバシステムや端末に比べてレスポンスが悪い.COBOLスクリプトは,これらの問題を解決するために日立製作所と日立ソフトウェアエンジニアリングが共同開発したスクリプト言語であり,次のような特長を有する.()企業内の情報システム部門で最もよく利用されているCOBOL85をベースにWebに必要な機能に絞り込んだ言語仕様.()メインフレーム系のCOBOLと同一精度の10進演算機能をサポート.()既存のCOBOL処理系の長所,短所の分析に基づいた効率のよい実装.これにより次の成果を得た.()金額計算など誤差の許されない分野の業務を Web上で心配なく稼動可能とした.()テストデバッガやカバレージのサポートにより大規模な開発プロジェクトでの利用を可能にした.()プログラムの保守性を向上する日本語プログラミング機能をサポートした.()優れた実行性能を実現できた.The introduction of intranet which allows to access Web technology is rapidly growing as the infrastructure to restructure existing business information systems within a reasonable cost. However, in terms of system development, use of intranet on the business systems poses the following problems. (1)The system developers must learn new technology such as HTML and Java as the technology for system development. (2)As the decimal arithmetic functions, which guarantee the precision such as in COBOL and PL/I, are not available, it is difficult to develop systems that involves accounting processing. (3)The response time might exceed those of the existing Client and Server systems or terminals. COBOL Script, which is a script language developed jointly by Hitachi Ltd. and Hitachi Software Engineering Co., Ltd. to solve these problems, has the following features. (1)The language specification, which consists of required functions for Web computing, is a subset of COBOL85, which is the most frequently used programming language in business information analysis of the pros and the cons of the COBOL processing system. We obtain the following results; (1)Applications requiring high precision such as accounting processing can be operated on Web. (2)The test debugger and the coverage functions make it possible to use in a large development project. (3)The Japanese programming facility provides good maintainability. (4)Good performance is achieved.
著者
浦辻 宗一郎 今村 弘樹 黒木 聖司
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.35, no.9, pp.209-214, 2011-02-14
参考文献数
4

創価大学黒木研究室では,超小型衛星Negai☆"の研究・開発を行い,2010年5月21日の打上げ・運用に成功した.高度300kmの軌道を周回し,打上げ後35日で大気圏に突入し,流れ星のように燃え尽きた.Negai☆"衛星のミッションの1つとして,地球画像の取得がある.周辺環境の混信等により,地球画像の取得には,多くのパケットロスが生じ,かつ短期間での再取得は難しい.そこで本研究では,パケットロスした欠損画像を補間する2つの方式を提案する.(1)画像データのランダム配列による欠損周囲ピクセルからの補間.(2)欠損領域と類似性の高い領域からの補間.これらの実験と評価により,提案した手法が地球画像データ補間のために有効であることを示す.
著者
境野 高資 本間 多恵子 辻 聡 石黒 精 阪井 裕一
出版者
一般社団法人 日本救急医学会
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.241-246, 2013-05-15 (Released:2013-07-24)
参考文献数
22
被引用文献数
1

【背景】東京都では年に約4万件発生していた搬送先の選定困難を改善するため,平成21年9月より東京ルールを開始した。東京ルールでは,5つの医療機関に照会または連絡時間20分以上を要しても搬送先が決定しない中等症以下の救急搬送事案に関し,地域救急医療センターなどが調整・受入を行うと定められた。【目的】東京ルール制定以後,小児の搬送先選定先困難事案の発生状況を調査し,その要因を検討する。【対象】平成21年9月から平成22年12月に,東京ルールに該当した15歳未満の事案。【方法】東京都福祉保健局資料をもとに後方視的に検討した。【結果】東京ルールに該当した事案は,15歳未満の小児では119,486件中224件(0.2%)であり,15歳以上の702,229件中16,104件(2.3%)に比べて有意に少なかった。小児例では男児が153件(68.3%)を占め,年齢は隔たりなく分布していた。該当事案の発生は土日祝日1.2件/日,平日0.3件/日で,準夜帯が143件(63.8%)を占めた。傷病種別では外傷が180件(80.4%)を占め,うち177件(79%)は骨折・打撲・挫創などであった。【考察】東京都における搬送先選定困難事案の中に少ないながら小児例が含まれていた。小児例は土日祝日および準夜帯に多く発生し,多くが整形外科領域を中心とした外傷症例であった。小児の搬送先選定困難事案を改善するため,救急告示病院における準夜帯の小児整形外科救急診療体制の再構築が必要であると考えられた。【結語】東京都における小児の搬送先選定困難事案は土日祝日および準夜帯の整形外科領域に多く,対応した医療システムの構築が求められる。
著者
辻 槙一郎
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.88, no.813, pp.3101-3112, 2023-11-01 (Released:2023-11-01)

This study analyzes the design process of the Imperial Theater through an analysis of its stage and auditorium. The style of the Imperial Theater’s stage was taken from the Kabuki Theater, and the Hanamichi was initially a permanent Hon-Hanamichi, but was gradually converted to a temporary structure. The Imperial Theater has been described as the first example of the use of chair seating, but the majority of the theater used floor-seating style in combination with seating that did not have compartmentalization devices.