著者
曽ヶ端 克哉 水島 康博 松村 将之 川本 雅樹 野村 裕紀 秦 史壮 染谷 哲史 八十島 孝博 佐藤 卓 平田 公一
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.469-473, 2005-04-01
被引用文献数
3

症例は88歳の女性で, 発熱・食欲低下を主訴に受診し, 腹部CTにて虫垂周囲膿瘍と触診にて腹膜刺激症状を認めた.血液検査上, WBC 27,600/mm^3, CRP 34.8mg/dlと高度の炎症所見を伴っていたため虫垂穿孔による汎発性腹膜炎と診断し手術を行った.術中所見では子宮底部に穿孔を認め, 直腸癌が子宮に浸潤し左尿管・左卵巣を巻き込んでいた.膀胱への浸潤を認めなかったため直腸・子宮・左卵巣合併切除および人工肛門造設術を施行した.病理組織学的には, 直腸癌が子宮筋層に浸潤しているのを確認した.本症例は癌の浸潤により子宮内腔が汚染され, 癌の進行とともに子宮に機械的閉塞を生じ子宮留膿腫を引き起こし穿孔したまれな症例であった.高齢女性の汎発性腹膜炎に遭遇した場合, 子宮・付属器の疾患も十分に考慮しつつ骨盤腔を精査し手術に望むべきであると思われた.
著者
野村 恵一
出版者
The Biogeographical Society of Japan
雑誌
日本生物地理学会会報 (ISSN:00678716)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.49-70, 2003-12-12
参考文献数
58

国内での収集標本に基づき, ハゼ類と共生するテッポウエビ類11種を報告した. 掲載種のおよそ半数は分類が混乱しているAlpheus djeddensisと近縁関係にあるため, それらの分類学的位置の確定は行えなかった.
著者
野村重臣 著
出版者
昭和書房
巻号頁・発行日
1943
著者
大山 勝郎 植原 俊夫 野原 稔弘 野村 茂 荒尾 龍喜
出版者
Japanese Dermatological Association
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.96, no.14, 1986

タバコによる皮膚障害については,タバコ原料工場従事者に皮膚炎が生じた報告例は多いが,タバコ耕作者の報告例は少ない.著者らは,タバコ耕作者にアンケート調査を実施し,150名より回答があった.その結果,タバコにかぶれることを知っている人は多く,タバコによる皮膚炎を起こしたことがあるのは36名で女性に23名と多い.芽がき期や収穫期のタバコに触れる作業が多い時期に多発する.次に,Nicotiana tabacum黄色腫の新鮮葉について,抽出,分離を行った.その結果,TN-1と仮称する化合物が得られ,各種スペクトルにより,化学構造はセンブラン骨格を有するジテルペノイドと判明した.TN-1を用いて,パッチテストを実施し,患者が陽性反応を示し,刺激性よりもアレルギー性皮膚炎が疑わしい.
著者
天野 秀雄 榊 信広 竹内 憲 野村 幸治 多田 正弘 岡崎 幸紀 斉藤 満 飯田 洋三 沖田 極 竹本 忠良
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.22, no.10, pp.1346-1350_1, 1980

新拡大内視鏡分類にもとずいて,胃粘膜表面にみられる胃小区よりもさらに細かい模様像である胃粘膜微細模様を観察し,胃局在病変の微細形態を検討した.新拡大内視鏡分類を用いるにあたって,今回は局在病変部の粘膜微細模様を正確に表現するために,さらに細かく分類し,CおよびDについて,C<SUB>1</SUB>(整),C<SUB>2</SUB>(粗大),C<SUB>3</SUB>(不整),D<SUB>1</SUB>(整),D<SUB>2</SUB>(軽度不整),D<SUB>3</SUB>(高度不整)の亜分類をもうけた. 一般に,過形成性ポリープはBCCD.異型上皮巣(ATP)はC<SUB>3</SUB>.隆起性胃癌はC<SUB>3</SUB>をとることが多く,一方陥凹性胃癌ではD<SUB>3</SUB>,胃潰瘍は病期により異なるが,CD D<SUB>1</SUB>D<SUB>2</SUB>をとることが多かった.潰瘍の病態との関係では,難治性胃潰瘍では,Dをしめすことが多い.
著者
成田 崇矢 釜谷 邦夫 長谷川 惇 小田 桂吾 野村 孝路
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.34 Suppl. No.2 (第42回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.C0224, 2007 (Released:2007-05-09)

【目的】飛込競技は水面から高さ10mの固定された台や高さ3mに設置した弾力のある飛板を使用し高所より水面に飛び込む競技であり、特徴として技術獲得に多くの時間を要する採点競技であるため傷害発生の頻度は他の水泳競技と比べて極めて高いと報告されている。今回、より具体的な傷害予防策を講じる事を目的とし、3年間のナショナルジュニア合宿時における、ジュニア強化選手の外傷、障害の状況を調査したのでここに報告する。【対象】2003年から2005年の3年間に日本水泳連盟より選抜されナショナルジュニア合宿に参加した男性21名(平均年齢15.3±1.4歳、平均身長 164±8.2cm 平均体重 56.7±9.8kg 競技歴 5.9±1.7年)、 女性17名(平均年齢15.5±1.7歳 平均身長 153±5.3cm 平均体重 48.2±6.2kg 競技歴6.6±2.6年)計38名である。 【方法】合宿参加者個別に面談し、障害、外傷に対する治療・相談を行う中でアンケートを交え外傷・障害の調査を実施した。【結果】対象者38名中合宿中に痛みを有した者は33名(86.8%)であった。複数回答による疼痛部位の総数は56件で、腰背部が最も多く25件(44.6%)次いで膝関節7件(12.5%)母指6件(10.7%)肩関節5件(8.9%)手関節3件(5.6%)下腿部3件(5.6%)その他7件(12.5%)であった。特に多い腰背部に着目すると、腰背部筋に痛みを生じているものが16件。椎間関節周囲7件。その他2件。であった。慢性的に腰背部筋に痛みが生じている者は12名でそのうちの10名のアライメントは頭部前方位、胸椎後彎増強、腰椎前彎増強、骨盤前傾位を呈していた。また、椎間関節周囲に痛みが出ている者7名中6名が合宿中もしくは過去に入水を失敗し、腰椎の過伸展を経験後痛みが生じていた。【考察】飛込競技において正しいボディーアライメント(耳垂、肩峰、大転子、外果前方が一直線上)を体得することは非常に重要である。そしてアプローチやテイクオフ、入水時にその姿勢を保持することは高いパフォーマンスを得る事に不可欠な要素とされている。今回強化合宿時の調査により、腰背部筋痛を有している者は正しいボディーアライメントが取れなかったり、入水時の衝撃により椎間関節を痛めている者が多いことが分った。腰背部痛の改善、予防トレーニングとして最近、腹圧を高め、頚部、上肢、体幹、下肢の協調性を向上させるコアトレーニングが推奨されているが、正しいボディーアライメントをとることで腰背部筋群へのストレスを軽減すると予想される。腹圧の強さと外傷・障害の関連性は今後の調査が必要であるが、より効果的なトレーニング方法を作成し、良姿勢を獲得することが傷害予防においても重要であると考えられる。
著者
野村 泰弘
出版者
島根大学
雑誌
島大法学 (ISSN:05830362)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.23-62, 2008-05-01

2 0 0 0 OA 工業青年数学

著者
野村勝一郎 著
出版者
工業図書
巻号頁・発行日
1939
著者
野村 研仁 仲田 恭典 井上 克郎 鳥居 宏次 木村 陽一 米山 寛二 ノムラ ケンジ ナカタ ヤスノリ イノウエ カツロウ トリイ コウジ キムラ ヨウイチ ヨネヤマ カンジ Nomura Kenji Nakata Yasunori Inoue Katsuro Torii Koji Kimura Yoichi Yoneyama Kanji
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1987, no.38, pp.1-8, 1987-06-24

プログラムの実行時エラーの原因を効率よく発見するためには,デバッグに関する多くの経験的知識が必要である.熟練したプログラマーは,処理系が発生する実行時エラーメッセージを見ると,過去の経験に照らし合わせていくつかのエラー原因を推測し,ソースプログラムや実行結果を詳しく調べることによりエラー原因を特定する.実行時エラーメッセージを認識してからエラー原因を推定するまでの間に熟練したプログラマーが行う推論に用いる知識は,実行時エラーの原因診断システムには,ほとんど用いられていないのが現状である.本稿では,熟練プログラマーがデバッグの際に用いる知識の整理,これらの知識および推論方法を用いるPL/Iプログラムの実行時エラー原因診断エキスパートシステムの試作について報告する.When 'expert' programmer debugs programs, he uses many heuristic knowledges to find out the causes of errors. He at first infers the candidates for the causes of the errors from error messages and next verifies each candidate. Using these domain knowledges, we designed an expert system for diagnosing run-time errors in PL/I programs. We had devoloped a prototype of this system on the XEROX 1108 using the KEE. This prototype infers the cause of "data exception error", which practically happens frequently, in such a way that at first generating the hypothesis from error messages and then verifying these hypothesis.
著者
野村 勁 藤井 欽二郎
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
窯業協會誌 (ISSN:18842127)
巻号頁・発行日
vol.77, no.888, pp.271-277, 1969-08-01

The weight loss in nitrogen atmosphere of compact mixed powders of MgO and carbon at temperatures 1400°-1800°C was followed thermogravimetrically.<br>At any given temperature, the reaction proceeded as a first order reaction (activation energy, 43.8kcal/mole) in an early stage, and zero order reaction followed (53.8kcal/mole). It is considered that the zero order reaction is the characteristic of the reaction of this system, and it will be explained as the effusion of gas evolved in the compact from the surface pores at constant rate (1.3mg⋅cm<sup>-2</sup>⋅min<sup>-1</sup> at 1700°C) irrespective of mixing ratio, shaping pressure, or sample weight. The partial pressure of gas in the compact was obtained from the Knudsen effusion equation. For 1700°C, 4.24×10<sup>-6</sup> atm was found, and it corresponds to the vapor pressure of MgO at the same temperature.
著者
太田 充恒 鍵 裕之 津野 宏 野村 昌治 今井 登
出版者
日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集
巻号頁・発行日
vol.56, pp.313-313, 2009

土壌中の有機物や2価鉄などによって、有害な6価クロムが無害な3価クロムへ還元される反応は、環境化学的に重要である。演者らは、人工汚染土壌標準試料であるJSO-2(現在配布停止)中の6価クロムが、作成後5年以内に全て3価に還元されたことに着目し(Tsuno et al., 2006)、土壌中での有害元素の反応機構の解明に取り組んでいる。平成18年度の地球化学会年会(太田・津野・鍵・福良・野村・今井)では、状態分析法を用いて汚染土壌中のクロムの化学形態特定を行い、6価クロムが還元され3価の水酸化クロムとして存在していることを報告した。今回は、X線吸収端微細構造(EXAFS)解析を用いて詳細な構造解析を行うことで、その反応過程について新たに知見を得たので報告する。
著者
野村 裕知 町田 勝彦
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1125, pp.90-94, 2002-01-21

問 日本のエレクトロニクス産業が冬の時代を迎えています。いつになったら好転の兆しが表れるのでしょう。 答 1970年代のオイルショックをはじめ、今までだって何度も落ち込みを経験しています。ところが、あの頃はすべて短期間のうちに回復に向かったんですね。気分的にも、何となくそのうちに良くなるだろう、という楽観的な雰囲気があった。
著者
寺田 忠史 山田 雄次 野村 誠 藤本 勝彦 野村 誠 山下 純一 / 小武内 尚 武田 節夫 南 慶典 吉田 健一郎 山口 秀夫
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
CHEMICAL & PHARMACEUTICAL BULLETIN (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.907-912, 1993
被引用文献数
10

1-&beta;-Alkyl derivatives of 1-desoxypodophyllotoxin were synthesized, and their cytotoxicity and inhibitory effects on DNA topoisomerase II (Topo-II) and tubulin polymerization were examined.The reaction of epipodophyllotoxin derivatives (1a-c) with trimethylallylsilane in the presence of boron trifluoride etherate gave 1-&beta;-allylated compounds (2a-c). The regiochemistry and the &beta;-stereochemistry of the 1-allyl group were confirmed by comparison of the <SUP>13</SUP>C-NMR spectra and NOE's (%) of 2c, podophyllotoxin (POD) and epipodophyllotoxin (1b). 1-&beta;-Alkyl-1-desoxypodophyllotoxin derivatives (3-8) were prepared from 2b.None of the tested compounds (3-8) showed any inhibitory effect on Topo-II. 1-&beta;-Propyl compound (3) and its 4'-demethyl compound (4) inhibited tubulin polymerization and the cytotoxicities of these compounds were equal to that of VP-16. 1-&beta;-(2, 3-Dihydroxypropyl) compounds (5 and 8) and 1-&beta;-(2, 3-diacetoxypropyl) compounds (6 and 7)showed no inhibitory effect on tubulin polymerization. Although 5 did not inhibit either Topo-II activity or tubulin polymerization, it showed a high cytotoxicity against sarcoma 180.